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資金調達ラウンドとは?フェーズごとの資金調達方法や相場・注意点を解説

2024/06/25 2024/06/25

ファクタリング・資金調達

資金調達ラウンド

資金調達や投資の指標になる「資金調達ラウンド」。主にスタートアップ企業の成長過程を示しますが、どのように分類されるのかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、資金調達ラウンドとは何か、ラウンドごとの資金調達方法や相場、注意点を詳しく解説します。

資金調達ラウンドとは?

資金調達ラウンドとは、主にスタートアップ企業が成長段階に応じて資金を集めるプロセスを指します。スタートアップ企業にとって、資金調達ラウンドは成長指標として重要です。

資金調達ラウンドは別名「投資ラウンド」とも呼ばれ、各ラウンドは「シリーズA」「シリーズB」などの名称で区分されています。

資金調達ラウンドには各企業の事業フェーズに基づくため、期間や規模などによる明確な分類基準はありません。企業の成長段階やニーズに基づいて柔軟に区分されるのです。

下表は、資金調達ラウンドと事業フェーズの対応を示しています。

資金調達ラウンド事業フェーズ
エンジェルラウンド事業アイデアからテスト版開発段階
シードラウンドテスト版リリースから本格リリース準備まで
シリーズAラウンド本格リリースから顧客獲得まで
シリーズBラウンド売上が拡大し、軌道に乗る
シリーズCラウンド収益が出始め、経営基盤が安定する
シリーズDラウンド収益の安定化から、IPO、M&A、海外展開等に向けた準備

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資金調達ラウンドごとの調達額の相場

ここでは資金調達ラウンドごとの特徴と調達額の相場について紹介していきます。

エンジェルラウンドの特徴・資金調達方法

エンジェルラウンドとは、創業後間もなくの、製品・サービスのアイデア段階での資金調達です。次のラウンドである「シードラウンド」の前にあたるため「プレシードラウンド」とも呼ばれます。

この段階では事業実績がないため金融機関などから融資を受けることは難しく、主に個人投資家(エンジェル投資家)からの資金提供を受ける場合や、日本政策金融公庫の創業時向けの制度を利用することが考えられます。

エンジェルラウンドでは、100万円〜1000万円程度の資金を集め、事業の立ち上げや初期の開発費用、人件費などを賄うことが一般的です。この段階で資金提供を行う投資家は、先行きが不透明なためにリスクを伴いますが、将来の成長を期待して支援します。

シードラウンドの特徴・資金調達方法

シードラウンドとは、テスト版の商品・サービスの開発が終わり、本格リリースに向けた準備を行う段階での資金調達を指します。この段階では、集めた資金はアイデアを実現するためだけでなく、会社設立費や市場調査費用など、実際に事業を運営していくための費用としても使われることが特徴です。

シードラウンドの資金調達先としては、信用金庫や地方銀行といった金融機関や、政府・自治体による補助金・助成金などが挙げられます。クラウドファンディングで大勢から少額ずつ資金を集めることも選択肢に入るでしょう。

具体的な調達金額には幅がありますが、500万円〜5000万円ほどが一般的です。

シリーズAラウンドの特徴・資金調達方法

シリーズAラウンドとは、商品・サービスを市場に本格リリースし、顧客を獲得していく段階での資金調達です。この段階では、リリースした商品・サービスを積極的にアピールし認知度を上げる必要があるため、マーケティングやブランディングの強化、それに伴う人材確保といったことに資金が使われます。

シリーズAラウンドの資金調達の特徴は、ベンチャーキャピタル(VC)などの機関投資家からの支援や金融機関からの融資などが選択肢となることです。5000万円〜数億円規模での資金調達が一般的でしょう。

まだ軌道には乗っていないものの、事業を継続していく必要があり、資金繰りに苦労する段階でもあります。

シリーズBラウンドの特徴・資金調達方法

シリーズBラウンドでは、売上が拡大し始め、事業が軌道に乗り始めます。そこで、さらに市場シェアを拡大し、規模を拡大するための資金調達を行うのです。

この段階の企業は既に一定の売上や顧客を持ち、創業者や投資家が株式を売却して利益を確定する動きも出始めることから、事業の黒字化が求められます。株式上場を検討する場合もあるでしょう。

シリーズBラウンドでは、より大規模なVCやメガバンクを含む民間銀行からの融資といった、大型の資金調達が行われます。金額は数億円〜数十億円になり、より長期的な展望を求められることから、半年以上の期間がかかることが一般的です。

シリーズCラウンドの特徴・資金調達方法

シリーズCラウンドとは、継続的に収益が上がり経営が安定してきた段階での資金調達段階です。この段階では、企業はすでに事業体制を確立し、大規模な成長や新市場への進出、新製品の開発などに資金を投入します。

シリーズCラウンドでは、シリーズBと同様のVCによる出資や民間銀行の融資に加え、企業の投資部門であるコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)からの出資も見込めます。十数億円から数十億円規模の資金調達が目安となり、場合によっては海外展開も視野に入るでしょう。

一方で、この段階になると、資金調達を必要としないほど利益がでる場合もあります。

シリーズDラウンドの特徴・資金調達方法

シリーズDラウンドとは、企業がさらに成長を加速させ、安定した収益を基に海外展開などに向けて行動していく段階です。この段階でもシリーズCと同様に、VCやCVC、民間銀行などが資金調達元となります。

株式上場やM&A、IPOといった出口戦略が具体的に検討されるようになり、着地点はさまざまです。この段階で十数億円〜数十億円の調達を行ったあとにシリーズE、シリーズFと続く場合もありますが、一般的には最終資金調達ラウンドとなります。

資金調達とは?調達方法や種類、メリット・デメリットをわかりやすく解説

資金調達をする際の注意点

スタートアップ企業が資金調達を行う際には、いくつかのリスクが伴います。投資家からと金融機関、それぞれから資金を調達する場合に分けて見てみましょう。

投資家から出資を受ける場合

投資家から資金調達をする際は、経営権を握られないよう注意が必要です。投資家が過半数の株式を保有すると、経営に対する影響力が強くなり、創業者や経営陣が思い描いた方向に企業の舵を切れなくなるリスクがあります。

例えば、短期的な利益追求が優先され、長期的なビジョンが損なわれる可能性があるでしょう。経営権を保持するためには、株式の配分について慎重に確認し、必要であれば専門家のアドバイスを受けることが重要です。

金融機関から融資を受ける場合

金融機関から融資を受ける際には、厳しい審査を通過しなければなりません。この審査では、事業計画や財務状況が詳細に評価されます。

また、融資を受けた資金は返済が必須であり、返済が滞ると企業の信用に影響が及ぶリスクがあります。最悪の場合には、倒産や自己破産に陥るかもしれません。

こうしたリスクを避けるためには、返済計画をしっかりと立て、無理のない範囲での借り入れを行うことが重要です。確実な返済によって金融機関との信頼関係を築くことも、長期的な事業運営にとって大切だといえるでしょう。

ベンチャー企業における資金調達方法!選択肢や注意点・事例を解説

資金調達ラウンドとは何かを理解し戦略的に資金調達しよう

スタートアップ企業を順調に成長させるには、資金調達ラウンドについて理解することが重要です。それぞれのラウンドは特徴や資金調達方法が異なるため、各ラウンドにおいて適切な戦略を立てる必要があります。投資家や金融機関と良好な関係を築きながらフェーズに合わせて資金調達を行い、長期的な成長を目指しましょう。

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