BIツールはいらない?必要?成果を得られない原因や使いこなすポイント

2024/05/31 2024/05/31

BIツール

BIツールはいらない

企業が持つビッグデータを精密に分析できる「BIツール」。普及が進む一方で、「いらない」という評価を耳にすることもあります。本記事では、BIツールは本当に「いらない」のか、導入の注意点や成果を得るコツを解説します。

BIツールは「いらない」それとも「必要」?

BIツールが急速に普及していますが、導入後の活用フェーズで苦戦する企業は珍しくありません。その代表的な理由として、以下が挙げられます。

  • コストが高い
  • 操作が複雑過ぎる
  • 期待したほどの成果が得られない
  • その企業が持つ特定のニーズに適合しない
  • 十分な技術サポートが得られない

BIツールが「必要」か「いらない」かの判断は、その企業が置かれた状況や、導入時点での知識レベルによって決まると言えるでしょう。

BIツールとは?

BI(Business Intelligence)ツールとは、企業が持つ様々なデータ(いわゆるビッグデータ)を管理および精密分析し、わかりやすい形でアウトプットするためのツールです。

BIツールを使用することで、売上データ、顧客情報、市場動向などの膨大な情報を、迅速かつ自動的に分析することが可能になります。これらの情報をもとに、より戦略的な意思決定を行うことができるようになるでしょう。さらに、活用次第では従業員のルーチン業務を効率化できるため、BIツールは現代のビジネスに必須ともいえる存在です。

BIツールの主な機能

BIツールは、企業のあらゆるシステムからデータを収集・分析する機能を持っています。

例えば、売上データを時間帯別や地域別に分析すれば、どの商品がどの市場でよく売れているのかを、これまで以上に詳しく把握できます。また、人間による分析では気づかなかった法則を見つけ出し、既存の情報とかけ合わせて新たな洞察を得ることにもつながるでしょう。

さらに、BIツールは、これらの分析結果を視覚的に分かりやすくアウトプットする機能も備えています。項目ごとに整理されたグラフなどでデータを可視化することで、ITや統計の知識がない従業員も情報を認識しやすくなるでしょう。

BIツールが「いらない」と言われる理由・成果を得られない原因

BIツールが「いらない」と評価され、導入企業が成果を得ることができない要因として、いくつかの注意点が指摘されています。よく理解したうえでBIツールの導入や活用に役立ててください。

BIツールを使いこなせていない

そもそもBIツールを使いこなせていない場合があります。背景には、自社に必要な機能がツールに欠けている、操作方法が複雑すぎるなどの理由があります。

これらの問題を解決するためには、ツールの提供元が提供するトレーニングや技術サポートを活用する、求める機能を備えた別のBIツールに乗り換えるなどの方法があります。ツールを導入するだけで満足せず、従業員が現場で使いこなせるようサポートしましょう。

現場がBIツール導入の目的を理解できていない

従業員への説明なく上層部の判断だけでBIツールが導入された場合、現場で導入目的が理解できずに活用されないケースもあります。

導入の前に、「何のためにBIツールを活用するのか」「どのような効果を期待しているのか」などを社内で共有し、認識をすり合わせておくことが大切です。

BIツール導入のための準備ができていない

BIツールの導入には、適切な運用体制やルールの整備が必要不可欠です。

運用体制やルールが整っていない場合、現場に混乱を招く可能性があります。例えば、データの管理方法やアクセス権限の設定が不明確では、情報が適切に共有されず、作業効率が低下してしまうでしょう。また、ツールを正しく使用できなければ、データの解釈に矛盾が生じて意思決定の精度が悪化する恐れもあります。

BIツールを導入する際には、事前に運用準備を整えることが重要です。必要ならば、専門的な人材の確保やプロジェクトチームの設立を検討するとよいでしょう。

経営施策に結び付いていない

「BIツールはコストのわりに効果を実感できない」という声がしばしば聞かれますが、分析されたデータが経営施策に活用できていない場合が多いものです。経営施策を立てるために有用なデータがそろっていない、分析結果を正しく理解できていないなどの理由が考えられます。

対策としては、まずは情報を蓄積することや、データサイエンティストなどの専門家の助言を受けることをおすすめします。「いらない」と諦める前に、解決策を検討してみましょう。

既存システムとの連携ができていない

BIツールが効果を発揮するためには、既存システムとの適切なデータ連携を行うことが大前提としてあります。既存システムとの連携ができなければ、せっかく導入したツールを活用できません。導入初期の段階で、システム連携をしっかりと済ませることが重要です。

また、事前に、自社の既存システムと連携がとれるかどうかを確認したうえで、導入を進めましょう。

BIツールを使うメリット

BIツール導入のメリットは多岐にわたり、より深いデータの分析、意思決定の迅速化、組織全体の生産性向上などが見込めます。以下に具体的なメリットを解説します。

膨大な量の企業データを一元的に分析・管理できる

BIツールの最大のメリットは、バラバラに管理されていた膨大なデータを一元管理しつつ、高精度な分析を行えることです。

異なる部署やシステムに散在していた情報をBIをツールに統合すれば、全体像を把握しやすくなります。本来は個別に分析されていた複数のデータ(販売、在庫、顧客情報)を横断的に分析できるようになるため、新たな発見を得られる場合もあるでしょう。また、データの重複や人的ミスの削減が期待できるため、ビジネス全体をよりスピーディかつ正確に運営できるようになります。

データの可視化によって企業・部署の現状を簡単に把握できる

BIツールの活用でデータを可視化することで、企業全体や各部署の現状を簡単に把握できます。

近年のBIツールは進化が進んでおり、収集したデータをあっという間にグラフや表に加工することもできます。複雑なデータであっても、分かりやすく理解でき、課題発見や情報共有のスピードが高まるでしょう。

データ分析にかかる時間・手間を省ける

BIツールを駆使すれば、人間によるデータ分析よりも高速なスピードで作業を終わらせることが可能です。

各部署で個別にデータを管理していた場合、必要な情報を集めるだけでも多くの時間がかかります。しかし、BIツールを活用すれば、これらのデータを自動的に収集、分析して結果をアウトプットできるのです。従来は従業員が手作業で行っていた作業を省略できるため、データ分析の手間や時間を大幅に削減できます。

現場レベルでのデータ分析ができる

BIツールを導入すれば、専門知識のない従業員でも、ハイレベルなデータ分析を行えるようになります。

特に、高品質なBIツールは、直感的に操作できるものが多く、誰でも使いやすいよう設計されています。現場の従業員がデータをリアルタイムで分析できることで、問題点の迅速な発見や改善策の立案をよりスムーズに行えるでしょう。データ分析ができる人材が社内に増えることは、企業にとっても大きなメリットとなるはずです。

分析結果にもとづく意思決定ができる

BIツールの導入により、人の直観ではなく、客観的に分析されたデータから意思決定を行うことが可能になります。例えば、トレンド分析や顧客行動の分析から新商品開発の方向性を決めるなど、より建設的なマーケティング戦略を立てることができるでしょう。

上記のような分析は継続的な検証に適しており、長期的な運用を行うことでさらに分析精度が向上していくはずです。

BIツールを使うデメリット

BIツールの導入には、一定のデメリットも存在しています。代表的なデメリットを以下に解説します。

既存システムとの連携など初期設定に手間・時間がかかる

BIツールを導入する際、特に注意が必要なのが既存システムとの連携です。

初期設定には専門的な知識が必要であり、既存システムとの連携のために大がかりなカスタマイズが必要な状況も少なくありません。そのため、導入の際は、時間や手間がかかってしまう点をあらかじめ理解しておきましょう。

BIツール活用に向けたデータベース設計の基本|設計方法や活用例を解説

導入・運用に費用がかかる

BIツールの導入・運用の際には、多くの費用が発生します。

費用の内訳としては、ライセンス料、システムのカスタマイズ、従業員のトレーニング、継続的なメンテナンスとアップグレードなどが含まれます。特に、有料のBIツールは高度な機能やサポートを提供する反面、それに見合うコストが発生するものです。BIツール導入の導入が、収益向上やコスト削減につながるかどうかを、長期的な視野で慎重に評価しなければなりません。

また、導入後に予期せぬ追加費用が発生しないよう、導入前に全ての費用を明確にしておくと安心です。提供元とコミュニケーションを取り、追加オプションの費用なども把握しておきましょう。

従業員を育成する必要がある

BIツールを従業員が使いこなせるよう、教育が必要となる場合があります。実践的な使用方法を伝えることで、より多くの従業員が効果的にBIツールを活用できるようになるでしょう。

従業員の教育は時間とコストを要する工程です。しかし、データ分析スキルは今後ますます重宝されるスキルであるため、必要な投資であると言えるでしょう。

業務の負担になる場合がある

BIツールの導入は、操作に慣れないうちは業務の負担となる傾向があります。従業員は本来の業務をする傍ら、使い方を覚える作業が発生するため、トータルの負担が増えてしまうためです。

BIツールは大きな利益をもたらしますが、導入初期には従業員を注意深くマネジメントすることが求められます。これらのデメリットを最小限に抑えるためには、適切なトレーニングと導入計画を用意することが大切です。

BIツールの市場規模・シェア状況について|今後の予測や人気のサービスを紹介

BIツールを使いこなすポイント

BIツールを使いこなすためには、いくつかのポイントがあります。以下に解説しますので、導入計画を練る際の参考にしてください。

BIツールの導入目的を明確にし社内に周知する

まずは、BIツールの導入目的を明確にし、社内に周知しておきましょう。導入の目的とメリットを従業員に理解してもらうことで、従業員の協力が得やすくなり、スムーズに導入するための基盤が整います。

導入時点での目的が明確であればあるほど、ツール選びの際にも自社のニーズを満たす製品を選びやすくなるでしょう。

自社のニーズ・課題にあった製品を選ぶ

BIツールを選ぶ際には、自社のニーズに合った製品を選定することが重要です。

例えば、顧客行動の詳細な分析が必要な場合には、マーケティングに関わる変数をより多く設定できる、ハイクラスなBIツールが適しているかもしれません。大規模組織の財務データを扱う場合は、会計に特化した製品が最適でしょう。

また、将来的にビジネス規模が拡大した際にも対応できるよう、拡張性やカスタマイズの柔軟性も考慮することが大切です。無料期間が設けられているBIツールも多いため、使用感を確認したうえで導入を吟味しましょう。

定期的に使用感を確認する

定期的に従業員に対して使用感を確認し、運用中に生じている問題や改善点をヒアリングする仕組みを設けておきましょう。

例えば、特定の機能において使い方が理解されていないことが発覚したならば、それを解決することで、全社的なデータ活用能力の向上を図ることができます。定期的なヒアリングと改善は、授業員の不安解消だけでなく、企業全体の競争力を高めるために有効なアクションと言えます。

【無料】おすすめのBIツール10選比較|選ぶポイントや注意点・有料版との違い

BIツールを使いこなしてデータ・ドリブン型の企業経営を

BIツールを活用すれば、企業は大量データから深い分析ができるようになり、より効果的な意思決定を行うことができます。

しかし、高度なBIツールを組織的に使いこなすためには、ある程度の工夫が求められます。ただツールを導入するだけでは、従業員から「BIツールはいらない」という反応が返ってくることもあるでしょう。BIツールの効果を発揮するためには、適切な製品選定や従業員のトレーニング、定期的なヒアリングなどを行うことが大切です。本記事で解説した注意点をよく理解し、BIツールを最大限に活用してください。

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