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シリーズAとは?資金調達額や投資ラウンド・調達を成功させるためのポイント

2024/07/16 2024/07/17

ファクタリング・資金調達

シリーズAとは

スタートアップ企業の投資ラウンドのフェーズの一つである「シリーズA」。フェーズは投資家がスタートアップ企業に投資する際の指標となりますが、シリーズAとはどのような段階を指すのでしょうか。本記事では、シリーズAについて、資金調達方法や成功のポイントを解説します。

投資ラウンドとは?

投資ラウンドとは、投資家が出資する際の、スタートアップ企業の成長段階を示す重要な指標です。スタートアップ企業が成長していくためには、段階に応じて事業を拡大していくための資金が必要となります。

そこで、投資家は企業の状況を見極めながら、段階に応じて投資の判断を行います。初期からシリーズA、シリーズB、シリーズCと進むにつれて資金調達額が増えていき、同時に企業や事業に対する期待値も高まっていきます。

投資ラウンドは、スタートアップの成長過程を把握する手がかりとなるのです。

資金調達ラウンドとは?フェーズごとの資金調達方法や相場・注意点を解説

シリーズAとは?

シリーズAとは、事業が本格的に始まって一定の顧客基盤を築き、将来を含めて得られる収益が顧客獲得コストを上回っている状態を指します。

この段階ではすでに製品やサービスの提供が開始され、顧客からの反響が見え始めているため、シリーズAにおける資金調達は重要です。

シリーズAは、事業がうまく軌道に乗りつつあることを示す大切な節目でもあり、製品の改良や営業活動の強化など、さらなる成長に向けた投資が期待されます。

シリーズAの資金調達額の目安

シリーズAでの資金調達額の目安は、数千万円から数億円とされています。この額は、スタートアップ企業の現在の評価額や市場のポテンシャル、投資家の評価によって変動します。

資金は、主に製品の改良、市場獲得のためのプロモーションやマーケティング活動、そして採用を含むチームの拡張のために使用されます。この段階で適切な資金調達を行うことで、スタートアップ企業は次のフェーズであるシリーズBへと進むことができるでしょう。

起業・開業時の資金調達方法!それぞれのメリット・デメリットや選び方について

投資ラウンドシリーズAとシリーズBの違い

シリーズBとは、スタートアップ企業が一定の収益を上げられるようになり、ビジネスが軌道に乗っている段階です。この段階では、顧客基盤の拡大や新製品の開発、海外展開などを視野に入れた、さらなる成長投資が求められます。

調達額の目安は十数億円から数十億円程度と、シリーズAを大きく上回ります。調達額は企業の成長スピードによって異なるため、幅があります。

シリーズBとは?資金調達における定義や投資ラウンド・成功のポイントを解説

シリーズAの資金調達方法

事業が軌道に乗り始めたスタートアップ企業にとって、シリーズAラウンドでの資金調達は重要な課題です。ここでは、具体的な資金調達方法と、それぞれの方法のメリット・デメリットを見ていきましょう。

株式を発行しVC・CVCから出資を受ける

シリーズAラウンドでよく利用される資金調達方法が、ベンチャーキャピタル(VC)やコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)から出資を受けることです。スタートアップ企業が新株を発行し、VCやCVCがその株式を買い取ることで資金を調達します。

この方法は、あくまで株式の発行であるため、返済の必要がないという特徴があります。

VC・CVCから出資を受けるメリット

VC・CVCから出資を受けるメリットは、単なる資金提供にとどまらず、経営ノウハウやネットワークなどの幅広い支援を受けられる点です。こうしたソフト面での支援も得ることで、スタートアップ企業は業界内での見識を深め、成長を加速させることができます。

VC・CVCから出資を受けるデメリット

一方で、VC・CVCから出資を受けるデメリットもあります。例えば、VC・CVCは投資に見合うだけの良い結果を求めるため、スタートアップ企業への圧力が高まる可能性があるでしょう。

また、経営者との意見の食い違いなども起こりかねません。資金調達後の事業運営については、慎重に検討する必要があるでしょう。

金融機関の融資を受ける

ほかの資金調達方法として、日本政策金融公庫や民間銀行などの金融機関から融資を受ける方法もあります。融資型の資金調達は有利子ですが、株式を発行する手間などがかかりません。

金融機関から融資を受けるメリット

金融機関からの融資には、株式を放出せずに資金を調達できるというメリットがあります。つまり、創業者は経営権を維持しつつ、必要な資金を得ることができるのです。

また、金融機関からの融資は、返済条件が明確であることが多いため、計画的な返済につながります。

金融機関から融資を受けるデメリット

一方で、融資には返済義務が伴います。定められた期限を過ぎれば延滞金が発生することもあるため、無理のない返済計画が必須です。

また、融資を受けるには一定の審査があるため、事業計画の精度が問われます。どんな場合でも融資を受けられるわけではないことには注意が必要です。

シリーズAの資金調達を成功させるためのポイント

シリーズAでの資金調達を成功させるには、事業の将来性を明確に示し、投資家に確固たる信頼を与えることが重要です。ここでは、資金調達を成功させるための具体的なポイントを見ていきましょう。

資金に余裕があるうちに交渉をスタートする

資金が底をつく直前になってから調達活動を始めると焦りが生じ、不利な条件を受け入れざるを得なくなる恐れがあります。資金に余裕があるうちから、落ち着いて交渉できる環境を整えましょう。

返済不要な資金調達の方法!特徴やメリット・デメリットについて解説

出資を受ける場合は契約内容をよく確認する

VCなどから出資を受ける際は、契約書の内容を入念にチェックする必要があります。経営権の過剰な譲渡や、不利益となる条件が書かれていないか、見落とさないようにしましょう。また、株式の発行数なども適切に調整する必要があります。

実現可能な事業計画を立て投資家の信頼を得る

シリーズA以降も資金調達を円滑に進めるには、投資家からの信頼が不可欠です。投資家から信頼を得るためには、現実的で実現可能性の高い事業計画を立案し、説得力を持たせることが重要だといえます。融資の場合も、実現可能性の高い事業計画は審査通過の助けとなるでしょう。

複数の投資家を比較し有利な条件を得る

相手を1社のみに絞って交渉を進めると、投資家側に有利に働く可能性があります。複数の投資家と交渉し、条件を比較検討することで、有利な立場を確保できるようにしましょう。

>▷スタートアップの資金調達方法!事例やラウンド・成長フェーズ別に紹介

シリーズAの資金調達を成功させ事業の成長・拡大につなげよう

適切な資金調達は、スタートアップ企業が事業を順調に成長させるために欠かせません。時間をかけて検討し、ベストな資金調達方法を選ぶ必要があります。調達後は資金を適切に活用し、事業の基盤を整え、さらなる飛躍を目指しましょう。

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