【最新2022年】労働生産性のランキング国際比較 | 日本は現在何位?1位は?

2022/8/16 2022/08/16

生産性

日本地図と生産性のグラフ

企業の業績に関わる重要な指標である労働生産性。それは世界でも同様ですが、果たして労働生産性が最も高い国とは一体どこなのでしょうか。本記事では、そんな労働生産性の国際ランキングについて、日本の順位や向上に必要な対策など併せて解説していきます。

労働生産性とは?

労働生産性とは、従業員1人当たりもしくは1時間当たりの労働に対して、得られる成果を数値化したものです。

さらに、労働生産性は「物的労働生産性」と「付加価値労働生産性」の2種類に分けられます。この2つは成果の対象が異なり、物的労働生産性の成果の対象は純粋な生産量、付加価値労働生産性の成果の対象は付加価値となります。

労働生産性の測定方法

労働生産性の種類によって成果が異なるため、測定方法も異なります。それぞれの測定方法は以下の通りです。

種類 測定方法
物的労働生産性 生産量÷労働量(労働者数×労働時間)
付加価値労働生産性 付加価値÷労働量(労働者数×労働時間)

労働量は、労働者数のみで測定し、一人当たりの労働生産性を数値化する場合もあります。

労働生産性の国際ランキング|日本は何位?

2021年12月時点での各国の労働生産性について、公益財団法人日本生産性本部が「労働生産性の国際比較 2021」を発表しました。このレポートを基に、以下それぞれを解説します。

[出典:公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2021」]

時間当たり労働生産性ランキング

時間当たり労働生産性のランキングは以下の通りです。

順位 ドル
1位 アイルランド 121.8
2位 ルクセンブルク 111.8
3位 ノルウェー 88.8
(中略)
23位 日本 49.5

[出典:公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2021」]

日本における時間当たりの労働生産性は49.5ドルで、OECD加盟38か国のうち23位です。アメリカでも80.5ドルの労働生産性があり、日本はアメリカの6割程度にとどまることとなりました。また、主要先進国である7か国と比較しても、1970年以降最下位が続いています。

一人当たり労働生産性ランキング

一人あたりの労働生産性のランキングは以下の通りです。

順位 ドル
1位 アイルランド 207,353
2位 ルクセンブルク 158,681
3位 アメリカ 141,370
(中略)
28位 日本 78,655

[出典:公益財団法人 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2021」]

日本における一人当たり労働生産性は78,655ドルで、OECD加盟38か国のうち28位です。時間当たり労働生産性と同様に、1970年代以降で最も低い順位となりました。

ヨーロッパ諸国は労働生産性が高い傾向にある国が多いといわれています。しかし、ヨーロッパのなかでも労働生産性が低い傾向にあるイギリスでは94,763ドル、スペインでは94,552ドルと、日本はこの2国より低い結果となったのです。

製造業の労働生産性ランキング

製造業の労働生産性ランキングは以下の通りです。

順位 ドル
1位 アイルランド 573,616
2位 スイス 204,444
3位 デンマーク 162,112
(中略)
18位 日本 95,852

[出典:公益財団法人 日本生産性本部「国民1人当たりGDP (OECD加盟国)」]

日本における製造業の労働生産性は95,852ドルで、OECDに加盟する主要31か国のうち18位です。アメリカは148,321ドルであり、またもや日本はアメリカの6割程度にとどまりました。

また、日本は国内に製造業を多く抱えているという特徴があります。しかし、同様に製造業が多いドイツでも99,007ドルと、3,000ドル以上もの差があるのが現状です。

労働生産性の国内比較|業種別の違いとは?

国際的には労働生産性が低い日本でも、すべての業種において低いわけではありません。労働生産性が高い主な業種は以下のとおりです。

  • 不動産業
  • 電気・ガス・水道
  • 金融・保険業

一方、労働生産性の低い業種は以下のとおりです。

  • 宿泊・飲食サービス業
  • 医療・福祉事業

上記からわかる通り、人手不足が問題視されている業種で労働生産性が低い傾向にあります。これは、1つの成果に対して多くの労働量を必要としているためといえるでしょう。

労働生産性が日本で低い理由

日本の労働生産性が低い理由として、日本では1つの仕事に対する労働量が多いことが挙げられます。加えて日常的に発生する残業により労働時間が長くなり、労働量が増加していることも要因です。

また、日本独自の人事評価制度にも問題があります。長時間労働する者を評価する、年功序列で優秀な若い者が評価されないなどが、労働生産性の向上の妨げとなっているといえます。

労働生産性の高い国では、プライベートはしっかり確保しながら短時間労働で効果を上げる従業員を評価しています。ワークライフバランスについても、日本全体で労働環境が整っているとはいえません。

近年働き方改革が進められているものの、まだ休日返上で働かなければならない環境の従業員がいるのが現状です。

労働生産性の向上に必要な対策とは?

労働生産性を向上させるためには、具体的にどのような取り組みを行えばよいかを解説します。

長時間労働の防止

まずは残業時間の削減を考えなければなりません。ノー残業デーの設置は、勤務時間を企業側で制限することも、長時間労働の防止に効果的です。

さらに労働時間と業務内容を可視化し、各業務にかかる作業時間を把握します。無駄な業務を減らし作業の効率化することで、全体的な作業時間の削減が図れます。

また、従業員一人ひとりの適性を見極めた仕事の振り分けも大切です。得意な業務であれば、業務効率の向上が期待できます。

従業員のモチベーション管理

従業員のモチベーションを管理することも、労働生産性の向上につながります。モチベーションの低い従業員は業務効率が悪いだけでなく、パフォーマンスを最大化できない可能性があります。

具体的には、スキルアップのための支援や福利厚生制度の設定や、モチベーションをアップさせるための研修を開催するなどの対策を行うとよいでしょう。

人事評価制度の見直し

長時間労働で成果を上げている従業員を評価する制度を見直す必要があります。また、年功序列の人事評価制度は、若い社員のモチベーション向上を妨げる要因です。

年功序列制度を撤廃し、勤務時間と成果を合わせて評価する制度を導入することで、企業の労働生産性の向上が期待できます。

働き方改革への対応

働き方改革によって、多様な働き方ができるようになりつつあります。多様な働き方が認められれば、時間や場所にとらわれず働くことが可能です。そうすれば、従業員の企業への満足度も高まり、優秀な人材を定着させることにもつながります。

たとえば、在宅ワークを可能にすることで、通勤に費やしていた時間も削減でき業務に充てられます。効率よく働けるため、労働時間の削減が期待できるでしょう。

労働生産性の向上は避けては通れない課題

日本の労働生産性の低さは、長年の課題となっています。日本は海外に比べ労働生産性が低く、1970年以降で大幅に向上した傾向もみられません。

少子高齢化により労働人口が減少している今、労働生産性の向上は企業が取り組むべき課題として、重要性が高まっているのです。本記事で紹介した事例を参考に、自社に合った対策を行い労働生産性を向上させていきましょう。

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