アプリにおけるチャットボットの活用方法!導入事例やアプリと連携できるチャットボット
チャットボットは、ユーザーの問い合わせに自動対応する便利なツールです。Webサイト上に多く導入されていますが、より多くのユーザーに利用してもらうため、アプリに実装するケースもあります。本記事では、アプリにおけるチャットボットの活用方法や導入事例などを紹介します。
目次
アプリにおけるチャットボットの活用方法は?
チャットボットとは、ユーザーからの問い合わせに自動で応答するツールのことです。ビジネスに取り入れることで、人間のオペレーターに代わってチャットボットが問い合わせに対応するため、業務を効率化できます。
通常、チャットボットはWebサイトに実装されることが多いですが、アプリで活用することも可能です。ユーザーはスマートフォンで情報を調べたり問い合わせたりする場合が多いため、チャットボットをスマートフォンに対応させてアプリで活用できるようにすれば、利用率の向上が期待できます。
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チャットボットをアプリに導入する方法
チャットボットをアプリに導入する方法は、「既存のアプリに組み込む方法」と「チャットボットとアプリを連携する方法」の2つがあります。
ここからは、それぞれの方法について詳しく解説します。
既存のアプリに組み込む
自社で開発したチャットボットを既存のアプリに組み込むことで、ユーザー体験を大幅に向上することが可能です。チャットボットは自社開発になるため、アプリに合うようデザインや機能などを自由にカスタマイズできる点もメリットです。
しかし、自社開発は技術力やコストが必要となります。また、既存のアプリをインストールしてもらわなければチャットボットは利用できないため、アプリの認知度や利用度を高めなければなりません。
外部のチャットボットとアプリを連携する
ベンダーから提供される外部のチャットボットとアプリを連携することで、アプリでチャットボットを利用できるようになります。
自社でチャットボットを開発する必要はないため、コストをかけずに迅速に導入できる点がメリットです。また、シナリオなども簡単に設定できるように開発されており、IT知識がない従業員でも初期設定をしやすいでしょう。
しかし、外部のチャットボットは自社開発に比べてカスタマイズできる範囲は限定されています。また、アプリと問題なく連携できるかどうかも確認しておく必要がある点に注意しましょう。
外部のチャットボットとアプリを連携する方法は、「WebView」と「API連携」の2つがあります。
WebView
WebViewとは、アプリ上にチャットボットのWebサイトを埋め込んで表示する方法です。
画面デザインをアプリで見やすいようにカスタマイズする必要がありますが、実装する際はアプリに外部のチャットボットを表示するコードを記述するだけで簡単に利用できます。ユーザーはアプリを離れることなくチャットボットが利用できるため、利用度や顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
しかし、チャットボットを呼び出すたびにWebサイトのサーバーと通信が必要になるため、通信量が増えてアプリ上に表示されるまで時間がかかる場合がある点に注意が必要です。
API連携
API連携とは、APIを利用してアプリやシステム間でデータを連携して、利用できる機能を拡張させることです。チャットボットをAPI連携させることで、ユーザーの問い合わせに対してアプリから直接情報を取得し、迅速かつ正確な回答が行えます。
例えば、LINEとチャットボットをAPI連携させると、LINEアプリでチャットボットが利用できるようになります。ユーザーが使い慣れたアプリから問い合わせができるようになるため、利用度の向上が期待できるでしょう。
しかし、APIを提供しているアプリの仕様が変更されたり停止されたりした場合は、チャットボットが使えなくなってしまう点がデメリットです。
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チャットボットをアプリに導入する際の注意点
ここからは、チャットボットをアプリに導入する際の注意点を2つ紹介します。
自社の利用目的に適しているか
チャットボットをアプリに導入する際、最も重要なのは自社の利用目的に合っているかどうかを評価することです。顧客サポートの効率化、ユーザーエンゲージメントの向上、または特定の情報の提供など、具体的な目標を設定しましょう。
チャットボットがこれらの目的に沿ってカスタマイズ可能で、ユーザーにとって価値ある対話を提供できるかを検討することが重要です。
また、使用するユーザーの属性に適しているかという点も考慮しましょう。自社アプリやLINEなどの外部アプリは、それぞれ利用するユーザーの属性が異なります。そのため、チャットボットとアプリを連携する際は、それぞれが自社のユーザーの属性に適しているかを判断しましょう。
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運用〜管理を自社で対応できるか
チャットボットの運用と管理が自社内で対応できるかどうかは、導入の重要な要素です。
チャットボットは、運用開始後も常に効果測定をして、ユーザーのニーズに合わせてアップデートを行う必要があります。また、不具合が生じた際は迅速に対応しなければなりません。
そのため、自社のリソースと知識量や技術力を考慮し、チャットボットのメンテナンスや更新が社内で行えるかを確認しましょう。自社での運用が困難な場合は、外部の専門業者との協力を検討するのも一つの方法です。
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アプリと連携できるチャットボット4選
ここからは、アプリと連携が可能な4つのチャットボットを紹介します。
KUZEN
KUZENは、多様なアプリケーションと連携可能なチャットボットです。例えば、Microsoft Teamsと連携して問い合わせ対応や社内FAQとして活用できます。
ユーザーフレンドリーなインターフェースと柔軟性が高いAI機能により、ユーザーとのコミュニケーションを効率的に行えます。カスタマイズも容易で、特定の業界やビジネスニーズに合わせた対話型サービスの提供が可能です。
また、データ収集と分析機能を通じて、ユーザー行動の洞察やマーケティング戦略の最適化にも貢献します。
提供元 | 株式会社クウゼン |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | ノーコードAIチャットボット、誰でもスピーディなシナリオ作成、有人チャットにも柔軟に切り替え対応、データ分析で顧客のニーズを把握ほか |
URL | 公式サイト |
KARAKURI
KARAKURIは、直感的な操作が可能なチャットボットで、特に外部ツールやアプリとの連携機能が優れています。LINEやSlackなどと連携可能で、ユーザーの問い合わせ対応が効率的かつ柔軟に行えます。
KARAKURIはユーザーの問い合わせに自動で対応し、カスタマーサポートの負担を軽減。また、シンプルな設定で多様な業種やビジネスモデルに対応し、ユーザー体験を向上させるためのカスタマイズが可能です。
提供元 | カラクリ株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | AIチャットボット、FAQとの一元管理、有人チャット連携、チャットボット機能拡張、オペレーター支援ツールほか |
URL | 公式サイト |
BOTCHAN AI
BOTCHAN AIは、高度なAI技術を駆使したチャットボットで、アプリとシームレスに連携できる点が特徴です。例えば、LINEと連携してユーザーからの問い合わせメッセージに応答することが可能です。
ユーザーインターフェースは直感的で、さまざまな業界の問い合わせ対応に利用できます。また、データ分析を通じてチャットボットの改善点を発見し、継続的なサービス向上に役立てられます。
提供元 | 株式会社wevnal |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 累計600社以上 |
機能・特徴 | ユーザーが問いかけやすいUIUXの提供、質問への迅速な対応をAIによって実現、データ分析やAI学習データの管理を支援するAI搭載ほか |
URL | 公式サイト |
チャットディーラー AI
チャットディーラー AIは、Microsoft Teamsやslack、Google Chatなどと連携可能なチャットボットです。LINEとの連携も行えるため、LINE公式アカウントに届いた問い合わせに自動応答したり、有人オペレーターによる対応に切り替えたりできます。
ユーザーの問い合わせに迅速かつ効率的に対応し、自社独自のニーズに合わせたカスタマイズも可能。チャットボットを通して収集されたデータを分析できるレポート機能も備えており、ユーザーの好みや行動パターンを理解するのにも役立ちます。
提供元 | 株式会社ラクス |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | のべ67,488社(2023年3月末時点) |
機能・特徴 | チャットボット(自動回答)、問い合わせ管理(有人回答)、レポート/メンテナンス、ビジネスチャット連携ほか |
URL | 公式サイト |
チャットボットをアプリに導入した事例
アプリにチャットボットを導入している事例は数多くあります。
ここからは、その中でも代表的な3つの事例を取り上げて紹介します。
ヤマト運輸株式会社
国内外で配送業を展開するヤマト運輸株式会社は、チャットボットを活用して顧客サービスを大幅に向上させました。
ユーザーはLINEを通じてチャットボットに簡単にアクセスでき、24時間体制でサポートを受けられるため、顧客満足度が高まっています。さらに、チャットボットの導入により、オペレーターの負担が軽減され、業務効率の向上にもつながっています。
参照元:ヤマト運輸株式会社
株式会社ハンズ
生活雑貨を展開する株式会社ハンズでは、アプリユーザーからの問い合わせによりスムーズに対応するため、チャットボットの導入を決定しました。
同社では自社アプリからの問い合わせが増加しており、多い月には1,600件もの問い合わせに3人体制で対応していた現状があり、そこで、シナリオ作成などの初期設定がスムーズに行えるチャットボットを導入しています。
結果として、問い合わせ数が50%以上減少しました。また、チャットボットのチューニングも日々行っており、導入から数週間で回答率は99%以上にまで高まっています。
参照元:株式会社ユーザーローカル「導入直後からお問い合わせ数が50%以上削減!」
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
東日本を中心に鉄道を運営する東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、チャットボットを利用して、列車の運行情報や駅の案内を提供しています。
チャットボットにはLINEを通じてアクセスでき、どこからでも簡単に質問に対応することが可能です。また、従業員にとっても日々の問い合わせ対応の負担軽減となり、より重要な業務に集中できるようになりました。
参照元:東日本旅客鉄道株式会社
▷コールセンターでのチャットボット導入事例|効果やおすすめチャットボットを紹介
アプリとチャットボットを連携して顧客体験を高めよう
アプリとチャットボットの連携は、顧客体験を劇的に向上させる鍵です。アプリ上のチャットボットは、24時間リアルタイムで顧客の質問に答えることができ、顧客の不明点や問題を迅速に解決できます。
さらに、アプリとの連携によって顧客データの収集と分析が容易になり、チャットボットやアプリの改善、マーケティング戦略の最適化などに役立ちます。アプリとチャットボットをうまく組み合わせることで、ビジネスのさらなる成長と顧客満足度の向上が期待できるでしょう。
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