グループウェアの導入を成功させる手順|導入する際の注意点
業務効率化を実現するため導入する企業が増えているグループウェア。しかし、グループウェアに馴染みがない場合、導入の際に不安に思う社員も出てくるかもしれません。本記事では、そんなグループウェアの導入を成功させる手順について、注意点などを徹底解説していきます。
目次
グループウェアとは?
グループウェアは、共同作業を効率化するためのソフトウェアであり、企業内の情報を共有し、管理するためのツールです。
メールやスケジュール管理、ファイル共有、掲示板、タスク管理など、業務に必要な機能を一元的に管理し、社内のコミュニケーションの円滑化や作業の効率化を図ります。具体的には、社員間の情報共有やプロジェクト管理、遠隔地とのコミュニケーションなど、多岐にわたる用途で利用されています。
デジタル化が進む現代社会で、グループウェアの導入は企業の生産性向上に大いに寄与します。
グループウェアの導入前に必要な準備
グループウェアの導入を成功させるには、事前の準備が大切です。検討段階での入念な確認や社内の調整をおこなうことで、スムーズに導入を進めることができます。
ここでは、グループウェアの導入前に必要な準備について解説します。
導入目的を明確にする
一口にグループウェアといっても、製品によって搭載されている機能や特徴、料金はさまざまです。自社のニーズに適した製品を選定するためには、導入目的に応じて必要な機能を見極める必要があります。
まずは自社の業務における課題を洗い出し、グループウェアの導入目的を明確化しましょう。コミュニケーションの活性化や情報共有の効率化、業務プロセスの改善といった目的を明らかにすることで、自ずと必要な機能や製品、プランが絞られてきます。
同時に、導入や運用にかかるコストもイメージしやすくなるため、予算と照らし合わせながら製品を検討していきましょう。
社内への周知を徹底する
グループウェアの導入にあたり、これまでの業務フローやオペレーションの変更が発生します。スムーズに導入を進めるには、社内への周知を徹底し、社員からの理解を得なければなりません。
導入前には、グループウェアの目的や機能、得られるメリットを社内で広く共有しましょう。また、社員からのフィードバックを積極的に取り入れることで、ツールの利用意欲を高めるとともに、必要な改善点を見つけ出すこともできます。
無料トライアルを活用する
多くのグループウェアでは無料のトライアル期間が設けられています。トライアル期間を通して、実際の画面や機能、操作性を確認することで、導入後のイメージを具体的に持つことができます。また、実際に使ってみることで見えてくる課題もあるため、積極的に無料トライアルを活用し、使用感を確かめてみましょう。
グループウェアの導入を成功させるための手順
グループウェア導入の成功は、適切な手順とスムーズな運用開始がカギとなります。具体的な導入手順は以下の通りです。
- 運用マニュアルの作成
- 一部の部署で試験運用
- 社内説明会の実施
- フォロー体制の構築
グループウェアの導入を成功させるための手順について、それぞれ詳しくみていきましょう。
1.運用マニュアルの作成
グループウェアを導入する際の最初のステップは、運用マニュアルの作成です。すべての社員がグループウェアの各機能を理解し、最大限に活用できるようにするには、現実的で詳細なマニュアルが欠かせません。
マニュアルを作成する際は、基本的なログイン方法から各機能の詳細な操作方法、さらには具体的な使用シーンに至るまで網羅しましょう。また、グループウェアの提供元から提供される操作説明書などの資料を活用するとともに、実際にシステムを操作しながら自社の業務に合わせてカスタマイズすることも重要です。
2.一部の部署で試験運用
運用マニュアルが完成したら、次におこなうべきステップは試験運用です。
いきなり全社で運用しようとすると、導入後に変更が発生するたびに全社的なアナウンスが必要となるため、混乱を招きかねません。まずは一部の部署に試験導入し、運用マニュアルに即した実際の操作感や各機能の利便性、遭遇する問題点などを明らかにしましょう。
フィードバックを得ることで、他の部署への展開前に運用マニュアルの改善やシステム設定の最適化を行えるため、全社展開時の混乱を最小限に抑え、効果的な運用へとつなげることができます。
3.社内説明会の実施
グループウェアに限らず、新しいシステムを導入する際は既存業務フローやオペレーションに変更が生じるため、現場から理解を得られないことは少なくありません。また、ITリテラシーの低い社員がいる場合は、グループウェアを使いこなせず、適切な効果を得られない可能性もあります。
スムーズに導入を進めるためには、全社員を対象にグループウェアの利用目的、利便性、運用マニュアルについて説明することが大切です。あわせて、試験運用をおこなった部署からのフィードバックを共有し、具体的な使用例や得られた効果についても紹介しましょう。
全社員がグループウェアを適切に利用する意義を理解し、積極的に取り組む姿勢を育てることが期待できます。
4.フォロー体制の構築
グループウェア導入後も、全社員が問題なく使えるようになるまでには時間がかかります。新しい業務フローやオペレーションに慣れるまでは、業務に支障が出ることも考えられるため、疑問やトラブルに迅速に対応できる体制を構築しておくことが重要です。
また、運用する中で出てきた意見や疑問などをまとめてQ&Aを作成するのも有効です。繰り返し同じ質問に対応する手間が減らせるため、情報システム部門の担当者の負担を軽減できるでしょう。
そのほか、定期的なミーティングや勉強会の開催など、学習機会を設けることも大切です。グループウェアの活用を現場に浸透させるためにも、導入初期は特に積極的なサポートをおこない、社員一人ひとりのモチベーションを高めていきましょう。
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グループウェアを導入する際の注意点
グループウェアの導入を成功させるためには、製品の選定にあたって気を付けるべきポイントがいくつかあります。
ここでは、グループウェアを導入する際の注意点について解説します。
誰にでも使いやすい製品を選ぶ
グループウェアの導入を成功させるためには、社員全員が使いやすい製品を選ばなければなりません。ITツールへの苦手意識がある社員でも操作しやすいよう、シンプルな管理画面や直感的なインターフェースのものを選びましょう。
さらに、短時間での操作学習が可能であることも重要です。グループウェアの操作や活用に関する研修や教育が必要な場合でも、それが簡単におこなえる製品を選ぶことで、業務への影響を最小限に抑えられます。
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セキュリティへの対策を講じる
グループウェアは、重要な企業情報を一元的に管理・共有するツールとなるため、情報の漏洩や不正アクセスに対する対策が必要です。
グループウェアを導入する際は、データ暗号化や二段階認証、アクセス権限の細かい設定、不正アクセスの検知といったセキュリティ機能が搭載されている製品を選びましょう。
また、クラウド型のシステムの場合、グループウェア上のデータはベンダーが管理するサーバーに保存されるため、ベンダー側のセキュリティ体制をチェックすることも大切です。プライバシーマークやISO27001(情報セキュリティマネジメント)の認証を取得している企業の製品であれば、より安心感が高いといえます。
必要な機能が搭載されている製品を選ぶ
グループウェアの効果を最大限に活用するためには、組織のニーズに合った機能を持つ製品を選ぶことが重要です。
グループウェアには、主にプロジェクト管理機能やスケジュール共有、文書管理、メッセージングなどの機能が搭載されていますが、何が必要であるかは業務内容や導入目的により異なります。
機能選定の際には、ベンダーとのミーティングで具体的な使用シーンを共有し、無料トライアルやデモで実際の使用感を確認することをおすすめします。また、将来的に必要になりそうな機能を想定し、スケーラビリティのあるシステムを選ぶことも大切です。
グループウェアの導入を成功させる手順を徹底しよう
グループウェアの導入を成功させるには、運用マニュアルの作成から試験運用、社内説明会、フォロー体制の構築に至るまでの各手順を、しっかり押さえることが大切です。また、導入目的を明確にしたり、社内の周知を徹底したりなどの入念な事前準備も欠かせません。
グループウェアの導入効果を最大化できるよう、本記事で紹介した導入手順や導入する際の注意点を踏まえ、準備を進めていきましょう。
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