無料のイベント管理システム8選を比較|メリット・デメリットや有料版との違いを解説
イベント運営・管理を効率化する「イベント管理システム」。規模や開催数が大きなイベントを企画する際に、顧客情報管理や来場者受付を効率化してくれます。本記事では、無料のイベント管理システム8選を比較し、無料版と有料版の違い、賢く選ぶポイントなどを詳しく解説します。
目次
イベント管理システムとは?
イベント管理システムとは、イベントの開催に必要となる計画、運営、管理などの作業をサポートするための機能がパッケージされたシステムです。
企業がイベントを開催する際には、集客やチケット販売、当日の受付やアンケート集計など多くの実務が発生し、運営担当者の負担は決して少なくありません。しかし、イベント管理システムを駆使すれば、それらの作業を圧倒的に効率化することができるでしょう。
イベント管理システムの主な機能
イベント管理システムの主な機能は、以下の通りです。
マーケティング機能 | イベント告知用Webサイトや申込フォームを作成した集客が可能となる。顧客データなどを分析し、質の高いマーケティングプランを抽出することもできる。 |
顧客情報管理機能 | イベントへの申し込み時に入力する名前や所属、メールアドレスや電話番号などをデータベース化して管理する。属性分析に役立つほか、次回以降の集客にも活用可能。 |
来場者受付機能 | 参加を申し込んだユーザーにQRコードを発行し、当日はスマホでQRコードをかざせば簡単に受付が可能となる。参加状況をリアルタイムに把握できる機能を搭載したシステムもある。 |
決済機能 | クレジットカードや銀行振り込みなど、対応可能な決済手段はシステムにより異なる。システムによっては、支払いが完了していない参加者にリマインドを送信したり、クーポンコードを発行することもできる。 |
どの機能も多くのイベントで必須となるため、まとめて処理できるシステムを活用すれば作業を圧倒的に簡素化できるでしょう。
▷【2024年最新】イベント管理システムおすすめ15選比較|選び方や無料製品を紹介
イベント管理システムの無料版と有料版の違い
イベント管理システムには無料版と有料版があるため、それぞれの特徴を以下に解説します。
利用制限の有無の違い
多くの無料版イベント管理システムには、管理できるイベント数や参加者数に制限がかけられています。
例えば「導入後初回となるイベントだけ、もしくは月1回分のみが無料になる」といった制限がよく見られるため、高い頻度でイベントを企画する企業には有料版が適しているかもしれません。
また、無料版にはメール配信機能の上限数などが設定されていることが多いため、テスト導入する場合には事前に上限を確認しておきましょう。
決済方法の豊富さの違い
多くの無料版イベント管理システムでは、決済方法が現金のみなど限定されています。
一方で、有料版ならば事前決済に対応しているほか、クレジットカードやコンビニ払いなどの決済方法を選択できることがほとんどです。
なお、イベント当日の現金払いしか対応できないシステムでは、受付が混雑するうえ現金の取り扱いに注意を払う必要性が生じます。さらに、事前決済と当日決済では、当日のキャンセル率にも影響を及ぼす傾向が確認されています。
もし、一定規模以上のイベントを開催する場合には、有料版を活用した方がよいケースが増えてくるでしょう。
無料のイベント管理システムの選び方
無料のイベント管理システムを賢く選ぶポイントについて、以下に解説します。
無料で利用し続けられるかで選ぶ
真っ先に確認しておきたいのは、無料で利用できる条件です。
初回のみ無料となるケース、無料イベントに限って料金が免除されるケース、あるいは、一定のトライアル期間を過ぎたら有料プランに移行するシステムなどがあるため、事前にしっかり確認しておきましょう。
もし、無料で利用し続けられることが条件であれば、自社のイベント開催の回数や頻度を踏まえて選ぶことが求められます。
必要な機能が利用できるかで選ぶ
自社のイベントを遂行するうえで必要な機能が無料で利用できるかを確認しておきましょう。
多くの無料版では機能やその出力が制限されているため、無料版では想定した機能を実現できずに追加費用が発生するケースがあります。そんな事態を防ぐためには、自社が必要とする機能とその製品で使用できる機能を、よく照らし合わせておいてください。
イベント規模・参加者数に対応できるかで選ぶ
対応できるイベント規模や参加者数は、事前に必ず確認しておきましょう。
多くの無料版イベント管理システムでは、参加者数が1,000名までのイベントのみ対応など、人数制限を設けているケースが多いようです。また、無料版と有料版では、対応可能なイベント規模や参加者数に違いがある製品も存在するため、確認を怠るとイベント企画に大きな支障が生じかねません。
誰でも簡単に操作できるかで選ぶ
初心者でも操作できるようなシステムならば、運営の負担を大きく減らしてくれるでしょう。
例えば、誰でもイベント案内用のWebサイトや申し込みフォームが作成できたり、知識がなくても管理画面を使いこなせるようなシステムを選べば、従業員の教育コストに気を配る必要がなくなります。
また、イベント参加者にとっても使いやすさも考慮しておきましょう。なぜなら、申し込み方法がわかりにくい画面設計を持つシステムでは、参加を断念されるリスクが高まるためです。運営者側だけではなく、参加者側の目線も忘れないように心がけましょう。
サポート体制・セキュリティレベルの高さで選ぶ
コンプライアンス遵守の観点を踏まえ、システムのサポート体制やセキュリティレベルにも注意を払いましょう。
無料版イベント管理システムの場合では、サポート体制がメール対応に限られるなど、万全のサポートを受けられないケースが多々あります。イベント当日にトラブルを解決できないようでは、万が一の場合には運営に支障をきたすリスクを抱えてしまいます。
また、多くのシステムでは、イベント申し込み時に参加者の名前や連絡先、クレジットカード情報などを取得します。万が一、そういった個人情報が流出すれば、企業の信用を揺るがす事態になりかねないため、高いセキュリティを備えた製品を優先的に選ぶと万全です。
広告表示の有無で選ぶ
広告の表示が義務付けられていないことを条件に選ぶのも一手です。
多くの無料版イベント管理システムでは、無料で使えることと引き換えに広告表示が組み込まれています。しかし、当然ながら、広告が少ない方がユーザーの離脱率は低くなるため、ユーザー体験を犠牲にしてまで無料性を維持するかどうかは、各企業の判断によって異なるはずです。
もし、製品の公式サイトを見ても広告表示の有無や頻度がわからない場合には、インターネットで口コミを調べるとよいでしょう。
無料のイベント管理システム8選比較
無料で利用できるイベント管理システムの中から、厳選した8選を以下に紹介します。
イーベ!
「イーベ!」はイベント・セミナー開催に必要な業務をすべて一元管理し、大幅な業務の効率化を実現してくれます。
告知・申込・入金・開催当日の受付から顧客管理まで、イベント開催に求められる業務を一元してクラウド管理することができます。30日間の無料トライアルで全機能を試せるうえ、クレジット決済代行の「Stripe」や「PGマルチペイメントサービス」と連携すれば、申し込み時に決済を済ませることが可能です。
また、イベントの情報はすべてデータベースに保存されているので、次回のイベント開催時のマーケティング分析に活用することができます。さらに、セキュリティ対策として、24時間365日体制でサーバーを監視しています。
提供元 | 株式会社フラッグシステム |
初期費用 |
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料金プラン |
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導入実績 | アカウント数約8,934ユーザー |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
\資料請求は完全無料!/
イーベ!の資料請求はこちら>>Event Bundle
「Event Bundle」は、専門知識が無くても洗練されたイベント運営を実現できるプラットフォームです。
システムにイベントの基本情報を登録すると、イベントサイトを自動で作成してくれる機能が備わっているため、急を要する企画にも対応できます。また、タイムテーブルの作成や同時間帯のセミナーへの申し込み制限などが可能なため、複数のセミナーを開催するイベントにも適しています。
さらに、イベント参加者には事前にQRコードが発行され、当日は受付アプリでQRコードを読み込むだけで受付が完了するほか、指定のプリンターと連動すれば、パスカードにQRコードを印字することもできます。
提供元 | 株式会社VividWorks |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
EventRegist
「EventRegist」は、イベント主催者の悩みをすぐに解決できるイベントプラットフォームです。4つの料金プランが用意されており、数人単位の個人イベントから数万人を集める大イベントまで、あらゆる規模のイベントに対応することが可能です。
来場者トラッキング機能では、入場以外のセッションやチェックインポイントを設けることで、受付以外のチェックイン履歴を参加者単位で記録し、どのように回遊したかをトラッキングすることが可能です。
提供元 | イベントレジスト株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Peatix
「Peatix」は、毎月1,000以上のイベント主催者が新規利用をスタートしているシステムです。
2011年にサービスが開始されて以降、年間イベント参加者数520万人、オフライン・オンラインを合わせて常時20,000以上のイベントを扱う規模を誇るシステムです。日本をはじめ、アメリカ、シンガポールなど22か国にわたってサービスを提供するなど、拠点を問わないサービス提供にも強みを持っています。
決済手段はクレジットカード、コンビニ、ATMなどが用意され、オンラインサロンなどに利用できる定額課金プラン(サブスクリプションプラン)を選択することも可能です。
提供元 | Peatix Inc. |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 ※有料チケットの事前決済や有料集客サポートなど一部機能は有料 |
導入実績 | 会員数840万人 |
機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
everevo
「everevo」は、イベントの告知・申込・決済・参加者連絡・受付を簡単にするイベントポータルです。
どんな規模のイベントでも初期手数料が一切かからないシステムであり、有料イベントの決済機能を利用する場合にのみ、チケット販売額の5%の料金を払う設計となっています。また、Facebook、X(旧Twitter) のIDがあればすぐに利用でき、ログイン後わずか数分でイベントを作成し、受付を開始することができるでしょう。チケットの事前決済はクレジットカード、コンビニ払い、銀行振り込みに対応しています。
提供元 | ソーシャルワイヤー株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Doorkeeper
「Doorkeeper」は多くの人に愛されるイベントの運営・管理、そしてコミュニティの育成をサポートしてくれるシステムです。
新規利用者は「Doorkeeper」上でコミュニティを作成する必要があり、イベントへの申込者も自動的にそのコミュニティへ登録されます。そして、イベント後にコミュニティページに写真などをアップすることで、メンバーと継続的な関係を築き次のイベントを開催するための礎を築くことができるでしょう。
データ分析にも強みを持ち、Googleアナリティクスに連携することで、Webサイトのアクセス数や訪問者数、ページの閲覧回数、アクセス経路などを集計し、効果的なイベント運営を行うために必要なデータの入手を実現してくれます。
提供元 | Doorkeeper株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
Zoho Backstage
「Zoho Backstage」は、会議や商品の発売などを効率的に実施するためのイベント管理ソフトウェアです。
スポンサーシップの管理機能に定評があり、独自の料金体系とパッケージを作成して有望なスポンサーを集めることができます。カスタムスポンサーのパッケージをデザインしたのち、イベントサイト上で目立つような位置を選んで掲載できる機能が魅力的です。
また、イベントへの飛び入り参加者がいても、その場でチケットの販売やチェックインができ、ゲストの場合は優待パスを渡せるため、スムーズな受付対応が実現することにも長けています。
提供元 | ゾーホージャパン株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | サブスクリプション
イベント単位の課金
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
RESERVA予約
「RESERVA予約」は、コンサートや大会、ショーなど、各種イベントに対応した間口の広い予約管理システムです。
二要素認証、不正ログインロックなどのセキュリティ対策に優れているうえ、設定方法や運用、機能について専門コンサルタントに質問できる個別相談会を開いてもらえるサービスが好評です。
また、日本語のほか、英語・中国語(簡体)・中国語(繋体)・韓国語・タイ語での表示も可能であるため、インバウンドを対象としたイベントにも適しています。さらにリマインドメール自動送信機能も備わっているので、キャンセル率の抑制も期待できるでしょう。
提供元 | 株式会社コントロールテクノロジー |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 |
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URL | 公式サイト |
無料のイベント管理システムを導入するメリット
無料版のイベント管理システムを利用するメリットについて、以下に解説します。
製品の比較ができる
無料で利用できるという性質は、複数の製品を試用して自社に適したサービスを洗い出すことに適しています。
自社に合ったサービスか否かは、実際に使ってみなければわかりません。そこで、無料トライアルや無料プランを上手に活用すれば、長期的に自社の利益を最大化してくれる製品をゆっくりと見つけ出すことが出来るでしょう。
ただし、無料期間が終わると自動的に有料プランに切り替わるケースもあるので、料金プランをよく確認したうえで検討しましょう。
費用をかけずにイベント管理を効率化できる
イベント開催にはさまざまな費用がかかりますが、無料のイベント管理システムを活用すれば、運営コストを大きく抑えられます。
また、申し込み時の自動チケット発券機能やリマインドメール機能などを活用すれば、スタッフの人件費を大きく減らすことも可能でしょう。浮いた費用を収益にまわしたり、余った時間でコア業務に集中するなどのメリットが発生するはずです。
無料のイベント管理システムを導入するデメリット
無料版のイベント管理システムを導入するデメリットについて、以下に解説します。
利用上の制限がある
無料版のイベント管理システムには、利用できる機能や扱えるデータ量などに制限があることが多いです。
この制約により、参加者数が多い大規模なイベントには対応できない可能性があるため、事前に利用条件をよくチェックしておきしょう。
広告が表示される可能性がある
無料版のイベント管理システムには、広告表示が強制されるケースが多いです。
運営側・参加者側のどちらにとっても操作性が低下するため、事前に広告表示の有無を確認しましょう。イベントの性質によっては、広告表示が参加者の離脱率を大きく高めてしまうリスクがあるなど、ブランド価値を損なう要因となることを理解しておきましょう。
無料システムを比較し自社に最適な製品を選ぼう
無料版のイベント管理システムを活用すれば、企業におけるイベント企画の効率性が大きく向上します。
しかし、無料であるが故の制約として、機能の制限や広告表示の強制、テクニカルサポートが弱い傾向にある、などの性質をよく理解する必要があるでしょう。それでも、無料トライアルなどをうまく使って、各企業にフィットする無料版サービスを見つけることさえできれば、イベント周りのコストを大きく削減することができるはずです。
自社イベントの性質や、イベント管理システムの特性をよく理解して、質の高いイベント企画を実現するために役立ててください。
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