請求書発行アウトソーシングとは?外注するメリットや料金相場について
月末に業務が集中する・業務フローが細かいなどの理由から、請求業務を外注したいと感じている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、請求書発行アウトソーシングの概要や外注のメリットを紹介します。おすすめのアウトソーシング先も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
請求書発行に関する課題
請求書発行は、ヒューマンエラーの発生やリソース不足などさまざまな課題に直面する可能性があります。ここからは、それぞれの課題について詳しく解説します。
ヒューマンエラーが発生しやすい
請求書を作成する際、一つずつ手作業で項目を入力していると入力ミスや入力漏れなどのヒューマンエラーが発生しやすい点に注意しなければなりません。
ミスが発生すると請求書を再発行する手間がかかるほか、期限を過ぎた場合は取引先にも迷惑がかかります。また、取引先からの信用を損なう可能性もあるため、しっかりと内容を確認する必要があります。
リソースが足りない
請求書の発行業務は、月末に集中しやすい傾向があります。通常業務に加えて請求書の発行も行わなければならないため、特に人手不足の企業ではリソースが足りず残業や休日出勤につながるケースもあるでしょう。
これにより人件費も増加し、企業が負担するコストも増えてしまいます。
請求書発行アウトソーシングとは?
請求書発行アウトソーシングとは、企業経営において必ず発生する請求業務を、外部の代行会社に委託・外注することです。請求データを渡すだけで請求書の印刷から封入、宛名書き、発送までの請求業務を代行してもらえます。
代行できる具体的な業務内容は、以下のとおりです。
- 請求金額の確定
- 請求書作成
- 請求書送付
- 入金の確認
- 入金消込
外注できる作業内容は代行業者やサービスによってさまざまですが、初期費用が安くて定額で1件から依頼できるサービスもあるため、請求業務をアウトソーシングする企業も増えています。
また、中には与信審査・督促・代金の回収などに対応しているサービスもあります。時間がかかる業務の一つである督促業務をアウトソーシングするだけでも、担当者の負担は大きく軽減されるでしょう。
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請求書発行をアウトソーシングするメリット
請求書発行をアウトソーシングすることで、コストの節約や業務効率化などさまざまなメリットが得られます。ここからは、具体的なメリットを4つ紹介します。
請求業務のコストを節約できる
請求業務を外注することで、請求書発行に要していた費用の削減が可能です。自社で請求業務を行う際には、人件費のほかに印刷費や用紙・封筒代などの費用がかかります。
一方で、請求書発行アウトソーシングを活用すれば、代行業者に支払う利用料のみで請求業務を行えます。結果として、請求書発行に要するコストを大幅に節約できるでしょう。
請求業務の効率化が見込める
請求書発行を外注すると、請求業務の効率化が見込めます。請求書作成や印刷、封入などの一連の請求業務を委託することで、担当者は請求データをまとめるだけで済むためです。
また、請求に関する業務を自社で行う場合、転職や退職などで人材の入れ替えが発生した際には引き継ぎが必要になります。しかし、請求業務をアウトソーシングできれば業務自体がなくなり、引き継ぎも必要なくなる点がメリットです。
コア業務にリソースを割ける
請求業務は、請求書作成や発行、印刷や送付など業務内容が多岐にわたります。取引件数が増えれば作業量も増えるため、担当者が請求業務に大きく時間を取られてしまうこともあるでしょう。
しかし、アウトソーシングできれば請求業務からは解放されるため、予算管理や決算業務などのコア業務にリソースを割けるようになります。経理担当者がコア業務に集中できるようになれば、生産性の向上や利益の拡大が見込めるでしょう。
ヒューマンエラーを解消できる
ヒューマンエラーを防止できることも、請求書発行をアウトソーシングするメリットの一つです。
請求金額の計算やデータ入力を手動で行っていると、どんなに気をつけていても入力ミスや請求漏れなどのミスが発生してしまうものです。
これに対して、アウトソーシング先の経理業務代行業者は、多くの作業をシステム化・自動化しています。元となる請求データさえ間違っていなければ、ミスが発生するリスクは限りなく低いといえるでしょう。これによりヒューマンエラーを解消して、差し戻しや請求書再発行の手間を減らせるだけではなく、取引先からの信頼を損なう心配もありません。
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請求書発行をアウトソースする注意点
メリットが大きい請求書発行のアウトソーシングですが、注意すべき点も存在します。ここでは、請求書発行をアウトソーシングする際の注意点を3つ解説します。
社内にノウハウが蓄積されない
自社で請求業務を行っていれば、従業員自らが知識やノウハウを蓄積できます。これにより、トラブルが発生した際も自身で解決することが可能です。
一方で、請求業務をアウトソーシングすると請求に関するノウハウが自社に蓄積されず、トラブルが発生した際も社内だけでは解決できない場合があります。
将来的に自社で請求業務を行う可能性があるなど、社内にノウハウを蓄積したい場合は、社内で対処できない部分のみ外注するとよいでしょう。
▷請求書電子化のメリット・デメリットとは?システム導入の重要性を解説
コストがかさんでしまうリスクがある
請求書発行をアウトソーシングすると、コストがかさむことがあります。例えば、請求書1件ごとに料金が加算される場合は、取引件数が多い企業ではその分コストがかさんでしまうでしょう。
請求書発行の外注に必要な費用は、業務の内容や事業規模、件数や期間などによって異なるのが一般的です。そのため、どこまでの業務をいつまで外注すべきかなどを考慮し、目的にあわせてうまく活用することが重要です。
中には無料トライアルを用意しているサービスもあるため、使用感の確認や検討材料として利用してみるのもよいでしょう。
イレギュラーに対応できない場合がある
請求書の不備や誤請求などの緊急トラブルやイレギュラーに対して、柔軟に対処できない可能性があることも請求書発行をアウトソーシングする際のデメリットです。
もし請求書に不備や誤請求があった場合、外注先に変更依頼をして訂正・再発行してもらう必要があるため、社内での対応に比べて時間を要します。万が一内容の変更などの対応期日が定められている場合は、タイミングによっては受け付けてもらえない可能性もあるので注意しましょう。また、契約範囲外の業務には対応してもらえないケースもあることから、事前の確認が必須です。
請求業務のアウトソース先の選び方
「請求業務のアウトソース先の選び方がわからない」とお悩みの担当者の方も多いのではないでしょうか。そこでここからは、初めて請求業務をアウトソーシングする方向けに3つの選び方を解説します。
費用で選ぶ
請求書発行のアウトソーシングサービスは、代行業者によって費用が大きく異なります。そのため費用をよく確認して、予算内で収まるサービスを選びましょう。
また、十分な費用対効果が見込めるかという点も重要なポイントです。事前に見積もりを依頼して、正確な費用を把握しておくことをおすすめします。
依頼できる業務で選ぶ
アウトソース先を選ぶ際は、まず依頼できる業務内容を確認しましょう。代行業者によって対応範囲は大きく異なるため、以下のようなポイントを中心に確認してみてください。
- 最小ロット数
- 対応可能な最大件数
- 依頼できる業務の範囲・内容
- 依頼から対応完了までの日数
- サポート体制の充実度
滞りなく請求業務を進めるためにも、自社のニーズにあうサービスを選ぶことが大切です。
実績で選ぶ
代行業者の実績も確認しておきたいポイントの一つです。実績が豊富であれば、それだけさまざまな経験やノウハウを持ち合わせており、柔軟な対応が期待できます。
対応事例数や導入企業数などをホームページに記載している業者であれば、他社と比較しやすいでしょう。
しかし、実績が豊富だからといって必ず自社が満足できるサービスを提供してもらえるとは限りません。実績以外に、依頼できる範囲や料金についても必ず確認しましょう。
実績が豊富な請求業務のアウトソーシング先
ここからは、実績が豊富な請求業務のアウトソーシング先を2つ紹介します。依頼できる範囲や料金などを比較しながら、自社のニーズを満たすサービスを選んでみてください。
Chatwork アシスタント
Chatwork アシスタントは、幅広い業務の代行に対応する業務代行サービスです。請求業務のほか、労務や総務、採用や営業、事務まで自社のさまざまな業務を代行してもらえます。
請求業務では、請求書の発行や送付、入金データ管理や消込作業、仕訳登録など一連の業務をすべて委託できます。請求業務のほかに経費精算や年次処理、買掛管理なども行えるため、経理担当者の負担を大幅に軽減可能です。
契約期間に縛りがなく、必要な時に依頼できる点がメリットです。作業可能な実働時間があらかじめ決められており、請求業務の完了時点で実働時間が余っていれば、ほかの業務を依頼するなど柔軟に活用できます。
提供元 | 株式会社kubellパートナー |
初期費用 | 無料 |
料金プラン |
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機能・特徴 | 売掛管理、買掛管理、経費精算、年次処理、顧問税理士と連携、クラウドサービス導入支援、複数業務を自由に組み合わせて依頼できる柔軟なプランなど |
URL | 公式サイト |
請求まるなげロボ
請求まるなげロボは、請求業務に特化したアウトソーシングサービスです。決済代行業で20年以上の実績があります。毎月の請求情報をシステム上にアップロードすれば、請求書の発行や送付、集金や入金消込まですべて委託できます。
最大の特徴は、審査に通過した債権に関しては売掛金の100%保証がある点です。万が一何らかの事情で取引先から支払いがない場合でも、売掛金を保証して代金を一括入金してもらえます。そのため、入金遅延や貸し倒れの心配がなく日々の業務に集中することが可能です。
提供元 | 株式会社ROBOT PAYMENT |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | 専用プラットフォームで未収率を可視化、債権を全額保証、導入・定着支援、売上/会計データ生成など |
URL | 公式サイト |
自社に適したアウトソーシング先を選定しよう
請求書発行のアウトソーシングは、請求業務の効率化や費用削減、人的ミスの防止など、さまざまなメリットがあります。
一方で、情報漏洩のリスクや自社システムと連携できない場合があるなどのデメリットも考えられるため、目的や用途にあわせて外注先を選ぶことが重要です。本記事で紹介したおすすめのアウトソーシング先も参考にしながら、自社のニーズを満たせるサービスを選んで請求業務の効率化・最適化を実現しましょう。
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