会計ソフト購入時の勘定科目は何?ソフトの種類や費用ごとの仕訳例を紹介

2023/01/12 2023/01/12

会計ソフト

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経理業務に役立つ会計ソフト。勘定科目の使い分け・処理が複雑な仕訳作業が自動ででき、業務効率の改善を目的として導入している企業も多いのではないでしょうか。本記事では、会計ソフト購入時の勘定科目は何か?ソフトの種類による違いや、費用ごとの仕訳例を詳しく解説します。

会計ソフト購入時の勘定科目は?

会計ソフトは仕訳の記録やさまざまな台帳の作成を行い決算書作成をサポートするソフトウェアで、分類が面倒な勘定科目をスムーズに計上できるため、多くの企業が導入しています。

会計ソフトのメリットは、「PCの扱いに慣れていない人でも、気軽に利用できること」です。

Excelをはじめとした表計算ソフトでデータ管理することも可能ですが、会計ソフトならUIがわかりやすいため、どんな人でも不安なく操作できます。

勘定科目について詳しく解説します。

クラウド型・インストール型で異なる

会計ソフトの購入・利用にかかる費用は、クラウド型かインストール型かどうかで勘定科目が異なります。

2ソフトの詳細は、以下のとおりです。

クラウド型…「通信費」

クラウド型会計ソフトの利用料金(月間・年間)は、通信費として計上します。

なぜなら、クラウド型のソフトはインターネット回線を利用してサービスを運用しており、ソフト利用のための設備設置も不要だからです。

インストール型…「消耗品費」

購入費用が10万円未満のインストール型会計ソフトは、ソフトの種類にかかわらず、一律で消耗品費として計上します。

一度ソフトを購入してしまえば追加料金を支払う必要がない買い切り型であるため、この勘定科目となります。

一方で、購入費用が10万円以上になると、

  • 無形固定資産として計上、減価償却をする
  • 一括償却資産として計上、減価償却をする
  • 中小企業者の少額資産特例により、費用を全額計上する

と3つに分けられるため、少々難しくなります。

法律上勘定科目に関する厳密な決まりはない

会計ソフトの計上について、法律上勘定科目に関する厳密な決まりはなく、「会計ソフト購入費用」といった独自の勘定科目を作成してもルール違反にはなりません。

ただし、同一の取引には同じ勘定科目で計上しなければならない「継続性の原則」が存在するため、途中で異なる勘定科目に変更することはできないので注意しておきましょう。

会計ソフトクラウド型の勘定科目

クラウド型の会計ソフトを購入した際の勘定科目について解説します。

金額に関わらず「通信費」として計上

クラウド型の会計ソフトを購入した場合は、金額に関わらず「通信費」として計上します。

また、月額費・年会費のどちらであっても、費用を支払うたびに計上してください。具体例を以下の表で紹介します。

【仕訳例】月額20,000円のクラウド型ソフト利用

日付借方貸方概要
4月20日通信費…20,000円普通預金…20,000円会計ソフトの購入

会計ソフトインストール型の勘定科目

会計ソフトインストール型の勘定科目は購入金額によって計上方法が変わります。

10万円未満は「消耗品費」として計上

購入金額が10万円未満であるインストール型会計ソフトを購入した場合、全額を費用計上し、以下のような仕訳を行ってください。

【仕訳例】60,000円のインストール型ソフト購入

日付借方貸方概要
4月20日消耗品費…60,000円普通預金…60,000円会計ソフトの購入

10万円以上のソフトは減価償却が必要

購入金額が10万円以上であるインストール型ソフトは、減価償却が必要です。減価償却とは、時間の経過によって価値が減少する固定資産を分割して計上することを指します。

今後1年間以上その会計ソフトを使用する予定があるなら、「無形固定資産として計上・耐用年数5年以内」で減価償却することが会計規則で決められています。

【仕訳例】40万円のインストール型ソフト購入

・購入時

日付借方貸方概要
4月20日ソフトウェア…40万円普通預金…40万円インストール型会計ソフトの購入

・1年目費用計上

年度末に1年目の費用計上を行う場合の表です。

購入金額40万円を、耐用年数5年間で割った金額を計上します。(40万円÷5=80,000円)

日付借方貸方概要
12月31日ソフトウェア償却費…80,000円ソフトウェア…80,000円会計ソフトの減価償却

一括償却資産の特例

減価償却には2つの特例があり一つ目が、一括償却資産です。購入金額が10万円以上20万円未満だった場合、耐用年数3年間で均等償却処理が行えます。

【仕訳例】12万円のインストール型ソフト購入

・購入時

日付借方貸方概要
4月20日一括償却資産…40万円普通預金…40万円インストール型会計ソフトの購入

・1年目費用計上

年度末に、1年目の費用計上を実施します。3年の償却率である0.334を購入金額にかけて金額を算出してください。(12万円×0.334=40,080円)

日付借方貸方概要
12月31日減価償却費…40,080円一括償却資産…40,080円会計ソフトの減価償却

中小企業の特例

中小企業などがいくつかの条件を満たせば、少額減価償却資産として費用の全額を経費計上可能です。

ただし、金額が30万円未満の場合に限ります。適用条件は以下のとおりです。

  • 青色申告法人であること
  • 常時使用する従業員数が500人以下であること(2020年3月31日までの取得は1,000人以下)
  • 適用除外事業者でないこと(2019年4月1日以後に事業を開始した場合)
  • 資本金あるいは出資金の金額が1億円以下であること
  • 「少額減価償却資産の取得価額に関する明細書」を添付して、確定申告をすること
[出典:国税庁 No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例]

なお、資本金あるいは出資金の金額が1億円以下の法人だったとしても、以下の例に当てはまる場合は適用されません。

  • 発行済み株式か出資の総数または総額の2分の1以上を、同じ大規模法人に所有されている場合
  • 発行済み株式か出資の総数または総額の3分の2以上を、複数の大規模法人に所有されている場合
  • 大法人との間に完全支配関係がある場合
  • 発行済み株式か出資のすべてを、グループ内の複数の大法人に保有されている場合
  • 受託法人である場合
[出典:国税庁 No.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例]

少額減価償却資産の特例を活用した場合、以下のような仕訳例になります。

【仕訳例】15万円のインストール型ソフト購入

日付借方貸方概要
4月20日消耗品費…15万円普通預金…15万円インストール型会計ソフトの購入

サポートに関する費用も仕訳が必要

会計ソフトを使用する場合は、購入費だけでなく、サポートに関する費用も仕訳が求められます。以下が代表的な例です。

  • 消耗品費/事務用品費…会計ソフトの購入日とセットで料金を請求される場合によく使われる。
  • 支払手数料/諸会費…多くの企業がよく使用する。しかし、継続性の原則によって、翌年意向も同じ仕訳方法を継続しなければならない。

これらの認識は税理士によっても考え方が大きく変わるので、不明点があったら専門家に質問しましょう。

会計ソフトを導入し経理業務の自動化を促進しよう

会計ソフトは、社内の経理業務を自動化し、大幅に効率化できる有能なソフトウェアです。一度覚えてしまえば仕訳方法も決して難しくないので、早めの導入をおすすめします。

もし計上においてよくわからない部分があったら、今回ご紹介した内容を参考にしてください。

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