スプレッドシートでプロジェクト管理をする方法!ガントチャートの作り方
プロジェクトを成功に導くためのプロジェクト管理には、プロジェクト管理ツールが役立ちます。さまざまなツールが提供されていますが、できればコストをかけずにプロジェクト管理をしたいものです。そこで本記事では、無料のスプレッドシートを使ってプロジェクト管理をする方法について詳しく解説します。
目次
スプレッドシートでプロジェクト管理を行うメリット
スプレッドシートはMicrosoft Excelに似た表計算ツールで、多くの人がプロジェクト管理に利用しています。
理由は、次のようなメリットがあるからです。
無料で使うことができる
スプレッドシートはGoogleがクラウド上に提供するツールで、Googleアカウントを作れば無料での利用が可能です。
少プロジェクトを進める上で経費を抑えるという点は多くの企業にとっての課題とも言えるので、費用をかけずにプロジェクト管理ができることは大きなメリットと言えます。
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メンバーとの共有が簡単にできる
プロジェクトには複数の人が関わり、場合によっては数十人になることもあるでしょう。
その点、スプレッドシートはクラウド上で利用できるツールなので、URLを伝えれば、同じ状態の管理シートを全員で共有できます。
スプレッドシートは、権限を付与すれば、メンバーによる編集ができる点もメリットです。
上司がメンバーの進捗状況を確認しながら管理表を更新するのは手間がかかりますし、人数が多くなるとヌケモレが起こることもあるでしょう。
しかし、メンバーそれぞれが自身の状況を書き込むのであればリアルタイムでの更新、共有ができます。これも、スプレッドシートを利用するメリットです。
幅広いアレンジができる
スプレッドシートは、プロジェクト管理の目的や方法に応じて、自由にアレンジできるというメリットもあります。
標準搭載されている機能のほか、新たな機能が追加できるアドオンの導入にも対応しているので、思い通りのプロジェクト管理が可能です。
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スプレッドシートでガントチャートを作成する方法
ガントチャートを作る際には、テンプレートを用いて作成する方法・ガントチャート作成のアドオンを用いて作成する2つの方法があります。
スプレッドシートのテンプレートを用いて作成する方法
新規でスプレッドシートを作成する方法のうち、「テンプレートから」を選択します。
項目ごとにテンプレートが表示されるので、「プロジェクト管理」に分類されている「ガントチャート」を選択してください。
テンプレートが表示されたら、必要な項目を入力するだけでガントチャートが出来上がります。
ガントチャート作成用のアドオンを用いて作成する方法
ガントチャート用のアドオンを用いた作成手順は、次のとおりです。
新規スプレッドシートを作成する
はじめに、ガントチャートを作るためのスプレッドシートを新規作成します。
この時点で細かい設定をする必要はありませんが、タイトルは、プロジェクト管理用のシートであることがわかるようにしておきましょう。
ガントチャート作成アドオンを追加する
次に、ガントチャートの作成用のアドオン「ProjectSheetPlanning」を追加します。
メニューにある「拡張機能」の「アドオン」から「アドオンを取得」を選択してください。検索バーに「ProjectSheetPlanning」と入力して該当のアドオンを選択し、インストールを完了させましょう。
プロジェクト名・タスク・期日を入力する
表示されたProjectSheetPlanningにプロジェクト名を設定し、プロジェクトの進行に必要なタスク、期日を入力します。
なお期日を入力するC列とD列は、入力規則を変更しておくと、カレンダーを利用して日付入力ができるので、便利です。両方の列を選択したら、ツールバーの「データ」から「データ入力規則」を選び、条件を「有効な日付」にしてください。これで、開始日と終了日をカレンダーを使って簡単に入力できます。
期日を入力すると、ガントチャートのグラフが、右側に自動作成されます。このグラフ中に表示される「-」は今日の日付、「=」は進捗度を示すものです。E列に進捗状況を%の数字で入力すると、自動的に反映される仕組みになっています。
プロジェクトとタスクを階層化する
次は、視覚的にわかりやすくなるよう、プロジェクトとタスクを階層化する作業です。
「拡張機能」から「ProjectSheet planning」「Open sidebar」の順にを選択すると、画面右側にサイドバーが表示されるので、サイドバーの「WBS >」をクリックすれば完了です。
なお、セルの色をプロジェクトの内容に合わせてカスタマイズすると、よりわかりやすいガントチャートになります。
メニューバー内の「表示形式」「条件付き書式」と選択し、表示された「カラースケール」からセル色を設定すれば完了です。
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スプレッドシートでプロジェクト管理をする際の注意点
スプレッドシートでがプロジェクト管理に有効であることが分かったものの、いくつかの注意点もあります。ここでは、スプレッドシートでのプロジェクト管理において注意した方がよいポイントを紹介していきます。
行動履歴の把握には手間がかかる
スプレッドシート内でいつだれがどんな操作をしたのか、行動履歴の把握をしたい場合は手間がかかることを覚えておきましょう。行動履歴の追跡には「変更履歴」を追っていく必要があるため、どうしても時間と労力がかかります。
そのため、行動履歴を把握したい場合は逐次チャットでの報告を義務付けるなど、ルール決めが必要となるでしょう。
スマホからでは操作しづらい
スプレッドシートはスマホでも閲覧可能ですが、編集や入力はスマホで操作しづらいため、スマホでの利用には制限がかかる点にも注意です。
下手にスマホから操作してしまうとシートを乱してしまう可能性もあるため、入力などをする場合はできるだけパソコンで行うよう心掛けるとよいでしょう。
共有する際は細かく設定する
プロジェクトの内容を共有する際は、権限の設定に注意しましょう。
すべての人に公開してしまうと秘密にしなければいけないプロジェクトの内容が外部に漏れる原因にもなり得るため、スプレッドシートの運用を行う前に、公開範囲の設定は細かくしておくのが無難といえます。
タスク漏れに気を付ける
スプレッドシート内でタスクの期日を個別通知する機能などはないため、タスク漏れのリスクも事前に把握しておくべき注意点です。
タスク漏れのリスクを周知しておけばメンバーも細かく期日をチェックするキッカケにも繋がるため、プロジェクトの開始前に周知徹底をしておくべき項目といえます。
別のツールでコミュニケーションをとる
スプレッドシート内でのコミュニケーションは難しいため、別途チャットアプリやメールなどを駆使してメンバー内でのコミュニケーションをとる必要があります。
シートだけ更新して報告していないなどの場合、メンバーが進捗把握できず業務が重複する可能性もあります。そのためコミュニケーションの方法やタイミングは事前に固めておくべき事項です。
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スプレッドシートでプロジェクト管理をする方法を押さえておこう
いかがだったでしょうか。本記事では、スプレッドシートでプロジェクト管理をする方法やガントチャートの作成方法について解説していきました。細かなタスク管理が必要な中で、スプレッドシートは定番かつ便利な方法の一つです。
プロジェクト管理の刷新を検討している場合は、是非スプレッドシートの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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