リレーショナルデータベース(RDB)とは?特徴やメリット・デメリット、NoSQLとの違い

2024/07/08 2024/07/09

データベースソフト

リレーショナルデータベースとは

安定的なデータ処理や管理ができる「リレーショナルデータベース(RDB)」。データ活用の重要性が増す現代、既に多くのシーンで利用されています。本記事では、リレーショナルデータベース(RDB)とは何か、NoSQLとの違いやメリット・デメリットなどを詳しく解説します。

リレーショナルデータベース(RDB)とは?

リレーショナルデータベース(RDB)とは、表形式で整理されたデータを相互に関連付けて管理するデータベース管理システムのことです。具体的にはSQLと呼ばれるデータベース言語を使い、データの追加・参照・更新・削除などの操作を行います。

例えば、リレーショナルデータベース(RDB)では社員データと部署データ、プロジェクトデータなどを関連付けて一元管理することができます。同じ種類のデータが表にまとめられ、主キーと外部キーによる関連付けによって複数のデータを一括で扱うことが可能です。

家族構成に当てはめてみると、夫・妻・子どもの個人データがそれぞれ表になり、家族IDで関連付けられていると考えるとイメージしやすいでしょう。

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リレーショナルデータベースの特徴

リレーショナルデータベース(RDB)には、データを効率的に管理し、安全性や正確性を保つための特徴があります。ここでは主な特徴をご紹介しましょう。

データをテーブルに格納する

リレーショナルデータベース(RDB)では、データを表形式で格納し、この表のことを「テーブル」と呼びます。テーブルは行と列から構成され、1マスごとに1つのデータが格納されます。

例えば社員データのテーブルでは、列に社員ID・氏名・年齢など、何についてのデータであるかという項目が入れられ、この項目に従って各行にそれぞれの社員のデータが横並びに入力されます。

このように表形式でデータを管理することで、データの分類や検索がしやすくなるのです。

別テーブル間のデータを関連付けられる

リレーショナルデータベース(RDB)では、異なるテーブルに格納されたデータ同士を関連付けることができます。

例えば、社員テーブルと所属部署テーブルがある場合、社員IDを共通のキー(主キー・外部キー)として設定することで、各社員の所属部署データを関連付けて参照できます。

このように、データ自体は分割して格納し、必要に応じて関連付けられるのがリレーショナルデータベース(RDB)の大きな特徴です。

データの一貫性が維持される

リレーショナルデータベース(RDB)のデータは、各データが定められたルールに従って格納されているため、データに矛盾が生じることがありません。つまり、データの一貫性が維持されるのです。

例えば、社員データに性別の項目がある場合、「男性」か「女性」のうちの必ず一方が格納されるよう制御されています。このような制御による一貫性のおかげで、信頼性の高いデータ管理が可能となるのです。

データベース言語「SQL」を使用する

リレーショナルデータベース(RDB)では、データを操作する際にSQLというデータベース言語が使用されます。具体的にはSQLによってデータの検索・新規登録・更新・削除といった命令を記述するのです。

SQLは標準的なデータベース言語であるため、SQLの知識さえあれば、ほとんどのリレーショナルデータベース(RDB)で同様の操作ができます。また、わかりやすい構文になっていることもSQLの特徴で、プログラミング未経験者でも比較的習得しやすい言語だといえるでしょう。

データベースの安定性・正確性を確保するACID特性が保証されている

リレーショナルデータベース(RDB)に格納されているデータは、ACID特性が保証されています。

ACIDとは、原子性(Atomicity)、一貫性(Consistency)、分離性(Isolation)、耐久性(Durability)の頭文字をとった言葉で、データ処理の安全性を示す重要な概念です。

この特性があるおかげで、リレーショナルデータベース(RDB)は安定性と正確性が担保されているため、企業の重要なデータを安心して格納することができます。

データ構造を定義するためのスキーマが必要

リレーショナルデータベース(RDB)では、データベースの構造(スキーマ)を事前に定義する必要があります。

スキーマにはテーブルの構成(列の項目名や型など)、テーブル同士の関係性、データを操作するためのルールなどが記述されています。データベースはスキーマに基づいて設計・構築されるため、スキーマ次第で用途に合った最適なデータ構造を作ることができます。

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リレーショナルデータベースとNoSQLの違いとは?

NoSQLとは「Not Only SQL」の略で、SQLを使わずにさまざまな形式のデータを扱うデータベース管理システムのことです。SQLを使用するリレーショナルデータベース(RDB)とNoSQLには、いくつかの大きな違いがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

データ構造の違い

リレーショナルデータベース(RDB)はデータを表形式で整理して管理しますが、NoSQLはデータ構造にこだわらないため、表形式だけでなく、画像や音声、文書など、さまざまなデータ形式を柔軟に扱うことができます。

データの種類を選ばないため、多種多様なデータを効率よく管理できるのがNoSQLの大きな特徴だといえます。

データ処理速度の違い

リレーショナルデータベース(RDB)は、大量のデータを処理する際には表形式のデータ同士を関連付ける必要があり、処理に時間がかかる場合があります。

一方のNoSQLは、データ構造がシンプルなためデータ処理の速度が速く、データが大量であっても高速で処理できます。リアルタイムでのデータ処理が求められる場合は、NoSQLのほうが適しているでしょう。

データの分散性の違い

リレーショナルデータベース(RDB)は基本的に1つのサーバー上でデータを管理する必要があるため、サーバーの分散ができません。

一方のNoSQLでは、データを複数のサーバーに分散して格納する分散型データベースを構築することもできます。単一サーバーでは物理的な容量の限界がある場合でも、サーバーを水平分散させれば、データ量に応じて無限に拡張することが可能です。

データの拡張性の違い

リレーショナルデータベース(RDB)はスキーマを事前に設計する必要があるため、新たなデータタイプの追加や変更が難しい面があります。

他方、NoSQLはデータ構造にルールがないため、データの追加・変更・拡張を自由に行うことができます。システム要件があとから変わった場合にも柔軟に対応しやすいのがメリットでしょう。

データの一貫性の違い

リレーショナルデータベース(RDB)はACID特性に基づいてデータの一貫性が保たれますが、NoSQLはデータの一貫性を重視していません。NoSQLは耐障害性や可用性を優先しているため、同期中にデータが一時的に不整合な状態になる可能性があるのです。

用途に応じて一貫性と可用性のどちらを優先するかを検討する必要があるでしょう。

データの検索精度の違い

リレーショナルデータベース(RDB)では、SQLを使ってデータの高度な検索・加工をすることが可能です。一方のNoSQLはデータ処理の機能が限られているため、複雑な検索条件を指定したり、データを組み合わせて新しいデータを作成したりすることが難しい面があります。

データの検索を簡易的に行うだけであればNoSQLで問題ありませんが、高度な処理が必要な場合はリレーショナルデータベース(RDB)を選択しましょう。

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リレーショナルデータベースのメリット

リレーショナルデータベース(RDB)は、データを表形式で管理するデータベース管理システムです。データを安全に保管し、効率的に活用することができるため、企業のデータを管理する際のメリットが多くあります。

ここでは具体的なメリットを見ていきましょう。

データの正規化によって重複や不整合を防止できる

リレーショナルデータベース(RDB)は、データの正規化が可能です。

正規化とは、データを重複や矛盾がない状態に整理することです。社員データの例でいえば、同一人物の情報が複数箇所に存在しないよう、正規化によって1つの場所に集約します。

このように、正規化を行うことでデータの整合性が保たれ、信頼性の高いデータ管理を実現できるのです。

データ処理・管理の手間・費用を減らせる

リレーショナルデータベース(RDB)では、データを表形式で分類し、主キーと外部キーを用いて関連付けています。このため、データの追加・更新・削除の作業を効率的に行うことが可能です。

例えば、社員が部署を異動した場合、部署データのみを更新するだけで社員データも連動して更新されます。一つひとつのデータを修正する手間が省けるため、人件費削減にもつながるでしょう。

高度なデータ処理・管理ができる

リレーショナルデータベース(RDB)に用いられるSQLは、データベース言語の中でも処理能力が非常に高い言語です。SQLを使えば、複雑な問い合わせ条件を指定し、大量のデータから必要な情報を抽出することや、集計・統計処理を行うこともできます。

さらに、検索結果を基に新しいデータを作成したりと、高度なデータ処理・管理が可能なこともメリットです。企業がビッグデータを活用するうえで、リレーショナルデータベース(RDB)は欠かせないシステムだといえるでしょう。

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リレーショナルデータベースのデメリット

リレーショナルデータベース(RDB)には多くのメリットがありますが、一方でいくつかのデメリットもあります。続いては、リレーショナルデータベース(RDB)のデメリットを確認しましょう。

取り扱うデータ量が大きくなると処理速度が遅くなる

リレーショナルデータベース(RDB)は、格納されたデータ同士を関連付けて管理するため、扱うデータ量が増えれば増えるほど、処理に時間がかかるようになります。

例えば、社員データと部署データ、勤務実績データなどを統合して参照する際、それぞれのデータテーブルからデータを取得し、関連付ける必要があります。参照するデータ量が膨大になると、このような処理に時間を要してしまうのです。

リアルタイムでの高速処理が難しい点がリレーショナルデータベース(RDB)のデメリットといえます。

テキスト以外のデータの保管には向かない

リレーショナルデータベース(RDB)では、データの構造やルール、表現方法などがあらかじめ定義されています。そのため、テキストデータ以外の音声や画像、動画といった非構造化データを保存するのには向いていません。これらのデータはテキスト化ができず、リレーショナルデータベース(RDB)のデータ形式に対応しないためです。

企業がSNSの投稿データなど、さまざまな形式のデータを扱う機会が増えてきた近年においては、テキスト以外の保存に向かないという点がリレーショナルデータベース(RDB)の大きなデメリットと捉えられています。

リレーショナルデータベースの設計・管理には専門知識が必要

リレーショナルデータベース(RDB)では高度なデータ処理が可能な半面、データベースの設計や管理のために専門的な知識が必要です。

スキーマの設計ミスがあれば、あとでデータを追加したり変更したりする際に、大がかりな対応をしなければならなくなります。また、SQL文を誤って記述すると、データが失われるリスクもあるでしょう。

リレーショナルデータベース(RDB)を本格的に運用するには、専門のデータベース管理者が必要不可欠なのです。

サーバーの分散が難しい

リレーショナルデータベース(RDB)の基本は、1つのサーバー上でデータを一元管理することです。仮に複数のサーバーに分散させたとすると、データの整合性が保てなくなる恐れがあります。

しかし、近年は扱われるデータの量が増加の一途であり、単一サーバーでは物理的な制限から管理が困難になりつつあります。最新のリレーショナルデータベース(RDB)システムにはサーバーの分散機能が追加されつつありますが、まだ完全な課題解決には至っていない状況です。

リレーショナルデータベースの活用シーン

データの一貫性を維持し、活用していくために、リレーショナルデータベース(RDB)は有効な手段です。ここでは、リレーショナルデータベース(RDB)の具体的な活用シーンを見ていきましょう。

CRM(顧客リレーションシップマネジメント)システムの構築

リレーショナルデータベース(RDB)はCRMシステムの構築に最適です。CRMでは顧客の基本情報や商談履歴、購買履歴などのデータを一元的に管理する必要があります。これらのデータをリレーショナルデータベース(RDB)のテーブルに整理し、顧客ごとに関連付けることで、顧客の状況を俯瞰的に把握できるのです。

これにより、営業活動の効率化だけでなく、きめ細かいサービスの提供も可能となり、顧客満足度の向上につながるでしょう。

在庫の管理

製造業や流通業、小売業にとって極めて重要な課題である正確な在庫管理も、リレーショナルデータベース(RDB)で行うことができます。

リアルタイムで正しい在庫情報を把握できれば、欠品や過剰在庫のリスクを抑えることにもつながります。リレーショナルデータベース(RDB)では、製品データや入出荷データ、売上データなどを関連付けて一元管理できるため、常に適切な在庫数を維持でき、無駄なコストを抑えることができるでしょう。

予約の管理

ホテルや航空会社、レストランなどでは、予約データの確実な管理が必要不可欠です。この場合も、リレーショナルデータベース(RDB)を活用すれば、顧客情報と予約内容、空室・座席状況などを関連付けて把握できます。

さらに、過去の予約データから需要傾向を分析し、効果的な販売活動に生かすことも可能です。このように、リレーショナルデータベース(RDB)は予約ビジネスの中核を支える重要な基幹システムとなっているのです。

リレーショナルデータベースを利用しデータの一貫性を確保しよう

リレーショナルデータベース(RDB)は、企業が扱うさまざまなデータを一貫性の高い状態で管理・活用するのに適したシステムです。リレーショナルデータベース(RDB)のシステム開発時にはスキーマの設計が肝心であり、うまく構築できればビジネス力の強化につながるでしょう。

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