【2024年最新】おすすめの施工管理ソフト・アプリ12選|メリットや機能・選び方を解説
建築や工事等の現場作業に欠かせない「施工管理」。多くの人が働く現場作業において、工期遵守・施工品質向上のためには、適切な施工管理が必要です。本記事では、おすすめ施工管理ソフト・アプリ12選を比較し、導入メリットや機能・選び方等を解説します。
目次
施工管理とは?
施工管理とは、工事現場において技術者たちを指揮監督し、工事全体のスケジュールや予算を管理することです。
業務範囲は多岐にわたります。事前の予算内におさまるよう進行管理を行い、遅延や事故などの発生を予防するのも務めです。そのほか、工事に関する書類の作成、役所や関係各所での手続き、関係業者や設計者などとの打ち合わせも施工管理に含まれます。
また、請負工事の現場代理人としての役割も担い、工事依頼者への対応などを行うことも施工管理の仕事の1つです。
施工管理ソフト・アプリとは?
施工管理ソフト・アプリとは、工事現場や建築現場で発生するさまざまな業務を効率化するITツールです。
これまで紙ベースでやり取りされてきた図面・仕様書・資料などをアプリ上で管理できるため、紛失や汚損の心配がなくなります。スマホやタブレットなどの端末があればどこからでも必要書類を閲覧でき、チャットによるスムーズな情報共有も可能です。
案件管理の正確性・安全性を担保し、業務の効率化・高速化を実現できるため、多くの企業や現場で活用されています。
施工管理ソフト・アプリの主な機能
施工管理ソフト・アプリに搭載されている主な機能には、以下のようなものがあります。
- 現場管理機能
- 工程管理機能
- 資料の作成・共有・管理機能
- 日報機能
- チャット機能
- 顧客管理機能
- 検査管理機能
多くの機能は現場作業の進捗・スケジュールを的確に管理するのに役立ちます。コミュニケーション活性化や、膨大な情報の管理を容易にすることも可能です。システムを活用することで、工事作業の円滑化やトラブル発生の予防に寄与します。
ほかにもさまざまな機能が搭載されていますが、機能が多ければ必ずしも便利であるとは限りません。自社に必要な機能を見極めて、ニーズに沿ったソフト・アプリを選びましょう。
施工管理ソフト・アプリの選び方
施工管理ソフト・アプリを選ぶ際の7つのポイントを解説します。要点を押さえることで、自社ニーズに沿ったツールを選定可能です。
業界・業種に適したシステムであるか
施工管理ソフト・アプリは、自社の業界・業種に適したシステムを選ぶことが大切です。提供されているソフト・アプリの種類は幅広く、それぞれ機能や使い勝手が大きく異なるためです。
リフォームや塗装など一部施工を専門とする会社とゼネコンとでは、必要なツールが異なります。資料が多い業種なら画像などの共有機能を重視、施主とのやり取りが頻繁に発生するならコミュニケーション機能に重きを置くといった選び方ができるでしょう。
自社の業界・業種に特化したサービスであるほど、必要な機能を網羅している可能性が高くなります。選定する際に注目してみると良いでしょう。
目的に合った機能が搭載されているか
施工管理ソフト・アプリは、自社の目的に合った機能が搭載されているかどうかが重要です。仕事の進捗把握に役立てる場合はタスク管理機能、書類作成を迅速化したいなら工程表や見積書の作成機能などが例となります。
多機能な製品は魅力的に映りがちですが、業務に活用できない機能や使いこなせない機能ばかりでは期待した効果が得られません。効率が上がらないどころか、コストも無駄になってしまいます。
このような失敗を防止するためには、自社がシステムを導入する目的や、効率化を図りたい業務を明確にしておく必要があります。導入目的や用途に照らし合わせ、それらを果たせる機能が搭載されているかどうかでソフト・アプリを選びましょう。
費用はどのくらいかかるか
施工管理ソフト・アプリを選ぶ際は、費用はどのくらいかかるのか、料金体系がどのようになっているのかも確認しておくべきです。具体的には以下のような料金体系に大別されます。
- ID課金型:利用人数(発行ID数)で費用が変動するタイプ
- 定額型:利用人数に関わらず月額利用料が固定のタイプ
- 従量課金型:基本料金はかからず、使用した量に応じて費用が変動するタイプ
料金体系を正しく把握していないと、導入後に想定外の費用が発生してしまう場合もあるため注意が必要です。基本的な利用料金のほか、導入費用やオプション料金などもしっかりと確認しておきましょう。
簡単に操作できるか
簡単に操作できる操作性も重要です。機能が優れていても、操作性が悪ければ現場に浸透しづらく、使われなくなってしまいます。
現場の技術者が利用する場合は年代によってもITリテラシーが異なり、スマホを使うのが苦手という人もいるでしょう。マニュアルの整備や利用方法のフォローが必要になるなど、想定外の手間が発生する可能性もあります。
実際に使う人の目線に立って、誰でも簡単に操作できるものや、抵抗感なく馴染めるものを選ぶのが理想です。
同業種の導入実績はあるか
施工管理ソフト・アプリを選ぶ際は、同業種の導入実績があるかどうかも確認しておくと安心です。実績が豊富であれば使い勝手が良い可能性が高く、導入時やトラブル発生時のサポートにも慣れていると考えられます。
施工管理ツールは業界特化型の製品も多く、競合他社への導入実績は重要な目安の1つです。具体的な事例なども参考にすれば、自社に適合する製品を選びやすくなるでしょう。
サポート体制は充実しているか
サポート体制の充実度も確認しておきたいポイントです。サポートが不十分である場合トラブルに対処できず、現場作業の停滞・遅延は避けられません。
サービス提供会社によって、サポートの手厚さや連絡手段などが異なります。チャット・電話対応のみの会社や、訪問やリモートによるサポートを行っている会社、さらには導入時に説明会やオリエンテーションを実施してくれる会社などさまざまです。
支援を受けられる曜日や時間も確認するなど、サポートが手厚いサービスを選びましょう。
既存システムと連携できるか
導入を検討している施工管理ソフト・アプリが、自社の既存システムと連携できるかどうかも確認しておきましょう。システム同士の連携は、施工管理の正確性や効率を上げるのに不可欠です。
連携を行うことで、進捗情報などのさまざまなデータを簡単に移行・管理できます。連携できない場合は別途入力の手間がかかり、手入力によるミスが発生するリスクも考えられるのです。
できる限り既存システムと連携できるものを選ぶことで、施工管理業務の時短化や誤りの防止につながります。
施工管理ソフト・アプリおすすめ9選比較
おすすめの施工管理ソフト・アプリを9種類紹介します。製品ごとに特徴や料金が異なるため、比較したうえで導入を検討してください。
1.ANDPAD
ANDPADは、約17万社が導入し、44万人以上のユーザーが利用しているクラウド式の施工管理アプリです。パソコンやスマホなどの端末とインターネット環境があれば、どこからでも手軽にアクセスできます。
施工の進捗や図面などを一元管理でき、検査項目の可視化も可能です。承認作業がアプリ内で完結するため、検査業務を素早く正確に完了できます。手厚いサポート体制も整っており、初めて施工管理アプリを導入する企業でも安心です。
提供元 | 株式会社アンドパッド |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 約17万社(※2023年09月時点) |
機能・特徴 | 施工管理、チャット、図面一元管理、検査、ボード、受発注、黒板、API連携など |
URL | 公式サイト |
2.ダンドリワーク
ダンドリワークは、「段取り八分」の実現に寄与するクラウド型の施工管理アプリです。施工管理における段取りの重要さを理解して作られているため、即戦力として重宝します。
施工管理に必要なすべての情報をクラウド上で一元管理でき、パソコンやスマホなどの端末から瞬時にデータ検索が可能です。誰でも直感的に使えるシンプルなデザインと、コミュニケーションの正確性を高める既読ボタンを搭載しているのも大きな特徴でしょう。
建築業界出身者による協力者説明会を開催するなどのサポートも充実しています。
提供元 | 株式会社ダンドリワーク |
初期費用 | 20万円〜 |
料金プラン | 19,800円〜/月 |
導入実績 | 約80,000社(※2023年09月時点) |
機能・特徴 | 現場情報、写真管理、資料管理、掲示板、現場コメント、横断工程表(全体工程表)、カレンダー式工程表、受発注、承認フローなど |
URL | 公式サイト |
3.Kizuku
現場の情報共有をスムーズにする施工管理アプリに、Kizukuがあります。気軽にコミュニケーションが図れる「現場トーク」を備えるアプリです。
親しみのあるチャットルームを再現したインターフェースで、スタンプなどを使ってコミュニケーションを取ることができます。重要メッセージとして残す機能もあり、発言者や発言日時をあとからまとめて確認可能です。連絡事項の抜け漏れ防止に役立つでしょう。
立会人型電子署名・インボイス制度・建設業法基準に対応しており、受発注や伝票のやり取りもスムーズです。
提供元 | コムテックス株式会社 |
初期費用 | 11万円(税込) |
料金プラン |
※各プラン末尾の数字がアカウント数、100アカウント以上の場合は別途見積り |
導入実績 | 約10万社(※2023年09月時点) |
機能・特徴 | トーク、図書・写真管理、現場管理・プロジェクト管理、入退場管理、グループウェア、その他オプション機能など |
URL | 公式サイト |
4.施工管理+α
施工管理+αは、現場から生まれた施工管理ソフトとして、建築企業の労働改革を後押しします。施工管理に必要な基本機能が備わっているほか、追加料金なしですべての機能を自由に利用できるのが大きな特徴です。
アプリから撮影するだけで図面を簡単に共有でき、別途送信するなどの手間を省けます。Google Mapとの連携も可能で、場所や経路の把握を円滑化するでしょう。シンプルで使いやすい施工管理ソフトを希望している場合は、候補に挙がる製品です。
提供元 | 株式会社ブレイブ |
初期費用 | 22万円(税込) |
料金プラン | システム利用料:19,580円(税込)/月 スマートフォン利用料:550円(税込)/月、1台 |
機能・特徴 | スケジュール・工程管理、案件すべてを一括管理、工程表とタスクを連携、チャット、資料の管理・共有、写真・図面管理、書類作成サポートなど |
URL | 公式サイト |
5.Photoruction
Photoructionは、約20万の建設プロジェクトに導入されているクラウド型の施工管理システムです。同社の調査によると、現場での1人あたりの作業時間を月20時間削減、報告作業にかける時間を99%削減できていると公表しています。
また、カスタマイズ性にも優れているため、自社の環境に合った使い方ができるでしょう。
提供元 | 株式会社フォトラクション |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 約20万プロジェクト(※2023年09月時点) |
機能・特徴 | 写真整理・共有、電子小黒板、図面管理、工程表、書類作成・出力、検査管理、タスク、BPOなど |
URL | 公式サイト |
6.KANNA
業種を問わずに導入できるKANNAは、施工管理のDX化に役立つアプリです。建築・土木業界はもちろん、製造業や物流業における管理システムとしても活躍しています。
複数現場の統合管理や優れたカスタマイズ性に加え、協力会社のアカウントは無制限に追加できる点が特徴です。多くの取引先がある施工業者にとって、業務の円滑化や素早い情報伝達のために役立つツールとなります。
参加無料の活用セミナーなどを開催しているほか、基本機能がすべて無料で試せるのも魅力です。コストをかけずに使用感を確かめられるので、職人への普及もしやすいでしょう。
提供元 | 株式会社アルダグラム |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 要問い合わせ ※ライト・ベーシック・エンタープライズプランあり |
導入実績 | 約20,000社(※2023年8月現在、無料版を含む) |
機能・特徴 | 案件管理、現場管理、顧客管理、物件管理、写真・資料管理、報告書作成、チャット、個人カレンダーなど |
URL | 公式サイト |
7.SiteBox
SiteBoxは、土木現場用に特化した施工管理アプリです。危険と隣り合わせの作業も多い土木現場において、作業の正確性や安全性の確保に役立ちます。
スマホ1台で出来高データの記録や工事写真の撮影ができるほか、電子小黒板も使用できる手軽さが強みです。さらに、国土交通省が導入を開始している小黒板電子化と、デジタル工事写真の信憑性確認(改ざん検知機能)にも対応しています。電子データによる納品を実現し、ペーパーレス化を促すでしょう。
土木現場で使用する施工管理アプリを探している場合は、問い合わせてみることをおすすめします。
提供元 | 株式会社建設システム |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | レイアウト(黒板記事欄)、工事写真帳、試験表示設定、帳票(出来高・品質)の自動作成、写真撮影、出来高測定、コンクリート受け入れ試験、圧縮強度試験など |
URL | 公式サイト |
8.現場Plus
現場Plusは、住宅会社・工務店向けに提供されている施工管理アプリです。60IDまでの月額料金が10,000円台という、優れたコストパフォーマンスを誇ります。シンプルで使いやすいインターフェースと直感的な操作性が特徴です。
また、すべての機能が標準搭載されているため、追加費用もかかりません。工程表の作成やトーク掲示板、写真管理といった欲しい機能を網羅しています。一次・二次と請負業者ごとに多段認証もでき、元請けとして高い施工品質を維持可能です。
提供元 | 株式会社ダイテック |
初期費用 | 月額料金の1か月分 |
料金プラン | 11,000円(税込)/60ID ※以降30ID追加ごとに5,500円(税込) |
機能・特徴 | 工程表、縦横断工程表、掲示板、トーク、写真・図面・書類管理、工程チェック、工事完了報告書、入退場管理、施主向け機能など |
URL | 公式サイト |
9.CAREECON for WORK 施工管理
CAREECON for WORK 施工管理は、建設業のデスクワーク軽減に貢献するクラウド型の施工管理アプリです。
写真や案件の管理が手軽にできるほか、画像編集機能も優れています。グループウェアとしても機能するなど、多くの現場・業種にとって利用価値のあるツールです。
大量の写真管理でオフィス業務が煩雑化している場合、導入することで効率化の恩恵を受けられる施工管理アプリといえます。
提供元 | BRANU株式会社 |
初期費用 | 20万円 |
料金プラン | ビジネスプラン(企業向け)
|
機能・特徴 | 写真管理、案件管理、画像編集、工程表、報告書作成、機能連携など |
URL | 公式サイト |
【無料】施工管理ソフト・アプリおすすめ3選比較
ここからは、無料で利用できるおすすめの施工管理ソフト・アプリを3種類紹介します。コストに不安を感じている企業にも検討の余地があるでしょう。
1.クラフタ
クラフタは、「パソコン操作が苦手な職人さんでも使える」をコンセプトとした完全無料の施工管理アプリです。2022年1月には、第三者機関の実施する施工管理アプリ領域調査で、使いやすさ・口コミ・はじめやすさの3部門で1位を獲得しています。
利用世代を選ばないメッセージ機能を搭載するほか、現場の写真・情報が一元的に管理可能です。最短3日で導入できるため、すぐに実用化したい企業にもおすすめできます。
提供元 | 株式会社グローバ |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
導入実績 | 10,000人以上(※2023年09月時点) |
機能・特徴 | メッセージ機能、現場写真の自動格納機能、現場情報の一元管理など |
URL | 公式サイト |
2.HOUSE GATE
施主と業者それぞれが活用できる施工管理アプリに、HOUSE GATEが挙げられます。現場に溢れる情報を一元管理し、スムーズなコミュニケーションを実現するツールです。
人数無制限ですべての機能を無料で使うことができ、案件管理・工程管理・書類管理をはじめ、代表的な機能は一通り搭載されています。また、施主からの具体的な依頼を記録したり、業者間でのやり取りを残したりするのにも役立ちます。アルバムの共有範囲を設定すれば、施主への進捗報告も写真で行えて便利です。
無料版でも十分実務に活用できますが、有料版の試用としてもおすすめできるでしょう。
提供元 | 株式会社HOUSE GATE |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
|
導入実績 | 約900社(※2022年07月時点) |
機能・特徴 | 案件管理、工程管理、書類管理、アルバム共有、カレンダー、チャットなど |
URL | 公式サイト |
3.テラ施工管理
テラ施工管理は、リリース1か月で登録者数3,000社を突破している注目の施工管理アプリです。ほかの有料アプリで標準搭載されている機能を備えるなど、高いコストパフォーマンスを有します。
写真ストレージは無制限であるため、図面や写真のやり取りが多い業界でも問題ありません。個別Web面談による導入サポートも受けられるので、初めて施工管理アプリを使う企業でも安心です。
費用面がネックで導入に踏み切れないという場合でも、一度試してみてもらいたいアプリといえます。
提供元 | Terra DX Solutions株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
導入実績 | 約3,000社(※2023年09月時点) |
機能・特徴 | トーク・グループ機能、無制限の写真ストレージ、現場登録機能、地図、日報、出面、報告書作成機能など |
URL | 公式サイト |
施工管理ソフト・アプリ導入のメリット
施工管理ソフト・アプリを導入する主なメリットを4つ解説します。デジタルツールに慣れていない建築業者でも、具体的なメリットを知ることで魅力を理解できるでしょう。
施工管理業務の効率化
施工管理ソフト・アプリを導入する大きなメリットは、施工管理業務が大幅に効率化できる点です。
たとえば、従来の紙ベースを基本とした施工管理では、書類を持ち歩く・手書きで修正する・都度郵送する・現地を確認しに行くといったアナログな方法がみられます。いずれも大きなコストを要するほか、業務の煩雑化といったリスクをはらんでいるのです。
アプリを導入することにより、書類・写真・修正などをデータで一元管理し、どこからでも確認できるようになります。事務所と現場の往復が減ることによる時短化や、情報の整理や検索の手間を劇的に改善できるのです。
また、日報・報告・書類作成などもツールで効率化ができます。施工管理におけるデスクワークが合理的になり、残業の削減に伴う職場環境の改善に役立つでしょう。
施工に関する情報を円滑に共有できる
施工管理ソフト・アプリは、施工に関するさまざまな情報を円滑に共有できる点もメリットです。
紙で管理していた情報や写真をデータ化でき、各自が手元の端末からいつでもアクセスできます。作業の予定や進捗、変更点なども即時共有できるため、伝達漏れのリスクを最小限に抑えられるでしょう。
コミュニケーション機能を使えば、自社の社員だけでなく協力会社や資材会社などともスムーズに情報共有が可能です。発注や請求といった事務関係の連絡や、作業に関する情報交換を活発に行うことができます。社内外のコミュニケーションが活性化することで、スムーズな現場進行の実現と遅延予防に役立つのです。
施工品質の向上が期待できる
施工管理ソフト・アプリを導入することで、全体の施工品質の向上も期待できます。システムにより多くの作業が自動化され、煩雑な手作業やアナログ手法の手間を削減・効率化できるためです。
業務効率化によって施工速度が向上し、工期の遵守や短縮化につながります。スムーズな情報共有や的確な資料確認が行えるのも、ITツールならではでしょう。作業の正確性やスピードが上がるだけでなく、人為的なミスの減少にも寄与するのです。
施工管理ソフト・アプリで施工品質が向上すると、顧客満足度へもプラスの働きをもたらします。信頼の獲得にもつながり、企業のさらなる発展に貢献するでしょう。
ペーパーレス化を実現できる
施工管理ソフト・アプリを導入することで、ペーパーレス化を実現できるのも大きなメリットです。
図面・作業指示書・工程管理表などをデータ化することで、印刷や配布、資料を探す手間がなくなります。紙や印刷代などのコストもかからなくなり、資料を保管するスペースも不要になるため、盗難・紛失・汚損の心配もありません。
パソコンやスマホで管理表を編集できる、ツール上で図面をすぐに送受信できるといった利点もあります。ペーパーレス化の恩恵は、会社・工事関係者双方にとって非常に大きいといえるでしょう。
施工管理ソフト・アプリの導入事例
実際に施工管理ソフト・アプリを導入している事例を6社紹介します。企業ごとの課題や、施工管理システムの導入による効果などをみていきましょう。
上村建設株式会社
施工管理システムを導入する以前、上村建設株式会社では以下のような課題を抱えていました。賃貸マンションの建設を中心に、商業施設や公共施設など幅広い建築工事を行っている企業です。
- 1フロアごとに撮影する数百枚単位の写真整理が大きな負担になっていた
- 書類の持ち運びが負担だったほか、印刷に使う大量の紙やインク代が気になっていた
- 膨大にある資料の検索が難しく、情報共有がうまくできていなかった
同社で施工管理システムを導入した結果、写真撮影・整理にかかる時間は1フロアあたり約70分の短縮に成功しています。また、ペーパーレス化により書類の持ち運びや管理の負担は解消され、データを一元管理することで情報共有がスムーズになりました。
株式会社HORI建築
新築事業をメインに、店舗やリフォーム事業にも力を入れているのが株式会社HORI建築です。同社では、管理工程やバックオフィス業務に課題がありました。
- 現場監督の業務負荷が増え、十分な品質管理ができていなかった
- 表計算ソフトで受発注業務を行っており、2名体制で約3日かかっていた
施工管理アプリの導入後、品質検査をより高いレベルで実現できたといいます。受発注業務にも活用し、1名で2日程度の作業コストにまで軽減できました。多くの業務を効率化した結果、完工粗利が約2%改善、商圏を125%拡大、さらに外注費を年間約480万円削減することに成功しています。
和建設株式会社
施工管理アプリを導入する以前、和建設株式会社ではアナログな手法を多く使っていました。建物の建造はもとより、地元の文化・伝統を守りながら運営する企業です。
- 電話やFAXを使った情報伝達が多く、数十社に対応するなどの手間が発生していた
- 工程表などの書き方が作成者によって異なり、現場が混乱しやすい状況だった
- Excel・写真ソフト・LINEなど複数のツールを使っていた
施工管理システムを導入したことで上記課題が解消しています。情報伝達がスムーズになり、20〜60時間だった残業時間を10時間程度に削減できたそうです。また、職人からの軽微な確認電話もなくなり、アプリ1つで円滑な情報共有が実現しました。
株式会社グランドワークス
株式会社グランドワークスは、外構エクステリア専門店として業務課題を抱えていました。同業界ではデジタルツールの浸透が遅れていましたが、導入で多大な恩恵を得たといいます。
- 小規模企業のため兼任業務が多く、施工管理の品質を統一できていなかった
- 担当者によって連絡ツールや進行方法が異なり、属人化の恐れがあった
- ITツールに不慣れな職人も少なくなかった
目下の課題であった管理方法の統一がなされ、現場に出向く回数や電話の数が大幅に減り、担当者の業務適正化と管理領域の拡大につながりました。現場の可視化も進み、細かな報連相を省いてもツール上で進捗の共有ができています。
また、導入時に提供会社から説明会が実施され、職人たちも一緒に参加することでスムーズに導入できた点も評価しています。
株式会社あいホーム
施工管理システムを導入する以前、株式会社あいホームでは以下のような課題がありました。住宅建築に携わっており、職人とのやり取りも多い会社です。
- 移動効率が悪く、品質・生産性向上にリソースを割きにくかった
- 職人がスマホを使うハードルを下げるために、簡単に使えるアプリが必要だった
同社ではコミュニケーション方法にこだわり、「工程スタンプ」がある施工管理システムを導入しています。テキスト入力の苦手な職人でも、スタンプなら簡単な操作だけで意思疎通が可能です。写真共有と組み合わせることにより、狙い通り大幅な業務改善に成功しています。
協力会社との連携もスムーズになり、監督の移動ロスも削減できました。現場の巡回効率が上がったことで、品質管理業務に注力できるようになっています。
施工管理ソフト・アプリ導入時の注意点
施工管理ソフト・アプリの導入にあたり、以下の点には注意が必要です。
- 導入にはある程度のコストがかかる
- 高齢層の従業員には操作が難しく、使いこなせない場合がある
- 機能が多すぎて使いこなせない場合がある
導入時にかかるコストのほか、月額利用料などのランニングコストに注意が必要です。さまざまな料金体系があるため、事前にしっかり確認しましょう。
また、ベテランの職人には高齢者も多く、操作の面で苦慮するケースも考えられるため、自社の社員に合わせてストレスなく使えるシステムを選ぶことが重要です。
多機能であれば便利とも言い難く、複雑性から利用ハードルが上がる恐れも考えられます。施工管理ソフト・アプリの導入目的を明確にし、使いこなせる機能にこだわって選定しましょう。
おすすめ施工管理ソフト・アプリを比較し目的に合った製品を導入しよう
施工管理ソフト・アプリを導入すれば、工事や建築の現場における煩雑な作業を軽減し、さまざまな面で業務効率化が期待できます。
導入にあたっては、事前に自社の課題や解決すべき問題を明確にすることが重要で、最適なアプリを選べれば、工事の進捗や予算などの管理が簡便化します。最適な施工管理ソフト・アプリを導入して施工管理の品質や顧客満足度の向上につなげていきましょう。
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