チャットボットとAIの違いとは?仕組みや特徴の比較や関係性について

最終更新日時:2023/12/19

チャットボット

チャットボットとAIの違い

会話形式でやり取りができることから、AIと混同されがちな「チャットボット」。Webサイトで目にする機会も多くなりましたが、双方にはどのような違いがあるのでしょうか。本記事では、チャットボットとAIの違いやそれぞれの仕組み、関係性について詳しく解説します。

この記事の要約

・チャットボットが人間の会話を模倣したプログラムであり、AIは人間の知能を模倣した、あらゆる場面で活用が進むテクノロジーのことを指す
・AI搭載型のチャットボット・AI非搭載型のチャットボット2種類があり、それぞれで特徴や向いている業務が異なる

チャットボットとAIは何が違う?

最近よく耳にする「AIチャットボット」ですが、そもそも、チャットボットとAIの違いをご存知ない方も多いのではないでしょうか?

そこでまずは、チャットボットとAI、それぞれの特徴から確認していきましょう。

チャットボットとは?

チャットボットは、人間が送ったメッセージに対して、会話しているような返信を自動で送信するシステムです。ビジネスシーンでは、顧客対応や問い合わせ対応に使われることが多く、テキストや音声での質問に自動的に応答します。

チャットボットは、設定した会話の流れ(シナリオ)をベースにしたシンプルな設計の「シナリオ型」のほか、高度なAI技術を活用した「AI型」など、さまざまな種類が存在します。

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AIとは?

AI(人工知能)は、人間の知能を模倣し、学習や問題解決を行うシステムです。

AIには、いくつかの種類があり、その一つである機械学習では、大量なデータから傾向を学習し、予測した回答を導き出すことが可能です。

そのほか、検索エンジンに入力されたキーワードを理解して、ニーズを満たす検索結果を表示させるシステムには、人間が日常的に使っている言葉をコンピュータに理解させる、自然言語処理というAI技術が使われています。

AIは、今や予測分析、顧客サービスの自動化、意思決定の支援など、多くのビジネスシーンで活用され、企業の効率化や革新に貢献しています。

チャットボットとAIの関係性・種類

「AIチャットボット」は、まさにAIの技術を搭載したチャットボットであり、もっと詳しく言えば、自然言語処理や機械学習、ディープラーニング(深層学習)の機能を備えたチャットボットのことを指しています。

ここからは、チャットボットとAIの関係性や、AI搭載型とAI非搭載型のチャットボットの特徴を紹介します。

AI搭載型チャットボット

AI搭載型チャットボットは、AI技術の自然言語処理によって、人間の会話のようなやり取りを行うのはもちろん、機械学習や深層学習を繰り返すことで、その精度をより高めていくことが可能です。

AI非搭載型にはない学習能力が備わるため、使い続けるほど、つまり分析できる顧客データが増えれば増えるほど、対話の質が向上し、顧客の質問に対してより的確な回答ができるようになるのです。

自動的に学習し回答の精度が高まる

AI搭載型チャットボットは、問い合わせのキーワードや過去の対話データ、利用した際のアクションデータなどを分析・学習し、徐々に回答の精度を高めていきます。その結果、より複雑な質問や、異なる表記にも適切に対応する能力を身に付けることが可能です。

たとえば、AI非搭載型では、事前に設定した検索キーワードが「明日」だった場合、「翌日」「次の日」といった言葉を使ったユーザーの問い合わせには対応できない場合があります。一方、AI搭載型であれば文脈などからキーワードの「意図」を理解し、求める回答を提供できるのです。

このような高度な技術は、顧客対応がより自然で効果的になるため、顧客満足度の向上に直結します。ビジネスにおける顧客サポートやFAQの提供において、AIの自己学習能力は大きな強みや効率的な課題解決策となりつつあると言えるでしょう。

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学習データを追加する必要がない

AI搭載型チャットボットの学習方法には、機械学習と深層学習の2種類があり、少々異なる特徴をもっています。

機械学習の場合、人間が設定した「数値化した特徴(特徴量)」をもとに、対象となるデータを学習させることで、AIが予測できるようになります。例えば、AIに犬と猫の画像の自動判別をさせたい時は、あらかじめ、耳の形、鼻の形、尾の長さ、体の大きさといった特徴量を人間が設定した上で、大量の犬と猫の画像を学習させることにより、AIが犬と猫を判別できるようになるのです。

対して、深層学習は、人間が特徴量を設定する必要はありません。大量の犬と猫のデータを与えるだけで、AIが自発的に「特徴の違い」を見つけ出し、その特徴をもとに犬と猫を判別するようになるのです。

いずれも、特に深層学習をさせる場合は、最初に膨大な量の学習用データが必要ではありますが、十分な学習ができれば、その後は、学習データを追加する必要はありません。

AI非搭載型チャットボット

AI非搭載型チャットボットは、あらかじめ設定された会話の流れ(シナリオ)やルールに基づいて動作します。必ずシナリオを設定する必要があるため、「シナリオ型チャットボット」とも呼ばれることが特徴です。

定型的な質疑応答や会話に向いており、単純な質問であればAI非搭載型チャットボットのみで解決できます。

AIが搭載されていないため、質問を踏まえたパーソナライズされた対応はできませんが、配送料や返品ポリシーといった基本的な情報の提供といったシーンではよく活用されています。

費用を抑えて導入できる

AI非搭載型チャットボットは、費用を抑えて導入が可能です。なぜなら、AI搭載型のように高度な技術を備えておらず、シンプルな設計であるためです。

そのため、スタートアップ企業や中小企業など、予算に制限がある企業でも導入が容易で、顧客サービスの向上や業務の効率化を実現できます。

定型の質疑応答に対応できる

AI非搭載型チャットボットは、定型的な質疑応答への対応に最適です。よくある質問や基本的な顧客の問い合わせに対して、迅速かつ正確に回答を提供できます。

定型的な質疑応答への対応は、顧客サポートの初期段階で非常に有効であり、人的リソースの節約にもつながります。

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AI搭載型・AI非搭載型のチャットボットを選ぶポイント

チャットボットを選ぶ際に、AI搭載型・非搭載型のどちらを選べばよいのか悩むケースもあるでしょう。

そこで、ここからはAI搭載型・AI非搭載型のチャットボットを選ぶポイントを紹介します。

Q&Aの多さで選ぶ

チャットボットを選ぶ際、Q&Aの数は重要な判断基準の一つです。

AI非搭載型チャットボットは、設定したシナリオに沿ってのみ回答ができるため、50件以下程度のFAQなどでの活用に向いています。一方、AI搭載型チャットボットは、機械学習や自然言語処理によって幅広い質問にも柔軟に対応できるため、数百件以上の複雑な問い合わせに応えることが可能です。

ニーズに応じて、多くのQ&Aに対応できるAI搭載型か、特定の質問に特化したAI非搭載型を選択しましょう。

導入時の工数で選ぶ

チャットボットを導入する際の工数も、重要な選択基準です。

AI非搭載型チャットボットは、シナリオの設定が比較的簡単で迅速に導入できるため、短期間での運用開始を目指す場合に適しています。すでにFAQがある場合は、その質問と回答のデータを活用するのも良いでしょう。

一方、AI搭載型チャットボットは、学習データの学習準備に時間がかかることがありますが、長期的な利用を考慮すると大きな効果が期待できます。また、回答の精度を向上させたい場合もAI搭載型チャットボットがおすすめです。

導入の際は、即時性と将来的な成果のバランスを考慮した選択を行いましょう。

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AI搭載型チャットボットの活用事例

AI搭載チャットボットがどのようにビジネスで利用されているか、具体的な事例を紹介します。

株式会社ウィゴー

幅広いファッションアイテムを取り扱う株式会社ウィゴーは、AI搭載型チャットボットを活用して、顧客サポートの効率化や新たなファンの獲得を目指しています。

同社は、ECサイト上に女子高生AI「りんな」を設置し、バリエーション豊富なコメントでファッションチェックやアドバイスを行うようにしました。​AIの画像認識技術をもとに​ファッションへのアドバイスが行われ、年齢やスタイリング、アイテムなどを推定して適切なコメントを返しています。

この取り組みは、非対面のECサイト上でも顧客との距離感を縮めることに貢献しています。

島村楽器株式会社

国内外の各種楽器や音楽書籍などを取り扱う島村楽器株式会社では、AI搭載型チャットボットを導入して、本社の問い合わせ業務の効率化を実現しました。

新店舗のオープンや新サービスのリリースに伴い、店舗から本社への問い合わせが増加していた同社。問い合わせの内容も複雑で多様化しており、問い合わせ対応に多くの時間を費やしていたことが課題でした。

そこでAI搭載型チャットボット「OfficeBot」を導入し、FAQの追加や修正を行いながら運用を続けて、店舗から本社への問い合わせを95%削減することに成功。土日や本社の営業時間外にも回答できるようになったことで、店舗の業務が停滞せず営業をスムーズに進められています。

チャットボットとAIの違いを理解しよう

チャットボットとAIは、どちらもテクノロジーを指す名称ですが、それぞれが持つ機能には大きな違いがあります。

チャットボットは、「人間の会話」を模倣したプログラムであり、一方のAIは、「人間の知能」を模倣した、さまざまな場面で活用が進むテクノロジーです。

それぞれの機能を効果的に組み合わせた「AI搭載型チャットボット」は、今や効果的なコミュニケーションツールとして導入が進んでいます。特徴と違いを理解し、ぜひ自社の業務効率化や課題解決に活用してみてはいかがでしょうか。

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