グループウェアの導入はペーパーレス化につながる?導入事例や活用方法
近年、グループウェアを活用してペーパーレスを推進する企業が増えています。しかし、具体的にどのように活用すればペーパーレスにつながるのかわからないという方も多いでしょう。そこで本記事では、ペーパーレスにつながるグループウェアの具体的活用方法について解説していきます。
目次
ペーパーレスとは?
ペーパーレスとは、社内資料やマニュアルなどで紙を使わずに全て電子化してWeb上で閲覧・管理することです。具体的には、情報を紙や書類として保存・管理するのではなく、システム上のデータで保存・管理することを指します。
近年、IT技術の進化やクラウドサービスの普及に伴い、多くの企業や組織がペーパーレスに取り組むようになりました。しかもその動きは加速しています。
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ペーパーレスの実現につながるグループウェアの機能
ペーパーレスを推進する上で役立つツールのひとつが、グループウェアです。グループウェアとは、組織内の情報共有やコミュニケーションを効率化するソフトウェアの総称で、ペーパーレスを実現する次のような機能を搭載しています。
ファイル共有機能
ファイル共有機能は、組織内のメンバー間で、データ化した資料や文書を共有できる機能です。
文書の印刷や配布が不要となり、ペーパーレスが実現できます。また、閲覧だけではなく、権限のあるメンバーであればデータの編集や修正も可能です。
Web会議機能
Web会議機能を利用することで、遠隔地にいるメンバーともビデオや音声を通じてリアルタイムのコミュニケーションが可能となります。
これまで対面の会議では、資料を印刷して配布していました。しかしWeb会議の機能を使えば、あらかじめシステムに保管・共有したデータを資料として議論を進めることができます。
タスク管理機能
タスク管理機能は、プロジェクトや業務の進捗状況を管理・共有する機能です。
従来の紙ベースのスケジュール表やタスクリストに代わり、システム上でタスクの割り当てや進捗状況の確認が行えます。スケジュール表やタスクリストを印刷する必要がないため準備の手間が省けると同時に、ペーパーレスも実現可能です。
▷グループウェアの導入を成功させる手順|導入する際の注意点
ペーパーレスに向けたグループウェアの具体的な活用方法
グループウェアの機能により、どのようにペーパーレスが実現できるのか、もう少し具体的な活用方法を見てみましょう。
日報管理機能での日報作成と提出
上司への日報提出を義務づけている企業の中には、印刷や手書きなど紙ベースで行っているケースも少なくないでしょう。毎日のこととなると、内容の確認はもちろん、日報の管理にも手間がかかります。
しかし、日報管理機能を搭載しているグループウェアを利用すれば、データでの日報管理が可能です。提出もチェックがスムーズにできるだけでなく、検索や参照も容易にできます。
ファイル共有機能での資料やデータ共有
ファイル共有機能を活用すれば、さまざまな資料やデータを共有することができます。この機能があれば、会議やプレゼンテーションのたびに資料の印刷や配布をする必要がありません。製本ミス、部数不足などのトラブルも回避できます。
システム上で共有することにより、最新の情報をリアルタイムで更新・共有できることもポイントです。
ワークフロー機能での各種申請
ワークフロー機能を使用することで、経費精算や休暇申請などの各種申請もシステム上で行うことができます。
従来、これらの申請は紙の書類で行われており、承認者がいない場合には申請が進まなかったり、許可をするためだけに出社しなければならなかったりと非常に手間になっていました。しかし、ワークフロー機能を導入すれば画面上での申請〜承認作業ができて時間削減にもつながります。
▷グループウェアの使い方|仕組みや最大限に活用する方法
ペーパーレスを実現するメリット
ペーパーレスは、単に紙の使用を減らすだけでなく、ビジネスの効率化やリスクの低減など、多岐にわたるメリットをもたらします。主なメリットは次のとおりです。
さまざまなコストを削減できる
ペーパーレスのメリットの一つは、コスト削減です。用紙、インクなどの印刷備品、書類を保管するファイルやキャビネットなどが不要となり、コストカットにつながります。また、印刷業務、管理や保管に関わる人員も必要なくなるので、人件費も削減できるでしょう。ペーパーレスは、紙にとどまらず、さまざまなコスト削減を実現します。
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申請や稟議の承認がスムーズになる
ペーパーレスのメリットでは、申請や稟議の承認がスムーズになることも挙げられます。
紙ベースの書類では、記入・提出・チェックなどの各ステップで時間がかかっており、ほかの書類に紛れて確認が遅くなったり、時には紛失というトラブルもありました。
しかし、グループウェアの機能を使えば、Web上で承認が進むため、承認の遅延や書類の紛失などはすべて解消可能です。提出と同時に文書を確認し、迅速に承認することで業務がスムーズに流れれば、組織全体の生産性向上にもつながるでしょう。
書類の紛失や情報漏えいのリスクを減らせる
紙ベースの書類は、紛失したり破れたりなどのリスクがつきまといます。第三者の手にも渡りやすく、情報漏えいの懸念もありました。
しかし、適切なグループウェアに搭載されているセキュリティ機能によって、データを適切に保管することによって、これらの懸念は払しょくできます。バックアップ機能によりデータの紛失リスクも低減できるでしょう。
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ペーパーレスを目的に導入されたグループウェアの事例
ペーパーレスは、多くの企業や組織で進められています。ペーパーレスを目的にグループウェアを導入した企業の事例を見てみましょう。
大和ライフネクスト株式会社
大和ライフネクスト株式会社では、紙ベースで行っていた業務の効率化を目指し、グループウェアを導入しました。具体的には、顧客の建物を巡回・点検する際に使われていた「巡回報告書」のデータ化です。
この書類は記入項目が多く、手書きでは時間のかかることがネックでした。文字が判読できない、報告書の提出が遅れるなどのトラブルもあったとのことです。
グループウェアの導入により、手書きよりも詳細な巡回報告書が簡単に作成できるようになり、、9割を超す報告書類のペーパーレスを実現したとのことです。
学校法人 東京農業大学
大学経営では紙が大量に出るといわれています。東京農業大学も例外ではなく、紙を削減することは、経営面においても重要視される問題でした。特に問題となっていたのが、教授会、運営会議など、頻繁に行われる会議です。会議のたびに書類を配布しなければならず、膨大なコストがかかっていたといいます。
その削減のため、システム導入によるペーパーレスを目指しました。具体的には、会議資料は事前に「回覧・レポート」機能で回すこと、書式が決まった文書のPDFでの管理、保存の徹底です。
これによりペーパーレスが実現できたことはもちろん、ウェブ上での仕事完結、リモートワークの推進というメリットも享受しています。
グループウェアを活用してペーパーレスを促進しよう
グループウェアは、組織内の情報共有やコミュニケーションを効率化し、ペーパーレスの推進にも役立つツールです。紙ベースの文書や書類をデータ化して共有できるようになれば、業務の効率化にもつながります。
さらにはコスト削減、環境負荷の軽減にも期待できるでしょう。ぜひグループウェアを導入し、ペーパーレスを推進していきましょう。
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