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DWHとDMPの違いとは?活用例や導入するメリット・デメリットを紹介

2024/09/20 2024/09/26

DWH

DWH

DWHとDMPの違い

データ活用において耳にする機会が多い「DWH」と「DMP」。どちらもデータの分析や管理に関する言葉ですが、どのような違いがあるのでしょうか。本記事では、DWHとDMPの違いについて、導入するメリット・デメリットなどをあわせて解説します。

DWH(データウェアハウス)とは?

DWH(データウェアハウス)とは、企業が大量のデータを長期的に保管し、目的に応じて整理するためのデータベースです。日常業務で発生するデータを一元的にまとめることができるため、必要に応じて分析や活用がしやすくなります。

これにより、企業はデータに基づいた意思決定が可能になり、ビジネスの効率化や成長に役立てることができます。

DWH(データウェアハウス)とは?機能やメリット、活用例をわかりやすく解説

DWHとDMPの違いとは?

DMPは「Data Management Platform」の略で、DWHに蓄積されたデータをBIツールやMAツールなどで活用できる形式に変換するためのプラットフォームです。購買傾向などから見込み客を見つけることができ、キャンペーンの際などにターゲットユーザーを絞り込むといった使い方ができます。

一方DWHは、企業が収集した膨大なデータを整理・保管するためのシステムです。つまり、DWHはデータの「蓄積」を担うもの、DMPはそのデータを「活用」するための準備をするものと言えます。

DMPの種類

DMPには「オープンDMP」と「プライベートDMP」の2種類があります。それぞれの違いについて見ていきましょう。

オープンDMP

オープンDMPは「パブリックDMP」とも呼ばれ、複数の企業や外部データソースから集めたデータを共有・活用できるプラットフォームです。広範なデータを扱うため、自社だけでは得られない市場や消費者の動向を把握しやすく、広告やマーケティング施策に役立てることができます。

ただし、外部からのデータに頼ることになるため、情報の精度や信頼性には注意が必要です。オープンDMPは、新規事業立ち上げなどで自社にデータがない場合や、データに客観性を求める場合に適しています。

プライベートDMP

プライベートDMPは、オープンDMPのデータと自社で収集したデータの両方を管理できるプラットフォームです。会員登録済みの顧客データやサイト内の行動履歴といった情報を収集・管理し、マーケティングに活用することができます。

オープンDMPとは異なり、外部データに依存せず、自社のデータも活かして顧客や市場の動向を深く分析することが可能です。ただし、初期費用やランニングコストが高額なため、費用対効果を確認してから導入するようにしましょう。

DWHの主な機能

DWHには、企業がデータを効果的に管理・活用するためのさまざまな機能があります。ここでは、主な4つの機能について詳しく解説します。

データ項目を整理する機能

DWHには、各システムに分散して存在する同一のデータ項目を整理・統合する機能があります。これにより、異なる部門やシステムで管理されているデータを一元化し、整合性のあるデータとして活用できるようになります。

例えば、顧客情報が複数の部署で重複していても、DWHを活用することで整理され、正確なデータ分析を行うことが可能です。この機能により、業務効率が向上し、データに基づく意思決定がスムーズに行えます。

データの形式を統一する機能

DWHには、保存されているデータの形式を統一し、重複データを削除する機能があります。各システムや部門から集められたデータは形式が異なることが多く、内容の重複が生じることもあるため、そのままでは分析の精度が低下してしまうのです。

DWHは、さまざまな観点から表現の統一や重複の削除を行うことができ、データの整合性を高められます。例えば、日付の表記や顧客名の記載方法が異なる場合も、統一された形式で保存することが可能です。このようにデータの形式が統一されることで、分析や活用がしやすくなり、精度の高い結果が得られます。

データを時系列で整理する機能

DWHには、古いデータから最新のデータまでを時系列で整理する機能があります。これにより、時間の経過とともに変化したデータの流れを把握しやすくなり、トレンドの分析や長期的なパフォーマンスの評価が可能です。

例えば、売上データを時系列で整理することで、季節ごとの変動や成長率を簡単に確認できます。こうした機能により、企業は過去から現在までのデータを効果的に活用し、将来の戦略に役立てられるでしょう。

データを長期的に保管する機能

DWHには、データを長期的に保管する機能があります。一度データを格納すれば基本的に更新・削除されることがなく、過去のデータも含めて一貫性を保ちながら分析や比較を行うことが可能です。

ただし、無限にデータを保存できるわけではありません。そのため、必要なデータの精査や適切な保管環境の管理が求められます。

DMPの主な機能

ここからは、DMPの主な機能について見ていきましょう。

データを収集・管理する機能

DMPには、企業内のデータだけでなく、Web上の行動履歴やSNSデータなどの外部データを効率的に収集・管理する機能があります。これにより、顧客の行動パターンや市場の動向を把握し、データに基づいたマーケティング施策を実施することが可能です。

データが一元的に管理されることで、各部門やツールでの活用がしやすくなり、効果的な分析や戦略立案に役立ちます。

データを分析する機能

DMPには、セグメント分析や行動解析など、集めたデータを多角的に分析する機能があります。セグメント分析では、顧客を特定の属性や行動に基づいて分類し、各グループに適したマーケティング施策を実施できます。

行動解析では、WebサイトやSNS上でのユーザーの動きを分析し、消費者の興味や関心を把握することが可能です。これにより、企業は顧客ニーズに合った戦略を立てやすくなり、ビジネスの成果を向上させることができます。

データを活用する機能

DMPには、収集・分析したデータを外部のマーケティングプラットフォームと連携させ、効果的に活用する機能があります。この機能により、特定のセグメントに対して個別に広告を配信したり、パーソナライズされたキャンペーンを実施することが可能です。

このようにデータを活用することで、より精度の高いマーケティング戦略を実現し、顧客体験を向上させることができます。

DWHを活用するメリット

DWHを活用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、主なメリットを2つ紹介します。

スピーディなデータ分析が可能になる

DWHではデータが時系列順に整理・保管されているため、過去から現在までのデータを迅速に分析することができます。これにより、データの変化やトレンドを把握しやすくなり、スピーディな意思決定が可能になります。

膨大なデータを効率的に処理し、迅速に経営判断やマーケティング戦略に反映させることができるため、企業の競争力を高めることができるでしょう。

データの収集・管理がしやすくなる

DWHを活用することで、企業は一貫性や関連性のあるデータを効率的に収集・管理できるようになります。異なる部門やシステムで生成されたデータも、DWHによって統合・整理されるため、データの重複や欠損を防ぐことが可能です。

統一された形式でデータが保管されることで、後の分析や活用がスムーズに進み、業務の効率化にもつながります。DWHの導入は、データ管理にかかる手間を軽減し、より正確で信頼性の高いデータ活用を実現します。

DWHを活用するデメリット

DWHは決められたデータの蓄積や取り扱いに特化しているため、変則的な分析やデータの追加・更新・削除が難しい点がデメリットです。長期的なデータ保管と時系列での分析に強みを持つ一方で、柔軟なデータ操作や頻繁な更新が必要な場合には適していません。

そのため、迅速なデータ更新やカスタマイズされた分析を求める環境では、他のシステムとの併用が必要になることがあります。

DMPを活用するメリット

ここでは、DMPを活用するメリットを2つ紹介します。

データの連携・統合が容易になる

DMPを活用することで、企業に点在しているデータの連携や統合が容易になります。部門ごとに管理されているデータや、外部から取得したデータを一元管理することで、データ間の関係性が把握しやすくなり、効率的なデータ活用が可能です。

これにより、マーケティング施策や分析に必要なデータが迅速に整備され、精度の高い意思決定が行えます。

幅広いユーザーのニーズ・行動傾向を分析できる

DMPを活用することで、幅広いユーザーのニーズや行動傾向を詳細に分析することが可能になります。DMPはターゲット顧客を明確にし、効果的なマーケティング施策を実施できるだけでなく、潜在的な顧客層にも適切にアプローチできるようになるのです。

結果として、新規顧客の開拓や見込み客の獲得につながり、企業の成長に貢献するでしょう。

DMPを活用するデメリット

DMPは事前にデータを整理する必要があり、その取りまとめに手間がかかる点がデメリットです。多くのデータがさまざまな形式で存在しているため、DMPに統合する前にデータのクリーニングやフォーマットの統一を行う必要があります。

また、データをまとめる前には、社内にどのようなデータが存在し、どこで管理されているのか、データを整える必要があるのかなどを確認する必要もあります。そのため、導入がスムーズに進まない場合もあるでしょう。

DWHの活用事例

ここでは、DWHを活用した企業の事例を2つ紹介します。

大和物流株式会社

大和物流株式会社は、物流業務を中心に展開する企業です。同社は労働力不足への危機感を感じており、業務の効率化によって競争力を向上させる必要があると考え、DWHの機能を搭載したデータ活用プラットフォームを導入しました。

その結果、経営数値などの集計スピードを大幅に削減できたほか、組織の活性化や取引先との信頼関係の向上にもつながっています。

[出典:Domo, Inc.「全社員に経営状況を共有し、継続的な改善活動を⽀援 全社でのデータ活⽤を通じて競争⼒を強化」]

敷島製パン株式会社

敷島製パン株式会社は、国内でパンや菓子を製造・販売している企業です。同社は工場における事務作業や原料出庫など、ライン業務以外の時間管理や人員配置の最適化に課題を感じていました。

この課題を解決するため、DWHの機能を持ったデータ活用プラットフォームと生産管理・勤怠管理システムを連携し、業務を自動化しています。その結果、曜⽇や時間帯といった時系列やライン・⼯場単位などの切り⼝で実績を集計・⽐較することが可能となり、想定と実績との差異や、その原因となっている課題を把握しやすくなったそうです。

[出典:Domo, Inc.「生産管理と勤怠管理システムをDomoに連携、自動化し、自発的な業務改善へ」]

DMPの活用事例

ここからは、DMPを活用した2つの企業の事例を見ていきましょう。

全日空商事株式会社

全日空商事株式会社は、ANAグループの商社部門を担う企業です。同社は、ANAのマイルを利用して買い物ができるECサイトの運営にDMPを活用しています。

具体的には、顧客のサイト内の行動や興味・関心をスコア化し、顧客ごとのマイル数に合わせたレコメンドを行っているそうです。また、同社は運用型広告の取り組みも強化しており、DMPによって成果が可視化されやすくなっています。

[出典:株式会社ブレインパッド「お客様の声 全日空商事株式会社様」]

株式会社横浜銀行

株式会社横浜銀行は、神奈川県横浜市西区みなとみらいに本店を置く地方銀行です。同社は、情報収集や銀行取引にインターネットを利用する顧客が増えていたことから、インターネットバンキングやコンタクトセンターなどのダイレクトチャネルを開設し、高度化を進めてきました。しかし、対面と比べて顧客一人ひとりに合った対応が難しいと感じていたそうです。

そこで同社は、WebサイトのOne to One化を実現するため、DMPを活用してマイページのリニューアルを行いました。これにより、商品のお気に入り登録が可能となったほか、顧客が関心のあるテーマに関連したコンテンツを提示できるようになるなど、顧客が望む情報を先回りして提供できるようになっています。

[出典:株式会社ブレインパッド「お客様の声 株式会社横浜銀行様」]

DWHとDMPの違いを理解しデータ分析に役立てよう

DWHとDMPは、データを活用するうえでそれぞれ異なる役割を持っています。DWHはデータを長期的に保管し、整理されたデータを効率的に分析するための基盤です。一方、DMPはデータを活用してターゲット層にアプローチするために用いられます。両者の違いを理解し、適切に使い分けることで、より効果的なデータ分析とマーケティング施策の実現が可能になるでしょう。

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