アパレル業界向けのPOSレジ8選を比較|必要な機能や導入メリット・失敗しない選び方
アパレル業界に特化したPOSレジは、情報の収集・分析や特殊決済など、幅広く対応できるツールとして有用です。複雑な在庫管理や会計業務を効率化するためには導入が欠かせません。本記事では、アパレル業界におすすめのPOSレジを厳選し、機能やメリットと併せて紹介します。
目次
アパレル業界向けのPOSレジとは?
POSレジとは、「いつ・誰が・何を・どれくらい買ったか」といった販売情報を集計するレジのことです。POSとは、英語の「point of sales」の略で、日本語で「販売時点の情報」を意味します。
POSレジには、主に以下の機能が備わっています。
- キャッシュレス決済
- 売上の管理および分析
- 顧客管理(来店、購入履歴など)
- 勤怠管理
また、POSレジは業界に特化した機能を搭載していることも特長の一つです。
アパレル業界向けのPOSレジは、単なる売上管理だけではなく、在庫の把握や販売傾向の分析など、アパレルに便利な機能が充実しています。
アパレル特有の品番やサイズ、カラーごとに細かく管理できることに加え、販売データを元にした需要予測や仕入れ計画も立てられるため、効率的な店舗運営と売上アップに貢献するでしょう。
アパレル業界に多い業務課題
アパレル業界に多い課題として挙げられるのが、複雑な在庫管理です。複雑になる理由は、商品ごとにサイズや色のバリエーションが多く、どの商品が不足しているか、把握が難しいからです。そのため、日常業務でありながら、スタッフが特に負担を感じやすい管理業務となっています。
また、季節ごとに入れ替わる商品やセールの頻度が高く、通常の店舗よりも特殊な会計処理を要することも課題の一つです。こうした課題を解決するには、店舗の業務フローに合わせた効率的な管理が求められています。
アパレル業界の業務に役立つPOSレジの機能
アパレル業界で役立つPOSレジの機能には、主に以下があります。
- 売上・予算管理
- 顧客管理
- 在庫管理機能
- 決済処理
- 勤怠管理
- 複数店舗管理
- 免税対応
- セルフレジ
売上や予算管理機能では売上目標をリアルタイムで把握でき、顧客管理機能ではリピーター対応がスムーズに行えます。
また、在庫管理機能では商品在庫を正確に追跡し、決済処理はもちろん、勤怠管理も一元化が可能です。さらに、複数店舗を一括管理する機能や、免税対応、セルフレジ機能も備えており、アパレル業界の多様なニーズに応えます。
▷【簡単解説】POSレジとは?POSシステムとの違いや機能・種類、導入メリットを紹介
▷おすすめのPOSレジ11選を比較|導入事例や料金目安・比較ポイントを紹介
アパレル業界向けのPOSレジ8選
アパレル業界に最適なPOSレジを選ぶ際は、自社に合う機能や価格か見極めることが大切です。ここでは、アパレル業界におすすめの8つのPOSレジをご紹介します。
POS+ retail
「POS+ retail」は、iPadを活用したクラウド型のPOSレジです。レジ・売上管理などの基本機能をはじめ、在庫管理・複数店舗管理・販促対応・インバウンド対応など、小売店の特殊なシーンに対応する機能が充実しています。初期設定と設置は担当者が行い、デザインも直感的で分かりやすいため、初めてでもスムーズに導入できるでしょう。導入後も安心して利用できるよう、電話・駆けつけサポートを設け、万全のフォロー体制を用意しています。
提供元 | ポスタス株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 15,400円(税込)/月~ |
導入実績 | 月間1,000店舗以上 |
機能・特徴 | セミセルフ機能、レジ機能、在庫管理、売上分析、複数店舗管理、免税機能、決済端末一体型POS、キャッシュレス決済機能、自動釣銭機能など |
URL | 公式サイト |
STORESレジ
「STORESレジ」は、ネットショップとPOSレジをアカウントひとつでかんたんに連携できるシステムです。商品情報を入力すれば、ネットショップにもPOSレジにも反映されます。複数店舗とネットショップの在庫の一元管理が可能なので、在庫管理の複雑さも解消できるでしょう。また、ネットショップの注文をレジから確認できるので、店舗スタッフの配送作業もスムーズになります。
提供元 | STORES 株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 | アイテム選択、バーコードスキャン、手入力、割引、軽減税率、カート一時保存、レシート発行、STORES 決済、カスタム決済手段、入出金の管理など |
URL | 公式サイト |
SPIRE POS
「SPIRE POS」は、アパレルをはじめ、ホビー・ブランド品などを取り扱う専門店やリサイクルショップなど、幅広い業種に対応した次世代型のクラウドPOSレジです。在庫管理や集計・分析機能はもちろん、在庫回転率や滞留在庫などを調べる機能など、約20の機能が揃っており、店舗運営を強力にサポート。シンプルな画面操作と音声ガイダンスで、誰でも簡単に扱うことができます。
提供元 | フィーリックス株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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機能・特徴 | POSレジ機能、在庫管理、会員管理、商品買取、委託販売、複数店舗管理、店舗間在庫移動、棚卸、外部サービス連携など |
URL | 公式サイト |
パワーPOSクラウド
「パワーPOSクラウド」は、店舗・顧客・ECサイト・倉庫・本部をリアルタイムにつなげる店舗総合管理システムであり、導入実績は3,500店舗を突破し、さまざまな小売業店舗で導入されています。簡単な操作で、在庫管理や売上分析、顧客管理データの高度な分析が可能です。また、ポイントカードの電子化やクーポン発行、LINEメッセージ機能が付いており、これらを活用することで、販促を効果的に進められるでしょう。
提供元 | 株式会社タスネット |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入実績 | 3,500店舗以上 |
機能・特徴 | キャッシュレス決済端末、自動釣銭機、リアルタイムに売上確認、20以上の属性情報、会員情報、購買分析、在庫管理など |
URL | 公式サイト |
CASHIER
「CASHIER」は、高機能のAndroid型クラウドPOSレジで、店舗の業種・規模・用途に合わせたオリジナルのPOSレジを使えることが特徴です。開発15年の実績とノウハウで、導入実績は2,000台、イベントでは年間延べ10,000台の稼働を誇ります。料金は、店舗の規模や予算に合わせて10のプランから選べるため、コスト重視の店舗にもおすすめです。
提供元 | 株式会社ユニエイム |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 | 多彩なPOS機能、いつでもどこでも売上管理・在庫管理、独自ポイント楽々運用・顧客管理機能、複数店舗管理、運用に合わせたハードウェアなど |
URL | 公式サイト |
USENレジSTORE
「USENレジSTORE」は、小売店に特化したタブレットPOSレジで機能が豊富でありながら、シンプルな操作性で使いやすいことが特徴です。会計機能や売上集計・分析はもちろん、オフラインで練習できる機能も搭載されているので、新人スタッフでもシミュレーションしながら操作を覚えられるでしょう。また、多様な販売設定で値引・割引のミスを防止できるため、正確かつ円滑な店舗運営が実現することも魅力ポイントです。
提供元 | 株式会社 USEN |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | 会計・レジクローズ、集計・分析、システム連携、トレーニングモード、入出荷業務から棚卸までひとつで完結、多様な販売設定で値引・割引のミスを防止など |
URL | 公式サイト |
PC-POS MATE
「PC-POS MATE」は、NECソリューションイノベータ株式会社が提供する専門店向けPOSレジで、180社20,000セットの実績を誇ります。売上登録などの基本機能に加え、在庫や顧客の管理など専門店の運営に必要な機能を選べるパッケージ型であることが特徴です。使いやすさを重視したユニバーサルデザインを採用しており、サポートも充実しているため、初めての導入でも安心して利用できるでしょう。
提供元 | NECソリューションイノベータ株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 180社以上 |
機能・特徴 | 免税販売、クーポン発行、自動値割引、承り登録、前受金管理、タブレットPOS、売上登録、返品処理、在庫管理、顧客管理、ユニバーサルデザイン採用など |
URL | 公式サイト |
NEXPO
「NEXPO」は、アパレル業界に強いiPad専用のPOSレジシステムで基本機能に加え、在庫管理・顧客管理・売上管理を含めて月額2,940円と、業界最安値であることが特徴です。導入企業の約70%が安さに魅力を感じていることからも、コスト重視の場合におすすめです。店舗ごとの商習慣に合わせたシステムをオーダーパッケージで開発できるため、複数店舗を展開する場合でも柔軟かつ正確な運営が実現するでしょう。
提供元 | 株式会社ユーエスエス |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 基本料金:1,078円(税込)/月 |
機能・特徴 | 基本レジ機能、在庫管理、顧客管理、売上分析、複数店舗管理、iPadレジ、SKU管理、棚卸、バーコード作成、オフラインモード、クレジット連携など |
URL | 公式サイト |
アパレル業界でPOSレジを活用するメリット
アパレル業界でPOSレジを導入することで、業務効率化や顧客満足度向上など、さまざまなメリットが得られます。ここではメリットを4つ紹介します。
店舗の運営が効率化できること
POSレジを導入することで、在庫管理や会計業務が効率化され、店舗運営が格段にスムーズになります。商品ごとの在庫状況がリアルタイムで把握できるため、欠品や過剰在庫を防ぎやすくなり、販売機会のロスも減らせるでしょう。
また、会計処理が迅速になり、レジ待ちの時間が短縮されることで顧客満足度も向上します。こうした業務の効率化により、スタッフは接客により多くの時間を割けるようになるため、店舗全体のサービス品質が向上するでしょう。
ヒューマンエラーを防止できること
発注やレジ操作におけるヒューマンエラーを大幅に防止できることも大きなメリットです。商品発注や会計での入力ミスが発生しやすい従来の手作業に比べ、POSレジは在庫情報や価格を自動で管理し、正確なデータをもとに操作できます。
また、バーコードスキャンやタッチパネルの利用により手入力の手間が減り、ミスのリスクが低減されます。ミスを防ぎつつ業務をスムーズに進められるため、店舗の信頼性が向上するでしょう。
顧客満足度の向上を目指せること
POSレジの導入により、会計スピードが向上し、レジ待ち時間が短縮されることで顧客のストレスが軽減されます。また、在庫状況をリアルタイムで管理できるため、欠品が起きにくくなり、欲しい商品が手に入らないという不満を防げます。
こうした利便性の向上で顧客にスムーズな買い物体験を提供できるため、顧客満足度が高まり、リピーターの増加にもつながるでしょう。
無駄なコストの削減につながること
POSレジを導入することで、在庫や勤怠を効率的に管理できるため、無駄なコストを抑えることが可能です。POSデータを活用することで、売れ筋商品の在庫を適切に確保し、過剰な在庫や不必要な発注を避けることができます。
また、勤怠管理も一元化されるため、適切な人員配置が可能になり、人件費も最適化されます。
【アパレル業界向け】失敗しないPOSレジの選び方
アパレル業界に最適なPOSレジを選ぶには、業務内容や店舗の規模に合った機能を見極めることが重要です。ここでは、失敗しない選び方のポイントを解説します。
店舗の運営に必要な機能が備わっているものを選ぶ
POSレジを選ぶ際は、まず自店舗の課題を解決できる機能が備わっているかを確認することが大切です。在庫管理や顧客管理、会計処理の効率化など、店舗運営に欠かせない機能がそろっていれば、日々の業務がスムーズに進み、スタッフの負担も軽減されるでしょう。
さらに、複数店舗の運営がある場合は、店舗間の情報共有がしやすい機能も必須です。
多くの従業員が使いやすい操作性のものを選ぶ
従業員が誰でも直感的に操作できる使いやすさも重要なポイントです。特にアパレル業界ではシフトごとに多くのスタッフが交代で操作するため、シンプルで分かりやすい操作性の製品が望ましいでしょう。
複雑な操作が必要ないPOSレジであれば、教育の手間が省け、ミスも少なくなります。結果的に業務のスピードも向上し、店舗全体の効率がアップするため、従業員にとって使いやすい製品を選ぶことをおすすめします。
無理のない費用で導入・運用できるものを選ぶ
POSレジを導入する際は、費用対効果を考慮し、無理のないコストで導入・運用できる製品を選びましょう。導入時の初期費用だけでなく、月々の運用費やメンテナンス費用も長期的に見て、負担にならないか確認することが大切です。
また、無料トライアルを活用すると、実際に使い勝手を試してから判断できるため、導入後も安心して利用できます。費用と機能のバランスをしっかり見極めることで、長く役立つPOSレジを導入することができるでしょう。
サポート体制が充実しているものを選ぶ
サポート体制が充実している製品を選ぶことも非常に重要です。操作がわからない時や、万が一トラブルが発生した場合に、迅速に対応してくれるサポートがあると安心です。
特に、電話やチャットでのサポート、営業時間外のトラブルにも対応可能な体制が整っていると、店舗の運営に支障が出にくくなるでしょう。
補助金・助成金の範囲で導入できるものを選ぶ
POSレジを導入する際は、補助金や助成金の利用が可能な製品を選ぶと、初期費用の負担を軽減できます。アパレル業界向けのPOSレジは補助金の対象となることが多く、導入コストを抑えつつ業務効率化を図ることが可能です。
ただし、補助金や助成金には申請期間や対象条件が細かく定められているため、利用可能な制度を確認したうえで、対象製品を選ぶことをおすすめします。制度を活用することで、コストを抑えながら店舗運営の質を高めることができるでしょう。
アパレル業界におけるPOSレジ導入の成功事例
最後に、POSレジ導入により、業務効率化や売上向上を実現したアパレル業界の成功事例を紹介します。
b3Labo 上野本店
b3Labo 上野本店では、POSレジ導入前に在庫管理や売上分析に手間がかかり、業務が非効率になっている課題を抱えていました。特に多くの商品ラインアップを抱えるアパレル業界特有の複雑な在庫管理が課題となっていましたが、POSレジの導入により在庫状況のリアルタイム把握が可能になり、欠品や過剰在庫が減少しました。
さらに、売上データの分析も容易になり販売戦略の改善も進んだため、業務効率が大幅に向上し、顧客満足度の向上にもつながりました。
[出典:株式会社 USEN「在庫管理が1時間削減、リアルタイム反映で運用もスムーズに!」]
ヘインズブランズジャパン株式会社
ヘインズブランズジャパン株式会社では、在庫管理や売上集計の手間が大きな課題でした。特に店舗ごとの在庫状況を正確に把握するのが難しく、売れ筋商品の欠品が頻発していたため、販売機会を逃していました。
そこでPOSレジを導入したところ、リアルタイムでの在庫確認が可能になり、適切な在庫補充が実現しました。また、売上データの詳細な分析が可能になったことで需要に応じた迅速な対応ができるようになり、業務効率と売上が向上しました。
[出典:株式会社バルテックITソリューションズ「レンタルから購入まで、運用環境によって選べる導入プラン」]
Retreat
Retreatでは、POSレジ導入前に商品在庫の管理や売上分析が煩雑で、店舗運営に多くの時間と手間がかかっていました。特に多様なアイテムを取り扱う中で、在庫の把握が難しく、欠品や過剰在庫が発生しやすい状況でした。
しかし、POSレジ導入後はリアルタイムで在庫状況を確認できるようになり、在庫管理が大幅に改善されました。また、売上データの分析も容易になり、顧客ニーズに基づいた商品展開が実現。これにより業務効率が向上し、売上増加にもつながりました。
[出典:株式会社リクルート「「Airレジ」の導入後、売上が20%アップ 地域密着店の実現に欠かせない存在です」]
アパレル業界に適したPOSレジを選んで店舗経営を効率化しよう
アパレル業界に特化したPOSレジを導入することで、在庫管理や売上分析、顧客対応が効率化され、店舗運営が大きく改善されます。適切なPOSレジを選ぶことで、無駄なコストが削減され、業務全体のスピードもアップするでしょう。
効率化によって生まれた余裕が、さらなる顧客満足度の向上や売上増加につながります。本記事を参考に、店舗に合ったPOSレジを導入して、スムーズな経営を目指してください。
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