IVR(自動音声応答)のおすすめ12選比較|選ぶ際のポイントやメリットを解説
自動音声ガイダンスによって、顧客からの電話を受信し、問い合わせ対応の迅速化や省人化を図るIVR(自動音声応答)を導入する企業が増えています。そこでここでは、システムを選ぶ際のポイントや運用メリットのほか、おすすめのIVRシステムを12種類比較・紹介していきます。導入時の判断材料として、ぜひお役立てください。
目次
IVR(自動音声応答)とは?
IVR(自動音声応答)とは、顧客からかかってきた問い合わせなどの電話を、自動音声ガイダンスなどの自動応答で対応するシステムのことです。
カスタマーサービスなどに問い合わせをした際、「○○○のお問い合わせは1を、▲▲▲のお問い合わせは2を押してください」などの音声ガイダンスを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
IVRの活用は、適切な担当オペレーターへの取次、そして、取次業務そのものの自動化により、的確かつ迅速な問い合わせ対応が実現するため、業務効率やサービス品質を高める結果につながるのです。そのため、IVRは主にコールセンター業務などで欠かせないシステムの一つとなっています。
IVR(自動音声応答)の機能
採用するシステムによって違いはあるものの、IVRの主要機能は次の通りです。
- 要件別の受電の振り分け
- あふれ呼(※)の自動音声対応
- よくある質問の自動音声対応
- 会員情報などの自動照会
- コールバック予約機能
- 営業時間外や掛け直しのお願いといった自動アナウンス
- 通話録音機能
※電話回線数をオーバーした受電。つながらないコールのこと。
上記のほか、既存顧客管理システムなど顧客データベースと連携することで、架電から自動音声によるキャンペーンのご案内などを全て自動化する機能を備えたシステムもあります。
IVR(自動音声応答)を導入する際の選び方
IVRにもさまざまな製品があり、それぞれに機能の違いなどの特徴があります。導入目的や社内の状況などと照らし合わせつつ、主に以下4点の選び方のポイントを比較した上で、選ぶようにしましょう。
導入形態で選ぶ
IVRには「クラウド型」「オンプレミス型」の2種類に大別されます。オンプレミス型は自社サーバー内にIVRのシステムを構築するため、セキュリティ対策や自社オリジナルのカスタマイズがしやすいメリットがある反面、導入費用が高額になる傾向があります。
一方、クラウド型のIVRは、すでにクラウドに構築されたシステムにインターネットを介してアクセスし、その機能を使うため、使用中は月額や年額といった定額利用料が発生し続けるものの、初期費用をセーブして導入できる点が特徴です。
利用する機能から選ぶ
IVRには、さまざまな機能が搭載されているため、自社の問い合わせ対応に必要な機能を洗い出し、搭載機能を見定めて選ぶのも重要です。ただし、クラウド型の場合、機能の充実度合いに比例して、定額料金も上がっていきます。
必要な機能を精査せずに、安心材料として、とりあえず多機能なシステムを選んでしまうと、後々、ランニングコストが嵩んでしまうこともあるため気をつけましょう。
同時通話数から選ぶ
同時通話数でサービスを選ぶのも重要なポイントです。同時通話数とは、同時に受発信できる件数を指します。たとえば、特定の時期やプロモーションにより問い合わせ数が激増するといった状況が想定される場合には、それに耐え得る同時通話数がなければ、顧客は「ずっと電話がつながらない」状態になってしまいます。
日々どの程度の受発信を行っているかを把握した上で、通話件数が多いようであれば、同時通話件数に制限のないサービスを選んでおくと安心です。
サポート体制から選ぶ
IVR導入後のサポートは、ベンダーによって異なります。
そのため、不具合や質問が生じた際の問い合わせ方法や対応方法、カスタマーサービスの受付時間などは必ず事前に確認します。特に初めてIVRシステムを導入する際には、専門スタッフによる導入サポートが受けられたり、メールやチャットではなく、電話での問い合わせできるベンダーを選だりするなど、手厚いサポート体制のあるシステムを選ぶと良いでしょう。
おすすめのIVR(自動音声応答)12選を比較
ここからは、おすすめのIVR12選について機能や特徴などを紹介していきます。
IVRy
IVRyのAI音声による自動応答では、あらかじめ録音が必要ないことから、自由に案内内容を設定することができます。問い合わせ内容や窓口となる部署などで機能を使い分けることもでき、柔軟な問い合わせ対応を可能にしてくれます。
提供元 | 株式会社IVRy |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
※別途通話料などが発生 |
導入企業数 | 累計アカウント数5,000件(2023年1月30日時点) |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
\資料請求は完全無料!/
IVRyの資料請求はこちら>>DXでんわ
DXでんわは、テレワークにも対応できるIVRです。近年は、コールセンター業務でもテレワークを導入している企業が多いため、テレワーク環境下でも使えるIVRを探している企業におすすめです。
提供元 | メディアリンク株式会社 |
初期費用 | 55,000円(税込) |
料金プラン | ◆エントリープラン
◆スタンダードプラン
※どちらも最低利用期間:6カ月 |
機能・特徴 | 音声録音・テキスト化 |
URL | 公式サイト |
\資料請求は完全無料!/
DXでんわの資料請求はこちら>>Media Voice
Media Voiceでは、目的に合わせて4種類の機能プランからIVRを導入することが可能です。必要な機能のみを使用でき、かつ、最短で申し込み当日の利用も可能。音声の種類をカスタマイズして設定できるため、問い合わせ内容に応じた音声のトーンを使い分けることもできます。
提供元 | メディアリンク株式会社 |
初期費用 |
オンプレミス型
|
料金プラン |
自動受付IVR
オンプレミス型
|
機能・特徴 |
|
URL | 公式サイト |
AI電話対応さくらさん
ChatGPTを搭載したAI電話対応さくらさんでは、用意されたシナリオ以外の問い合わせや会話もAIがChatGPTを活用して対応。電話対応業務の着実な自動化が進められます。また、電話対応だけでなく、サービス情報案内やデータ管理などの機能も搭載しており、業務を包括的に効率化できる点も魅力です。
提供元 | 株式会社ティファナ・ドットコム |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
VoiceMall
VoiceMallでは、双方向発信オプション機能により、在宅勤務中のコールセンター担当者へと受電を取り次ぐことが可能です。多様な働き方に対応できる機能は、人材確保の面でも役立つでしょう。
提供元 | NTTテクノクロス株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
Zendesk for service
Zendesk for serviceでは、学習を積んだAIが通話者の感情などを検知しながら対応してくれます。自動音声や自動ガイダンスによる対応は「イライラする」といった声は、少なからず聞かれます。その点、感情に寄り添った対応ができるのは、独自の強みといえるでしょう。
提供元 | Zendesk, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 月払い
年払い
|
導入企業数 | 世界10万社以上 |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
AIコンシェルジュ
AIコンシェルジュのAI対話機能では問い合わせの意図をAIが解釈し、「提案」できる点が最大の特徴です。顧客からの幅広い問い合わせ内容にも対応できることから、サービス品質が向上するだけでなく、電話対応業務の大幅な効率化・省人化も実現できるでしょう。
提供元 | 株式会社TACT |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
自動受付IVR
導入実績500社以上を誇る自動受付IVRでは、音声やコールフローなどの設定をWeb管理画面より変更できます。時期や自社の事業状況によって設定の変更が生じる際にも、ベンダーを通すことなく、社内で速やかに対応できる利便性は、対応スピードを重視する企業においてうってつけといえます。
提供元 | 株式会社電話放送局 |
初期費用 | 30万円~ |
料金プラン | 15万円~/月 |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
LINE AiCall
LINE AiCallは、LINEとの連携が可能なIVRシステムです。顧客コミュニケーションを公式LINEアカウントで行う企業も増えている中、利用率が80%を超えるとも言われるメッセンジャーアプリとのスムーズな連携は、CXの向上にも役立ちます。
提供元 | ワークスモバイルジャパン株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
モバイルウェブ ビジュアルIVR
モバイルウェブ ビジュアルIVRでは、問い合わせの受電があった電話に対してSMSを通じてメッセージ送信を行い、Webサイトを案内します。Webへの誘導による顧客の自己解決サポートは、長々と音声ガイダンスを聞かされる顧客のストレス低減にもつながるでしょう。また、顧客対応にかかるオペレーターの稼働時間削減にも直結します。
提供元 | NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 |
初期費用 | 15,000円~ |
料金プラン | 30,000円~/月 |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
callnavigator
callnavigatorは、オフィス・店舗での利用に特化し、必要最低限の機能に絞ることで、月2728円〜と、低コストで導入することができるサービスです。最短1ヶ月から利用できるため、短期間のみIVRを導入したいなど、フレキシブルな利用も可能です。
提供元 | コスモバリュー株式会社 |
初期費用 |
|
料金プラン |
予約機能プラン
|
機能・特徴 | 複数音声ガイダンスに対応 最短1ヶ月から利用可能 |
URL | 公式サイト |
じゃんじゃんコール
じゃんじゃんコールは、留守番電話から注文受付まで、さまざまなシチュエーションの電話対応が可能なIVRです。問い合わせ対応以外の、あらゆる電話対応の効率化ができるサービスをお探しの場合は、一度チェックしてみると良いでしょう。
提供元 | 株式会社メテム |
初期費用 | 33,000円 |
料金プラン | 基本構成:16,280円(税込)/月 |
機能・特徴 |
など |
URL | 公式サイト |
IVR(自動音声応答)の導入によるメリット
IVRを活用したさまざまなサービスが提供される中で、実際に導入した際に得られるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。導入によって期待できる効果やメリットを確認していきましょう。
自動化による業務負担の軽減
電話応対の自動化は、オペレーターの負担軽減や稼働時間の削減に直結します。
受電時の取次作業が自動化されるほか、Webへの誘導による自己解決を促す機能を搭載したシステムを導入することで、オペレーターが「人の対応」を必要とする問い合わせに集中できる点は、作業時間の削減とサービス品質向上の両立を実現するでしょう。
顧客満足度の向上
IVRの基本機能である用件別の受電の振り分けは、オペレーターによる対応が必要な顧客をあらかじめ絞った上でオペレーターへ取り次がれるため、顧客における電話対応の待ち時間軽減にもつながります。
特に、トラブルなどのお困りごと発生時のスピーディーな対応は、そのままサービスや自社ブランドの信頼感・満足度へと反映されます。迅速な顧客対応は、顧客満足度の向上を実現するのです。
無駄の少ない人員配分が可能
IVRによる業務の自動化により、人が介入する作業が低減されることから、人的リソースの最適化も可能となるでしょう。
組織内で人員配分を見直したり、コアな業務に注力したり、など、より事業成長につながる組織変革が行えるようになることは、長期的な視点において、組織全体に影響のある大きなメリットといえます。
IVR(自動音声応答)の導入によるデメリット
メリットがある一方で、IVRを導入することで生じるデメリットもいくつかあります。ここで紹介するデメリットを参考に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
自動応答に手間を感じる人が一定数いる
自動応答は企業側にとっては便利ですが、顧客にとっては、長々と音声ガイダンスを聞くことが手間やストレスになることもあります。自動音声に従って番号を押す、さらに自動音声が流れて〜、といったプロセスを繰り返すのは、確かに面倒に感じることもあるでしょう。
どうしても、このような融通の利かない対応に苛立ちを覚える顧客が一定数いることは事前に把握しておくべきといえます。
設定によって回答の精度が落ちる
IVRの設定を詳細に設定しすぎてしまうと、逆に回答の精度が落ちてしまうことがあります。
用件別に振り分けていく際、あまりにも選択肢が多いと顧客は、自分の問い合わせが、どこに該当するのかわからなくなってしまい、その結果、担当外のオペレーターに取り次がれてしまうケースは少なくありません。もう一度、問い合わせし直すことになれば、顧客満足度も低下してしまうでしょう。
IVR(自動音声応答)の導入が向いている業務
メリットばかりではなく、デメリットも存在するIVRの導入ですが、具体的にどのような業務の自動化・効率化に向いているのでしょうか。代表的な2つの業務を見ていきましょう。
コールセンターの業務全般
コールセンターは、最もIVRが導入されている現場です。IVRのシステムによっては、受電の自動化だけでなく、顧客データ管理やリアルタイムでの電話議事録の作成といった機能を搭載しているサービスもあるため、包括的なコールセンター業務の効率化、品質向上を実現することも可能です。
店舗の電話対応
店舗の電話応対もIVRの機能活用にマッチする業務の一つです。店舗業務は、接客中で電話に出られないことも多いでしょう。
IVRでは、そのような混雑時の受電や時間外の受電などを、折り返しの電話として受け付けるコールバック予約機能が搭載されています。
顧客からの問い合わせを取り逃さない仕組みは、機会ロスの防止にも役立つでしょう。
IVR(自動音声応答)の具体的な導入事例
最後に、IVRの具体的な導入事例を3つ紹介していきます。
GMOフィナンシャルゲート株式会社の事例
GMOフィナンシャルゲート株式会社では、ロール紙の電話注文や問い合わせ対応にIVRの自動受付を導入しています。
自動化することで、作業の省人化・効率化に成功しただけでなく、ヒューマンエラーのリスクが低減されたことで、イレギュラーな対応など無駄な作業の削減も実現しました。
プレミア株式会社の事例
プレミア株式会社では、主力事業であるクレジットの債権回収業務をいかに効率化するかが課題となっていました。
そこでIVRを導入し、自動音声によって電話応対のスピード対応数を格段に上昇させることに成功しています。有人架電との組み合わせで架電数は従来の2倍に上がったそうです。
医療法人社団霞山会 MYメディカルクリニックの事例
医療法人社団霞山会 MYメディカルクリニックでは一日200件の電話問い合わせがあり、その対応だけで10時間もの時間を要していたといいます。
そこでIVRを導入し、代表番号を共通化することで、取次業務の負担軽減に成功。結果、音声での電話応対業務を61%削減しました。
おすすめIVR(自動音声応答)の機能や費用を比較して導入しよう
電話対応は顧客満足度を左右する、顧客との重要な接点であると同時に、企業にとっては多くの業務時間と人手を要する業務でもあります。しかしながら、業界や業種を問わず人材不足の深刻化が叫ばれる中、安定して人材を確保することは難しく、さらにはコスト面の課題もあります。
そんななか、IVRによる電話応対の自動化は、業務負担も軽減できるうえに、顧客の満足度を向上させる効果も期待できる、まさに救世主的なツールにもなるでしょう。紹介したツールの特徴などを参考に、ぜひ検討を進めてみてはいかがでしょうか。
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