プロジェクト管理ツールの基本的な機能一覧!機能を理解し業務効率化!
作業工程の管理や進捗状況の把握に欠かせないプロジェクト管理ツール。近年は人手不足の影響から、プロジェクトを掛け持ちする人も増え、タスク管理に追われている人も多いのではないでしょうか。本記事ではプロジェクト管理ツールの基本機能を、特徴とあわせて詳しく解説します。
目次
プロジェクト管理ツールとは?
プロジェクト管理ツールとは、ビジネスにおけるプロジェクト管理をスムーズに進めるアプリケーションやシステムのことです。
さまざまな種類がリリースされており、全社的に導入する企業も増えています。特徴としては、以下のような例が挙げられます。
特徴 | 詳細 |
プロジェクト内容の可視化 | プロジェクト内容をリストやグラフを使って可視化できる |
進捗状況の把握 | 関連データやファイルを紐づけてメンバー共有できる |
プロジェクトに関する情報の共有 | コストの自動計算や出来高の管理ができる |
承認フローの自動化 | 稟議などの承認フローをツール上で自動化 |
プロジェクト管理ツールの機能と特徴
プロジェクト管理ツールには、具体的にどのような機能が存在するのでしょうか。各機能とその特徴について、詳しく解説します。
タスクを管理する機能
タスクを管理する機能には、主に以下の9機能があります。
機能名 | 特徴 |
---|---|
ガントチャート機能 | 業務スケジュールをグラフで表示し、進捗を把握しやすくする。 |
WBS機能 | 業務を細分化し、全工程を可視化する。 |
カンバン機能 | タスクを可視化し、進行を調整する。 |
進捗管理機能 | 目標達成のためにプロジェクトがどれだけ進んでいるか把握・管理する。 |
リマインド機能 | タスクの期限が近づくと通知してくれる。 |
フィルター機能 | 複数の項目から、特定のデータだけを検索できる。 |
テンプレート作成機能 | 進捗管理表などのテンプレートを利用できる。 |
マイタスク機能 | 自分のタスクのみを表示させる。 |
スクラムボード機能 | ゴールを設定した上で、タスクを可視化して進行を調整する。 |
情報を共有・蓄積する機能
情報を共有・蓄積する機能は、以下の5つがメインとなります。
機能名 | 特徴 |
---|---|
ファイル共有機能 | チーム内・社内で特定のファイルを共有する。 |
Wiki機能 | 社内でナレッジとして共有すべき知識やデータを共有する。 |
アクセスログ管理機能 | サーバーにアクセスしたログを管理する。 |
レポート機能 | 特定のデータの一覧表を作成する。 |
モバイル端末対応機能 | スマートフォンなどのモバイル端末でも業務が行える。 |
コミュニケーションを円滑にする機能
コミュニケーションを円滑にする機能は、以下の4つが例に挙げられます。
機能 | 特徴 |
---|---|
コメント機能 | タスクやスケジュールに対してコメントを書き込み、コミュニケーションをとる。 |
チャット機能 | 社員同士でメッセージを送り合える。絵文字の活用や、ファイルの添付も可能。 |
メール通知機能 | コメントやチャットが投稿された際、メールで通知してくれる。 |
メンション機能 | 送信先を明確にしてメッセージを送信できる。 |
他システムと連携する機能
プロジェクト管理ツールは、以下のような他システムと連携することも可能です。
システム名 | 特徴 |
---|---|
Googleカレンダー | 特定の範囲を設定して、スケジュールを共有可能。タスクの締切日をGoogleカレンダー上に表示することもできる。 |
Chatwork、Slack、Zoomなど | 各ツールの通知をひとつにまとめられるため、情報の見落としを防ぐ。 |
Microsoft365 | 業務で使用するツールを集約化できる。 |
出力機能
プロジェクト管理ツールには、さまざまな出力機能がついています。
出力名 | 特徴 |
---|---|
CSV | Excel、メモ帳、データベースなどさまざまなソフトで閲覧可能。 |
紙媒体に印刷した状態のまま画像データを保存できる。 | |
Excel | CSVより互換性は低いが、自由な装飾が可能。 |
画像(JPGなど) | 一般的な画像データ。対応している色数が多い。 |
費用を管理する機能
費用を管理する機能には、以下の2種類があります。
機能名 | 特徴 |
---|---|
EVM機能 | コストを指標に据えてプロジェクトを管理する。 |
予実管理機能 | 予算と実績のデータを照らし合わせ、経営目標に活用する。 |
ツール管理者機能
ツール管理者機能は、下記のような種類が存在します。
機能名 | 特徴 |
---|---|
プロジェクトメンバーの管理機能 | プロジェクトに参画するメンバーを管理し、チームマネジメントを行う。 |
権限編集機能 | 各メンバーに与える権限を変更できる。 |
プロジェクト管理ツールの導入効果
プロジェクト管理ツールを導入すると、どのような効果が得られるのでしょうか。
事前準備の負担軽減
ツール上で予算・スケジュール・シフト・リソースなどを扱うすべてのシートをまとめて管理できるため、事前準備の負担が軽減されます。
従来の方法だと、各シートをそれぞれエクセルなどで作成する必要がありました。しかし、プロジェクト管理ツールを使えばその手間は不要です。
トラブルの早期発見
プロジェクト管理ツールを使うことで、トラブルや進行ミスを早めに発見できます。プロジェクト内容をツール上で可視化できるため、トラブルの見逃しが少ないからです。
進捗状況のグラフ化によって工程の遅延を問題視できたり、社員のタスクをリスト化することで漏れのない計画が進行できたりします。
コミュニケーションの活性化
社員同士のコミュニケーションが活性化することも、プロジェクト管理ツール導入効果のひとつになります。
チャットツールの活用により、細かな確認事項も尋ねやすくなるからです。社内での報・連・相が盛んになることで、ミスの発生防止にもつながります。
業務の均一化
各社員に割り振られたタスクが明確になるため、「特定の社員のみに業務が集中している」という状況を防げます。
全社員の業務が均一化することで、属人化のない働きやすい職場が実現するでしょう。
プロジェクト管理ツールを取り入れるべき企業
プロジェクト管理ツールを取り入れるべき企業には、いくつかの特徴があります。自社に当てはまる部分があったら、プロジェクト管理ツールの導入をおすすめします。
- 個々のタスクの進捗状況が把握できていない企業
- 独自の工程が多い企業
- プロジェクトチームの生産性をあげたい企業
個々のタスクの進捗状況が把握できていない企業
社員が抱えているタスクが明確化できていない企業は、タスク管理機能が充実しているプロジェクト管理ツールを導入してみましょう。
カンバン機能やスクラムボード機能を使って、各自のタスクを可視化することが重要です。
独自の工程が多い企業
コアな商材を扱っている企業や同業他社が少ない業種の場合は、独自の工程が多くなりがちです。
独自の工程に偏ってしまうリスクがあるため、全工程を可視化できるWBS機能がついたプロジェクト管理ツールがおすすめです。
プロジェクトチームの生産性をあげたい企業
労働時間と業績が見合っていないチームは、生産性アップが特徴的なプロジェクト管理ツールを導入すると結果が出るでしょう。
無駄な残業や仕事の持ち帰りを減らし、少ない労働時間でパフォーマンス能力を上げられます。
プロジェクト管理ツールを導入する際のチェックポイント
実際にプロジェクト管理ツールを導入する際は、どのようなポイントに気をつければいいのでしょうか。
後悔や失敗のない選択に必要な、3つのチェックポイントをご紹介します。
業務上で考えられる課題を明確にする
まずは、現在業務上発生している課題点や問題点を明確化することです。
そのうえで、自社が今もっとも必要としている機能を書き出していきます。具体的な書き出し方は以下のとおりです。
- 期限が近いタスクを、よく放置してしまう。→なるべく多くのタスク管理機能が必要である。とくに、タスクのリマインド機能は必須である。
- 社員間のコミュニケーション不足が問題視されている。→チャット機能やコメント機能がほしい。絵文字のバリエーションが豊富なものだとさらによい。
- 現時点で複数の業務効率化ツールやシステムを使用している。→より多くの他システムと連携できる機能が必要。
このように、企業が求めている機能をいくつか書き出したら、あとはそれらの機能が搭載されているプロジェクト管理ツールを調査・検討します。
この一連の作業を行うと、無駄なコストを削減できるためおすすめです。
プロジェクト管理の体制を整える
プロジェクト管理ツールを導入する前に、社内・チーム内の体制を整えることも大切です。どれだけ高機能なツールを取り入れたとしても、その機能を使いこなせる土壌ができていなければ、費用の無駄になってしまうからです。
プロジェクトマネージャーをはじめとしたリーダーを選定し、「プロジェクトの主体的な進行、ルール違反の対応、問題発生時の調整」といった役割を決定します。
そして、その他の社員にもそれぞれの役割を与えましょう。「タスク管理の最終チェックを行う」「会議室の予約にダブルブッキングがないか確認する」「不適切なメッセージ機能の使い方をしていないか毎日目を通す」など、適切な運用ができるような役割を定めてください。
課題や体制に適したプロジェクト管理ツールを選ぶ
プロジェクト管理ツールを選ぶ際は、自社が直面している課題を解決できた上で、体制に適したものを選定しましょう。
自社の課題が「全社的に使えるナレッジの蓄積がないこと」だと考えるなら、知識をデータ上に蓄えておけるWiki機能が充実したプロジェクト管理ツールが適しています。
また、「リモートワークに対応できる職場環境が形成されていないこと」が課題なら、手持ちのスマートフォンやタブレットでも使用できる、モバイル端末対応ツールを選ぶべきです。
自社に必要な機能を明確化したうえで、ツールの比較を行うと効率的でしょう。
体制に関しては、リモートワークが進んでいる環境ならクラウドタイプ、DX化に慣れていないならUIがわかりやすい製品を選ぶといいでしょう。
プロジェクト管理ツールは多くのメーカーから販売されているので、いくつかの製品をトライアルして、もっとも自社に適したものを見つけてください。
プロジェクト管理ツールの機能を理解し業務を効率化しよう
プロジェクト管理ツールを導入すると、全社的に業務を効率化可能です。タスク管理、情報共有、コミュニケーションの活性化など、さまざまな効果を期待できます。実際に導入する際は、自社の課題点や問題点を把握しておき、本当に必要な機能が備えられている製品を導入することが大事です。導入後に後悔しないように、それぞれの機能をよく理解した上でしっかり下調べを行いましょう。
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