会社経営で最低限必要な基礎知識|重要な手続きや作業内容について

2023/12/18 2023/12/18

経営

会社経営に必要な知識

IT技術の発展や働き方の多様化から、若い世代の起業家・経営者が増加している昨今。パソコン1台あれば事業が成り立つ時代ですが、実際に起業・経営者になるためにはどのような知識を身につければよいのでしょうか。本記事では、会社経営に必要な基礎知識などを詳しく解説します。

経営者とは?

経営者とは、会社の経営方針を決定し、それに沿って事業を推進していく人のことです。ビジネス戦略の策定や資源の管理、チームの指導などを行い、組織の成長と成功を目指します。

経営者になるのに学歴や資格は必要ありません。ただし、安定的な経営を目指すのであれば、経理やマーケティングなどビジネスに関する幅広い知識を身に付けることが大切です。

経営の目的とは?

経営の目的は、事業目的を達成するために事業の遂行や計画的な管理をすることです。目先の利益のみを追求してしまうと、長期的な経営は困難になるため、長期的な経営をするには顧客理解を深めて常に価値を提供し続ける必要があります。

また、社会的責任を果たし、従業員や顧客、地域社会との良好な関係を築くことも重要です。経営者は、これらの目的を達成するために、資源を効率的に活用し、戦略的な意思決定を行う必要があります。

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経営者に必要な基礎知識

経営者には幅広い知識が求められます。ここでは、そのなかでもとくに重要となる基礎知識について紹介していきます。

経営・経理に関する知識

経営や経理に関する知識は、会社の健全な財務管理と成長戦略の基盤となります。そのため、銀行などからの借り入れによる資金調達や予算管理などについて理解しておくことが求められます。また、日々のお金の流れを把握するためにも、経理に関する知識が必要です。これらについて理解しておくことで、適切に資金を活用できるようになるでしょう。

事業・マーケティングに関する知識

市場における自社商品・サービスの位置を把握し、顧客のニーズに応えるためには、事業やマーケティングに関する知識も不可欠です。業界の動向や競合分析などによって、常に商品・サービスの改善を行っていくことが求められます。

人事・人材教育に関する知識

人事と人材教育の知識は、組織の最大の資産ともいえる従業員の能力を最大限に活用するために必要です。人事では、適切な人材の採用や評価、報酬システムの設計が重要となります。人材教育では、社員のスキルアップやキャリア開発を支援し、組織全体の生産性を高める戦略が求められます。

また、経営者が先頭に立って教育を行うことで組織の成長を促し、長期的な成功を実現できるでしょう。

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会社経営における重要な手続き

会社を経営する上で、重要となる手続きが2つあります。ここでは、どのような書類や手続きが必要なのかについて解説します。

税務署等への申請・届出手続き

会社を設立したら、税務署などにいくつか届け出をしなくてはなりません。主に提出すべき書類は以下の通りです。

書類名詳細
法人設立届出書の提出設立後2か月以内に、定款・寄付行為・規則または規約の写しを添付して提出する
青色申告の承認申請書の提出青色申告で法人税を納めるための手続き。青色申告書を提出しようとする事業年度の開始日前日までに提出する。
給与支払事務所等の開設届出書の提出設立後1か月以内に提出。従業員がいない場合も提出が必要。
源泉所得税納期の特例の承認に関する申請書の提出給与を支払う従業員が常時10人未満である企業の場合に、源泉所得税納期の特例承認に関する申請を行うための手続き。提出期限はとくに設けられていないが、特例の適用は申請の翌月。
健康保険に関する届出の提出(任意)起業前に会社員だった場合などは、年金保険事務所で健康保険に加入する必要がある。すでに国民健康保険に加入している場合は不要。
労働保険に関する手続き従業員を雇用した場合、労働保険に加入する義務がある。労災保険は労働基準監督署、雇用保険はハローワークに届出書を提出。

給与支払事務所等の開設届出書については、社長一人の場合であっても自分に給与を支給することになるため、必ず提出するようにしてください。また、労働保険には労災保険と雇用保険が含まれます。

労災保険は従業員を1人でも雇用した場合に加入する義務があるのに対し、雇用保険は雇用期間や労働時間などいくつかの加入条件があります。これらについても確認し、加入漏れなどがないよう注意しましょう。

[参照元:国税庁「税務手続の案内」]

金融機関での口座開設手続き

法人口座は、会社の財務状況を把握するのに必要不可欠です。法人口座を開設する際は、以下の資料が必要となります。

  • 商業登記簿謄本
  • 定款
  • 会社印
  • 印鑑証明書
  • 代表者の実印
  • 印鑑証明書(代表者のもの)
  • 身分証明書
  • 会社の運営実態がわかる資料

講座を開設する金融機関は、都市銀行もしくは地方銀行がおすすめです。また、借り入れ用に比較的融資が受けやすい信用金庫の口座を開設しておくとよいでしょう。法人口座を持つことで、資金の入出金や給与の支払い、その他の財務取引を円滑に行えるようになります。

また、社会的信用度が高まり融資が受けやすくなるのもメリットです。ただし、法人口座は開設に時間がかかる場合もあるので、なるべく早めに手続きしておきましょう。

会社経営に必要な経理作業

経理の業務は、日次・月次・年次の3つに分けられます。ここでは、それぞれの業務内容を見ていきましょう。

日次業務

日次業務では、売上の記録や支出の管理などを行います。具体的な業務内容は以下のとおりです。

  • 領収書の整理
  • 現金出納帳の入力
  • 現金残高の確認
  • 預金出納帳の入力
  • 売掛金・買掛金の入力
  • 経費計算
  • 在庫取引の入力

会社で日々行われる取引を正確に記録する必要があります。これらのデータは、経営管理などに活用できるだけでなく、最終的には納税時にも利用されるため、疎かにしないことが大切です。

月次業務

月次業務には、年次決算のもとになるデータが含まれるため、会社の財務健全性を評価するために重要です。具体的な業務内容は、以下のとおりです。

  • 月次決算
  • 請求書作成
  • 与信管理
  • 売掛金の入金消込
  • 給与台帳の作成
  • 請求書の受領と代金の支払

これらの作業によって、1カ月の業績を評価し、必要に応じて戦略の調整が行えます。

年次業務

年次業務は、会社の一年間の財務状況を総括し、将来の計画を立てるための重要な業務です。具体的な業務内容は以下のとおりです。

  • 実地棚卸で売上原価を算定
  • 現預金・売掛金・買掛金の確認
  • 固定資産の減価償却
  • 期をまたぐ費用や収益の確認
  • 引当金の計上と貸倒が発生した場合の処理
  • 未納の税金の整理
  • 決算書類の作成
  • 株主総会の開催
  • 税務申告

決算書の作成では、貸借対照表や損益計算書などの資料をまとめる作業を行います。これは、株主や投資家に会社の財政状態などを報告することを目的としているため「企業会計原則」に沿って作成する必要があります。

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会社経営における資金調達の方法

会社経営をするには元手となる資金が必要になるため、どのように資金を調達するのかが重要なポイントです。ここでは、主な資金調達の方法を紹介します。

預金等の自己資産を活用する

自己資産の活用は、会社経営における資金調達の基本的な方法の一つです。自分で所有している預金や資産を会社の運転資金として使用します。

自己資産を利用すれば、返済が不要になるだけでなく、事業内容に制限がかかるといったこともありません。また、投資家からの出資や融資を受ける際によい影響をもたらすことも考えられるでしょう。

融資を受ける

自己資産だけで資金をまかなえない場合、銀行などの金融機関から融資を受けるという選択肢もあります。金融機関は比較的金利水準が低く、開業資金向けの制度も用意されているのが特徴です。

また、投資家へのリターンと考える必要もなく、必要な分だけ資金を調達できます。ただし、審査に通過する必要があるため、基準を満たしていない場合は融資を受けられない点には注意が必要です。

出資を受ける

個人の投資家やベンチャーキャピタルなどから出資を受けることも可能です。また、クラウドファンディングなどもこれに該当します。金融機関からの融資のように基準が設けられているわけではなく、利用しやすい資金調達の方法といえるでしょう。

出資を受ける際には、会社のビジョンやビジネスモデル、成長潜在力を明確に伝える必要があります。基本的に出資者は、会社の一部の所有権や将来の利益に対する権利を得ることになるため、無条件で資金を増やせるわけではありません。そのため、出資を受ける際は慎重に検討することが大切です。

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経営者に向いている人の特徴

経営者というポジションは、人によって向き不向きがあります。ここからは、経営者に向いている人の特徴を紹介します。

行動力・決断力がある

経営者には、行動力と決断力が不可欠です。成功している経営者の多くは、失敗やリスクを恐れすぎずに行動できるという特徴を持っています。失敗を恐れてなかなか動けないでいると、タイミングを逃してしまい事業を進展させることは難しいでしょう。

そのため、新しいアイデアがあれば積極的にチャレンジすることが大切になるため、入念にリサーチなどを行い、成功する確立を高めてからはじめるようにしましょう。

信念と客観的な視点を持ちあわせている

経営者には、確固たる信念と客観的に判断できる視点が求められます。冷静かつ客観的に物事を判断を下せる人であれば、ビジネスを成功させることができるでしょう。

自分の主観だけに頼ったり、人の意見に流されてばかりいては、戦略を立てる際の判断を誤ってしまうことがあります。会社の経営を成功に導くためには、周囲の意見を参考にしつつ、自身の信念とのバランスを保っていくことが重要です。

高いコミュニケーション力がある

成功している経営者ほど、コミュニケーション力が高く、仕事やプライベートでも慕われていることが多い傾向にあります。ビジネスを成功させるには、周囲のひとの協力が不可欠です。なお、どの人脈が将来的なビジネスにつながるのかは読めないため、初対面の人との関係構築や、築いた関係を維持するためのコミュニケーション力を高めておくとよいでしょう。

社会の情報に常にアンテナを張っている

経営者は、常に社会の動向に敏感でなければなりません。市場の変化や技術の進展、消費者の嗜好の変化など、社会の情報を迅速にキャッチし、それに基づいて戦略を調整することが重要です。

また、社会的な問題やトレンドに対する理解を深めることで、企業のイメージや信頼性を高め、長期的な成功にもつながるでしょう。

経営者になるにはどうすべき?勉強方法や資格・成功するためのポイント

経営者に向いている人の特徴・性格|成功している経営者の共通点

必要な基礎知識を身につけ会社経営を成功させよう

会社経営を成功させるためには、マーケティングや経理など、多岐にわたる知識が必要です。また、税務署への届出や資金調達の方法についても考慮しておく必要があります。

行動力やコミュニケーション力が高く、常に新しい情報をキャッチしながら客観的に物事を判断できる人であれば、優秀な経営者になる素質を持っているといえるでしょう。本記事を参考に経営に必要な知識を身に付け、専門家などのサポートを受けながら計画を練っていくことをおすすめします。

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