CMSにおける要件定義の考え方とは?成功させる秘訣と選定ポイントを紹介

2024/04/15 2024/04/16

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CMSの要件定義

CMSの導入効果を最大化するには「CMSの要件定義」が重要です。不適切なCMSでは求めるWebサイトの運営基盤が整わないリスクがあるため、要件定義は丁寧に行いましょう。本記事では、CMSにおける要件定義の考え方や、成功させる秘訣と選定ポイントを紹介します。

CMSにおける要件定義の考え方とは?

CMSにおける要件定義を考える際には、まず、そのCMSが果たすべき役割と、Webサイトを利用するユーザーのニーズを熟考することが重要です。

CMS選定の成否は、これらの要件が明確に定義されたか否かにかかっています。そして、要件定義の過程では具体的な機能要求だけでなく、将来の拡張性や使いやすさも視野に入れなければなりません。CMS要件定義のプロセスを詳しく見ていきましょう。

CMSに搭載する機能の要件定義

CMSを導入する目的は、Webサイトの運営を効率化することにあります。そのためには、記事やユーザーの管理など、Webサイト運営に必要な機能を正確に把握し、最適なCMSを選定する必要があります。

まずは「記事をスムーズに公開、編集するための機能」、「ユーザーのアクセス権を管理する機能」などが必要か否かを、一つずつ明確にしていきましょう。その総体がCMS選定時に必要な要件定義となります。もし、当初の要件定義に漏れがあると、Webサイトを運用し始めてから大幅な軌道修正を余儀なくされるケースがありますので、入念に要件を洗い出すことが重要です。

ただし、将来的に必要となりそうな機能もある程度は要件に織り込むといった柔軟性も必要です。可能であれば、CMSもベンダーや利用経験者にも相談しておくと、より多角的な視点を確保できるはずです。

機能以外(見た目や動作)の要件定義

CMSを選定する際には、機能だけでなく「見た目や動作」も重要な要件定義の対象です。

Webサイトの印象は、その見た目によって大きく左右されます。文章のレイアウト、文字の大きさや行間などの細かなデザイン要素が、ユーザーの読みやすさやサイトの全体的な印象を決定づけるケースが多く見受けられます。

また、セキュリティの強固さやシステムの性能、応答速度も、ユーザー体験に直結する重要な要素です。これらを適切に要件定義することで、ユーザーにとって使いやすく、安全なWebサイトを構築することが可能になるでしょう。

【初心者向け】CMSとは?メリット・デメリットや種類、機能をわかりやすく解説

なぜCMSに要件定義が必要なのか?

CMSにおける要件定義は、建築物における設計図に相当します。「要件定義などはいいから早く作り出してほしい」といった声がまれに挙がりますが、それは大きな間違いにつながります。

もし、建築物を設計図なしに着工してしまえば、大工の腕前や裁量によっては、いい加減で整合性のない建物が出来上がります。また、途中で問題が発生した時の対策も、場当たり的で近視眼的なアクションしか起こせなくなってしまうでしょう。

CMSの要件定義も同様です。目指すWebサイトのビジョンを実現し、CMSの潜在能力を最大限に引き出すためには、必要不可欠な作業として認識する必要があります。つまり、Webサイトで何を実現したいのか、どのような機能が必要か、そしてそれを達成するための最適なCMSは何か、について時間をかけて検討することは、結局のところ優れたWebサイトを築くための近道になります。

CMSにおける要件定義を成功させる秘訣

CMSの要件定義を成功させるには、いくつかの秘訣があります。ここでは、最も重要な3つの秘訣について詳しく解説します。

CMSで「何をしたいか」を明確にする

CMS導入の成功は「何をしたいか」を明確にすることから始まります。

単にWebサイトを作成するだけではなく、マーケティング活動にも役立てたいのか?あるいは万全のセキュリティ対策を期待しているのか?こうした目的を明確にすることで、はじめて求める機能や性能を持つCMSを賢く選択することが可能になります。

例えば、マーケティングに活用する場合は、外部のマーケティングツールとの連携を容易くする機能や、マーケティング分析機能がデフォルトで備わっているCMSが必要かもしれません。無償のオープンソース型CMSに物足りなさを感じるのなら、こうした要望を最初に整理しておくことが、CMSの導入を成功させるカギです。

搭載する機能は必要最小限にする

CMSの選定においては、搭載する機能を詰め込み過ぎることも問題です。操作が複雑になり、結果としてWebサイトの更新作業が煩雑になってしまうケースがあるためです。

そのため、CMSの要件定義では、必要な機能だけを絞って搭載することが重要です。必要な機能の一例は以下の通りです。

  • コンテンツ管理
  • 開日時の設定
  • レスポンシブ対応
  • サイトマップ
  • 検索機能
  • SEO対策公機能
  • SNS連携

なお、どの機能が必要となるかは、Webサイトの方針や事業内容によって大きく異なります。しっかりとビジョンを設けた上で見極められるようにしましょう。

CMSの運用体制を決めておく

CMSを導入する前に、運用上必要な機能の要件定義がしやすくなるよう、Webサイトの運用体制を明確にしておきましょう。

例えば、記事の更新はいつ誰が行うのか、ユーザー管理はどのように行うのか、といった運用ルールをあらかじめ決めておくことで、必要な機能をピンポイントで選ぶことが可能になります。多くのCMSは、さまざまな運用体制に対応できるように柔軟に作られていますが、運用体制を事前に計画することは、スムーズなCMS導入と効率的な運用をサポートしてくれるでしょう。

CMSの選定ポイント

CMSを選ぶ際に注目すべきポイントはいくつかあります。重要な選定ポイントについて、以下に詳しく解説していきます。

CMSの種類が自社に合っているか

CMSには「オープンソース型」、「パッケージ型」、「クラウド型」という3つの種類があり、目的に適した種類を選定することが重要です。ここでは、種類ごとの特徴について紹介していきます。

オープンソース型CMS

オープンソース型CMSは、ソースコードが公開されており、誰でも無償で利用できることが最大の強みです。

ほぼ制限のない高度なカスタマイズが可能で、独自のニーズに合わせてシステムを調整できるのが大きな魅力です。しかしながら、オープンソースであるがゆえにセキュリティの脆弱性が生じやすく、ベンダーからの公式のサポートを得にくいというデメリットもあります。自社の運用能力やリソースを考慮して導入を検討しましょう。

パッケージ型CMS

パッケージ型CMSは、ベンダーによって独自に開発され、自社のサーバーにインストールして直接管理するタイプのCMSです。

パッケージ型CMSの最大の利点は、セキュリティ対策やサポート体制が3種類のCMSの中で最も充実している点にあります。Webサイトが直面するさまざまな問題に迅速に対応してくれる専門のサポートチームが存在するため、安心して運用することが可能です。その反面、導入や運用に際して高額な費用がかかることがデメリットとして挙げられます。

クラウド型CMS

クラウド型CMSは、インターネット経由でベンダーが提供するサーバー上で動作するタイプのCMSです。

クラウド型CMSの最大の魅力は、インターネット環境さえあれば、どこからでもアクセスして迅速に利用開始できる点です。また、パッケージ型に比べて導入や運用にかかる費用が低く抑えられることも大きな利点です。ただし、カスタマイズ性に乏しいことや、セキュリティやトラブル時の対応が完全にベンダー依存となるため、その点を考慮する必要があります。

【2024年最新】おすすめのCMS16選比較|種類や機能・選び方を解説

専門知識がなくても操作できるか

CMSを選定する際には、専門知識がなくても簡単に操作できるかどうかが重要なポイントになります。Webサイト構築の専門的な知識やスキルを持たない担当者にも扱える環境を整えておくと、運用の幅が大きく広がるためです。

直感的な操作性や使いやすい編集機能が搭載されているか、あるいは必要に応じて追加できるかを確認することは、将来的なWebサイトの運用コストを大きく左右します。初期導入の担当が技術者であると見落とされがちな視点ですが、なるべく多くの従業員がスムーズにCMSを運用できるようにすることは、組織全体の生産性を向上させることに大きく貢献するでしょう。

ベンダーの事業継続性は高いか

オープンソース型以外のCMSを選定する際には、ベンダーの事業継続性を考慮することが非常に重要です。なぜなら、ベンダーが倒産するなどの事態が発生しても、サービスの提供を続けられるかどうかを事前に見極める必要があるためです。

リスクマネジメントとして、ベンダーがCMS事業を終了させる、あるいは天災などでサービスを継続できなくなったケースを想定し、一定の保証期間や引っ越しサービスが付属されているかを確認しておくと万全です。また、事業継続性の高いベンダーは、それだけ技術的な問題や市場環境の変化にも、柔軟に対応できる体制を備えている可能性が高いです。財務状況や市場での実績、顧客からの評価などをよく検討し、せっかく作ったWebサイトが利用できなくなるリスクを評価しておきましょう。

自社のマーケティング施策と連携できるか

CMSを選定する際、自社のマーケティング施策と連携できるかどうかも見逃せないポイントです。

SEO対策やSNS連携、メールマーケティングといった機能を標準でサポートしているか、または必要に応じて追加できる柔軟性があるかは、自社が既に行っているプロモーション活動を効率的に移行させるために不可欠です。あるいは逆に、CMSから提供させるデータを基にマーケティングを開始する場合にも、CMSのマーケティング機能は重要な役割を担うでしょう。

求めるWebサイトを作成するためにCMSの要件定義は慎重に行おう

CMSの要件定義を行う際には、目的を明確にし、機能や運用体制、ベンダーの選定までを慎重に検討することが必要です。

オープンソース型、パッケージ型、クラウド型の各CMSの特性を理解し、自社に最適な選択を行うことを心がけましょう。また、専門知識がなくても操作できる使い勝手の良さ、事業の継続性、マーケティング施策との連携可能性など、多角的な視点でCMSやベンダーを選定するほどに後の成功率が増します。これらのポイントを抑えることで、構築したいWebサイトを効率的に構築することができるでしょう。

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