文書管理とワークフローの機能の違いとは?連携できるおすすめのシステムを紹介

最終更新日時:2023/05/16

文書管理システム

文書管理とワークフローの機能の違い

日々の業務に欠かせない「文書管理とワークフロー」。共に文書を扱いますが厳密な違いとは何か、また効率化のためにはどのような対策を取れば良いのでしょうか。本記事では、文書管理とワークフローの違いとは何か?連携におすすめのシステム11選等とあわせて詳しく紹介します。

文書管理とワークフローの違いとは?

ここでは、まず文書管理とワークフローの違いについて説明します。

文書管理とは?

文書管理とは、自社内の業務文書全般を管理することです。これは単に紙として存在するマニュアルなどだけではなく、データとして存在する文書ファイルの管理も該当します。たとえば、業務マニュアル、注文書、契約書、各種申請書など、業務上使用するさまざまな文書の作成や保管、廃棄までのフローを総称して文書管理と呼びます。

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ワークフローとは?

一方、ワークフローとは電子文書の申請、承認などの流れを指します。ワークフローで取り扱うのは経費申請など承認が必要となる業務文書に限定されるため、この点が文書管理とは大きく異なる点です。また、ワークフローでは入力フォームの設計や定義作成、承認など、さまざまな機能を搭載したワークフローシステムが使用されます。

近年ではリモートワークの普及に伴い、このようなワークフローを採用する企業が増えてきました。

文書管理・ワークフローシステムが抱える課題

ここでは、文書管理、ワークフローシステムのそれぞれが抱える課題について解説していきます。

文書管理の抱える課題

文書管理の抱える課題は主に下記になります。

  • 申請書などの作成機能がない
  • 承認経路変更などの柔軟な設定ができない

文書管理は業務文書の保管や検索などに長けているため、申請書の作成や承認といった機能には特化していない点が、ワークフローシステムとは異なる課題といえます。

また、申請書の承認経路を変更するなど、業務上発生する変更点の設定ができない点も不便を感じるポイントです。

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ワークフローシステムの抱える課題

ワークフローシステムの抱える課題は主に下記になります。

  • 検索機能の自由度に欠ける
  • データ共有や活用が難しい

ワークフローシステムでは申請書の作成や承認経路の変更などがおこなえますが、文書管理が得意とする業務文書の検索機能などがしづらいデメリットが存在します。

くわえて、ワークフローシステムでは文書に必要なデータが流れてくるものの、それらを他の業務文書作成などに流用する、共有することが難しい点も課題として挙げられます。

文書管理・ワークフローシステムの連携で得られる効果

文書管理・ワークフローシステムの連携で得られる効果としては、文書承認後のデータを安全かつ効率よく管理・活用できる点になります。異なる機能、強みを持つ文書管理とワークフローシステムを連携させることによって、それぞれを個々で使用するより得られるメリットが大きくなるのです。

また、ワークフローシステムの中で申請・承認された経費などの履歴を、文書管理によって文書として保管・管理できるため、後々履歴のデータが必要となった場合にも該当データを簡単に呼び戻すことが可能です。

データとして保管できないことで発生する事故を未然に防止できる点で、文書管理とワークフローシステムの連携は得られる効果が大きいといえます。

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文書管理とワークフローの連携におすすめのシステム11選

文書管理とワークフローにはそれぞれ多くのサービスが存在します。どれを使えばいいか分からない場合には、本項で紹介するおすすめのシステム11選を参考にしてみてください。

おすすめの文書管理システム6選

まずは、おすすめの文書管理システムを6つ紹介していきます。

1.DocuWorks

DocuWorksは、文書管理全般をカバーできる文書管理システムです。受け渡しや確認保存といった中核業務はもちろん、作業フローを可視化するなど、あれば嬉しい機能も搭載しているのが魅力といえます。

また、紙文書と電子文書をまとめて管理することも可能なため、会議資料や帳票なども電子文書と同じ感覚で管理・編集ができる点もDocuWorksのメリットです。

提供元富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン

■サブスクリプション

DocuWorks サブスクリプション

  • 1ユーザー:880円(税込)/月
  • 10ユーザー:5,390円(税込)/月
  • 100ユーザー:42,350円(税込)/月
  • 1000ユーザー:31万310円(税込)/月

DocuWorks サブスクリプション Suite

  • 1ユーザー:1,540円(税込)/月
  • 10ユーザー:9,350円(税込)/月

※1ユーザーにつき、PC5台までインストール可能

■パッケージ(標準ライセンス)

DocuWorks 9.1

  • 1ライセンス:19,580円(税込)
  • 10ライセンス:16万5000円(税込)
  • 100ライセンス:130万3500円(税込)
  • 1000ライセンス:955万9000円(税込)
  • パッケージ(移行ライセンス):要問い合わせ
機能・特徴文書受け渡し
確認、保存
収集加工
など
URL公式サイト

2.PROCENTER/C

常に文書のアップデートがかかる環境下では、PROCENTER/Cは相性の良い文書管理システムです。文書の旧バージョンを残しつつ最新版での登録も可能となっているため、マニュアルなどのアップデートがある場合でも、旧バージョンを残したまま新しい文書の登録ができます。

提供元NECソリューションイノベータ株式会社
初期費用最小構成見積り例:4,515,000円
※利用者数:~2,000人
※保管ドキュメント量:ストレージ容量に依存する
料金プランライセンス価格×15%/年(保守費用)
機能・特徴最新ファイルの表示
文書のライフサイクル管理
URL公式サイト

3.ASTRUX2.0

ASTRUX2.0は、セキュリティ機能も高い文書管理システムです。定番の業務文書はもちろん、機密性の高い文書の管理にも向いているといえます。「誰が」「いつ」「何を」おこなったのかが一目でわかるログ管理機能も搭載されているので、個人情報を含むような文書の取り扱いをおこなう場合には、導入を検討してみてもよいでしょう。

提供元株式会社デジタルマトリックス
初期費用要問い合わせ
料金プラン

ASTRUX文書管理システム Ver2.x

  • 1サーバーライセンス (初年度保守付):68万4750円(税込)
  • 1サーバーライセンス (5年保守付):123万2550円(税込)

ASTRUX文書管理システム

  • 保守費用 (1年間):13万6950円(税込)

ASTRUX文書管理システム Ver2.x

  • アップグレード (1年間保守付):53万750円(税込)
機能・特徴文書参照
文書検索
文書の登録編集
申請、承認
URL公式サイト

4.楽々Document Plus

楽々Document Plusでは全文検索機能があり、文書内の文章でも検索をかけられる以外にも、添付されたファイルを指定して検索することが可能です。さらには、役職や文書などによってアクセス管理を付与し、文書の閲覧や編集の権限が設定できるので、セキュリティ面でも安心して運用ができます。膨大な数の文書を管理する必要がある場合には、検索機能の充実した楽々Document Plusはおすすめです。

提供元住友電工情報システム株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴文書登録
文書検索
全文検索・ビューワー
フォルダツリー
導入実績800社以上(2023年2月現在)
URL公式サイト

5.Documal SaaS

Documal SaaSは、25年にもわたる豊富な導入実績を兼ね備えており、かゆいところに手が届く機能や、操作性にこだわった工夫を盛り込んだツールです。SaaSであるため、社内での文書管理だけではなく、取引先との文書のやり取りなどでも活用できるのが強みです。社外とも頻繁に文書の行き来が起きる環境では活きやすい文書管理システムといえます。

提供元株式会社富士通四国インフォテック
初期費用パブリックSaaS:33万円~

プライベートSaaS:33万円~

料金プランパブリックSaaS
  • 運用基本サービス10アカウント:22,000円/月
  • 運用基本サービス50アカウント:66,000円/月
  • 運用基本サービス100アカウント:11万円/月

 プライベートSaaS

  • 基盤サービス(最小構成):26万4000円~/月
  • 基盤サービス(標準構成):33万円~/月
  • 基盤サービス(個別):要問い合わせ
  • 運用基本サービス10アカウント:33,000円/月
  • 運用基本サービス50アカウント:99,000円/月
  • 運用基本サービス100アカウント:16万5000円/月
機能・特徴文書管理

社外との文書のやり取り

など

URL公式サイト

6.文書デザイナー

文書デザイナーでは、文書の製造記録書が発行可能なため、トラブル発生時にも記録書を辿って原因の特定などに役立てることが可能です。リスクヘッジもしっかりと文書管理システムを通じておこないたい場合にはおすすめといえるでしょう。

また、保管した文書は文書名だけでなく、その内容からもキーワード検索ができるので、より効率的な文書管理・運用につながります。

提供元株式会社ユニオンシンク
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴製造記録書の発行管理
文書体系図
URL公式サイト

おすすめのワークフローシステム5選

次に、おすすめのワークフローシステムを5つ紹介していきます。

1.intra-mart ワークフロー

intra-mart ワークフローは、ワークフロー市場で15年間連続でシェアNo.1を誇っているツールです。承認ルートの設定など定番のワークフロー機能だけではなく、既存システムや外部サービスとの連携機能に優れているのが特徴です。また、多言語にも対応しているため、海外を拠点に置いている企業でも運用しやすいのも魅力といえます。

提供元株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマート
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績9,500社以上
機能・特徴承認ルート設定
既存システム連携
URL公式サイト

2.X-point Cloud

X-point Cloudは、申請書作成時の入力補助、関連書類の自動申請などサポート機能が充実したワークフローシステムです。そのため、初めてワークフローシステムを運用する場合や、申請時のミスなどが多発していた場合などにおすすめといえます。

機能としては、紙帳票をイメージした入力フォームであり、手書きの申請書と同じ感覚で使用可能なので、紙帳票からでもスムーズに移行ができるでしょう。

提供元株式会社エイトレッド
初期費用0円
料金プランプリペイド(年額):522円(税込)/月/ユーザー
スタンダード(月額):550円(税込)/月/ユーザー
導入実績シリーズ累計導入数4,000社以上
機能・特徴作成機能
申請機能
検索・集計機能
URL公式サイト

3.SmartDB

SmartDBは、ワークフローとデータベース機能を兼ね備えており、現場主体で業務プロセスのデジタル化ができるツールです。同ツールにはダイナミックブランチという機能が搭載されています。これはSmartDB上で作成した個別のアプリ同士を連携させられる機能で、部署や役職の垣根を超えて業務をよりスピーディーにすることが可能です。

提供元株式会社ドリーム・アーツ
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績50万名
機能・特徴フォーム作成
フロー設定
検索・集計
など
URL公式サイト

4.POWER EGG3.0

POWER EGG3.0は、申請や申請書作成、承認ルート設定などワークフローシステムでの必須機能を、初心者でも扱いやすいドラッグ&ドロップで使用できる使いやすさが特徴です。UIが複雑で初心者では扱いづらいシステムとは違い、直感的な操作が可能な分初めてワークフローシステムに触れる方でも安心して使えるのは魅力です。

提供元ディサークル株式会社
初期費用クラウド版:要問い合わせ
パッケージ版:要問い合わせ
料金プラン

クラウド版

  • サービス基本使用料金:10,000円/月
    ※別途サービス費用が発生

パッケージ版

  • 製品本体:3,160円~
導入実績1,500社以上
機能・特徴申請機能
承認機能
申請書設定機能
承認ルート設定機能
など
URL公式サイト

5.GlobalFlow

GlobalFlowは、システム上で申請した書類は「GlobalDoc」で自動保存・保管が可能です。保存や保管の機能に乏しいワークフローシステムとは違い、申請後のサポート機能もしっかりとしているため、安心して使えるワークフローシステムとなっています。

提供元パナソニックソリューションテクノロジー株式会社
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴申請機能
承認機能
申請書設定機能
書類保管機能
など
URL公式サイト

文書管理・ワークフローシステムの選び方・選定のポイント

文書管理・ワークフローシステムはさまざまなサービスがあるため、選定基準が定まっていないと自社にマッチする製品を選ぶことは難しいでしょう。ここでは、選定基準をポイント別に解説していきます。

必要機能は備わっているか

文書管理・ワークフローシステムの選び方においては、自社業務で必要となる機能が備わっているかを確認するようにしましょう。たとえば、申請書の作成機能が必要にも関わらず、該当機能のないシステムを購入・契約してしまうと導入する意味がありません。そのため、自社のワークフローを確認したうえで、広く業務をカバーできるシステムを選ぶことが重要です。

他システムと連携は可能か

文書管理・ワークフローシステムはそれ自体の機能性も重要ですが、既存システムとの連携可否も使いやすさを考えるうえで重要な選び方です。自社で使用している既存システムと連携ができないと、業務フローがダブつくなどのデメリットが生じる可能性もあるため、必ず連携面は重視することをおすすめします。

システムは業務内容に適しているか

文書管理・ワークフローシステムの選び方として、業務内容とシステムの機能がマッチしているかも確認しましょう。文書検索の業務が多い環境で検索機能の乏しいシステムを使えば、かえって現場の混乱を招く可能性もあります。このように、自社の業務フローと使用するシステムのマッチングは事前に確認するのが不可欠といえます。

文書管理・ワークフローシステムを連携させ業務効率をあげよう

本記事では、文書管理とワークフローシステムの違いについて解説しました。2つの違いを認識したうえで、自社の業務にマッチするシステムを選ぶと、文書やワークフローに関する業務スピードや作業効率が向上します。

文書管理・ワークフローシステムの選び方に迷っている場合は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

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ビズクロ編集部
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