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メール共有とは?やり方や仕組み・メリット、設定方法をわかりやすく解説

2024/10/25 2024/10/25

メール共有システム

メール共有とは

1つのメールアドレスを複数名で共有し、メールの送受信を行える「メール共有」。複数人でメール対応の抜け漏れを補うことが可能となるため、業務効率の向上に効果的です。本記事では、メール共有とは何か?その仕組みやメリットに加え、具体的なやり方をわかりやすく解説します。

メール共有とは?

メール共有とは、複数のユーザーが同じメールアドレスを使い、文面の閲覧やメールの送受信を行うことを可能とする仕組みです。企業のカスタマーセンターや予約サイトなどで多く導入されています。

共有メールアドレスが受信したメールは、登録したユーザー全員が確認できるため、スムーズな情報共有に役立つでしょう。

また、メールの返信や送信の際にも、返信元のメールアドレスが共有メールアドレスに統一されるため、送信履歴を他のユーザーが確認できるメリットがあります。

メール共有の仕組み

メール共有を実現するための一般的な方法は、共有メールボックスの採用です。この手法では、共有メールアドレスに登録された全てのユーザーが、共有メールアドレス宛に届いたメールを自由に確認することができます。

また、事前に転送設定を加えることで、共有メールアドレスに届いたメールを、個人のメールアドレスに自動配信する方法も広く活用されています。いずれの方法でも、返信する際の発信元アドレスを、共有メールアドレスに統一できる点も大きな特徴です。

メール共有のメリットとは?

メール共有を行えば、業務の効率化や情報共有の促進などの、さまざまなメリットを得ることができます。

主なメリットについて、以下に解説しましょう。

メール対応業務の負担を軽減できる

メール共有を行うと、複数人でメール対応ができるため、メール対応業務の効率化と冗長化が図れます。

メールでの問い合わせに対して、手が空いている従業員から順にテンプレートなどを使って返信すれば、業務スピードが格段に上がるでしょう。また、メール対応の負担が一部の人に偏ることがなくなり、業務の平準化も実現します。

一方で、担当者しかメールを確認できない環境では、担当者が休暇を取っているとメールへの返信が滞ります。しかし、メール共有の仕組みが整っていれば、そういったリスクが消えるうえ、返信のスピードが上がり顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

業務に関する情報・知識を共有できる

メール共有を取り入れると、部署内の複数人にメールの内容が同期されるため、業務の属人化を防ぐことができます。

また、問い合わせやクレームに対しても、類似したケースの返信を参考にメールを作成できるようになり、業務の効率化と対応品質の向上を同時に実現することが可能です。さらには、メール共有はテレワークの推進にも大きく貢献するでしょう。

適切なメール管理ができる

メール共有を行うメリットとして、適切なメール管理の推進が挙げられます。なぜなら、メール共有が行われていないと、問い合わせやクレームのメールへの対応漏れや、重複が発生するリスクがあるためです。

例えば、複数の従業員宛てに問い合わせメールが来た際などには、対応した従業員が他の従業員のメールアドレスを宛先に入れ忘れて返信してしまうと、他の従業員は返信がなされたことがわかりません。

未返信だと判断し重複して返信してしまうなど、トラブルや顧客満足度の低下を招くリスクがあります。しかし、メール共有はそうしたリスクを根本的に排除できます。

また、同時に複数人が特定のメールに返信しようとすると警告を発する、といった機能を備えたメール管理システムも存在します。

メール共有のやり方

メール共有を行う方法には、メーリングリストやメール共有システムの活用などが挙げられます。各方法のメリットや注意点について、以下に解説します。

メーリングリストを活用する

メーリングリストとは、一つのメールアドレスに対して複数のメールアドレスを紐づけることで、共有メールアドレスに来たメールを紐づけられたユーザー全員に送信する仕組みです。

ほぼ全てのメールサーバーやメールサービスに備わっている機能であり、利用料金もかかりません。したがって、プロジェクト単位での情報共有には適した手法と言えるでしょう。

ただし、メーリングリストへの返信は各自のメールアドレスから行うため、対応状況の共有には不向きな性質を持っています。さらに、ユーザーが増えると登録や削除などの管理に手間がかかるうえ、削除漏れによる情報流出の危険性があります。

メール共有システムを活用する

メール共有システムとは、共有メールアドレスに届いたメールの共有やその対応状況などを、一元管理するためのシステムです。

メール共有システムには、メールごとの対応状況を「未対応」、「対応中」などとステータス表示する機能が備わっているため、対応重複や漏れを確実に防ぐことができます。また、素早い返信をサポートするテンプレート機能を使えば、業務効率化にも貢献するでしょう。

注意点として、メール共有システムには「メールに特化したタイプ」と「チャットやSNSにも対応できる複数チャネルタイプ」が存在します。自社の業務内容を考慮して賢く選ぶことが肝心です。

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クラウドサービスを活用する

メールを共有する方法には、クラウドサービスを活用する手段もあります。

クラウドサービスとは、インターネット上のサーバを経由してメールの送受信ができる仕組みです。GmailやOutlookのように個人でも無料で使えるサービスから、企業向けの有料のサービスまで幅広い選択肢があります。

インターネットに接続できれば、どこからでもメールの送受信ができるうえ、サーバーの導入や保守管理も必要ないため、中小企業でも気軽に導入できるでしょう。

ただし、Gmailでは「1つのアカウントを複数人共有すること」は禁じられているため、メール共有を実施したい際には、各サービスの規約を必ず確認してください。

Gmailのメール共有の設定方法

代表的なクラウドサービスであるGmailにおけるメール共有の方法を、以下にお伝えします。

まずは、共同トレイを使う方法です。

  1. Googleグループにログインした後に「グループを作成」をクリックし、グループ名などを入力し、新規グループをつくります。ただし、すでに共同トレイを利用したいメンバーでグループを作成済みであれば、新たに作成する必要はありません。
  2. 「グループ設定」を開き、「追加のGoogleグループ機能を有効にする」から「共同トレイ」を選択すれば設定完了です。

次に、アクセス権を付与する方法です。

  1. Gmailの設定画面を開き「アカウントとインポート」タブをクリックします。
  2. 「アカウントへのアクセス許可」から「別のアカウントを追加」をクリックしてください。
  3. アクセス権を付与したいメールアドレスを入力し「次のステップ」をクリックします。
  4. 「メール送信してアクセス許可」をクリックしてください。
  5. アクセス権を付与したいメールアドレスにメールが届いたら、メール内のリンクをクリックすれば設定が完了します。

Outlookのメール共有の設定方法

Microsoft社のメールソフトであるOutlookで、メールを共有する方法を解説します。

Outlookでは「共有メールボックスの設定」を行うと、登録したユーザーの画面に共有メールボックスが反映され、共有メールアドレスのメールを確認できるようになります。

設定方法は、次の通りです。

なお、設定する際は管理者権限が必要です。

  1. 管理センターで「チームとグループ」から「共有メールボックス」ページに移動します。
  2. 「+共有メールボックスを追加」を選び、メールボックスの名前を入力した後に「変更を保存」をクリックします。
  3. 「次のステップ」から「このメールボックスにメンバーを追加する」をクリックしましょう。
  4. 「+メンバーの追加」を選択し、追加するメンバーにチェックマークをつけて「保存」をクリックします。
  5. 管理センターで「ユーザー」を選択し「アクティブなユーザー」を選んでください。追加したメンバーの名前をクリックして、「プロパティ」ウィンドウを開きます。
  6. 「メール」タブから「メールボックスへのアクセス許可の管理」を選びます。
  7. 「差出人を指定して送信する」の横にある「編集」を選択しましょう。
  8. 「アクセス許可を追加する」を選んだ後、追加したユーザーの名前を選択して「追加」をクリックします。他のメールボックスからメール送信するアクセスを許可すれば、設定は完了です。

メール共有で対応業務の負担軽減を実現しよう

問い合わせやクレームのメールを複数人で迅速に対応するためには、メール共有が極めて効果的です。

業務の効率化やテレワークの土台となるほか、ベテラン従業員のメール文面を共有することは、経験が浅い従業員の育成といった効果を期待することも可能です。自社に合ったメール共有の方法を採用し、業務の効率化を賢く実現してください。

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ビズクロ編集部
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