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エクセルでシフト管理するポイント|メリットや作り方・自動化するポイントを解説

2024/05/31 2024/05/31

シフト管理システム

エクセルでのシフト管理

ビジネスシーンで利用されることが多い「エクセル」。シフト管理にも活用でき、実際にエクセルでシフト管理をしている企業も多いのではないでしょうか。本記事では、エクセルでシフト管理するポイントを、メリット・デメリット、作り方、自動化する際のポイントと併せて解説します。

エクセルで作成できるシフト表の種類

飲食店や工場など、シフト制を採用している職場において、シフト表の作成は欠かせません。一口にシフト表と言っても、その種類はさまざまです。エクセルで作成できるシフト表にはどのような種類があるのか、ご紹介します。

タイムシフト表

タイムシフト表とは、その日の営業時間に必要なスタッフ数や各スタッフの勤務時間を記載したシフト表を指します。一般的には、横軸に始業時間から終業時間までを1時間単位で区切って載せ、縦軸にはスタッフ名を記載し、各スタッフの勤務時間を横棒グラフで表します。

1日の営業時間内に、勤務時間が異なるスタッフが働く職場に適したシフト表と言えるでしょう。一方、毎日作成する必要があるため、手間がかかるというデメリットがあります。

シフト制とは?メリットとデメリット・種類や注意点を解説

週間シフト表

週間シフト表は、1週間分のシフトを記載したシフト表です。曜日ごとに各スタッフの出勤時間や退勤時間を記載するので、管理のしやすさに長けています。

急な欠員が発生した場合でも、他のスタッフの1週間分の勤務状況をすぐに確認できるので調整を行いやすく便利です。飲食店など曜日によって必要なスタッフ数が異なる職場に向いているでしょう。

月間シフト表

月間シフト表は、1か月分の各スタッフのシフトを管理できるシフト表です。月間カレンダーをイメージすると分かりやすいかもしれません。職場全体でシフト表として使う場合と、スタッフが自分のシフトを管理するために使う場合があります。

職場全体でシフト表として使う場合、1日分に使える入力スペースが限定されているので、各スタッフの出勤時間や退勤時間までは記載できません。そのため、出勤時間や退勤時間が固定されている職場に向いています。スタッフの出勤日を把握しやすいシフト表と言えるでしょう。

休暇管理シフト

休暇管理シフトは、スタッフの休暇を管理するためのシフト表です。継続勤務年数により、付与される年次有給休暇は異なります。そこで、各スタッフの年次有給休暇の取得日数や残日数を管理するために、休暇管理シフトが用いられます。

労働基準法の改正により、2019年4月から、年次有給休暇が年10日以上付与される労働者に対して、使用者は時季を指定して年5日の有給休暇を取得させなければならなくなりました。こうした背景から、休暇管理シフト作成の重要性が高まっています。

[出典:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「年5日の年次有給休暇の確実な取得 わかりやすい解説」]

シフトの組み方のコツとは?簡単に作成するポイントやおすすめのアプリを紹介

エクセルでシフト管理をするメリット

シフト表の作成は手作業でもできますが、エクセルでシフト管理を行うとさまざまなメリットがあります。代表的なメリットをお伝えするので、ぜひご一読ください。

カスタマイズ性に優れている

エクセルでシフト管理を行うメリットとして、カスタマイズ性に長けている点が挙げられます。スタッフ数や営業時間に合わせてサイズや色を変えてレイアウトを工夫すれば、見やすいシフト表が作れます。一度テンプレート化すれば、同じシフト表を何度でも使えるので、作成の手間も大幅に削減できるでしょう。

さらに、ソート機能を使うことで、各スタッフの出勤日を簡単に確認できます。関数を利用すれば、スタッフの勤務時間や残業時間を自動で集計できるので、法に則った労務管理が可能となるでしょう。

費用を抑えられる

コスト面でも、エクセルを使ったシフト管理は利点があります。パソコンを備えている職場であれば、すでにエクセルを利用しているケースも多いでしょう。新たにシフト管理ソフトを導入すると、初期投資に加えランニングコストも発生しますが、エクセルをすでに利用しているのであれば、初期投資は発生しません。

テンプレートが豊富にある

インターネット上には、エクセルで作成されたシフト管理用のテンプレートが多数公開されています。この中から、自社の勤務形態に合ったテンプレートをダウンロードして利用すれば、イチから作成する必要がなく労力がかかりません。さらに、自社の職場に合わせてテンプレートをカスタマイズすれば、手軽に自社に最適なシフト表が手に入ります。

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エクセルでシフト管理をするデメリット

エクセルを使ったシフト管理にはメリットが多くある一方、デメリットもあります。シフト管理を行う前に知っておくべきデメリットをご紹介しましょう。

関数の知識が必要

エクセルでシフト管理を行うには、ある程度の関数の知識とスキルが必須です。関数を使いこなせば、勤務時間を自動集計できるなど業務効率化ができます。しかし、知識が乏しいままシフト表を作成すると、誤った設定をしてしまい、ミスが生じかねません。

効率化を図るため、さまざまな関数を組み込んで複雑なシフト表を作成している職場もあるでしょう。シフト作成担当者が他のスタッフにナレッジを共有していなければ、一部のスタッフしかシフト管理ができなくなり、属人化してしまう恐れもあります。シフト作成担当者の離職や異動によって、シフト管理に支障が生じるリスクに注意してください。

自社に適したシフト表の作成に時間がかかる

いくら豊富にテンプレートが用意されていても、求めているテンプレートが必ずしも見つかるとは限りません。スタッフによって働き方の希望が異なる場合や、役職者を一定数配置しなければならないなど、職場によってシフト表の作成ルールは異なります。自社に適したオリジナルのシフト表をカスタマイズして作成するには、時間も工数もかかる点に留意しましょう。

シフトを自動作成する方法|おすすめのアプリ・システムを紹介

エクセルを活用したシフト表の作り方

ここからは、エクセルの関数を使ったシフト表の作成方法をお伝えします。これからシフト表を作成しようと考えている方は、参考にしてください。

「DATE関数」で日付を入力する

DATE関数は、日付を表示する際に使用する関数で、書式は「=DATE(年,月,日)」です。シフト表には必ず日付を掲載するので、DATE関数を使って効率化を図りましょう。

シフト表には、どの期間のシフトを表しているかが分かるように、必ず年と月を表示します。まず、エクセル上に年と月を入力しましょう。2024年4月のシフト表を作成する場合、A1のセル内に「2024」、B1に「年」、C1に「4」、D1に「月」と入力し、「2024年4月」と表示させます。

次に、日付を表示したいセルに「=DATE(A1,C1,1)」と入力します。最後の「1」は「1日」を表しています。表示方法は選択できるので、「セルの書式設定」で「2024/4/1」「2024年4月1日」「4月1日」など見やすい書式を選んでください。仮にDATE関数を入力したセルがB2だった場合、隣のC2のセルに「=B2+1」と入力すれば、「2024/4/2」と表示できます。セルの書式をドラッグすれば、日付の自動入力が可能です。

「WEEKDAY関数」で曜日を入力する

WEEKDAY関数は、曜日を表示する際に使う関数で、書式は「=WEEKDAY(日付)」です。シフト表に日付だけではなく曜日も記載したいときに使ってください。

B2のセルに「2024/4/1」と日付が入っている場合を例としてご紹介しましょう。B3のセルに「=WEEKDAY(B2)」と入力すると「2」と表示されます。この数字は曜日を表し、「1」は日曜日、「7」は土曜日を意味します。数字を曜日に置き換えるには、「セルの書式設定」を行います。「表示形式」から「ユーザー定義」を選択し、「種類」に「aaa」と入力してください。「2」が「月」に変換されます。「月曜日」と表示させたい場合は、「aaaa」と入力してください。書式をドラッグすれば、曜日の自動入力が可能です。

「COUNTA関数」で出勤日数を入力する

COUNTA関数は文字や数字が入力されているセルの数を集計する関数で、スタッフの出勤日数を表示できます。書式は「=COUNTA(値1:値2)」です。「値1」「値2」には、カウントしたい範囲を入力してください。

例えば、スタッフの木村さんの出勤日数を集計するケースを見てみましょう。C4からAD4までの期間の出勤日数をカウントするのであれば、出勤日数を表示させたいセルに「=COUNTA(C4:AD4)」を入力します。すると、自動で集計されます。出勤日数だけではなく、休日数の自動集計にも役立つでしょう。

「COUNTIF関数」で稼働人数を入力する

COUNTIF関数は、指定した範囲内から検索条件に合ったセルの数を自動集計する関数で、書式は「=COUNTIF(範囲,検索条件)」です。COUNTIF関数を使うと、稼働人数を簡単に集計できます。

「早番」「遅番」などのシフト体制を採用しており、各時間帯の出勤人数を調べる場合を見てみましょう。最初に、シフト表に「早番」「遅番」などシフトを入力します。次に、集計したい範囲を選びます。図表のように、4月1日のシフトをC列に入力しており、4月1日の出勤人数を調べるのであれば、C4からC11が範囲です。早番の出勤人数を集計する場合、集計人数を表示したいセルに「=COUNTIF(C4:C11,”早番”)」と入力すれば、集計できます。スタッフの過不足をチェックするときに役立ててください。

「SUM関数」で出勤人数を入力する

「SUM関数」は、指定した範囲の数字を合計する際に使う関数で、書式は「=SUM(値1:値2)」です。1日あたりの出勤人数や各スタッフの労働時間の集計に使うことをおすすめします。

「早番」「遅番」の各時間帯の出勤人数を自動計算したら、その人数の合計を求めていきましょう。「早番」「遅番」の出勤人数がそれぞれC13、C14のセルに表示されている場合を例にとります。合計を表示させたいセルに「=SUM(C13:C14)」と入力すれば、合計が自動集計されます。

特定の曜日・条件に色を付ける

エクセルでシフト管理を行う場合、特定の曜日や条件に基づいて色を付けて見やすさを向上させましょう。

色付けを行う方法は次のとおりです。色分けをしたい範囲を選択し、「条件つき書式」をクリックします。「夜勤」だけを色付けしたいのであれば、「ホーム」の「新しいルール」から「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択してください。「特定の文字列」を選び、文字列の入力欄に「夜勤」と入力し、「書式」から「塗りつぶし」で色を選べば、「夜勤」のみ色付けができます。繁忙期や業務内容に合わせて色付けをすれば、より管理がしやすくなるでしょう。

テンプレートを活用しエクセルでのシフト管理を効率化しよう

シフト制を採用している職場で適切に人員配置を行うには、エクセルでのシフト管理が便利です。自社に合ったテンプレートを活用しながら、エクセルを使ったシフト管理を進め、業務の効率化を図ってください。

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