リスティング広告の種類一覧|媒体ごとの違いや向いている商材を紹介
デジタルマーケティングにおいて重要な施策となるリスティング広告は、配信方法や媒体などによって、いくつかの種類に分けられます。そのため、それぞれの特徴を理解して、目的に応じた手法を活用することが大切です。本記事では、リスティング広告の種類や向いている商材の特徴などを紹介します。
目次
リスティング広告の種類
リスティング広告は、検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の2種類に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
検索連動型広告
検索連動型広告は、ユーザーが検索エンジンで入力したキーワードに基づき、検索結果ページに適切な広告を表示する仕組みです。一般的には、検索連動型広告のことをリスティング広告と呼ぶこともあります。
ユーザーの興味やニーズに直結したキーワードをもとに広告を配信することで、ユーザーの関心事に合わせた情報を提供することができます。
そのため、ユーザーの検索行動を元にした精度の高いマーケティングが可能です。また、ニーズが明確な顕在層にアプローチできることから、購入や申し込みなどの成果に直結しやすいという特徴があります。
コンテンツ連動型広告
コンテンツ連動型広告は、ユーザーが訪れたWebサイトの内容に基づいて、関連する広告がバナーなどの形式で表示される仕組みです。この広告方式は「ディスプレイ広告」とも呼ばれます。
訪れたページのテーマやコンテンツに合致した広告を配信するのが特徴で、特定のジャンルに興味はあるものの、具体的に商品のイメージができていないような潜在層にアプローチすることが可能です。
例えば、旅行サイトを閲覧しているユーザーには旅行関連の広告が表示されます。このように、サイトの内容と高い関連性を持つ広告を配信することにより、ユーザーエンゲージメントを向上させることができます。
▷リスティング広告の費用対効果について|高めるコツや他媒体との比較・相性の良い業界
リスティング広告を運用する媒体ごとの違い
リスティング広告を運用する際には、使用する媒体によって異なる特徴があります。どの媒体を選択するかは、広告の目的やターゲットに合わせて選ぶことが大切です。ここからは、媒体ごとの違いを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
Googleでのリスティング広告は、幅広いユーザーへのリーチと高度なターゲティング機能で知られています。
世界で最も利用されているGoogleの検索エンジンに広告を配信できるため、多くの見込み客にアプローチすることができます。また、キーワード選定から広告配信まで細かなカスタマイズが可能で、コストパフォーマンスの高いキャンペーンを実施できるのが特徴です。
Google広告は、デジタルマーケティング戦略を推進するうえで欠かせないツールと言えるでしょう。
Yahoo!
Yahoo!におけるリスティング広告は、Googleの次に利用されている広告媒体です。Googleとの大きな違いとして、利用するユーザーの半数以上が40代以降の中高年となっています。そのため、これらのターゲット層に向けた商品・サービスを取り扱っている企業におすすめです。
また、オーディエンスの興味や検索履歴に基づく細かなカスタマイズが可能で、より効率的な広告展開が可能となっています。広告主は自社の商材やサービスをより適切なターゲットに向けて訴求することができるため、コンバージョン率の向上が期待できるでしょう。
Microsoft
Microsoftが提供している検索エンジン「Bing」にも広告を配信することができます。他の媒体と比べると利用者数が少ないですが、GoogleやYahoo!を利用していて、さらに配信先を増やしたい場合におすすめです。
また、日本企業ではWindowsOSのパソコンを使用していることが多く、初期設定のままブラウザを利用していることも多いため、BtoB商材やサービスを取り扱っている企業にとっては有効な手段となるでしょう。
▷ディスプレイ広告とは?リスティング広告との違いや運用するメリット・使い分けるコツ
リスティング広告の運用方法
ここでは、効果的な広告戦略の立案から実際の運用に至るまでの具体的なステップをわかりやすく解説していきます。
1.広告アカウントを開設する
まずはじめに、広告を配信する媒体のアカウントを開設しましょう。選択した広告プラットフォームによって多少の違いはありますが、企業名や住所、電話番号など必要な情報を入力することでアカウントを作成することができます。
2.キャンペーンを設定する
広告アカウントを開設したら、キャンペーンの設定を行います。ここでは、広告の目的やターゲットとするユーザーを明確にすることが大切です。具体的には、予算・言語・地域・配信スケジュール・ネットワークなどを設定していきます。
商材・サービスによって予算を分けたい場合や、配信する地域が異なる場合は、キャンペーンを分けて作成することも可能です。
3.広告グループを設定する
次に、広告グループの設定を行います。広告グループとは、関連性の高い広告とキーワードをまとめて管理するためのものです。同じテーマやターゲットを持つ広告やキーワードをまとめることで、広告の表示が最適化され、特定のキーワードで検索された際に関連性の高い広告を表示することができます。
4.キーワードを設定する
広告グループが整ったら、次はキーワードの設定を行います。ここで言うキーワードは、広告を表示する際に基準となる単語やフレーズのことです。選択したキーワードは、ターゲット顧客が検索エンジンに入力すると予想される語句と一致していることが求められます。
キーワードを設定する際は、マッチタイプの設定も行いましょう。マッチタイプとは、広告の表示範囲を調整できる設定のことで「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3つに分類されます。それぞれの特徴を理解し、広告を配信する目的に合ったキーワードを設定することで、リーチしたいユーザーに対して効果的にアプローチすることが可能です。
5.広告を作成する
キーワードの設定が完了したら、広告を作成していきましょう。リスティングの広告文は、「タイトル」「説明文」「表示URL」「ディレクトリ」の4つで構成されています。表示URLとは、最終ページのドメインのことです。ディレクトリは、ユーザーが広告をクリックした際に表示されるWebサイトの場所を示すためのテキストで、Google広告では「パス」と呼ばれます。
広告を作成する際は、設定したキーワードを見出しの前半に入れることで、クリック率を高めることが可能です。また、価格や割引率などの数字を含めたり、遷移先のLPと説明文の内容を一致させることも重要なポイントです。製品やサービスの利点を簡潔かつ明確に伝え、ユーザーの行動を促すような広告を作成しましょう。
6.審査を申請する
広告の作成が完了したら、次は審査を申請します。これは、作成された広告が各広告プラットフォームのガイドラインに適合しているかどうかを確認するために行われます。
審査には数時間から数日かかるのが一般的です。広告が承認されると、設定した条件に基づいて自動的に配信が開始されます。広告が不承認となった場合は、指摘された問題点を修正して再申請することが可能です。
リスティング広告に向いている商材の特徴
ここでは、リスティング広告に向いている商材の特徴を紹介します。
検索連動型広告に向いている商材の特徴
検索連動型広告に向いている商材は、検索回数が多いもの、売上総利益が高いもの、緊急性が高いものの3つです。それぞれの理由を詳しく解説します。
検索回数が多い
検索回数が多い商材は、リスティング広告に適しています。検索ニーズの高い商材で広告を配信することで、その商品やサービスを必要としている多くのユーザーにアプローチすることが可能です。
そもそもリスティング広告は検索してもらわないと広告を表示できません。検索ボリュームの少ない商材では成果が出しにくいため、認知度の低いサービス・商品やニッチな商材を扱う場合は、連動させるキーワードを工夫する必要があります。
売上総利益が高い
単価が高い商材でリスティング広告を配信することで、高い利益を得ることが可能です。
検索連動型広告はクリック課金制のため、低単価の商材では利益を出すことが難しいとされています。家具や車のような高額な商品であれば、売上一件あたりの総利益が大きく、広告にかかるコストと比較しても、効果的な費用対効果を実現できるでしょう。
緊急性が高い
緊急性が高い商材も、リスティング広告に適しています。具体的には、水道の水漏れ修理やロードサービスなどが挙げられるでしょう。
何かしらのトラブルを抱えているユーザーは、直面している問題を迅速に解決したいという強い意志を持っています。緊急性が高い商材の広告を表示することで、検索ユーザーの即時のニーズに応えられるため、タイミングを逃さずに顧客を獲得するチャンスが増大します。
▷リスティング広告のキーワード選定のコツ|おすすめの調査ツールや注意点を解説
コンテンツ連動型広告に向いている商材の特徴
コンテンツ連動型広告には、単価が安く購入しやすいものや、購入までの検討期間が長いものが適しています。その理由について詳しく見ていきましょう。
単価が安く購入しやすい
コンテンツ連動型広告は、単価が安く購入しやすい商材が向いています。これらの商品は、ユーザーが特定のコンテンツを閲覧している際に、気軽に興味を持ちやすく、衝動買いにつながりやすい特性を持っています。
例えば、ファッションアイテムや日用品など、比較的低価格で提供される製品は、関連する記事やブログを読んでいる際に目にすることで、即座に購入意欲を刺激することが可能です。広告が表示されるコンテンツと商品の関連性が高ければ高いほど、この効果は増大します。
購入までの検討期間が長い
コンテンツ連動型広告は、購入までの検討期間が長い高単価の商材にも向いています。これは、過去にWebサイトに訪れたユーザーに対して、再度広告を表示できるリターゲティングという機能を活用できるためです。
高額な商材を購入する際は、さまざまな商品・サービスと比較しながら長期的に検討するため、検討段階で何度も広告を見せることで、認知を獲得でき、購入につなげることが可能になります。
リスティング広告の種類を把握して最適な選択を取ろう
リスティング広告には、検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の二種類があり、それぞれに適した商材や運用方法があります。また、ターゲットや目的によって選ぶべき媒体も異なるでしょう。リスティング広告の種類やその特徴について理解し、適切な広告戦略を立てることで、効果を最大化することができます。
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