リスティング広告のコンバージョン率の平均とは?低い原因や改善する方法
リスティング広告の成果を表す指標である「コンバージョン率(CVR)」。コンバージョン率はKWや文章、遷移先のクオリティなどの要因で決まるため、多面的な対策が必要です。本記事では、リスティング広告の平均コンバージョン率や、その改善方法について詳しく解説します。
目次
リスティング広告のコンバージョン率とは?
リスティング広告におけるコンバージョン率とは、広告を経由してWebサイトに訪れたユーザーのうち、どれほどの割合の人が購入や問い合わせなどを行ったかを示す指標です。
具体的なコンバージョン率の求め方は「アクセス数(またはクリック数) ÷ 広告からの流入数×100」という式で算出されます。つまり、100回の広告流入のうち10件の購入があった場合には、コンバージョン率は10%となります。
コンバージョン率はWebマーケティング界では極めて重要な指標であるため、広告運用者はその構成要素を正確に理解する必要があるでしょう。
リスティング広告の平均コンバージョン率
リスティング広告の平均コンバージョン率を考えるための参考値として、2024年におけるGoogle広告全体の平均コンバージョン率は6.96%を記録しています。
ただし、この数値は業界や商材の性質によって大きく異なります。例えば、家具の分野では平均コンバージョン率が2.53%、自動車周辺サービス(修理・サービス・部品)では12.96%などと、極めて大きな差があります。
したがって、その数値の意味を理解するには、商材の利益率や広告のクリック単価などを総合的に考えることが必要不可欠です。あくまで、統計的な参考値として理解してください。
分野 | 2024年における平均CV率 |
自動車周辺サービス(修理・サービス・部品) | 12.96% |
動物とペット | 12.03% |
医師と外科医 | 11.08% |
パーソナルサービス | 8.83% |
レストラン&フード | 8.72% |
住宅と住宅改修 | 8.62% |
歯科医と歯科サービス | 8.36% |
美容とパーソナルケア | 8.01% |
教育と指導 | 7.91% |
ヘルス&フィットネス | 7.40% |
工業・商業 | 6.84% |
自動車 | 6.49% |
ビジネスサービス | 5.78% |
弁護士および法律サービス | 5.64% |
キャリアと就職 | 5.63% |
旅行 | 5.36% |
スポーツとレクリエーション | 5.35% |
芸術とエンターテイメント | 4.22% |
ショッピング・コレクターズアイテム・ギフト | 3.49% |
アパレル・ファッション & ジュエリー | 3.33% |
不動産 | 2.91% |
金融・保険 | 2.78% |
家具 | 2.53% |
[出典:WordStream, Inc.,「Google Ads Benchmarks 2024: New Trends & Insights for Key Industries」]
リスティング広告においてコンバージョン率を重視すべき理由
リスティング広告においてコンバージョン率を重視する理由は、コンバージョン率が上がれば、同じクリック数であったとしても、得られる成果が増えるためです。
具体的には、コンバージョン率が高いほど、コンバージョン1件あたりの費用が減少し、広告の費用対効果が向上します。これにより、限られた予算でより多くの成果を得ることができ、広告出稿の効率を最大化することができるのです。
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コンバージョン率が低い原因
コンバージョン率が低く留まる場合には、さまざまな理由が考えられます。具体的な要因とその解決策について、以下に詳しく解説します。
ユーザーの視点を考慮していない
広告内容がユーザーにマッチしていなければ、コンバージョン率は期待できません。
例えば、ユーザーが求めている情報と広告内容にズレがある場合には、たとえ広告がクリックされても、すぐにサイトから離脱されてしまうでしょう。この場合には、広告そのものの質だけでなく、クリック先のランディングページ(LP)に課題がある可能性もあります。
対策としては、まずユーザーが違和感を感じた要因を明らかにし、広告とLPのどちらか、あるいは両方を訂正する必要があります。
キーワード選定が適切になっていない
リスティング広告を成功させるためには、ユーザーの検索ニーズに合ったキーワード選定が不可欠です。
適切なキーワードが選ばれていない場合、広告自体の表示回数が少なくなり、結果としてコンバージョン率も低下します。例えば、一般的すぎるキーワードや関連性の低いキーワードを使用すると、ターゲットユーザーにリーチできません。
つまり、効果的なリスティング広告の運用には、ユーザーの検索意図に即したキーワード選定が大前提となります。
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申込フォームが複雑
申込フォームが複雑であることも、コンバージョン率を低下させる原因の一つです。
例えば、必要以上に多くの入力を求めるフォームや、次のステップが明確でないCTAボタン(行動喚起ボタン)の配置は、ユーザーにストレスを与えて離脱を招いてしまいます。裏を返せば、シンプルでわかりやすいフォーム設計を徹底すれば、コンバージョン率の改善に効果を発揮するはずです。
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コンバージョン率を改善する方法
コンバージョン率を改善するために有効なアプローチについて、以下に詳しく解説します。
広告の商材を見直す
コンバージョン率を改善するためには、ユーザーが気軽にコンバージョンに到達できるように商材を見直すことも重要です。
例えば、価格を見直したり、お試しセットを提供するなど、ユーザーにとってのハードルとなる要素を減らす工夫が必要です。商品のマネタイズ計画そのものを見直すことでも、長期的なコンバージョン率や収益率の向上が期待できるでしょう。
ロングテールキーワードで広告を出稿する
ロングテールキーワードを活用した広告を出稿すると、コンバージョン見込みの高いユーザーにターゲットを絞ることができます。
ロングテールキーワードとは「一般的なキーワードよりも具体的で長めのフレーズ」です。よりニッチなニーズに応えられる特性を持つため、強いニーズを持った潜在ユーザーへリーチするのに適しています。
▷リスティング広告のキーワード選定のコツ|おすすめの調査ツールや注意点を解説
除外キーワードを設定する
コンバージョン率を向上させるためには、コンバージョンに至る確率の低いユーザーへの広告表示を減らすための「除外キーワード」を設定するという手段があります。
除外キーワードとは「このキーワードを含む検索には広告を表示しない」という条件設定を施すためのキーワードです。検索クエリレポートを分析すれば、成果につながっていないキーワードを的確に見つけることができるため、その都度対処するとよいでしょう。
魅力的な広告文を作成する
魅力的な広告文を練り上げることも、コンバージョン率の改善には有効です。
広告文は簡潔でわかりやすく、ユーザーがすぐに理解できる内容とすることが成功の秘訣です。ABテストなどを活用しながら、ユーザーへの訴求力の高いPR文章を割り出していけば、時間はかかるものの着実にコンバージョン率を改善することができます。
遷移先のデザインや文章を改善する
コンバージョン率を向上させるには、ランディングページ(LP)のデザインや文章を改善することが重要です。
LPでは、その商材がいかにユーザーの悩みを解決するかについて、ユーザー目線になって伝えることを意識しましょう。そのためには、商品の価値をわかりやすく提示し、疑問点を先回りして解決することが肝心です。
また、CTAボタンや入力フォームの配置の見直し、ページの読み込み速度を改善することなども、コンバージョン率の向上に効果的でしょう。
▷リスティング広告の種類一覧|媒体ごとの違いや向いている商材を紹介
リスティング広告のコンバージョン率を改善しよう
リスティング広告のコンバージョン率を改善するためには、ユーザーの視点に立ったキーワード選定や魅力的な広告文の作成、ランディングページのデザインや文章の見直しが必要です。
さらに、除外キーワードの設定やロングテールキーワードの活用を取り入れれば、広告の魅力を最大限に引き出し、費用対効果の高い広告運用を実現できるでしょう。これらの基本を押さえ、最適なリスティング広告を運用する一助としてください。
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