経営資源とは?意味や定義・保有するメリットを簡単に解説

2023/07/26 2023/08/03

経営

経営資源とは

企業価値を大きく左右する「経営資源」。経営環境が激しく変化する現代社会において、経営資源に対する捉え方や重要性にも変化があらわれています。本記事では、組織における6つの経営資源とは?そもそも経営資源とは何か、意味や定義、経営資源を保有するメリットを解説します。

経営資源の意味・定義とは?

経営資源とは、企業の業績を達成するために用いる貴重な要素の総称で、企業が競争力を持続し、新たな価値を創造するための土台です。今まで経営資源といえば、人的資源・物的資源・金融資源・情報資源の4大経営資源を指していました。

しかし近年は、時間・知的財産を加えた6大経営資源といわれています。これらの資源は最適に管理され戦略的に活用されることで、企業の競争力を形成し維持します。

経営資源は、企業の規模が大きくなるほど多くの資源を保有していることが一般的です。そのため企業は、経営資源を最適に管理することで、より企業の成長につなげられます。

6つの経営資源とは?

経営資源は、6つのカテゴリーに分けることができます。それぞれの資源は、企業の成長と発展に対して異なる影響があります。ここでは6つの経営資源を解説します。

【経営資源1.】ヒト

「ヒト」は企業の最も重要な資源であり、社員のスキルや知識・経験・創造性は企業の競争力を形成します。そのため人材の開発と育成に投資することは、企業の成長に不可欠な要素です。

しかし、企業のイメージダウンなどマイナスに作用する可能性があるのもヒトです。たとえば、顧客への不適切な対応や他の社員に迷惑をかけるなどが挙げられます。また給与や待遇面・やりがい・上司や部下との関係性・配置転換などで問題が発生すると退職される可能性もあるため注意が必要です。

少子高齢化に伴い、労働人口が減少している中で人材の確保はどの企業においても優先事項になっています。限られた人材の中から優秀な人材を発掘し、企業の経営を安定させるためには職場環境の改善や社員との関わりが重要だといえます。

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【経営資源2.】モノ

「モノ」は企業の生産設備や販売設備・在庫・土地・建物など会社が保有するものを含む物的資源です。モノは企業の利益に直結するため、適切に取り扱わなければなりません。たとえばモノの中でも在庫は、少なければ顧客に販売できる機会を失い、多ければ保管費用や売れなかった時の損失が発生するため調整が非常に難しいです。

どのようにしてモノを活用できるかで、企業の利益は大きく変わります。そのため、モノの活用は経営戦略やマーケティング戦略で策定されて管理されます。

【経営資源3.】カネ

「カネ」は経営に必要な金融資源を指し、現金・銀行預金・投資・借入金などが含まれます。これらの資源は企業活動を支え、新たな投資を可能にするために必要です。

会社の資産を確認する上で重要な指標をROEといいます。ROEとは自己資本利益率をさし、企業が効率よくお金を稼げているか確認しなければなりません。

またいくら黒字経営でも運転資金が足りず黒字倒産になる可能性もあります。そこでカネの管理を財務や経理が担当しキャッシュフローを適切に行うことで、経営の健全化をはかります。

【経営資源4.】情報

「情報」は、市場のトレンド・競合他社の動向・新製品の情報・顧客の反応など、経営判断に必要な情報資源を指します。情報の適切な収集と分析は、ビジネス戦略の策定に重要です。また、前述したヒト・モノ・カネといった有形資産と違い、簡単に外部流出することもある無形資産のため、機密情報の取り扱いには十分配慮しなければなりません。

市場の競争が激しくなっている中で、情報の価値はますます重要になっています。情報をうまく経営資源として活用するには、市場の動向を把握し最適なマーケティングにつなげることが大切です。

情報漏洩を防止する対策としては、不要な個人情報の削除が挙げられます。何年も使用していない個人情報をそのままにしておくのはリスクを伴います。何年経ったら個人情報を削除するなど社内でルールを作成し、定期的な見直しが大切です。

【経営資源5.】時間

「時間」は有限な資源であり、その管理は業績向上に直結します。たとえば、社内での会議・新入社員の教育・通常の業務・製品の開発から販売のようにあらゆる時間が対象です。

しかし、時間は1人24時間と平等で業務に関わる時間も有限です。そのため、優先順位を決定し目標に対する行動を計画することで、時間を有効活用しましょう。競合や市場の動きを確認し、企業の成長スピードを向上させることで差別化がはかれます。

【経営資源6.】知的財産

「知的財産」は、自社の持つ機密情報やマニュアルなどを指します。また、特許・商標・著作権・ノウハウなども経営資源における知的財産です。これらは企業の競争力を高め、独自性を保つために重要な資源です。

知的財産は表面上では見えないものですが、非常に重要な経営資源です。自社の知的財産を守りつつ、ブランドの認知度向上や固定客の確保などに活用しなければなりません。

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経営資源を保有するメリット

経営資源を適切に保有し管理することは、企業にとって数多くのメリットをもたらします。ここでは、どのようなメリットがあるのか3つ紹介します。

組織の独自性や競争力を高められる

経営資源を保有することにより、組織は他社との差別化や独自性を築くことができます。優れた人材や技術・ブランド価値などの経営資源を持つことで、顧客は競合他社よりも組織の提供する価値を認識し、組織への選好を示す可能性が高まります。結果として、組織の競争力が向上し、市場での地位を強化することができます。

組織の独自性や競争力を高めるためには、社内全体での共通認識が重要です。たとえば、企業理念をもとに企業経営の優先順位を明確にしたり経営者の意思を共有したりすることで、社員の教育や新規ビジネスを行う際の軸を統一できます。

社内で共通認識を持つことで、企業の独自性が高められるため、ファンの獲得や競合との差別化につながります。その結果、市場における競争力が高められる点は経営資源を保有するメリットといえるでしょう。

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顧客の満足度向上が期待できる

経営資源を適切に活用することで、顧客満足度の向上が期待できます。優れた人的資源や技術を持つ組織は、高品質な製品やサービスを提供できる可能性が高いです。

顧客は、品質や価値が高いと認識された組織の製品やサービスを求める傾向があります。その結果、顧客の満足度が向上し、組織の信頼性やブランド価値の向上が期待できるでしょう。

組織課題の発見・解決ができる

経営資源を保有することで、組織は自らの課題や問題点を発見し、適切な解決策を見つけられます。たとえば、情報資源を活用することで市場の変化や競合動向を把握し、適切な戦略を立てることができます。

また、人的資源を持つ組織は、内部の課題や問題を素早く発見し、適切な対策を講じることが可能です。組織が自らの強みとなる経営資源を持つことで、持続的な成長と改善が実現できます。

経営資源の保有は、組織の大きなメリットです。独自性や競争力の向上・顧客満足度の向上・課題の発見と解決が、組織の成果と成長に貢献します。

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経営資源を最適に配分するための方法

経営資源の最適な配分は、企業の成功に対する鍵となります。以下に具体的な方法を紹介します。

人材育成を強化する

経営資源の最適な配分において、人材育成は重要な要素です。社員の能力やスキルを向上させるために、継続的な教育・研修プログラムやキャリア開発の機会を提供しましょう。人材の成長は組織の競争力向上に直結し、経営資源の有効活用を促進します。

また社員の価値ややりがいを最大限活かすためには、最適なポジションへの配置も重要です。人材育成を強化することで、離職率の改善や生産性の向上に期待できます。将来的なリーダーの育成にも繋がるので、企業で人材育成を行う理由を明確にし組織全体で取り組みましょう。

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経営資金を適切に管理する

経営資金は貴重な資源であり、適切な管理が求められます。資金を安定して得るためには予算の策定や資金の調達計画を立て、効果的な財務管理を行いましょう。

資金の適切な配分と投資判断を通じて経営資源を最大限に活用し、組織の成長を支えます。特に、経営資源の中で最も重要なヒトの採用や教育にどれほど資金が使えるかは把握しておかなければなりません。

経営資金を管理する上で重要なのが、キャッシュフローのバランスです。どれくらいの経営資金が現時点で使えるかを確認しておかなければ、急な支出が発生した場合に対応できない可能性があるので注意してください。

情報の機密性・安全性を高める

情報は重要な経営資源であり、その機密性と安全性を確保することが必要です。セキュリティ対策の強化やアクセス制御の実施、情報の適切な保管と共有の仕組みを整えましょう。情報漏洩やサイバーセキュリティのリスクを最小限に抑えることで、経営資源を守れるため信頼性が高まります。

情報の機密性や安全性を高める上で重要なのが、ツールの導入と社員教育の徹底です。たとえば、最新のセキュリティソフトを導入することでウィルスへの感染を防止できます。また、現場社員のITリテラシーを向上させる教育を行うことで、内部からの情報漏洩を防ぎ社員の意識改革にもつながります。

情報漏洩は流出は、社外の信頼を落とす可能性もあるので、未然に防ぐ上でも重要です。

タイムマネジメントを実践する

時間は限られた経営資源の一つです。効果的なタイムマネジメントを実践し、優先順位の設定や作業の効率化を図りましょう。時間を有効に活用することで、組織の生産性が向上し、経営資源の最適な配分が実現します。

たとえば、会議の議事録を紙ではなくパソコンで入力するようにしたり、単純作業にRPAツールを導入したりとさまざまな方法があります。またタイムマネジメントを実践する上で重要なのは、目標を明確にすることです。明確な目標設定を行うことで社員の業務効率に関する意識が変化し、タイムマネジメントを実践してくれます。

はじめは改善しやすい業務から効率化し、少しずつ業務範囲を拡大させていきましょう。

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経営資源を最大活用する

経営資源の最適な配分は、組織の成果を最大化するために重要です。経営者は経営資源の効果的な活用を図るために、組織全体の戦略的な視点を持ち、リソースのバランスを考慮しながら判断を行います。持続的な改善とイノベーションを通じて、経営資源の最大活用を目指しましょう。

必要のない経営資源を持たないことも、経営資源を最大活用するポイントです。たとえば、専門性の高いツールを導入しても使える人材がいなければ意味がありません。また、ツールの導入には費用がかかるため、無駄なツールを多く保有しているとそれだけ固定費がかさみ経営を圧迫する可能性があります。

今ある経営資源を最大活用する際には、無駄な経営資源の適正化も一緒に行いましょう。

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経営資源を最適に配分し企業価値を高めよう

経営資源の最適な配分と管理は、企業の競争力を高め、独自性を保つための重要なステップです。

それぞれの経営資源が果たす役割を理解し、それぞれを適切に活用することで、企業価値を最大化できます。企業の成功は、経営資源の管理と最適な活用によって支えられているのです。

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