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システム開発のスケジュールの立て方とは?WBSの作成方法・注意点を解説

2024/08/08 2024/08/09

システム開発

システム開発のスケジュール

プロジェクトの成功には適切なスケジュール管理が必要です。しかし、期間内に高品質なシステムを開発するにはどうすればよいのか、悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、システム開発のスケジュールの立て方について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

システム開発のスケジュール

システム開発のスケジュールは、以下のような流れで進行します。

  1. 要件定義
  2. 設計
  3. 実装
  4. テスト
  5. リリース

どのようなシステム開発であっても、基本的な手順は同じです。要件定義では、どのようなシステムを開発するのかについて、開発者と発注者によるすり合わせを行います。設計は、ユーザーが触れる部分の設計を行う外部設計と、システム内部の仕様を決める内部設計に分けられます。

これらの設計をもとにプログラミングを開始し、機能ごとの動作確認などを経てリリースされるのが一般的なシステム開発の工程です。

システム開発とは?開発手法や工程・依頼時の注意点を簡単に解説

システム開発におけるスケジュールの重要性

ここでは、システム開発におけるスケジュール管理の重要性について解説します。

システム開発プロジェクトの内容を把握し共通認識をもつ

システム開発プロジェクトでは、依頼側と開発側がスケジュールを正確に把握し、共通の認識を持つことが不可欠です。これにより、認識のズレやコミュニケーションの問題を未然に防ぐことができます。双方の理解を深め、目標に向かって一致団結することで、スムーズなプロジェクト進行が可能になります。

トラブルにスピーディに対応する

システム開発のスケジュールを明確にすることで、トラブルが発生した際にどの工程で対応すべきかが迅速に判断できます。これにより、問題の影響を最小限に抑えつつ、効果的な対策を早期に立案することが可能です。

おすすめのシステム開発会社15選比較|選び方や費用相場・よくある失敗と対策を紹介

WBSの作成方法

WBS(作業分解構成図)は、プロジェクトのタスクを細分化して管理する手法です。これを用いることで、準備段階でタスクを漏れなく洗い出すことができます。ここでは、WBSの作成方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

システム開発の成果物を明確にする

システム開発では、最終的な成果物がどのようなものであるべきか、機能要件と非機能要件を明確にすることが重要です。機能要件とは、システムが実行する具体的な機能のことで、非機能要件は性能やセキュリティなどの品質に関する要件が挙げられます。

これらの要件を明確に定義することで、開発プロセスがスムーズに進み、期待通りの成果物を確実に納品することが可能になります。

プロジェクトの全作業を明確にする

プロジェクトの全作業を明確にするには、各タスクを詳細に洗い出し、スケジュールに落とし込むことが重要です。具体的な作業内容は、以下の表を参考にしてください。

工程作業内容
要件定義
  • 必要となる要件や希望の要件を洗い出す
  • クライアントへのヒアリングを行う
  • クライアントとの合意形成を行う
  • 要件定義書の作成
開発
  • 設計
  • プログラミング
  • UIの作成
テスト
  • 単体テスト
  • 結合テスト
  • システムテスト
  • 受け入れテスト
  • 修正
  • 結果報告

この工程では、まずはじめにメインのタスクから洗い出し、タスクを細分化していきます。各作業の範囲やかかる時間、必要なリソースなどを考慮しながら、プロジェクトの全体像を明確にすることが重要です。

作業の実施順序を決める

プロジェクトの作業が明確になったら、実施する順番を決めていきます。順序の決め方については、以下の表を参考にしてください。

工程作業順序
要件定義
  1. クライアントへのヒアリング
  2. 必須要件と希望要件の整理
  3. クライアントとの合意作成
  4. 要件定義書の作成
開発
  1. システム設計
  2. UIの設計
  3. UIの作成
  4. プログラミング
テスト
  1. 単体テスト
  2. 結合テスト
  3. システムテスト
  4. 受入テスト
  5. 修正
  6. 結果報告

この工程では、作業ごとの依存関係を整理することが大切です。具体的には、作業Aが終わらないと作業Bには進めないのか、もしくはAとBを同時進行しても問題ないのかなどを明確にしておく必要があります。

作業を構造化し整理する

実施する順序が決まったら、作業を構造化して整理します。この構造化の目的は、作業の流れを明確にし、各タスク間の関係性を理解することです。

これにより、作業の重複や抜け漏れを防ぎ、効率的な進行が可能になります。また、構造化された作業リストは、プロジェクトチーム全体にとっての共通認識を形成しやすく、コミュニケーションの向上にもつながります。

作業の担当者を決める

作業の担当者を決めることは、プロジェクトの進行を円滑にするために重要です。各作業に適した担当者を選定することで、タスクの専門性が高まり、効率的に作業を遂行できます。

また、担当者が明確になることで責任範囲が明確になり、進捗状況の把握やトラブル対応が迅速に行えるのもメリットです。

関係者に共有する

WBSが完成したら、プロジェクトに関わるすべてのメンバーに共有します。これにより、全員がプロジェクトの進行状況や各自の役割を把握でき、一貫性のあるプロジェクト運営が可能です。

また、意思決定の迅速化や問題発生時の対応がスムーズに行えるほか、関係者全体の協力も得やすくなるというメリットがあります。

WBSとは?ガントチャートとの違いや作り方・メリットをわかりやすく解説!

システム開発のスケジュールを決める際の注意点

システム開発のスケジュールを決める際には、いくつかの注意点を押さえることが重要です。ここでは、具体的な注意点について詳しく説明します。

プロジェクトの目標を明確にする

プロジェクトの目標や完成度を明確にすることが重要です。目標が定まっていないと、方向性を見失い、無駄な作業が発生したりリソースの浪費につながったりするリスクがあります。

そのため、初期段階で具体的な目標を設定し、達成度を測るためのマイルストーンを設置しましょう。マイルストーンとは、プロジェクトの中間地点における目標のことです。これにより、進行状況の把握が容易になり、計画的にプロジェクトを進めることが可能となります。

作業内容を明確にする

システム開発では、必要な工数やリソースを正確に見積もるために、作業内容を明確にする必要があります。具体的な作業内容を定義することで、進捗管理がスムーズになり、各タスクの負荷や優先度を正確に把握できます。

これにより、予算や時間の無駄を防ぎ、プロジェクト全体の効率性を向上させることが可能です。

進捗報告などの定期作業をスケジュールに含める

プロジェクトのスケジュールには、進捗報告などの定期的な作業を含めることも欠かせません。これにより、スケジュールの圧迫を防ぎ、必要な調整がタイムリーに行えます。

また、クリティカルパスを見逃さないことも重要なポイントです。クリティカルパスとは、プロジェクトで最も時間のかかる作業経路のことを指します。この作業に遅れが出ると、プロジェクト全体に影響をもたらすため注意が必要です。

担当者のスキルを把握する

プロジェクトのスケジュールに遅れが出ないよう、担当者のスキルを正確に把握し、適切なタスクの割り振りを行うことも重要です。担当者の強みや経験に応じた作業を任せることで、効率的に作業を進められます。

また、スキルに合わせてタスクを割り振ることで、品質の向上にもつながります。

スケジュールを柔軟に調整する

システム開発では、WBSやスケジュール通りに進行しない場合も多々あります。その際、柔軟にスケジュールを調整し、プロジェクトの目標達成を最優先に考えることが重要です。

計画に固執せず、状況に応じた対応をすることで、品質を保ちながら期限内にプロジェクトを完遂できる可能性が高まるでしょう。

スケジュール作成・管理ツールを活用する

スケジュール決定の効率化と精度向上のためには、エクセルやプロジェクト管理ツールを活用しましょう。これらのツールによって、タスクのスケジュール管理や進捗の可視化が簡単に行え、チーム全体での共有が可能になります。

また、自動更新機能や通知機能を利用することで、スケジュールの見落としを防げるため、効率的にプロジェクト管理が行えるようになります。

システム開発の工程とは?流れや手法による工程の違い・V字モデルについて

システム開発のスケジュールを作成できるツール

システム開発のスケジュール作成には、専用のツールが役立ちます。ここでは、おすすめのツールを3つ紹介します。

Jooto

Jootoは、システム開発のスケジュールを簡単に作成・管理できるツールです。タスクの視覚的な管理が可能で、プロジェクトの進捗を一目で把握できます。

また、チームメンバー間でのタスクの共有やコミュニケーションもスムーズに行えるため、協力して作業を進めるのに最適です。Jootoを活用することで、プロジェクト管理が効率的に行えるようになり、スケジュール遅延のリスクも軽減できます。

提供元株式会社PR TIMES
初期費用
  • 無料プラン:無料
  • スタンダードプラン:無料
  • ビジネスプラン:22万円(税込)
  • タスクDXプラン:要問い合わせ
料金プラン■年間契約
  • 無料プラン:無料
  • スタンダードプラン:458円(税込)/月
  • ビジネスプラン:1,078円(税込)/月
  • タスクDXプラン:要問い合わせ

■月額契約

  • 無料プラン:無料
  • スタンダードプラン:550円(税込)/月
  • ビジネスプラン:1,430円(税込)/月
  • タスクDXプラン:要問い合わせ
導入企業数約1,800社(※2024年07月時点)
機能・特長タスク管理機能、進捗管理機能・ガントチャート、予定と実績の数値管理機能、プロジェクト横断管理機能、コミュニケーション機能

、外部連携機能、データ共有機能・ファイル管理機能ほか

URL公式サイト

Brabio!

Brabio!は、システム開発のスケジュール管理におすすめのツールです。ガントチャートを利用して視覚的にタスクを管理でき、プロジェクトの進捗を一目で確認できます。また、進捗報告機能を利用することで、1クリックで確認を行え、進捗管理を効率化することが可能です。5人までは無料で使えるため、気軽に利用できるのも魅力です。

提供元ブラビオ株式会社
初期費用無料
料金プラン
  • 無料プラン:無料
  • プラン10:3,300円(税込)/月
  • プラン20:6,600円(税込)/月
  • プラン30:9,900円(税込)/月
  • プラン40:13,200円(税込)/月
  • プラン50:16,500円(税込)/月
  • プラン100:33,000円(税込)/月
  • プラン200:66,000円(税込)/月
  • プラン300:99,000円(税込)/月
導入企業数20万社以上(※2024年07月時点)
機能・特長タスクリンク、達成率の表示、マイルストーン、プロジェクト横断ビュー、4つのユーザーモード、エクセルシートやCSVファイルに対応、カレンダー表示、〆切カレンダー表示、印刷用画面、閲覧記録、ファイルのダウンロード記録、コメントの記録、メール通知、進捗管理、ToDo管理、プロジェクト専用タスク管理、つぶやきほか
URL公式サイト

backlog

Backlogは、チーム全体の進捗を可視化して簡単にスケジュール管理が行えるツールです。プロジェクト全体の進み具合を把握できるほか、カンバンボードを利用してタスクの追加や優先順位の変更が簡単に行えます。これにより、状況に応じた調整が可能となり、柔軟なプロジェクト管理が行えるでしょう。また、通知やコメント機能を利用すれば、チームメンバー間でのコミュニケーションが円滑に行えるようになります。

提供元株式会社ヌーラボ
初期費用無料
料金プラン
  • スターター:2,970円(税込)/月、33,858円(税込)/年
  • スタンダード:17,600円(税込)/月、20万640円(税込)/年
  • プレミアム:29,700円(税込)/月、33万8,580円(税込)/年
  • プラチナ:82,500円(税込)/月、94万500円(税込)/年
導入企業数有料契約数14,000件以上(※2024年07月時点)
機能・特長ガントチャート、カンバンボード、ファイル共有、Wiki、バーンダウンチャート、Git/Subversion、親子課題、課題ごとのコメント、お知らせ機能、モバイルアプリ、IPアドレス制限、2段階認証ほか
URL公式サイト

スケジュールを適切に管理しプロジェクトの成功につなげよう

システム開発では、スケジュール管理がプロジェクト成功の鍵を握ります。計画的なスケジュール作成と柔軟な調整を効率的に行うには、プロジェクト管理ツールなどを利用するのがおすすめです。スケジュール管理を徹底し、スケジュールに沿った高品質なシステム開発を行いましょう。

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