文書管理規定とは?作り方や目的・保存期間について

2023/03/10 2023/03/10

文書管理システム

労務管理規定とは

文書管理をする上でのルールを定めた「文書管理規程」。ビジネスでは、企画書・稟議書・契約書等、さまざまな社内文書や社外文書が日々作成されており、それらには個人情報など重要な情報が多く含まれています。したがって、企業にとっては、個人情報やセキュリティを考慮した文書の保管・保存が必要不可欠です。本記事では、文書管理規程とは何か?から、文書管理規程の目的、作り方、保存期間、注意点などについて詳しく解説します。

文書管理規程とは?

文書管理規程とは、社内文書・社外文書の取り扱いについて、企業内で定めた統一ルールのことです。

文書の取り扱い方法について、部署を超えて同一のルールが適用されるため、情報を円滑に共有でき、また保管方法も詳細に定めているので、セキュリティ強化にもつながります。

文書管理規程は一般的に、「作成→共有→保管→保存→廃棄」という文書のライフサイクルに沿ってルールを定め多くの企業では、この文書管理規程を作成しており、不都合がある部分については、改定を都度行い運用しているのが現状です。

文書管理規程がなければ、多くの従業員を抱える企業の場合だと業務自体がうまく機能しなくなる可能性すらあります。

また、今後上場を目指すのであれば、社内規程を整備しておかなければならないため、文書管理規程の作成は必須になるでしょう。その他、セキュリティ対策を行なっているという証明になるなど、文書管理規程が必要な理由はたくさんあります。

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文書管理規程を作成する目的

文書管理規程を作成する目的(理由)は、企業によって若干異なる部分もありますが、多くの企業に共通する目的は主に4つあります。

  • 不要な文書の削減につながる
  • 業務効率の向上が見込める
  • セキュリティ面でのリスク防止につながる
  • 企業イメージや社会的信用力の向上につながる

1.不要な文書の削減につながる

文書管理規程がなければ、処分の基準やルールがわからないため、本来なら不要な文書でも「一応保管しておこう」という意識が働きがちです。

そして、その結果として必要な文書が不要な文書の中に紛れ込んでしまい、すぐに必要な文書を探せなくなる可能性があり、非常に非効率になります。

文書管理規程で文書の処分基準やルールを定めておけば、不要な文書の削減につながるでしょう。

2.業務効率の向上が見込める

文書管理規程があれば、社内の情報共有を円滑に進められます。

部署ごとに文書管理のルールが異なってしまうと、他部署の文書などを容易に探し出せないことから、情報共有に時間がとられてしまう可能性が高くなります。

社内で統一した文書管理規程を作成することにより、業務効率の向上も見込めるでしょう。

3.セキュリティ面でのリスク防止につながる

文書管理規程は、業務の効率化や不要な文書の削減のためだけに作成するわけではありません。

文書管理規程があれば、責任の所在が明らかになり、不正行為が起きづらくなります。したがって、情報漏洩や改ざんなどの不正好位を防ぐことができ、セキュリティ面でのリスクの防止にもつながるというわけです。

また、重要文書の持ち出しのルールも作成すれば、文書の紛失を防ぐことができ、m個人情報や機密情報へのアクセス権限を制限すれば、情報漏洩を防ぐこともできるでしょう。

業務効率を上げることも大切ですが、これだけインターネットが普及している現在では、セキュリティ面の強化はとても重要です。

一度情報漏洩があると、社会的信用を取り戻すのに非常に時間がかかるため、文書管理規程を作成すれば、セキュリティ面でリスク防止につながるでしょう。

4.企業イメージや社会的な信用力の向上につながる

文書管理規程を作成し、文書管理規程があることを外部に告知すれば、企業イメージや社会的信用力の向上にもつながります。

なぜなら、文書管理規程があると、ルールに沿って情報管理をしていることから、安心して取引できる企業だと認知されるためです。特に、近年は情報漏洩などのリスクが以前に比べ高まっています。

また、先ほど述べたとおり、一度情報漏洩があると、その信頼を取り戻すには大変な労力と時間が必要です。

したがって、文書管理規程を作成して外部に公表するなど、あらかじめしっかりと情報漏洩に対する対策を行い、企業イメージや社会的信用力を向上させるようにしましょう。

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文書管理規程の作り方

文書管理規程の一般的な作り方について説明をします。

  • 項目の設定
  • 社内への通達

1.項目の設定

まずは以下の項目の設定を行いましょう。

  • 適用範囲
  • 保管・保存期間
  • 参照・編集
  • 責任部署
  • 文書の廃棄
  • 規程の変更
  • 規程違反への対処

各項目の設定方法を順に見ていきましょう。

適用範囲

「適用範囲」の項目には、文書管理規程の適用範囲のルールを明確に定めるようにしましょう。

基本的には社内で利用するすべての文書が適用範囲になりますが、紙文書だけを対象にするのか、電子記録も含めるのかなどの適用範囲を明確にルール化するようにしてください。

個人が作成した文書についても、どの程度まで文書管理規程の適用範囲にするかを明記することによって過剰な保管を防ぐことが可能です。

不要な文書が多く残ってしまうと、業務効率を妨げてしまうので、こちらについてもしっかり適用範囲のルールを明確にしておきましょう。

また、適用範囲を明記しておかなければ、後々トラブルに発展してしまう可能性もあります。そのような事態にならないためにも、適用範囲は必ず明記するようにしましょう。

保管方法・保存期間

「保管方法や保存期間」の項目には、文書の保管方法や保存期間のルールについて定めるようにしましょう。

保管の責任者や担当部署・保管方法・保存期間や保存期限を明確にしなければ、後々トラブルになる可能性もあり、さらには情報漏洩の原因にもなるでしょう。保管方法や保存期間などについては、文書管理規程の肝になる部分になりますので、法令の規定も遵守するとともに、しっかりルール化するようにしましょう。

特に、責任者については、万が一トラブルが起きたときに、社内処分などをしやすくなり、一定の秩序が保たれるため、必ず定めることが重要です。

なお、複製物(コピー)の取り扱いやファイル名の付け方も、保管方法に含まれるので、忘れずに定めておきましょう。

参照・編集

「参照・編集」の項目には、文書の参照や編集ができる権限の範囲などについてルールを定めておきましょう。

すべての従業員がアクセスできる文書もあれば、一部の従業員しかアクセスできないようにするべき文書もあるため、文書の内容や重要度によって参照や編集ができる権限の範囲をあらかじめ定めておかないと後々トラブルになるでしょう。

特に機密情報については、倉庫やキャビネの施錠管理やデータのアクセス権を制限しなければ情報漏洩の原因にもなります。

情報漏洩があると、信頼を取り戻すためには、多くの労力と時間が必要になるので、この項目についても特に注意してルールを定めるようにしましょう。

責任部署

「責任部署」の項目には、文書の責任部署についてもルールを明記しましょう。

一般的には文書を作成した部署の部長などの責任者が責任を負いますが、重要文書などについては、責任者を役員などにするケースもあるでしょう。

あらかじめ責任部署を決めておかないとトラブルが発生した際、適切な処分を下せなくなってしまいます。

ひいては社会の秩序すら乱す原因にもなりかねないので、責任部署についてもしっかり文書管理規程でルールを定めるようにしてください。

文書の廃棄

「文書の廃棄」の項目には、文書の廃棄の手順や廃棄方法についてのルールを定めるようにしましょう。

たとえば、重要文書については、長めに保存期間を設定し、重要度がそこまで高くない文書については、短めの保存期間を設定するなど、監理コストを削減するためにも、文書ごとに必要に応じて保管期間を変える必要があります。

また、文書が紙か電子かで、溶解処理をするか、データを削除するかなど、廃棄方法が異なるため、文書の種類ごとに明確に分けてそれぞれルールを定めるようにしましょう。

規程の変更

「規程の変更」の項目には、文書管理規程の変更方法についてのルールを定めるようにしましょう。

文書管理規程を変更する場合の手続きや変更する際の最終責任者などについて、事前に定めておかなければ、責任の所在も不明確になり、文書管理規程自体の効力が薄まってしまうためです。

文書管理規程の効力を維持するためにも、必ず文書管理規程の変更方法について事前にルールを定めておきましょう。

規程違反への対処

「規程違反への対処」の項目には、文書管理規程に違反した場合の対処方法や罰則についてルールを定めておきましょう。

これらをを事前にルール化しておかなければ、従業員は「違反するのが当たり前」「違反しても問題ない」と考えるようになり、違反が日常化し、文書管理規程自体の効力が薄まってしまいます。

違反するのが当たり前になってしまっては、全く文書管理規程の意味がなくなってしまうので、文書管理規程違反への対処方法や罰則については厳格にルールを定めるようにしてください。

なお、文書の保存期間については、法律で規定されていることも多いため、保存期間の変更に関する法改正がなされた場合には、合わせて文書管理規程の変更も必要となる点にも注意しましょう。

2.社内へ通知

全従業員がいつでも文書管理規程を閲覧・確認することができるよう、必ず文書管理規程を社内に周知するようにしましょう。

基本的には、社内のイントラネットに掲載したり、変更の都度・メールなどで一斉通知するなどの方法で周知させるのが一般的です。

さらに、部署ごとに文書管理規程を浸透させる担当者を決めておき、その責任者を中心に勉強会などを開くのも良いでしょう。なぜなら、いくら文書管理規程を作成して全従業員に周知したとしても、内容を理解してもらわなければ何の意味もないためです。

また、文書管理規程を作成したら終わりではなく、実際に運用をしてみて、不都合がないかをチェックするのも重要です。

今日では、電子メールやチャットなどインターネットで社内外でやりとりを行うのは一般的になりましたが、つい数十年前までは紙でのやりとりが中心でした。

時代とともにビジネスの方法は大きく変わるので、その都度、文書管理規程も変える必要があり、定期的に文書の保管の状態や保存期間、廃棄方法や手順などを部署ごとにチェックすることにより、より良いものに変更できるはずです。

文書管理規程を作成した者だけで変更をするのではなく、実際に運用している従業員の意見を吸い上げた上で、より良い文書管理規程を作成する体制を構築するようにしましょう。

なお、セキュリティポリシーや、内部統制、個人情報の保護など、他の重要な周知事項も含めて社内教育を行えば、より情報漏洩に関する危機意識を認識させることができるため、文書管理規程を周知させる方法としては、有効な方法といえるでしょう。

文書管理システムのメリット・デメリット|主な機能や目的を解説!

文書管理規程作成時の注意点

これまで、文書管理規程の定義から、その目的、作り方などについて、詳しく説明してきました。

情報漏洩のリスクヘッジや、情報共有の推進化を図れる文書管理規程ですが、誤った作り方をするとかえって状況を悪化させる恐れもあります。

多くの企業では、文書管理規程を作成し、運用して不都合がある部分は改定を繰り返しているのが大半であり、従業員を多く抱える企業では特に統一ルールを定めた文書管理規程の作成は欠かせません。

文書管理規程を作成する際には、ここで紹介するポイントをぜひ押さえておきましょう。

運用ルールの策定が必要

文書管理規程は、先ほど説明したとおり、現場に合わせた項目を作成して、文書管理についての適用範囲・保管方法・保存期間・廃棄方法などについて規定したものですが、この規程はあくまでも基本的な事項を定めた法律のようなものです。

つまり、文書管理規程には、「どの文書をどのように管理すればよいか」という具体的な内容は記載されていないため、こうした実際の運用ルールを記載した「文書管理マニュアル」を策定しておく必要があります。

そして、この運用ルールともいうべき「文書管理マニュアル」策定時のポイントを2つ順に紹介します。

ライフサイクルにあわせる

運用ルールを策定する際にも、「作成→共有→保管→保存→廃棄」という文書のライフサイクルに分けてルールを策定します。

作成が完了した文書について、どのように共有・保管・保存すべきか、どの文書を廃棄してよいのかのルールを明確にしておけば、不要な文書を保管・保存せずに済むでしょう。

ライフサイクルの各フェーズに合わせて文書を管理し、廃棄すべき文書は必ず廃棄できるようになれば、常に文書が整理された状態を保てるはずです。

紙の文書とデジタル文書(電子文書)で分類する

運用ルールを策定する際には、紙の文書とデジタル文書の取り扱いも分けてルール化しておきましょう。

文書を紙で作成するのか、データで作成するのかで取り扱いは大きく異なります。

紙の文書とデジタル文書の2パターンに分けて運用ルールを策定しておけば、分かりやすいため、誤認、管理ミス、質問対応の時間などを減らせるはずです。

文書管理規程を企業に取り入れてトラブルを未然に防ごう

文書管理規程は情報漏洩を防ぐ効果があり、また社内業務効率化のためにも非常に重要な規程で文書管理規程がなければ、情報漏洩のリスクが高まるとともに社内での情報共有が円滑にできなくなる可能性があります。

企業に合った文書管理規程を作成し、従業員に周知させ、運用していくのは大変な作業です。

しかし、この作業を行わなければ、情報漏洩などが発生し、より大変な労力や時間を費やし、その上、企業イメージまでも低下してしまう可能性があります。

文書管理規程についてその目的や重要性を理解した上で、できるだけ早く実際に取り入れてトラブルを未然に防ぐようにしましょう。

なお、その際には、文書管理規程だけ作成して終わりではなく、具体的な運用ルールを定めた文書管理マニュアルも策定する必要があります。文書のライフサイクルごとに、紙の文書とデジタル文書に分けて、ルールを作成することが大切です。

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