【2024年最新】テキストマイニングツールおすすめ10選比較|無料ツールや選び方
データ解析やテキスト処理において、テキストマイニングツールは重要です。しかし、種類が豊富で特徴も異なるため、どのツールを活用すればよいか迷っている方も多いでしょう。この記事では、おすすめのテキストマイニングツールを比較しながら、機能やメリットを紹介します。
目次
テキストマイニングツールとは?
テキストマイニングツールとは、膨大なテキストデータを分析し、単語やフレーズなどからテキストデータの全体像や傾向を把握するためのツールのことです。
主に以下の3つのアウトプット手法を用いて、主観的な分析をしてしまいがちなテキストを、客観的な情報として可視化します。
- ワードクラウド(テキストの出現頻度を表示)
- 共起ネットワーク(テキスト同士の関連性を表示)
- コレスポンデンス分析(テキスト傾向の散布図を表示)
テキストマイニングツールの利用目的
テキストマイニングツールは、以下のような情報を把握する目的で利用されます。
- 顧客満足度・クチコミ
- ブランドイメージ
- トレンド
- 市場・競合の動き
- コールセンターへの問い合わせの傾向
- 論文・特許の共通技術
社内でデータとして保有しているテキストだけでなく、ニュースやブログ、SNSの投稿などを分析することも可能です。
テキストマイニングツールの種類
テキストマイニングツールは、テキストの内容や収集先といった得意分野によって主に3つの種類に分けられます。
SNS分析に特化
1つ目はXやInstagram、Facebookなど、SNSへの投稿の分析に特化したタイプです。
SNS分析に特化したテキストマイニングツールは、プラットフォーム上にある膨大なUGC(ユーザー生成コンテンツ)から市場のニーズや商品・サービスのクチコミを収集し、集まった情報は主にトレンド分析や感情分析に役立てられます。
複雑な文章の分析に特化
2つ目は、専門用語が使用されている文章の分析に特化したタイプです。
論文や特許のような読解が難しい文書の内容把握や、社内に蓄積されたナレッジ分析にも活用できます。
コールセンターの顧客分析に特化
3つ目は、コールセンターなどの会話データの分析に特化したタイプです。
音声認識機能を搭載しているタイプが多く、会話をテキスト化して分析することができます。口語表現を適切に分析できることから、ユーザーの行動や感情分析に活用され、業務効率化や応対品質の向上にも一役買っています。
【無料】テキストマイニングツールおすすめ比較4選
テキストマイニングツールの中には、基本的な機能を無料で利用できるものもあります。
ここでは、完全無料で活用できるツールや、無料のトライアル期間があるツールを計4つ紹介します。
AIテキストマイニング
AIテキストマイニングは、Webブラウザ上で手軽にテキストデータを分析できるテキストマイニングツールです。
以下のファイル形式に対応しており、2つの文章の比較やワードクラウドの作成ができます。また、音声入力にも対応していることが特徴です。
- テキスト形式(.txt)
- CSV形式(.csv)
- Word形式(.docx)
- Excel形式(.xlsx/.xlsm)
- PowerPoint形式(.pptx)
- PDF形式(.pdf)
文書解析では、ChatGPTによる要約版の生成に加え、感情傾向の可視化やネガポジ分析も可能です。
提供元 | 株式会社ユーザーローカル |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
機能・特長 | ユーザー登録・インストール不要。Webブラウザ上でデータ分析を完結可能。 |
URL | 公式サイト |
KH Coder
KH Coderは、立命館大学の樋口耕一教授によって開発された、インストール型のテキストマイニングツールです。プログラミング不要で高度なテキスト分析を行うことができ、以下のようなアウトプット機能を有しています。
- 抽出単語リスト
- 文脈パターン
- 共起ネットワーク
- 階層的クラスター
論文や研究にも活用されており、2024年6月時点で7,050件の活用事例があります。
提供元 | 樋口耕一 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
機能・特長 | インターネット接続不要でデータ漏えいリスクが少ない。 |
URL | 公式サイト |
TextVoice
TextVoiceは、7つの分析機能と類似語の自動辞書化機能を有するテキストマイニングツールです。
ワードクラウドや共起ネットワークのようなオーソドックスな機能に加え、傾向やパターンを把握するための以下の5つの機能も併せて搭載しています。
- サマライズ(最大6つの言葉の組み合わせを分析)
- フォーカス(言葉の関連性の強さを図解)
- パースペクティブ(言葉の潜在パターンを図解)
- セグメント(属性ごとに特徴的な言葉を抽出)
- ポジネガ(言葉の感情を分析)
2週間の無料トライアル期間があるため、導入前に各機能を試すことができます。
提供元 | マイボイスコム株式会社 |
初期費用 |
|
料金プラン | ■TextVoice利用費
■分析代行:要問い合わせ |
機能・特長 | SNSの投稿データの取得が可能。分析1回あたり15MB未満のデータまで分析可能。 |
URL | 公式サイト |
Magic Insight for WEX
Magic Insight for WEXは、高度な言語処理ができるIBM Watson Explorerを搭載した、クラウド型のテキストマイニングツールです。
ビッグデータの自然言語解析と、超並列データ処理による検索・抽出・分析能力を持っているのが、Magic Insight for WEXの特長です。無料体験サイトでは、チュートリアルに沿ってサンプルデータの分析体験ができます。
提供元 | 株式会社イーネットソリューションズ |
初期費用 |
|
料金プラン |
|
機能・特長 | 24時間365日の監視・障害対応サポートあり。多言語グローバル対応。 |
URL | 公式サイト |
【有料】テキストマイニングツールおすすめ比較6選
無料版よりも高度な分析を行いたい場合や、業界特有のデータの分析に対応できるツールを求めている場合は、有料版のテキストマイニングツールを検討しましょう。
ここでは有料版のテキストマイニングツールを6つ紹介します。
アイタスクラウド
アイタスクラウドは、文書解析AI「アイタス」によって顧客の声を可視化し、課題解決を支援するテキストマイニングツールです。
VOC(Voice of Customer:顧客の声)のテキストデータからユーザーの声を把握するだけでなく、CRMデータと連携して課題の特定に役立てることもできます。
提供元 | 株式会社 Insight Tech |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 1IDあたり25万円〜/月 |
機能・特長 | VoCから意見の量と質を可視化し、優先課題を特定できる |
URL | 公式サイト |
KNIME
KNIMEは、ワークフロー型のデータ分析プラットフォームです。4,000以上のモジュールやワークフローを組み合わせることで、データの収集・統合・整形・分析・共有を自動化できる特長があります。直感的な操作性や機能の拡張性が好評で、世界50か国以上で利用されています。
提供元 | インフォコム株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特長 | 多種多様なデータを連携・統合・分析し、プロセスを自動化できる。 |
URL | 公式サイト |
YOSHINA
YOSHINAは、分類・可視化・分析サポートという3つの機能を通じて、顧客の声を多角的に分析することができるテキストマイニングツールです。オンプレミス型とクラウド型の両方が用意されているため、自社の環境に合わせて選択できます。
音声やテキストデータがない場合は同社が提供するサービスを活用し、ターゲットに応じて最大1万件のアンケートデータを収集することも可能です。
提供元 | 株式会社レトリバ |
初期費用 | ■お試しの方向け
■常時利用向け(SaaS)
■スポット利用向け(SaaS)
■常時利用向け(オンプレミス)
|
料金プラン | ■お試しの方向け トライアルプラン:50,000円/月(初期サポート:50,000円/2か月分) ■常時利用向け(SaaS)
■スポット利用向け(SaaS) ■常時利用向け(オンプレミス)
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機能・特長 | 深堀分析がワンクリックで可能。分析支援あり。無償デモあり。 |
URL | 公式サイト |
AIkano
AIkanoは、簡単な操作でデータサイエンティスト級の高度な分析を行えるデータ分析プラットフォームです。
ドラッグ&ドロップによるデータのインポートをはじめ、グラフの選択やパラメータの設定などを直感的に操作できる特長があります。また、API連携で業務システムから呼び出して利用することも可能で、通常業務に馴染みやすいという魅力もあります。
提供元 | 株式会社NTTデータ数理システム |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特長 | ノーコードによる快適な操作性が強み。データサイエンティストによる伴走型サポートあり。 |
URL | 公式サイト |
CoreExplorer
CoreExplorerは、2,000万件程度までの大規模データの分析を行える、Webブラウザ型のテキストマイニングツールです。
テキストの検索・参照・分析を1画面で完結できる独自インターフェースについて特許を取得しており、画面の切り替えで思考を途切れさせない強みがあります。また、ダッシュボードでの統計表示が可能で、日次・週次・月次の3種類のレポートを抽出することもできます。
提供元 | 株式会社日立ソリューションズ東日本 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特長 | 特許取得済みの独自インターフェース。大規模データに対応。 |
URL | 公式サイト |
VextCloud
VextCloudは、会話テキストやSNSデータの分析に強みをもつ、クラウド型のテキストマイニングツールです。
一般的なテキストマイニングツールが単語や単語同士の関係性を基に分析を行うのに対し、VextCloudは文単位での分析を行うのが特徴で、誰が見てもわかりやすいデータの分類ができます。また、少数意見や予兆などの分析が漏れやすい項目も抽出可能なため、課題の早期発見に役立つでしょう。
提供元 | ベクスト株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入企業数 | シリーズ累計700社以上 |
機能・特長 | 独自の自動学習機能で辞書設定が不要。大量のテキストデータの分析・共有を自動化。 |
URL | 公式サイト |
テキストマイニングツールの選び方
テキストマイニングツールの選定においては、コスト面だけでなく、さまざまな要素を総合的に判断する必要があります。
ここでは、テキストマイニングツールの選び方のポイントを5つ解説します。
無料版と有料版の違いを把握する
テキストマイニングツールを選ぶ際は、無料版と有料版の違いをあらかじめ理解しておくことが重要です。
無料版はその名のとおりコストをかけずに利用できますが、機能が限定されていることが多いため、簡単なデータ分析や試験的な運用に適しています。
一方、有料版は高度な分析機能やサポートサービスを提供しており、ビッグデータや複雑な分析が必要なビジネスに最適です。企業として、プロジェクトでの本格的な利用を検討している場合は、機能制限のない有料版のツールを選択するとよいでしょう。
分析したい情報に対応しているツールを選ぶ
音声データを分析したい場合はファイル形式の対応、クチコミを分析する場合はSNSやレビューサイトとの連携が必要です。
テキストマイニングツールは、ツールごとに対応可能なファイル形式や連携可能な外部ツールの範囲が異なります。
非対応のデータを扱おうとすると、テキストマイニングツールに合わせてデータの転記や整形などを行う手間がかかるため、自社が扱いたいデータソースをあらかじめ明確化しておきましょう。
操作性がよいツールを選ぶ
テキストマイニングツールで業務効率化を目指す場合、従業員に日常的な利用を促進するためにも、操作の快適さが重要になります。
ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるインターフェースや、客観的でわかりやすいレポート抽出など、専門知識がなくても扱えるかどうかがポイントです。
サービスサイトの情報だけで操作性を判断することは難しいため、無料トライアルを活用して試しに従業員の声を集めてみるなど、実際に操作性を比較する期間を設けましょう。
辞書機能が充実しているツールを選ぶ
テキストマイニングツールには、特定の言葉やフレーズを認識し、分析に役立てる辞書機能を搭載しているものもあります。
この機能を活用することで、業界特有の用語や自社に関連するキーワードを正確に捉えることや、フレーズ単位でネガポジの感情を判別するなど、より高度な分析が可能です。
製品名や流行語などが適切に認識されないとデータの解釈に誤りが生じてしまう場合、辞書機能が充実しているツールを選ぶとよいでしょう。
サポート体制が整っているツールを選ぶ
特に、機能面が充実しているテキストマイニングツールの場合、すべての機能を効果的に扱えていないことも多いため、ツールの使い方に関する疑問や問題が発生した際に適切なサポートを受けれるかどうかは重要です。
サポート体制が不十分なツールを選ぶと、操作方法がよくわからずに作業が滞ったり、発生した問題を解決できなかったりと、業務に支障が出ます。
サポート体制の充実度が業務のスムーズさに直結するため、サポート体制を提供しているか否かだけでなく、サポートの内容も比較しましょう。
テキストマイニングツールを活用するメリット
テキストマイニングツールを有効活用できると、企業は複数のメリットを得ることができます。ここではメリットを個別に見てみましょう。
分析業務を効率化できる
テキストマイニングツールは、膨大なテキストデータの中から価値のある情報を抽出するというプロセスを自動化することで、分析業務にかかるリソースの削減を期待できます。
また、プロセスの自動化によって分析作業の属人化が防げるため、教育コストの削減にもつながるでしょう。
分析の精度が高まる
テキストマイニングツールには、人間の目では見落としがちな微妙なパターンや隠れたニーズを見つける能力があります。
加えて、ビッグデータであっても均一な基準で分析するため、分析にムラがありません。
こうしたことから、結果として分析の精度が高まり、信頼性の高いデータを基にビジネス戦略を立てられるようになるのです。
迅速な意思決定ができる
テキストマイニングツールによって本質の発見を短時間で処理できれば、企業は市場のトレンドやユーザーの評価をリアルタイムで追えるようになります。
企業がより戦略的な活動に集中することや、迅速な意思決定を行えるようになるのがテキストマイニングツールのメリットです。
ユーザーのフィードバックを商品・サービスの改善に役立てたり、競合他社の動きに応じてタイムリーに戦略を変更したりすることが可能なため、競争優位性を確保しやすくなります。
テキストマイニングツールにおけるデメリット
テキストマイニングツールは定性情報の分析に利用されることから、分析中に問題が生じる可能性もゼロではありません。
期待した効果を得るためにも、起きやすい事象を理解したうえで対策を立てておきましょう。
表現に合わせた調整が必要になる
日本語にはひらがな・カタカナ・漢字という3つの表記方法があり、同音異義語や誤用されている言葉も少なくありません。
また、分析対象には皮肉やジョークといった単なる字面だけではわからない意図を含んだコメントも含まれるため、複雑な判断が求められます。
単語の区切り方も英語より難しいことから、誤った解釈を避けるためにはテキストマイニングツールの判別をサポートする必要があるでしょう。
具体的には、ツールの辞書機能を活用し、判断を間違いやすい表現をあらかじめ登録しておくことで、分析の制度を高めることができます。
場合によってはユーザーの判断が求められる
テキストマイニングツールは、あくまでビッグデータから傾向やパターンを可視化するものであり、データの文脈やニュアンスを完全に捉えきれない場合があります。
このような場合には、利用者の知識や経験を活かし、ツールの分析を補完することで、より実用的な結論を導き出すことができるでしょう。
テキストマイニングツールの導入には製品の比較がおすすめ
テキストマイニングツールは、属人化しがちな分析プロセスを統一し、見落としやすいインサイトの把握を行うために効果的なツールです。一方で、分析したいデータによってツールに求められる機能も変わってきます。本記事を参考に必須要件を整理し、自社に最適なテキストマイニングツールを選択しましょう。
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