WAFを導入するメリット・デメリット|必要性や種類について

2024/08/29 2024/08/29

WAF

WAF

WAFのメリット

アプリケーション層の保護に特化した「WAF」。企業活動においてWebアプリケーションが欠かせないものとなっている中で、巧妙化するサイバー攻撃から自社サイトを守るためには、WAFによるセキュリティ強化が必要です。本記事では、WAFを導入するメリット・デメリットについて詳しく解説します。

WAFとは?

WAFとは「Web Application Firewall」の略で、Webアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃からWebサイトを守るためのセキュリティ対策のことです。Webサーバーの前段部分に設置して通信を検査することで、Webサイトの改ざんや情報漏えいを防ぐ役割を果たします。

WAFの必要性

WAFが必要とされる理由としては、Webアプリケーションの脆弱性を狙った攻撃が急増していることが挙げられます。近年サイバー攻撃が巧妙化していることもあり、企業の機密情報が漏洩し、深刻な被害を受けるリスクが高まっているのです。

また、クレジット業界のセキュリティ基準であるPCI DSSの要件にも含まれていることから、多くの企業でWAFの導入が進んでいます。以上のことから、Webアプリケーションの安全性の強化や、ビジネスの信頼性を維持するためにも不可欠なものと言えるでしょう。

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WAFを導入するメリット

WAFを導入することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、具体的なメリットを3つ紹介します。

サイバー攻撃からWebアプリケーションを守れる

WAFを導入することで、さまざまなサイバー攻撃からWebアプリケーションを効果的に守ることができます。具体的には、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティングといった攻撃手法に対応し、Webサイトへの不正アクセスを防ぎます。

これにより、企業の大切なデータが守られ、Webサービスの信頼性を維持することが可能です。

セキュリティ対策の策定に役立つ

WAFは、検知した不正アクセスを記録します。そのため、自社がどのような攻撃やセキュリティリスクにさらされているかを把握することができます。

この情報をもとに、より効果的なセキュリティ対策を策定し、将来的なリスクを未然に防ぐことが可能です。WAFを導入することで、セキュリティ対策を強化し、企業の安全性を高めるための貴重なデータを得ることができます。

企業の信頼失墜を防げる

WAFを導入することで、サイバー攻撃による情報漏えいを未然に防ぎ、企業の信頼失墜を防ぐことができます。一度でも情報漏えいが起こると、企業の評判や顧客の信頼が大きく損なわれ、回復には多大な時間とコストがかかるでしょう。

WAFは、このようなリスクを軽減し、企業のブランドや顧客との信頼関係を守るための重要な役割を果たします。

WAFを導入するデメリット

WAFを導入することでさまざまなメリットが得られる一方で、デメリットも存在します。デメリットについてもしっかり把握したうえで、導入を検討しましょう。

すべてのサイバー攻撃を防げるわけではない

WAFはアプリケーション層に特化したセキュリティ対策ですが、すべてのサイバー攻撃を防げるわけではありません。たとえば、ネットワーク層や物理層への攻撃は、WAFの対象外となるため、防ぐことができません。

そのため、WAFだけでなく、他のセキュリティ対策と組み合わせることをおすすめします。WAFを過信せず、総合的なセキュリティ戦略を策定することで、企業の情報資産を守ることが可能です。

導入・運用に手間・費用がかかる

WAFの導入・運用には手間と費用がかかります。導入するWAFの種類によっては、専用機器の準備やシステムに合わせたチューニングが必要となるほか、システムの再構築が必要となる場合もあります。

これらのプロセスには専門知識が求められ、導入後も定期的なメンテナンスが必要です。そのため、WAFを導入する際には、コストや手間を十分に考慮し、他のセキュリティ対策とのバランスを取ることが重要です。

WAFの導入・運用時の課題とは|スムーズに運用するためのポイントを解説

【種類別】WAFのメリット

WAFにはいくつかの種類があり、それぞれに特有のメリットがあります。ここでは「クラウド型」と「アプライアンス型」のメリットを紹介します。

クラウド型

クラウド型WAFのメリットは、導入がスムーズに行える点と、他のタイプに比べてコストを抑えられる点です。専用機器を必要とせず、インターネット経由で利用できるため、初期費用が少なく済みます。

また、DNSの設定変更を行うだけで導入できるため、運用開始までの時間を短縮できます。運用管理については、基本的にベンダーが行うため、社内にエンジニアがいない場合でも安心です。

クラウド型WAFとは?仕組みや防げる攻撃・オンプレミス型との違い、おすすめ製品を比較

アプライアンス型

アプライアンス型WAFのメリットは、柔軟にカスタマイズできる点です。このタイプは専用のハードウェアを利用するため、企業の特定のニーズや環境に合わせて細かい設定ができます。

たとえば、特定のセキュリティポリシーやルールを適用したり、独自のセキュリティ要件に対応したりすることが可能です。そのため、他のWAFでは難しい高度なセキュリティ対策が実現できるでしょう。

オンプレミス型WAFとは?種類やクラウド型との違い・メリットを紹介

WAFを導入しWebサイトのセキュリティを強化しよう

WAFを導入することで、さまざまなサイバー攻撃からWebサイトを守ることができます。企業にとって重要な情報を保護し、信頼性を維持するためには、WAFは欠かせないセキュリティ対策と言っても過言ではありません。

導入にはコストや手間がかかる場合もありますが、そのリスクを考慮すれば、十分に価値があります。WAFを活用してWebサイトのセキュリティを強化し、安心してビジネスを展開できる環境を整えましょう。

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ビズクロ編集部
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