無料で固定資産管理をしたい!おすすめのシステムやエクセルで管理する方法を紹介
固定資産が多いほど煩雑になりやすい、「固定資産管理」。損益の正確な把握のために必要ですが、費用を抑えて行えないのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。本記事では、固定資産管理を無料でする方法を、価格が安いおすすめの固定資産管理システムと併せて紹介します。
目次
固定資産管理を無料でする方法
固定資産は、土地や建物からソフトウェア、特許権など多岐にわたるため、管理には手間がかかります。しかし、決算期のたびに減価償却を行わなければならないため、正確な把握が欠かせません。
無料で固定資産管理を行う方法を3つお伝えするので、自社に合った方法を見つけてください。
エクセルで管理する
無料で固定資産管理を行う方法として、エクセルを使う方法があります。エクセルは基本的にパソコンに標準搭載されているため、購入などの費用がかかりません。専門的なITスキルがなくても入力できるので、担当者が異動になっても引き継ぎがしやすいというメリットもあります。
デメリットは入力ミスが発生する可能性があることです。手入力で行う以上、ミスの発生を防ぐのは難しく、ダブルチェックなどが求められるでしょう。また、税制改正に合わせてフォーマットを作り直す必要があるので、管理の手間も生じます。エクセルのデータはコピーがしやすいので、情報流出の恐れもあり注意が必要です。
無料の固定資産管理台帳テンプレートを活用し管理する
インターネット上で配布されている無料の固定資産管理台帳テンプレートを活用すれば、費用をかけずに管理ができるでしょう。無料配布の固定資産管理台帳テンプレートは、エクセルなどのソフトウェアで利用可能です。
あらかじめ必要な項目が設定されているので、ダウンロードすればすぐに使えるのが利点と言えます。自社の状況に合わせて項目の追加も可能です。
ただし、税制改正でルールが変更になった場合は、テンプレートを作成し直さなければなりません。
無料の税務システムを活用し管理する
無料の税務システムで固定資産管理台帳を作成する方法もあります。税務ソフトは税務申告をサポートするためのシステムですが、固定資産管理台帳の作成も可能です。
基本的に税務申告のサポートを主な目的としているので、管理項目は少なく、棚卸や減価償却を効率化できるわけではありません。固定資産が少ない個人事業主には向いているかもしれませんが、効率的な管理を目指す企業には最適とは言い難いでしょう。
エクセルで固定資産管理をする方法
ここからはエクセルで固定資産管理を行う方法を解説します。コストをかけずに固定資産管理をしたいと考えている企業や個人事業主は、ぜひご一読ください。
自社に必要な入力項目を決める
最初に固定資産管理台帳の導入目的を確認してください。固定資産間管理は減価償却に欠かせませんが、業務中の物品の貸し出しや帳簿棚卸などにも使用するのであれば、それらにも役立つ項目を盛り込む必要があります。
導入目的を明確化したら、必要な入力項目を洗い出してエクセルのシートに入力していきましょう。一般的に、固定資産管理に必要な項目として、以下が挙げられます。
- 資産の名称
- 固定資産管理番号・ID
- 資産の種類・カテゴリ
- 取得日や事業供用開始日・除去日
- 設置場所や管理部門
- 用途
- 取得価額
- 数量
- 償却方法
- 耐用年数
- 償却率
- 償却額
- 備考
固定資産の情報を入力する
項目ごとに固定資産の情報を入力していきましょう。
その際に注意したいのは、表記方法の統一です。和暦と西暦、全角と半角が混在していると検索性が低下します。
また、管理の単位にも注意が必要です。例えば、応接セットは一式として記載するのか、テーブルとソファを別々に記載するのかを決めておかなければ、入力する人によってばらつきが生じてしまうでしょう。そうした事態を防ぐためにも、事前に入力ルールを定めてください。
固定資産管理台帳の運用ルールを決める
固定資産管理台帳を適切に運用していくために、ルールを策定しましょう。例えば、固定資産が増えた際の入力担当者や入力フローをルール化しておくと、入力漏れが防止できます。
情報流出を防ぐために、取扱いに関する注意点を社内に周知することも重要です。
作成した固定資産管理台帳を社内に共有する
固定資産管理台帳が完成したら、社内で共有しましょう。オンライン上に置けば、情報共有・共同編集ができるうえ、社外からのチェックも容易になり、テレワークを利用している社員も固定資産管理台帳を確認できます。
内容をチェックした社員から漏れなどの指摘があれば、随時対応することで固定資産の正確な把握につなげられるでしょう。
固定資産管理は「固定資産管理システム」の活用がおすすめ
エクセルやテンプレートを利用した固定資産管理にはコストを抑えられるメリットがありますが、デメリットもあるので、固定資産管理システムの活用をおすすめします。
固定資産管理システムは、企業が所有する資産を一括管理できるシステムで、固定資産やリース資産などの一元管理が可能です。減価償却を自動計算する機能も搭載されているので、業務の効率化も期待できます。
また、税制改正時には自動でアップデートされるため、企業側の手間がかかりません。システムによっては会計システムと連携できるので、さらなる効率化も実現します。
固定資産管理システムの費用相場
固定資産管理システムは大きく分けて、クラウド型とオンプレミス型があります。それぞれの費用相場をお伝えするので、参考にしてください。
クラウド型の費用相場
クラウド型の費用相場は、月額数万円程度から数十万円程度です。インターネットを経由してベンダーのサーバーにアクセスして利用するため、社内にサーバーを用意する必要がありません。そのため、導入時の初期費用を抑えられるメリットがあります。
保守・メンテナンス費用もかかりません。月額利用料は利用人数や機能によって大きく異なるため、費用に幅があります。導入前に見積もりを取ることをおすすめします。
オンプレミス型の費用相場
オンプレミス型は、企業の内部サーバーにインストールし管理するシステムです。サーバーの購入・設置やソフトウェアのライセンスの購入費用、システムのカスタマイズ費用などがかかるため、初期投資はクラウド型に比べて大きくなる傾向があります。
また、保守・メンテナンスを社内で行うため、人件費もかかります。一方で、クラウド型とは異なり月額利用料は発生しません。
【価格が安い】おすすめ固定資産管理システム比較
低価格で導入できる固定資産管理システムをご紹介します。それぞれの特徴を比較し、自社に適したシステムを選ぶ際の参考にしてください。
PCAクラウド 固定資産
「PCAクラウド固定資産」は固定資産とリース資産の両方を管理できるシステムです。償却資産税の電子申告に対応しており、少額資産や簿外資産などの登録もできます。各資産には画像を紐づけて登録できるので、検索時に役立つでしょう。
さらに、資産に貼り付けるタックシールを出力できる機能も搭載しています。固定資産台帳は自由にレイアウト調整を行えるので、見やすさや操作性を向上させられるのも魅力です。
会計システムとの連携もできます。内部統制機能として、ログ管理やアクセス制御などが備わっているので情報流出のリスクを低減できるでしょう。初期費用がかからず月額料金も低価格なので、コストを抑えて導入したい企業におすすめします。
費用 | 初期費用:無料 13,860円(税込)/月~ |
機能 |
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特徴 |
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URL | 公式サイト |
固定資産奉行クラウド
「固定資産奉行クラウド」は、固定資産とリース資産の管理が可能なシステムです。償却額やリース料支払額などが自動で計算されるうえ、資産台帳や申告書の作成も自動化されているので担当者の手間を大きく削減できます。
さらに、会計システムの仕訳データや税務申告システムの申告データと連携すれば、入力や転記・チェックなどの業務を減らせるでしょう。
「専門家ライセンス」が1ライセンス無償で付属されているため、顧問税理士などに提供すれば、リアルタイムで情報共有ができます。データはすべて暗号化されており、24時間365日運用を監視しているので安心です。法改正やIT環境の変化にも追加コストやバージョンアップコストなしで対応できるため、長期的に低価格で利用できるでしょう。
費用 | ■iEシステム
■iAシステム
■iSシステム
■iSシステム(+資産数拡張)
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機能 |
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特徴 |
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URL | 公式サイト |
JDL IBEX会計net
「JDL IBEX会計net」は、固定資産管理も行える会計ソフトです。固定資産に加え、繰延資産やリース・レンタル資産の管理にも対応しています。取得価額や耐用年数などのデータを入力すれば、償却率や残存価額、償却後の帳簿価額などが自動で計算されるため、人的ミスの発生が防げるでしょう。資産データから償却仕訳も自動生成されます。
同システムのデータはインターネット経由で顧問会計事務所と連携可能です。また、オフライン運用にも対応したサービスなので、インターネット接続されてないパソコンでの使用もでき、セキュリティ面でも安心できます。月々の利用料金が抑えられるうえ、バージョンアップ料がかからず常に最新のプログラムを利用できることも大きな利点です。
費用 | 3,971円(税込)/月 |
機能 |
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特徴 |
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URL | 公式サイト |
固定資産管理システムの導入を検討しよう
損益を正確に把握するためにも、土地や建物、ソフトウェアといった固定資産の管理は欠かせません。エクセルなどを使えばコストをかけずに固定資産管理台帳を作成できます。しかし、人的ミスが発生する恐れもあるでしょう。より効率的に管理を行うのであれば、自社のニーズに合った固定資産管理システムの導入をぜひご検討ください。
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