ウェビナー導入の成功事例を紹介!事例からわかる導入成功のポイントについて

最終更新日時:2024/04/24

ウェビナーツール

ウェビナーの導入事例

セミナー開催費の削減やマーケティングへの活用など、多くの導入メリットがある「ウェビナー」。業種を問わず既に多くの企業で導入されています。本記事では、ウェビナー導入の成功事例を紹介。期待される効果や、事例からわかる導入成功のためのポイントなどを解説します。

ウェビナーとは?

ウェビナーとは、「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた造語で、オンライン上で開催するセミナーを指す言葉です。現在では、セミナーに限らず、商品説明会や株主総会などもウェビナーと呼ばれています。

新型コロナウイルス感染症の流行によって対面形式のセミナー開催が困難になったのを機に普及し、流行終息後もウェビナーを開催する企業は増加傾向にあります。

ウェビナー(Webセミナー)とは?目的やメリット・デメリットを解説

ウェビナーの導入で期待されること

ウェビナーには対面形式のセミナーでは得られないメリットが多くあります。ウェビナーの導入で期待される効果についてお伝えしましょう。

セミナー開催にかかる手間・費用を抑えられる

ウェビナーの導入メリットとしてまず挙げられるのが、セミナー開催のための手間や費用を削減できることです。

対面形式のセミナーを開催するには、会場の下見から確保、当日の設営や進行管理、印刷物の配布、撤収まで多くの労力を必要とします。さらに、会場費や人件費、備品代や資料の印刷コストも必須です。遠方で開催する場合には、これらに加えて宿泊費や交通費も発生します。

一方のウェビナーはオンラインで行うため、パソコンとインターネット環境があれば開催可能です。会場を借りずに自社から配信を行うこともできるため、対面形式のセミナー開催に比べ費用を格段に抑えることができるうえ、セミナー担当者の業務量軽減につながるといえるでしょう。

オフラインのセミナーよりも高い集客力が期待できる

ウェビナーは集客力の面でも優れています。対面形式のセミナーの場合、場所による制約は避けられません。会場までの交通費や宿泊費がかかる場合、参加をためらう人もいるでしょう。

ウェビナーはインターネット環境さえあれば参加できるため、遠隔地に住む人にも参加してもらえる可能性が高まります。国内だけではなく、海外からの参加者も見込まれるでしょう。

また、天候の影響も受けない点もメリットです。対面形式の場合、台風や大雨などの影響で当日になって参加者が減少するケースや、交通機関の状況によっては中止の判断をせざるを得ないケースも発生します。ウェビナーの場合は移動を伴わないため、悪天候でも開催が可能です。

さらに、リアルタイムでの参加が難しい人に向けて、録画データの視聴を案内することもできます。結果的に、ウェビナー1回あたりの参加者数の増加も期待できるでしょう。

ウェビナー集客を成功させるコツ|集客率アップのポイントやおすすめの代行サービス

顧客の関心度・フェーズに合わせたアプローチができる

ウェビナーは低コストで開催できるため、採算がとれやすく、顧客の関心度やフェーズに合わせたコンテンツをつくりやすいというメリットもあります。

例えば、新規リード獲得・ナーチャリング・商談化など、各段階に合わせたウェビナーを開催すれば、顧客の関心を高めたり満足度を向上させたりすることができるでしょう。ウェビナーは、顧客への細やかなアプローチに長けているといえます。

ウェビナーマーケティングとは?メリットや成功させるポイント・事例について

ウェビナー導入の成功事例

ウェビナーは社内・社外向け、商品説明会や株主総会など、さまざまな場面で活用されています。ここからはウェビナーの導入に成功した企業の事例を紹介します。

株式会社バンダイナムコミュージックライブ

株式会社バンダイナムコミュージックライブは、音楽とライブエンターテインメント事業を手掛ける企業です。同社はCDの販売促進のため、2種類のCDそれぞれに封入されているシリアルコードを入力すると限定ライブ配信イベントを視聴できるキャンペーンを実施しました。

リアルイベントの場合は会場の収容人数に上限があるため、参加者可能な人数が限られます。その点、動画配信プラットフォームであれば人数制限がありません。さらに、従量課金制ではないサービスを活用したことで、シリアルコードの発行数が増えても費用がかさまずに済みました。このキャンペーンの実施により、CDの購入が促進される効果を得ることができたのです。

参照元:Jstream「2つのシリアルコードを用いたマストバイキャンペーン

株式会社マイナビ

出版・人材ビジネスを中心に、多種多様な分野で事業を展開する株式会社マイナビは、BtoBのテクノロジーメディア「TECH+」の会員向けのセミナーやイベントをウェブ上で開催しています。

同社が実施しているのは、セミナーと展示ブースが一体となった集合型オンラインイベントです。来訪者は展示ブースでオンデマンド動画の視聴ができ、展示ブースのスポンサーは視聴履歴のデータを入手できるため、来訪者の興味・関心や導入の確度の予測などにつなげることができました。

配信画面ではアンケートの表示を最適化するなどの工夫を実施し、回収率の向上にも成功したそうです。

参照元:ネクプロ「大規模オンラインイベントでネクプロを採用集客5,000名、参加者数 2倍、ブース来訪数が3倍に

SATORI株式会社

SATORI株式会社は、マーケティングオートメーションツールの開発・販売を手がける企業です。同社は以前対面形式のセミナーを行っていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行後はウェビナーに以降しました。

ライブ配信だけではなく再配信も行うことで実施回数を増加し、参加者は自分が都合のよいタイミングで視聴可能となりました。その結果、参加者の取りこぼしが減り、商談件数が増加する効果が生まれたようです。

さらに、同社のツールと連携し、告知や事後アンケートの実施などを効率的に実施できるようにしたため、工数削減にもつながりました。

参照元:ネクプロ「疑似ライブ配信でウェビナーを効率化ネクプロ× 「SATORI」で見込み顧客を育成

YKK AP株式会社

住宅やビルの窓やサッシ、ドアなどの製造・販売を行うYKK AP株式会社では、新型コロナウイルス感染症の流行を機に、社内向けの動画の活用が進みました。すでに各部署で動画を管理していたため、全社で共有・管理できる仕組みの構築に乗り出したのです。

同社は、社内向けに動画共有・配信プラットフォームを構築し、「YKK AP 品質・技術系動画ポータルサイト(品質管理・技術管理)」と名付けました。このプラットフォームで一元管理されている動画の数は約200本に上り、技術者を中心に約800人が視聴できるようにしています。

新たに動画がアップされた際には、ユーザーに案内を送り利用を促すなどの工夫を施し、技術力の向上につなげているようです。

参照元:Jstream「部門の垣根を超えた技術系約800名の社内DXを実現

日本化薬株式会社

日本化薬株式会社は、火薬・染料・医薬・樹脂に関する保有技術を活用しながら、がん関連製品や自動車安全部品など、多様な分野で製品開発・販売を手がける企業です。同社は2023年にハイブリッド参加型バーチャル株主総会を開催しました。

事前に本番配信シナリオを作成し、リハーサルを行うことで、当日はスムーズな配信を実現しました。このウェビナー形式により、現地に行かなくても株主総会に参加できるうえ、開催後にはオンデマンド配信を行うことで、株主総会に参加できなかった株主にも情報提供ができるメリットが生まれたそうです。

参照元:Jstream「ハイブリッド参加型バーチャル株主総会を開催

Adobe株式会社

「Adobe Photoshop」をはじめとするさまざまなソフトウェア製品を開発・販売しているアドビ株式会社も、ウェビナーを活用しています。ウェビナーで行っているのは、同社製品の有償会員向けの「ことはじめオンライン講座」です。同社製品の機能を解説し、初心者を支援することを目的に開催していますが、初心者以外の参加者も多いとのこと。

事前に動画を録画し、その動画を流しながらリアルタイムでチャットをやりとりする仕組みを採用しました。チャット機能は匿名性を担保しているため質問しやすいうえ、参加者同士での意見交換も活発になり、コミュニケーション促進の効果もあります。

また、動画を事前に用意することで、高品質な講座を実現できています。ウェビナー参加者の行動を分析すると、参加後に同社製品の利用頻度が上がっており、有償会員の利用意欲の向上にもつながっているようです。

参照元:ネクプロ「初心者向けクリエイティブ講座をネクプロで配信受講者の90%が「満足」

株式会社エクスオード

株式会社エクスオードは、人材紹介会社データベースを活用した採用活動支援などを行っています。ウェビナーの開催を開始したきっかけは、新型コロナウイルス感染症の流行です。人材紹介会社向けに実施していた対面での説明会の開催が困難となり、ウェビナーを開始するに至りました。

当初はスムーズに配信できないといったトラブルも生じていましたが、事前に配信環境のチェックを行うことで、今では未然防止ができています。

チャットで寄せられた質問に都度回答することでコミュニケーションを活性化し、参加者の満足度を高めているそうです。また、最後まで視聴してもらえるように、最後まで視聴した人にのみ資料を送付する仕組みも取り入れています。現在では、対面の説明会に比べ集客数は2倍に上り、大きな効果を上げているといえるでしょう。

参照元:Cocripo「リアルタイム配信ならではのインタラクティブなやり取りが好評です

一般社団法人TOUCH

摂食嚥下機能障害や音声言語機能障害の機能改善に取り組む専門家への支援を行う一般社団法人TOUCHもウェビナーを活用しています。同法人が開催しているウェビナーの対象者は、老健施設の職員や障害者(児)の家族、障害児が通う学校の教職員です。ウェビナーでは、接触咀嚼嚥下障害や誤嚥性肺炎の予防をテーマに、実践的な内容を解説しています。

ウェビナーを行う前は、会場が埋まってしまい希望日時で開催できないケースが発生していたうえ、会場費や人件費、事前資料の郵送費などがかさんでいました。しかし、ウェビナーを開催するようになってからはコストを抑えられ、結果として収益が1.6倍になったそうです。

また、スマホやパソコンがあれば参加できるため、地方の老健施設のスタッフなどの参加も増えています。聴診器などを使った手技を解説する際も、対面のセミナーでは遠い席の参加者には見づらいという課題がありましたが、ウェビナーであればカメラの位置を変えれば大きく見せられるため、参加者の満足度も高まっているそうです。

参照元:Cocripo「ウェビナーならではのメリットを日々実感。

成功事例からわかるウェビナー導入を成功させるポイント

ここでは、ウェビナー導入を成功させるために気を付けるべきポイントを解説します。自社でウェビナーを導入する前に確認しておきましょう。

ウェビナーを導入する目的・ターゲットを明確にする

ウェビナー導入の成功に欠かせないのが、目的やターゲットの明確化です。見込み客の獲得と顧客エンゲージメントの向上では、ウェビナーで配信すべき内容は大きく異なるでしょう。

見込み客の獲得が目的であれば、ウェビナーは自社製品の紹介が中心となります。一方、顧客エンゲージメントの向上が目的なら、購買履歴を基にした製品の案内や、ユーザー同士の交流会などがおすすめです。

同様に、ターゲットの明確化も欠かせません。新規顧客と既存顧客では、求める情報が大きく異なります。さらに、性別や年代などによって細かくターゲットを設定することで、より情報が伝わりやすい配信になるでしょう。

要点をまとめて配信時間を短くする

ウェビナーの配信時間は、40~60分程度にしましょう。配信が長時間に及ぶと、途中離脱が発生してしまう恐れがあります。録画データの再配信を行う場合も、配信時間が長いと視聴に二の足を踏む人が出てきます。配信時間が長くなり過ぎないように事前に要点をまとめ、シナリオを作成しておくとよいでしょう。

配信中・配信後に参加者とコミュニケーションを取る

ウェビナーのメリットの1つに双方向コミュニケーションが取れる点があるため、積極的に活用しましょう。

配信中にアンケート機能やチャット機能を使って意見や質問に答えると、参加者の満足度は上がります。配信後は必ずアンケートを実施してください。参加者の要望や不満がわかれば、配信内容の改善につなげられます。

アンケートによって自社製品やサービスへの関心が高まったことがわかれば、商談につなげたり、次回視聴の案内を行ったりしましょう。

さまざまな配信形態を用意する

ウェビナーには「ライブ配信形式」「オンデマンド配信形式」「疑似ライブ配信形式」があるため、それぞれの形式を適切に活用しましょう。

ライブ配信形式はリアルタイムで配信を行うため、臨場感があります。参加者からの質問にその場で回答ができ、活発なコミュニケーションが実現します。

続いてのオンデマンド配信形式は、録画データを参加者が見たいタイミングに見る形式です。ライブ配信形式は予定が合わなければ視聴できませんが、オンデマンド配信形式はいつでも見ることができるため、利便性に優れています。

最後の疑似ライブ配信形式は、録画したデータを決められた日時に配信する方法です。事前に録画しているため、配信コンテンツの質を保てるメリットがあります。さらに、ライブ配信形式と同じく、チャット機能などでコミュニケーションを取ることも可能です。

参加者がアクションを起こせるような仕組みを作る

ウェビナーの参加者が視聴中もしくは視聴後にアクションを起こせる仕組みづくりも大切です。例えば、配信画面のコメント欄に商品やサービスの紹介ページへのリンクを貼っておけば、視聴中に興味を持った参加者は紹介ページを通じて詳細な情報を得られます。

参加者が疑問を抱いた際にすぐに質問できるように、チャット機能も準備しておきましょう。その場で疑問を解決できれば、参加者の満足度向上が期待できます。

目的に合った配信ツールを活用する

昨今はさまざまな配信ツールが提供されているため、自社に合った配信ツールを活用する必要があります。導入する際には、まず操作性を確認しましょう。

配信ツールによって、アンケート機能やチャット機能、挙手機能やコメント機能などの有無が異なります。導入目的に合った機能を持つ配信ツールを選んでください。効率化を図るのであれば、オンライン決済システムやMAツールとの連携が図れるタイプがよいでしょう。

【2024年最新】おすすめのウェビナーツール12選を比較!選び方や利用するメリット

成功事例を参考にウェビナーの導入を進めよう

ウェビナーを開催することで、低コストで見込み客の獲得や顧客エンゲージメントの向上などを実現できます。本記事でご紹介した成功事例を参考にして、自社でのウェビナー導入をぜひ進めてください。

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