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WMS(倉庫管理システム)の機能一覧|導入するメリットも紹介

2024/12/25 2025/01/09

倉庫管理システム

WMSの機能

倉庫管理の効率化を実現する「WMS(倉庫管理システム)」。物流プロセスの改善などを目的に導入を検討している企業の中には「どのような機能があるのだろうか」と疑問を感じているのではないでしょうか。本記事では、WMS(倉庫管理システム)の機能を一覧で紹介します。

WMS(倉庫管理システム)とは?

WMSは「Warehouse Management System」の略称であり、倉庫内の業務を効率化するために設計されたシステムです。

WMSの目的は、入出荷管理や在庫管理などの倉庫運営に関する業務を一元管理し、正確性や作業効率を向上させることです。また、リアルタイムでのデータ管理や作業状況の可視化も可能であり、物流業務の最適化やコスト削減にも機能するため、多くの物流現場で導入されています。

WMS(倉庫管理システム)の主な機能一覧

WMSには、倉庫内業務を支えるさまざまな機能が搭載されています。

入荷管理機能入荷予定情報の取り込み
入荷予定リストの発行
入荷実績の入力
ラベル発行
入荷検品・格納
在庫管理機能在庫照会
ロケーション移動
在庫調整
廃棄処理
補充
履歴管理
出荷管理機能出荷指示の取り込み
在庫引当・作業単位作成
ピッキングリストの発行
ピッキング・出荷検品
梱包入力
棚卸管理機能棚卸指示
棚卸作業
棚卸差異リスト
棚卸結果報告
マスタ管理機能商品マスタ
ロケーションマスタ
取引先マスタ
倉庫マスタ
その他の機能KPI管理機能
外部連携機能
EC受注管理機能
請求管理機能

以下にそれぞれの機能の概要を解説します。

入荷管理機能

入荷管理機能は、仕入先や工場から倉庫に届く商品を適切に受け入れるための機能であり、以下のような作業項目が該当します。

  • 入荷予定情報の取り込み
  • 入荷予定リストの発行
  • 入荷実績の入力
  • ラベル発行
  • 入荷検品・格納

入荷予定情報の取り込み

入荷予定情報の取り込み機能は、仕入先や工場から事前に提供される入荷データをシステムに自動で取り込み、入荷作業の正確性を高めてくれます。

この機能により、手入力の負担を軽減し、受け入れ作業の効率化を図れるうえ、予定外の入荷に対する迅速な対応も可能になります。

入荷予定リストの発行

入荷予定リストの発行機能は、入荷予定の商品情報をリスト形式で出力する機能です。

入荷予定リストには、商品名・数量・入荷予定日などが記載されているため、現場での作業指示書や検品作業時の照合などに使用できます。このリストがあることで、作業ミスの削減と受け入れ作業のスピードアップが期待できます。

入荷実績の入力

入荷実績の入力機能は、実際に受け入れた商品の数量や内容をシステムに登録する機能です。

入力されたデータは入荷予定情報と照合され、差異があればアラートが表示されるため、入荷ミスの早期発見ができます。

ラベル発行

ラベル発行機能は、受け入れた商品の保管場所や管理番号を明記したラベルを発行する機能です。

ラベルがあることで商品の追跡が容易になるため、ピッキングや棚卸などの後続業務の効率が向上します。また、多くのシステムではバーコードやQRコードを使った処理にも対応しています。

入荷検品・格納

入荷検品・格納機能は、入荷商品の品質確認と適切な保管場所への格納をサポートする機能です。

検品作業では、商品の外観や数量などを確認し、不良品や数量不足があった場合は格納先のシステムに登録されるため、迅速に在庫の適正化が図れます。

在庫管理機能

在庫管理機能は、倉庫内の在庫状況をリアルタイムで管理するための機能であり、以下のような作業項目が該当します。

  • 在庫照会
  • ロケーション移動
  • 在庫調整
  • 廃棄処理
  • 補充
  • 履歴管理

在庫照会

在庫照会機能は、倉庫内の商品状況を即座に検索・確認するための機能です。

商品名やコードを入力するだけでその商品の数量・保管場所・在庫状態などをリアルタイムで把握できます。在庫照会機能を活用することで、作業効率の向上やミスの防止を同時に実現できるでしょう。

ロケーション移動

ロケーション移動機能は、商品の保管場所を変更する際に、その移動履歴をシステムへ記録する機能です。

この機能があることで商品の現在位置が常に把握できるため、商品の検索時間が削減されピッキングや出荷作業の効率が向上します。また、万が一誤配置が発生した場合でも、すぐに商品を発見できるでしょう。

在庫調整

在庫調整機能は、システム上の在庫情報と実際の在庫状況を一致させるための機能です。

在庫の数量差異が発見された場合に修正作業を行い、正確な在庫データを維持することで、発注ミスや欠品を未然に防止します。

廃棄処理

廃棄処理機能は、賞味期限切れや不良品の廃棄処理を効率化するための機能です。

廃棄品の情報がシステムに登録され、在庫データから自動的に引き落とされるため、廃棄品の追跡が容易になり、ミスや見落としを防止します。

補充

補充機能は、欠品を防ぐために商品の補充計画を自動で立案する機能です。

需要予測や在庫レベルに基づいて、適切なタイミングで補充指示を出し、販売の機会損失を最小限に抑え、効率的な倉庫運営を実現します。

履歴管理

履歴管理機能は、商品の入出庫やロケーション移動、在庫調整などの全ての履歴を記録・追跡する機能です。

この機能があることで、トラブルが発生した場合でも迅速な原因究明が可能になり、問題解決までにかかる時間を大幅に短縮できます。

出荷管理機能

出荷管理機能は、倉庫内での出荷業務を効率的に進めるための機能であり、以下のような作業項目が該当します。

  • 出荷指示の取り込み
  • 在庫引当・作業単位作成
  • ピッキングリストの発行
  • ピッキング・出荷検品
  • 梱包入力

出荷指示の取り込み

出荷指示の取り込み機能は、受注データを自動でシステムに取り込む機能です。

この機能があることで手動入力の負担が大幅に軽減できるうえ、誤入力などの人為的ミスのリスクを削減できます。また、複数の販売チャネルからのデータを一元管理し、取り込まれたデータは在庫引き当てやピッキング指示に活用されるため、出荷業務のスピードと正確性の向上が期待できます。

在庫引当・作業単位作成

在庫引当・作業単位作成機能は、出荷指示に基づいて必要な在庫を引き当て、ピッキングや梱包作業を効率化する機能です。

この機能は、倉庫内の在庫配置や数量を考慮して最適な作業指示を出すため、作業者の動線が短縮され、無駄な労力を削減した出荷作業を実現します。

ピッキングリストの発行

ピッキングリストの発行機能は、商品名・数量・保管場所などの情報を一覧化したリストを作成し、ピッキング作業の効率化を図る機能です。

出力したピッキングリストは、紙媒体やモバイル端末で使用できるうえ、あらかじめ優先順位を設定しておくことで、ピッキングの正確性と作業スピードアップが期待できます。

ピッキング・出荷検品

ピッキング・出荷検品機能は、商品の取り出し作業と出荷前の最終確認を効率的に行うための機能です。

バーコードやQRコードのスキャンなどにより、正確なピッキングと出荷内容の確認ができるため、誤出荷の防止や作業スピードの向上が期待できます。

梱包入力

梱包入力機能は、ピッキングされた商品の梱包内容を記録し、出荷先にあわせて梱包作業を最適化する機能です。

梱包内容のデータはラベル印刷や配送業者への情報提供などにも活用され、さまざまなシーンで梱包ミスや運送時の破損防止を実現します。

棚卸管理機能

棚卸管理機能は、倉庫内の在庫を定期的に確認・更新し、正確な在庫データを維持するための機能で、以下のような作業項目が該当します。

  • 棚卸指示
  • 棚卸作業
  • 棚卸差異リスト
  • 棚卸結果報告

棚卸指示

棚卸指示機能は、効率的な棚卸作業を計画・指示するための機能です。

この機能は対象となる商品の選定・作業範囲・作業者の割り当てなどをシステム上で設定できるほか、棚卸に必要なリストやチェック項目を自動生成することで作業指示の効率化を図ります。また、スケジュール管理機能と連携し、定期的かつ計画的な棚卸しができる点も特徴です。

棚卸作業

棚卸作業機能は、実際の在庫確認をサポートする機能です。

システムをモバイル端末やバーコードスキャナーなどと連携させることで、倉庫内の商品を迅速かつ正確に確認できる環境が整います。また、確認作業中にリアルタイムでシステム上の在庫データが更新され、差異が発見された場合には即座にアラートを表示します。

この機能を活用すれば、棚卸作業にかかる時間の大幅な短縮と、人為的ミスの削減を両立できるでしょう。

棚卸差異リスト

棚卸差異リスト機能は、実際の在庫数とシステム上の在庫データとの不一致をリスト化する機能です。

このリストには、在庫に差異のある商品の名称・数量・保管場所などが記載されており、差異が発生している原因を特定する際の情報源となります。

この機能により、在庫の差異を迅速に察知できるほか、在庫管理の精度向上も期待できます。

棚卸結果報告

棚卸結果報告機能は、棚卸作業の最終結果を集計し、レポートとして出力する機能です。

このレポートには、正確な在庫データや差異の分析結果などが網羅されており、倉庫内の情報を一括チェックできるようになっています。棚卸履歴を記録・管理することで、過去の結果と比較し、改善点や課題を継続的に把握できるほか、経営判断や業務改善などにも幅広く役立てられます。

マスタ管理機能

マスタ管理機能は、倉庫運営に必要な基本データを一元管理するための機能であり、以下のような作業項目が該当します。

  • 商品マスタ
  • ロケーションマスタ
  • 取引先マスタ
  • 倉庫マスタ

商品マスタ

商品マスタ機能は、倉庫で取り扱う商品の情報を一元管理するための機能です。

商品マスタには、商品コード・名称・カテゴリー・寸法・重量など、物流に必要なすべてのデータが登録されており、在庫管理やピッキング、出荷指示などの業務で活用されます。

また、商品ごとの特性に応じた分類や検索機能も備わっており、さまざまなシーンでの業務効率化が期待できます。

ロケーションマスタ

ロケーションマスタ機能は、倉庫内の保管場所に関する情報を一元管理する機能です。

各商品の保管場所を登録・管理し、最適な在庫配置を可能にします。また、ロケーションマスタを活用することで、作業者は商品を迅速に見つけられるようになるため、ピッキングや補充作業などの効率も大幅に向上します。

加えて、保管場所のスペースを最適化することで、倉庫全体の運用効率を高めるといった使い方も可能です。

取引先マスタ

取引先マスタ機能は、仕入先・顧客・運送業者など、倉庫業務に関わる取引先の情報を一元管理する機能です。

取引先ごとの条件や過去の取引履歴を登録することで、スムーズな受発注や配送業務を実現できます。各対応の速度や正確性が向上するため、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

倉庫マスタ

倉庫マスタ機能は、複数の倉庫の情報を一元管理する機能です。

各倉庫の所在地・保管能力・利用状況などをリアルタイムで把握できることが特徴であり、複数の倉庫間での在庫移動や連携など、物流ネットワーク全体の効率向上が図れるでしょう。

その他の機能

WMS(倉庫管理システム)は、倉庫内の業務効率化だけでなく、業務全般の管理や外部システムとの連携にも対応する、高度な機能を備えています。具体的には以下のようなものです。

  • KPI管理機能
  • 外部連携機能
  • EC受注管理機能
  • 請求管理機能

KPI管理機能

KPI管理機能は、倉庫運営における業務パフォーマンスを数値化し、目標の達成状況を可視化する機能です。

例えば、ピッキング効率や在庫の回転率、出荷スピードなどの主要な指標をリアルタイムで確認できるため、スピーディーかつデータドリブンな意思決定が可能になります。また、過去のデータと比較することで、長期的な成長戦略の立案にも活用できるでしょう。

外部連携機能

外部連携機能は、WMSと他の業務システムやプラットフォームを接続する機能です。

具体的には、会計ソフト・販売管理システム・運送会社の配送システムなどが挙げられます。外部システムと連携することで、異なる業務プロセス間での情報共有がスムーズになり、二重入力やデータ転記の手間などを削減できる可能性が生まれます。

EC受注管理機能

EC受注管理機能は、ECサイトからの注文データを自動でWMSに取り込み、在庫管理や出荷指示を効率化する機能です。

複数のECプラットフォームに対応しており、注文内容をリアルタイムで反映するため、注文処理の正確性とスピードの向上が期待できます。これにより、顧客満足度の向上はもちろんのこと、在庫不足による販売機会損失の防止にもつながります。

請求管理機能

請求管理機能は、出荷データを基に請求書を自動作成する機能です。

この機能があることで、取引先ごとの条件や契約内容を反映した正確な請求書を効率的に発行できるようになります。また、請求履歴をシステム上で一元管理することで、未収金の追跡や支払状況の確認も容易になるため、日々のキャッシュフローや財務面の安定性が向上します。

WMSを導入するメリット

WMS(倉庫管理システム)の導入で得られる5つのメリットを解説します。

倉庫作業の効率・精度が向上する

WMSを導入することで、あらゆる倉庫作業の効率・精度の大幅な向上が期待できます。

データに基づいた商品管理を行うことで、人為的なミスが大幅に軽減され、作業フローや作業の順番などが幅広く最適化されるためです。

一つ一つの倉庫作業が最適化されることで、対応の質や納期の遵守率が向上するため、結果的に顧客満足度の向上にもつながるでしょう。

倉庫管理の属人化を防げる

WMSは、倉庫管理の属人化を防止できるメリットもあります。

システム化された標準プロセスにより、誰でも同じレベルで業務を遂行できる環境が整い、従業員の経験やノウハウに依存しない商品管理が可能になるためです。

属人化が防止できることで、スタッフの欠員などによる影響を最小限に抑えることができるため、倉庫管理全体の安定性が向上します。

在庫管理を最適化できる

WMSを活用することで、さまざまな側面から在庫管理を最適化できます。

データに基づいた在庫管理を行うことで、過剰在庫や欠品を防止できるほか、発注タイミングが適正化されるため、必要最小限の在庫を維持しつつ販売の機会損失も防止できます。

また、倉庫内の在庫の配置が最適化されることで、作業効率も大幅に向上します。

リアルタイムでの情報共有が可能になる

WMSを導入することで、リアルタイムでの情報共有が可能になる点も大きなメリットです。

流動性が高く煩雑なあらゆる情報を正確に共有できるようになるため、さまざまな人為的ミスを軽減できるだけでなく、迅速かつ正確な意思決定をも可能にします。

複数の部署や取引先との連携が必要な場合や、複数箇所で倉庫を運用している場合など、差往古作業の規模が大きいほどに、WMSの導入メリットは強く現れるでしょう。

倉庫管理にかかる費用を削減できる

WMSを導入することで、倉庫管理にかかる費用を削減できます。

システムによって在庫の配置や動線が最適化されることで、省スペース化や作業効率の向上などが可能になるためです。また、倉庫全体のスペースの無駄がなくなり利用率が向上することで、人件費や運用コストの最適化や、倉庫機能の向上も期待できます。

倉庫管理システム(WMS)19選比較|機能や価格・小規模・クラウド向けのシステムを紹介

WMSを導入し倉庫管理の効率化・精度向上を実現しよう

WMSは、倉庫内のあらゆる情報を一元管理し、さまざまな業務の最適化・効率化を図る画期的なシステムです。

WMSに搭載されている機能を正しく把握し、効果的に活用することで、倉庫管理のあらゆる側面の最適化が図れるでしょう。

自社にあったWMSを導入し、倉庫管理の大幅な効率化と精度向上を実現しましょう。

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ビズクロ編集部
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