チャットボットの作り方とは?自作の流れやポイント・おすすめのツールを解説

最終更新日時:2023/12/06

チャットボット

チャットボットの作り方

会話のように質問に答えてくれる「チャットボット」は、インターネットでの情報収集が一般化した現代において、あらゆる場面で導入を検討する企業が増えています。本記事では、チャットボットの作り方や、自作する際の流れとポイントを解説します。

チャットボットとは?

チャットボットとは、人間の送ったメッセージを人工知能(AI)が解析して、自動的に返信してくれるプログラムです。AIや自然言語処理(NLP)などの技術を基盤としており、テキストベースによるユーザーとの対話を通じて、迅速で正確なコミュニケーションを実現します。

ビジネスシーンでは、ユーザーからの問い合わせ対応や受付対応、オンラインコンテンツの配信ツールとして使われており、顧客体験の向上や業務の効率化に大きく貢献するシステムとして注目されています。

チャットボットの作り方

チャットボットは、自社で開発する、もしくはチャットボット作成ツールの利用で作成できます。ここからは、それぞれの方法について詳しく解説します。

自社で開発する

自社で開発を行うと、自社の特定のニーズに応じた独自のチャットボットが作成可能です。

開発手順としては、主に、シナリオ作成、チャットボットを実装するプラットフォームの選択、開発ツールの選択、開発とテストといった流れで進めます。

ただし、ユーザーの入力に対して自然な言葉で応答する能力を持つAIチャットボットの開発には、数週間から数ヶ月の日程を要すること、また、プログラミングスキルを持つエンジニアや、ユーザーシナリオ、UX/UIデザインの設計ができる人材が必要です。

チャットボット作成ツールを利用する

チャットボット作成ツールを利用することで、専門知識を持つエンジニアがいなくてもチャットボットを作成でき、システムの案内に従って操作するだけで短時間でチャットボットを完成させることが可能です。

ツールによる作成では、多彩なテンプレートやカスタマイズ可能なオプションを利用することもできます。ユーザーのアクションデータを分析する機能などを活用することで、ユーザーエクスペリエンスの最適化などの改善も継続して行えるでしょう。

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チャットボットを自作する際の流れ|準備

チャットボットの自作には、まず計画的な準備が必要です。ここからは、準備段階で重要なポイントを3つ紹介します。

作成・導入の目的・用途を明確にする

チャットボットを導入する目的と用途を明確にします。

顧客サポートの効率化、販売促進、ユーザーエンゲージメントの向上など、何を目的とするかをはっきりさせることで、必要な機能や最適なプラットフォームの判断基準も明確になるでしょう。

また、チャットボットが提供する情報の種類や会話品質、対話のスタイルといったシナリオも、目的にそって、この段階で設計していきます。

チャットボットを設置する場所を決める

企業のウェブサイトやSNSなど、どのプラットフォームを設置場所とするのかも重要なポイントです。顧客サポート目的であれば、製品情報やFAQセクションにチャットボットを設置することで、ユーザーがすぐに質問を投げかけられるようになります。

設置場所はチャットボットの利用率にも大きく影響するため、ユーザーのアクションデータなどをもとに最も効果的な場所に設置しましょう。

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運用・管理の担当者を決める

チャットボットを適切に運用・管理するには、専任の担当者が必要です。

運用中は、チャットボットが正常に動作しているかを定期的にチェックし、必要に応じてアップデートや改善を行います。また、ユーザーからのフィードバックを収集し、それをもとにチャットボットの対話能力や、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための改善策を実行する役割も担うことになるでしょう。

担当者不在のまま運用を進めてしまうと、適切なアップデートや改善が行えず、運用が失敗してしまうリスクもあるため注意が必要です。

また、チャットボットの開発規模によっては、開発プロジェクトのマネージャーも適宜選任するようにしましょう。

チャットボットを自作する際の流れ|実装

準備が整ったら、チャットボットの実装に移ります。ここでは、実装する際の流れとポイントを紹介します。

プログラミング言語を決める

チャットボットを開発する際には、適切なプログラミング言語を選ぶことが重要です。言語の選び方は、チャットボットの機能や複雑さ、開発チームのスキルに依存します。

チャットボットの開発に使用される主な言語は、以下の通りです。

  • Java
  • JavaScript
  • Perl
  • PHP
  • Ruby
  • Python など

たとえば、JavaScriptはウェブベースのチャットボットに適しており、幅広いプラットフォームでの互換性があります。また、なかでもおすすめなのはPython(パイロン)です。覚えるコードが少なく、初心者にも向いているといえます。

Python

Pythonは、チャットボット開発に最適な言語の一つです。その理由は、読みやすさと書きやすさにあります。

初心者でも扱いやすく、豊富なライブラリが利用できるため、コードを引用しながら効率的に開発を進めることが可能です。特に、自然言語処理やAIに関するライブラリが充実しており、これらを活用することで、より高度な対話能力を持つチャットボットを作成できます。

また、Pythonは幅広く使われているため、オンライン上でのサポートや情報も豊富です。開発中に遭遇する問題を解決するのが容易になり、開発の効率をさらに高められます。

質問・回答を作成する

続いて、質問と回答のセットを作成します。ここでは、ユーザーが尋ねる可能性のある一般的な質問から作成を始めます。

たとえば、製品に関する情報、使い方、サービスの問い合わせなどが一般的な質問です。それぞれの質問に対して、明確で有用な回答を準備します。実際のユーザーの言葉遣いや表現を想定し、自然で理解しやすい対話を目指すことが大切です。

また、ユーザーの疑問や要望に対して迅速に応えるためのさまざまな質問のバリエーションを作成するようにしましょう。

プログラムを組む

次に、質問と回答をプログラムに組み込みます。このプロセスでは、ユーザーの入力した質問を適切に解釈し、対応する回答を選択するロジックを作成することが重要です。

たとえば、ユーザーが特定のキーワードを使用した場合、チャットボットは関連する回答を提示するように設定します。ユーザーの質問に対して複数の回答が可能な場合、最も適切な回答を選ぶようプログラムしなければなりません。また、AI型チャットボットの場合は、機械学習向けの使用に適しているプログラミング言語「Python」を用いてプログラムを組むのがおすすめです。

プログラムが完成したら、実際にユーザーとの対話で機能するかテストを行い、必要に応じて調整します。

動作確認をする

チャットボットの開発が一通り完了したら、動作確認を行いましょう。

具体的には、質問に対してチャットボットが適切に反応し、正確な回答を提供できるかをテストします。予期せぬ質問や誤解を招くような入力に対するチャットボットの対応も、重要な確認ポイントです。

また、UIの使いやすさも確認しましょう。これらのテストを通じて問題点を発見し、修正を行います。

チャットボットを公開する

チャットボットの開発とテストが完了したら、次は公開の段階に移ります。

公開前に、チャットボットが適切に設置され、予定通りに動作するかを最終確認しましょう。また、サイト上で公開する場合は、「お知らせ」や「バナー」などを通じてチャットボットの設置を周知します。存在を知ってもらうことで、より多くのユーザーに利用されます。

定期的な見直しをする

チャットボットを公開した後は、チャットボットの性能を維持しユーザーのニーズに合わせて進化させるために、定期的な見直しと更新が必要です。

公開後も定期的にボットのパフォーマンスを監視し、ユーザーからのフィードバック情報を収集・分析して、チャットボットの応答の質や速度などの問題点を改善しましょう。

また、フィードバックの分析内容によっては、新機能や応答パターンの追加、UIの改善が必要になることもあります。

時代や市場の変化に合わせて、チャットボットを常に最新の状態に保つことで、ユーザーにとって、より価値あるツールにしていくことができます。

自社に最適な作り方でチャットボットを導入しよう

チャットボットを導入するには、自社のニーズとリソースに合わせた作成方法を選ぶのが重要です。

ただし、自社開発、作成ツールの利用、どちらの方法でも、定期的な見直しによる改善とアップデートは必ず必要になります。自社の目的に合わせて最適なチャットボットを導入し、顧客体験の向上と業務の効率化を実現しましょう。

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