“仕事ができる人”感が伝わる人のチャットコミュニケーション術
「Chatwork」社員のスマートワークを実現するマイルールも公開します!
仕事の連絡方法として欠かせないツールとなりつつあるチャットツール。今回は、チャットならではのメリットを活かした、上手な使い方や押さえておきたい原則をご紹介。ビジネスチャットツール「Chatwork」社員たちのマイルールも公開します。
電話やメールなど、長年にわたりビジネスの場で活用されてきたツールは、利用時の原則やルールについて「頭を悩ませる」ということは、あまりないでしょう。
それに比べてチャットは、まだ、ビジネスシーンでの使い方やマナーについて「何が正解か」迷ってしまう人も少なくないようです。
そこで今回はビジネスチャットのメリットをおさらいしたうえで、活用における原則をご紹介します。
国産のビジネスチャットツール「Chatwork」を提供する株式会社kubellのみなさんがビジネスチャットを使う際に心掛けているマイルールも公開しますので、ぜひ最後までご覧ください。
10年で電話の使用は約4割減|デジタルツールコミュニケーションが当たり前に
近年電話によるコミュニケーションの機会が減っています。
以下のグラフは総務省が公表している「通信量からみた我が国の音声通信利用状況」を基に、ビズクロが制作したものです。
[参考:総務省「通信量からみた我が国の音声通信利用状況【平成24年度】」]
[参考:総務省「通信量からみた我が国の音声通信利用状況【令和4年度】」]
上記から分かるとおり国内における加入電話、ISDN、IP電話、携帯電話及びPHSを使用した音声での通信時間や回数は大きく減少しており、2012年から2022年にかけて通信回数は約38%減、通信時間は約25%減となっています。
その一方でビジネスチャットを始めとした、そのほかのデジタルツールが台頭してきています。
実際、株式会社モニタスが2022年に全国の会社員2,836人に実施した「利用実態調査 ビジネスチャットツール編」によると、アンケート対象者の38.6%が「ビジネスチャットを利用している」と答えているのです。
[引用:株式会社モニタス「利用実態調査 ビジネスチャットツール編」]
「利用経験」にフォーカスすると40.1%となり、半数近くの社会人がビジネスチャットの利用経験があることが分かります。
「メールと何が違うの?」チャットならではのメリット
このように電話やメールに代わるツールとして、ビジネスチャットが台頭してきていますが、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは「チャットならでは」のメリットとして以下の4点をご紹介します。
1:情報の管理や共有がしやすい
ビジネスチャットを活用することで、効率的に情報の管理や共有ができます。
ビジネスチャットでは、プロジェクトや業務に応じてグループを設定できるため、業務に関係のある情報を一元的に管理することが可能です。
過去の投稿もグループ内に蓄積されるため、これまでの経緯も簡単にキャッチアップでき、新しくプロジェクトに参加したメンバーでもすぐに状況を把握できるでしょう。
またメールのように「To」や「Cc」を使い分けたり、メーリングリストを作成したりする必要はなく、グループにメッセージを投稿するだけで簡単に関係者全員に情報共有できる点も見逃せません。
2:社内コミュニケーションが活性化する
ビジネスチャットではフランクなやり取りが可能であるため、社内コミュニケーションの活性化につながります。
メールには「お世話になります」「以上、宜しくお願い致します」といった形式的な文章が多く含まれます。
そのため些細な要件を伝えるだけでも、必要以上にコミュニケーションコストが掛かり、発信の手間が増える傾向にあるのです。
その点、ビジネスチャットでは要件を端的に伝えるやり取りがしやすいため、テキストでのコミュニケーションながらも「ちょっとした声かけ」がしやすくなります。
3:業務効率化や生産性向上が見込まれる
業務効率化や生産性の向上もビジネスチャットで実現できます。
ビジネスチャットでは、プロジェクトごとにグループチャットを作り、業務に関連したデータや、やり取りを集約することで、すぐに必要な情報にアクセスできる環境を簡単に整えることができます。
このような環境づくりは、不要な会議の削減につながるだけでなく、端的な返信やスタンプなどによるリアクションでのやり取りを習慣化することで、コミュニケーションコストを最小化できる点も魅力です。
その他タスク管理機能やファイル管理機能、マルチデバイス対応機能などが搭載されているため、業務効率や生産性を大きく高められるのです。
4:情報セキュリティリスクが軽減される
ビジネスチャットツールは、ビジネスでの使用を前提として開発されていることから、セキュリティ水準が高いという特徴もあります。
データの暗号化や2段階認証といった機能を利用することで、メールよりも高いセキュリティレベルを実現できるのです。
参加メンバーや特定のIPアドレス、特定デバイスのアクセス制限が可能である点もポイントです。
また、メールの場合は都度宛先の設定が必要となるため、送信先の設定ミスに起因したセキュリティ事故が発生しやすいと言えます。
その点、ビジネスチャットでは一度グループを作成してしまえば、都度宛先を設定しなくても関係者に対してまとめてメッセージを発信できるため、誤送信リスクを抑えられるでしょう。
快適なチャットコミュニケーションをするための基本原則
ビジネスチャットのメリットを押えていただいたところで、ここからはビジネスチャットを利用するうえでの基本的なルールをご紹介します。
1:ビジネスの場に適した言葉遣いを心掛ける
ビジネスチャットであっても、ビジネスの場に適した敬語や内容を心掛けなければなりません。
ビジネスチャットは対話するように気軽にコミュニケーションできるという強みがありますが、チャットなら敬語などの基本的なマナーは不要ということではありません。
あくまでもビジネスシーンであることを忘れず、ビジネスに相応しい言葉遣いを心掛けましょう。
2:業務時間中の連絡を心掛ける
できる限り業務時間中の連絡を心掛ける点も重要なルールです。
ビジネスチャットは場所を選ばず、いつでも気軽に連絡できるため、意図せず業務時間外や深夜などの時間帯でも連絡してしまうケースがあります。
業務時間外での連絡が増えると、グループメンバーの精神的な負荷が高まり、業務とプライベートのメリハリも付けにくくなります。
そのためチャット利用時間を部門やグループで定め、その時間外の連絡は控えるといった対応が必要になるでしょう。
3:返信とリアクションを適切に使い分ける
ビジネスチャットならではのスタンプなどのリアクションを上手に使うのもポイントです。
ただし、自分がメンション(宛先として設定)されたメッセージや、細かな回答が求められるものは基本的にメッセージで返信し、共有や周知目的の連絡に対してはリアクションを使うといった、「使い分け」をすることで効率が上がります。
4:メンションを利用する
グループチャットで特定の人物に対してメッセージを送りたい場合は、メンション機能を活用しましょう。
仮にメンションを利用しない場合、受け手はその情報が誰に向けたものであるかを判断しづらく、送り手も届けたい相手にメッセージを見てもらえない可能性があります。
メンション機能を使えば、メンション先のメンバーに通知が送られるため、そのメッセージが「自分に対してのものだ」と気付いてもらうことができるでしょう。
5:結論から端的に伝える
ビジネスチャットによるコミュニケーションは、メールのような冒頭の挨拶文が不要な強みを最大限活かし、結論から端的に伝えることも重要です。
そのためビジネスチャットでは長文は避け、できるだけ要点を簡潔にまとめた短い文章で伝えることを意識し、どうしても長文になってしまう場合は、メールや電話などの手段を検討しましょう。
6:即時のリアクションを求めすぎない
ビジネスチャットはメールよりも気軽にやり取りできるため、タイムリーなコミュニケーションを実現しやすいツールです。また、ツールによっては既読表示機能もあるため、返信を急かしたくなることもあるでしょう。
しかし、例え既読であっても、相手の状況は見えないものです。基本的には「非同期コミュニケーション」であると理解したうえで、早急の返信期限がある連絡などは、その旨を冒頭に書くなどの工夫をするようにしましょう。
7:必ずリアクションを行う
ビジネスチャット上でメッセージが送られてきた場合は、必ずリアクションを行いましょう。
即時のリアクションを行う必要はありませんが、送られてきたメッセージには何らかのリアクションを行い、確認した旨などを伝える必要があります。
8:プライバシーに留意する
グループチャットと個人チャットを使い分けている場合、個人チャットでのやり取りを相手の許可なくグループチャットで共有するといった対応は控えましょう。
もし個人チャットで得た情報を本人の同意を得ずにグループ上で公開すると、そのメンバーのプライバシーが傷つけられ、トラブルなどにつながる恐れがあります。
9:業務と関係のない話はしない
ビジネスチャットでは業務と関係のない話を投稿しないようにしましょう。
チャットは、日常生活でもよく使うツールのため、つい雑談のような話もしてしまいがちですが、業務とは無関係の投稿が続いてしまうと重要な情報が埋もれてしまうことがあります。
もし社員同士のコミュニケーションを活性化させるために、雑談もOKとする場合は、雑談専用のグループチャットを別途設けるなどの対応が求められます。
10:無断で過去のメッセージの編集や削除をしない
ビジネスチャットはメールと異なり、一度送ったメッセージでも内容の編集や削除が可能です。
便利な機能ではありますが、グループでやり取りをしている場合、無断で編集や削除をしてしまうと、編集されたことを知らないメンバーが過去の情報を参照した際に混乱してしまう可能性があります。
そのため、もし編集や削除が必要な場合は、グループに参加しているメンバーに事前に共有しておきましょう。
「Chatwork」社員が教えるスマートなチャットの使い方
最後に、国内利用者数No.1(同社HPより)の国産ビジネスチャット「Chatwork」を提供する株式会社kubellの社員に聞いた「ビジネスチャットのスマートな使い方」を紹介します。
ぜひビジネスチャット利用時のヒントとしてご活用ください。
「Chatwork」社員たちのマイルール
Chatwork社員に「ビジネスチャットを使う上でのマイルール」を聞いたところ、以下のような回答が得られました。
送信方法や使い方のマイルール
文章に関するマイルール
リアクションに関するマイルール
「コミュニケーション能力が高っ!」と感じた使い方
続いてビジネスチャットの利用を通じて、コミュニケーション能力が高いと感じた使い方を教えてもらいました。
相手の理解に配慮した文面に関する回答が多かったこちらの質問。長文にしない、見やすく構造化する、などの相手への気遣いが見える文面は、「コミュニケーション能力が高い」「仕事ができる人」という好印象を与えられるようです。
特に、改行や箇条書きはもちろん、囲みや罫線タグを活用した「見やすさ」はチャットならではと言えるでしょう。
また、「リアクションは、スタンプでOK」といった一文をあらかじめ入れておくのも、送信側・受信側双方のストレスをなくす使い方として、ぜひ真似したいテクニックの一つです。
「チャットならでは」と感じた嬉しい機能
次にChatwork社員が感じる、「チャットならではの便利な機能」についてご紹介します。
相手の状況に関係なく連絡できる特性はメールも同様ですが、情報を遡りやすく、コミュニケーションの経緯と合わせて関連情報やタスク管理がしやすいのはチャットならではの機能です。
スマートワーク実現の第一歩も、これらの「ならではの機能」の使いこなしがポイントと言えそうです。
「不快だな」と感じたコミュニケーション
最後にChatwork社員が不快に感じたコミュニケーションの一例をご紹介します。
返信もリアクションもしないのは、ビジネスチャットでも「マナー違反」と認識しておいた方がよさそうです。そのほかには、相手にとっての「読みやすさ」や「理解のしやすさ」に配慮しないメッセージを不快と感じる、といった回答が目立ちました。
ビジネスチャットでスマートなコミュニケーションを実現!
ビジネスチャットは、あらゆるビジネスシーンにおいて効率的なコミュニケーションを実現できるツールです。
メールや電話よりも気軽にメッセージをやり取りできる上、タスク管理機能やファイル管理機能なども搭載されているため、業務効率を飛躍的に高められます。
ただしビジネスチャット特有の使い方やルールなどもあるため、これらを理解した上で、上手く活用する必要があるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、ビジネスチャットを使ったスマートなコミュニケーションを実現してください!