無料のFAQシステム6選|メリットや選び方・導入する際のポイントを解説
FAQシステムは、ユーザーから寄せられる質問に効率よく答えるためのツールです。対応の迅速化や業務効率化が期待できますが、どのツールを選んでよいかわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、無料で利用できるFAQシステムと選定方法や注意点を紹介します。
目次
自社に適したFAQシステムの選び方
FAQシステムを選ぶ際に、何を基準にすれば良いのか悩んでいる方も多いかと思います。ここでは、3つの選ぶポイントを紹介します。
システムとの相性から選ぶ
FAQシステムを選ぶ際には、自社の状況に合わせて最適な形態のシステムを選びましょう。FAQシステムには、自社サーバーに設置する「オンプレミス型」と、ネット環境があれば利用できる「クラウド型」の2種類があります。
オンプレミス型は複雑な初期設定が必要になるため、自社に専門のスタッフがいなければ導入や運用は難しいでしょう。クラウド型は専門的な知識が不要ですが、システムに脆弱性があるとセキュリティに問題が生じる恐れもあります。
このように、無償のFAQシステムであっても自社とシステムとの相性を見極めることが後の業務効率化を実現する鍵となります。
搭載している機能から選ぶ
FAQシステムから提供される機能が、業務要件に合致しているかをチェックしましょう。たとえば、よくある質問への自動回答機能、顧客からの問い合わせが多いテーマを分析する機能、または簡単な操作でFAQを更新・管理できるかどうかなど、日々の業務を効率化するための機能が揃っているかを確認してみてください。
無償でも充実した機能を備えたFAQシステムは存在しますが、必要な機能が欠けていると業務の効率が低下する恐れがあります。実際の業務フローに適した機能性を備えたシステム選びが、時間とコストの節約につながります。
操作のしやすさから選ぶ
FAQシステムを導入する際は、使いやすさも重要な選択基準です。操作性の高さは、社員がストレスなく操作できるかどうかを左右します。無料のFAQシステムであっても、複雑な設定や操作が不要で、誰でも簡単に質問と答えを追加・編集できるものを選びましょう。
また、多くの人が使うツールなので、見やすいデザインでわかりやすいメニュー配置が求められます。導入後の教育コストを減らし、すぐに業務に活用できる使い勝手の良さを重視して選定することが時間の節約にも結びつきます。
無料で利用できるFAQシステム6選
ここからは、コストを抑えて効率化を図る、選りすぐりの無料FAQシステムを紹介します。
1.Tayori
Tayoriは、見た目も使い勝手もシンプルなFAQシステムです。質問と答えをカテゴリごとに整理でき、顧客が自分で解決策を見つけやすい設計になっています。
特に、使い始める企業には手軽さが魅力で、必要最低限の機能を無料で提供しています。小規模から中規模のビジネスに適しており、FAQの管理がこれまで以上に簡単になることが魅力です。
提供元 | 株式会社PR TIMES |
初期費用/td> |
|
料金プラン |
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導入実績 | 60,000アカウント |
機能・特徴 | フォーム、FAQ、アンケート、チャット、公開URL設定、Google Analytics連携ほか |
URL | 公式サイト |
2.Notion
Notionは多機能を誇るツールで、FAQ管理も得意としています。文書作成からデータベースの作成まで、さまざまな用途で使える柔軟性が特徴です。
無料プランでも基本的なFAQ機能を利用でき、使い方次第で多くの業務を一元管理することが可能です。直感的な操作性と見やすいデザインで、初めての方でも簡単にFAQページを作成できます。
提供元 | Notion Labs, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入実績 | 100万以上のコミュニティメンバー、150以上のコミュニティグループ |
機能・特徴 | Wiki、プロジェクト、ドキュメントほか |
URL | 公式サイト |
3.phpMyFAQ
phpMyFAQはオープンソースで提供されているFAQシステムで、柔軟なカスタマイズが可能です。オンプレミス型のため、自社サーバーに設置することで自由度の高いFAQページを構築できます。
知識がある方なら、さまざまな機能を自社のニーズに合わせて調整でき、無料にもかかわらず高度なFAQサービスを実現できます。
提供元 | 株式会社デージーネット |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
機能・特徴 | 検索機能、キーワードや対象カテゴリを指定した検索、カテゴリ一覧からのFAQの閲覧ほか |
UR | 公式サイト |
4.SlimFAQ
SlimFAQは使いやすさに特化したFAQツールで、シンプルなデザインが特徴です。簡潔な操作でFAQのリストを作成し、顧客が必要な情報を迅速に見つけられるようにデザインされています。
インターフェースは直感的で、特に技術的な知識がないユーザーでも容易に扱うことができるため、スモールビジネスやスタートアップ企業に最適です。無料プランでは基本的な機能を利用でき、シンプルなFAQページが必要な場合にぴったりの選択肢となります。
提供元 | Oozou Limited |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
|
機能・特徴 | シンプルなFAQ、素早く簡単にコンテンツ作成、検索とカスタマイズ、コンタクトフォームほか |
URL | 公式サイト |
5.Question2Answer
Question2Answerは、コミュニティベースのFAQシステムです。特徴として、ユーザーは互いに質問を投稿し、回答することができます。この相互作用により、広範な知識ベースが自然と形成されます。
システムは使いやすく設定も簡単なため、技術的な専門知識がないユーザーでも容易に運用することが可能です。オープンソースであるため、コストをかけずにコミュニティを活性化させるFAQセクションが構築できます。
提供元 | Gideon Greenspan and contributors |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 無料 |
導入実績 | 24,500以上のサイト |
機能・特徴 | 高速な検索エンジン、カテゴリ及びタグ付け、電子メールほか |
URL | 公式サイト |
6.Freshdesk
Freshdeskは、カスタマーサービスに特化したFAQシステムです。ユーザーフレンドリーなインターフェースと自動化機能で、効率的な顧客対応を支援します。
無料版では基本的なFAQ機能に加えてチケットシステムも利用可能で、顧客からの問い合わせを効率的に処理できます。操作が容易でサポート体制も整っており、顧客満足度を高めるための優れた選択肢となり得るでしょう。
提供元 | Freshworks Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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導入実績 | 50,000社以上 |
機能・特徴 | 問い合わせ管理、メール共有システム、カスタマーサポート、フィールドサービス管理ほか |
URL | 公式サイト |
無料のFAQシステム導入時の注意点
無料FAQシステムを選ぶ前に、押さえておくべき重要な注意点を解説します。
機能や人数の制限がかけられている
無料のFAQシステムは、提供される機能が制限されることがあります。多くの場合、無償プランでは基本的な質問と回答のやり取りのみが可能で、分析機能やカスタマイズオプションは制約されています。
また、管理できるユーザーやオペレーターの数にも限りがあるため、チームが成長するにつれて有料プランへの移行を検討しなければならない可能性もあるでしょう。初めからこれらの条件を把握し、将来的なニーズに合わせたシステム選びを心がけてみてください。
セキュリティ強度に差がある
無料のFAQシステムは、セキュリティ強度に差があることを認識しておきましょう。
コストがかからない代わりに、アクセス管理やパスワード設定などのセキュリティ対策に違いがあるケースが少なくありません。セキュリティ強度の差は、顧客情報やビジネスデータを扱う企業にとって特に重要な懸念事項となります。
情報漏えいのリスクを避けるためにも、信頼できるベンダーを選ぶようにしましょう。また、将来的なセキュリティ強化のためのアップグレード計画も視野に入れておくことが望まれます。
FAQシステムを導入するメリット
コスト削減だけでなく、多くの利点を持つFAQシステムの利用メリットを紹介します。
必要な情報を見つけやすい
FAQシステムを活用する最大の利点の一つは、ユーザーが自分で必要な情報を簡単に探せる点です。よくある質問と回答が一覧で表示されるため、自分の問いに対する解決策を迅速に見つけられます。
また、FAQシステムは検索機能が標準装備されていることが多く、一覧ですぐに見つけられない場合もキーワードからすぐに回答に辿り着ける点がメリットです。
社内でFAQシステムを活用する場合は担当者に頼らずとも迅速に問題解決が可能になり、業務効率化が実現できるでしょう。顧客からの問い合わせに活用する場合は応答時間が短縮され、長期的な顧客関係の構築に貢献します。
ノウハウを蓄積できる
FAQシステムは、問い合わせに対する回答を整理し、体系的にノウハウを蓄積するのに役立ちます。問い合わせのたびに同じ回答を繰り返す代わりに、一度解答をFAQにまとめることで、同様の質問が再度あった際に迅速かつ一貫した対応が可能です。
これにより企業のノウハウは徐々に蓄積され、新入社員やほかの部署のスタッフにも容易に知識を共有できるようになるため、組織全体の知識ベースとして機能します。
関連業務の負担を軽減する
FAQシステムの導入は、問い合わせなどの関連業務の負担を軽減できます。
社内でFAQシステムを活用する場合は担当者の負担が減り、より複雑な問題にリソースを集中することが可能です。また、顧客からの問い合わせに活用する場合は効率的なカスタマーサポートが実現し、顧客満足度の向上が期待できます。
結果として、顧客サービスの質は保ちつつ、内部の業務効率化が促進され、従業員の仕事の満足度も向上する可能性があります。
▷FAQシステムのメリット・デメリット|事例や選び方のポイント
FAQシステムを導入する際のポイント
適切なFAQシステム選びは、業務効率化の鍵です。選定時に重要なポイントを押さえましょう。
FAQの作成や導入手順を確認する
FAQシステムを導入する際は、まずはFAQを作成して一般的な疑問や問題に対する明確な回答を用意することが肝心です。わかりやすいカテゴリ分けや検索機能の利便性などが重要になるため、システムを選ぶ際はこれらの機能が充実しているか、また簡単に情報の更新ができるかを確認しましょう。
スムーズに導入を進めるためにも、製品の公式サイトから導入手順を確認しておくことも重要なポイントです。
システム導入の目的を明確にする
FAQシステムを選ぶ際には、導入の目的を明確にすることが大切です。顧客サービスの向上を図るものか、それとも社内の情報共有を目的とするものかなど、目的によって適したシステムは異なります。
たとえば、顧客向けには操作が簡単でアクセスしやすいシステムが求められる一方、社内用途ではセキュリティやカスタマイズ性が重要視されることがあります。自社のニーズに合った機能を持つシステムを選定することで、導入後の効果を最大限に発揮することが可能です。
目的に基づいて適切なFAQシステムを選ぶことが、長期的な利益につながります。
具体的な検索方法を把握する
ユーザー目線で、どのように情報を検索するのかを知っておくことも重要なポイントです。FAQシステムは、利用する人が直感的に操作できること、必要な情報に素早くたどり着けることが求められます。
たとえば、キーワード検索だけではなく、カテゴリー分けされた一覧からも探せる機能があると便利です。また、よくある質問だけではなく、過去の問い合わせからの検索が可能なシステムもあります。このような検索方法を事前に理解しておくことで、自社に最適なFAQシステムを見つけやすくなります。
検索機能の充実したFAQシステムは、利用者にとっての利便性を高め、効率的な情報収集を支援します。
▷【2023年最新】FAQシステムおすすめ10選比較|導入するメリットや選び方
無料のFAQシステム導入は業務の効率化に役立つ
無料のFAQシステムを使うことで、よくある質問への対応を自動化し、業務の効率化や顧客サービスの質を向上させることが可能です。自分で解決できる環境を整えることで問い合わせ件数が減り、担当者やスタッフの負担を軽減できます。また、情報の蓄積が行えるため新しいスタッフの教育にも役立ちます。
しかし、無料のシステムは機能やセキュリティに限界があることも忘れてはなりません。利用前には、自社のニーズに合った機能が備わっているか、安全性は十分かをしっかりと確認して、業務のスムーズな運営と顧客満足度の向上につなげましょう。
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