プロジェクト管理の基本的な手法を解説!種類や初心者で運用するコツ

最終更新日時:2023/05/30

プロジェクト管理ツール

プロジェクト管理の手法

進捗状況の確認などの作業を効率化できるプロジェクト管理。しかし、効果的なプロジェクト管理の仕方がわからないと悩む方が多いのも事実です。そこで本記事では、プロジェクト管理について、基本的な手法から運用のコツまで解説していきます。

プロジェクト管理とは?

プロジェクト管理とは、プロジェクトの成功や達成に向けて、チーム全体の計画や進捗状況を管理することです。

プロジェクトを期限内に完遂するため、タスクや業務の計画、実行、スケジュール、進捗状況などの管理を行います。

プロジェクト管理とは?目的ややり方・メリットやフローを紹介

プロジェクト管理の手法

プロジェクト管理にはさまざまな手法があるのをご存じでしょうか。、ここでは、上手く利用することで、的確なプロジェクト管理が行える9つの手法を紹介します。

1.プロジェクトタイムライン

プロジェクトタイムラインは、プロジェクト内のタスクをいつ実行すべきか明確にできる手法です。線に沿って時間通りに表記することで、時間経過とともにタスクをいつやるべきなのか、一目でわかるでしょう。

タスクを視覚化できるメリットがある一方で、相互のタスクの関係性を示したり、完了の状態を表示することには制限があります。

2.マインドマップ

マインドマップは、思い描いたものを図式で表現するためのツールです。メイントピックを中心に、それぞれのキーワードを枝分かれさせてイメージを可視化させます。

プロジェクト管理の手法として使用する場合は、複雑なプロジェクトをタスクに細分化させ、リスト管理を行えるのが特徴です。写真を入れたり、ファイルをリンクするなど、比較的柔軟に用いることができるのがメリットといえるでしょう。

3.ガントチャート

ガントチャートは、プロジェクトの進行管理を視覚化するための表のことです。プロジェクトを作業単位で細かく階層表示することで、全体の進捗状況や作業の流れなどを明確にします。

縦軸に作業内容や担当者などを置き、横軸で実施期間や時間を示すことで、タスクや作業工程ごとに開始日と完了日の状況を確認することが可能です。進捗状況が理解しやすく、プロジェクトの計画にも役立つため、多くの企業で導入されている管理手法でもあります。

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4.CCPM

CCPMはCritical Chain Project Managementの略称で、必要なタスクや予算を最低限に抑えることで、プロジェクトに余裕を設けておくという手法です。

タスクごとの管理にはできるだけ余裕を持たせることで、スケジュールや予算を確保し、オーバーした部分に充当していきます。余裕を持たせているぶん、リスク発生時に対策が打ちやすいという点がメリットです。しかし、もともと時間や予算に余裕のない短期プロジェクトには適しません。

5.PERT

PERTは、Program Evaluation and Review Techniqueの略称で、プロジェクトのタスクや作業手順の関係性を表示する手法です。タスクを表すボックスを作成し、そのボックス間の関係性を矢印で示します。

タスク間の相互関係や作業の順番が明確になることで、重要な部分や問題点を洗い出せるのがメリットといえるでしょう。

6.WBS

WBSとは、Work Breakdown Structureの略称で、プロジェクト全体を細かく作業で分解した構成図を作成して行う管理手法のことです。プロジェクト全体が把握できるだけでなく、「誰が・いつ・何を・どこまでやるか」を洗い出すことができ、的確な進捗管理を行うのに役立ちます。

WBSとは?ガントチャートと違う?プロジェクト管理に欠かせないWBSを詳しく解説!

7.進捗管理

進捗管理は、プロジェクトを進める上で作業の計画と実際の状況に相違がないかを把握して管理する手法です。

プロジェクト全体の進捗状況が把握できるので、作業完遂までのスケジュールを調整したり、問題発生時に対策を検討したりするときにも役立ちます。

進捗管理とは?どうやるべき?プロジェクト管理のコツと失敗例

8.PPM

PPMはProject Portfolio Managementの略称で、複数のプロジェクトを一括で管理する手法のことです。

市場成長率と市場占有率の2つの軸のなかを4分割し、プロジェクト事業やタスクを配置します。これにより、それぞれの相互バランスを見ながら最適なリソースの配分が行えるようになるでしょう。

9.PMBOK

PMBOKとは、Project Management Body of Knowledgeの略称で、プロジェクト管理の手法などを体系立ててまとめたものです。1987年にアメリカの非営利団体であるPMIがガイドブックとして発表し、プロジェクト管理の世界標準として世界中に浸透しています。プロジェクト管理の手法について、さらに詳しく知りたい人は目を通してみるとよいでしょう。

プロジェクト管理における最新トレンド

新たなツールの登場や、コロナ禍をきっかけとした働き方の変化によって、プロジェクト管理の手法も進化しています。ここからは、プロジェクト管理の最新トレンドを見ていきましょう。

ハイブリッド型手法への移行

これまで単一型だったプロジェクト管理は、ハイブリット型手法へと移行しています。この手法では、従来型のプロジェクト管理に、変化への素早い対応が可能なアジャイル型の手法を合わせます。

これにより、タスクやコミュニケーションを一元管理できるのが魅力です。時代の流れとともにプロジェクトが進化し複雑化するなかで、その需要を満たせるよう複数の手法を組み合わせたプロジェクト管理が主流になりつつあります。

ソフトスキルの強化

ソフトスキルとは、円滑な人間関係を築くための資質や対人スキルのことです。プロジェクト管理では、業務やタスクの進行だけでなく、人材管理やチームのコミュニケーションを円滑にすることも求められます。チームワークの向上は、プロジェクトの成功に必要な要素です。

そのため、知識や職業能力のほかに、ソフトスキルに長けた人材の需要が高まっていくことが予想されます。自身のスキルアップをはかるためにも、ソフトスキルの強化を意識するよう心がけましょう。

プロジェクト管理が失敗する要因|具体例や失敗しない改善策

AIやRPAの導入

プロジェクト管理で行う業務の多くは、AIなどを使って自動化されています。また、RPAの導入が加速する現代において単純作業は自動化され、より重要なタスクやリソースにプロジェクト管理者のスキルを費やすことができるようにもなりました。

さらに、プロジェクト管理自体も自動化できるため、複雑な作業が簡易化するというメリットもあります。AIやRPAの導入によって、プロジェクト管理の新たな展開への対応が求められています。

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プロジェクト管理を運用する際の秘訣

プロジェクト管理を成功させるためには、その目的やゴールをしっかり設定したうえで、的確に運用をすることが重要です。ここでは、プロジェクト管理を運用する際の秘訣について紹介します。

必要な工数を分ける

プロジェクトにおいて、作業工程の設定が大まかで曖昧だと全体を把握できません。その結果、タスクや目標設定を明確化できなくなり、納期の遅れにもつながります。

工程を細分化しておくことで、作業量や工程も見えやすくなるので、必要な工程は細かく分けて設定するようにしましょう。

コミュニケーションを強化する

プロジェクトメンバーの円滑なコミュニケーションは、プロジェクトを成功させるために非常に大切な要素です。コミュニケーションが良好であれば、進捗状況も共有しやすくなり、トラブル発見も迅速に行えるでしょう。

なお、円滑なコミュニケーションは少人数でも重要ですが、プロジェクトの規模が大きくなるにつれてより大切な要素となり、プロジェクトの進捗にも大きく影響します。

進捗状況を把握できない・問題点を可視化できないなどのリスクにつながるリスクもあるため、報告や連絡を含めて日常的にコミュニケーションをとっておきましょう。

リスクマネジメントを徹底する

プロジェクトを進めていくなかでは、トラブルは必ず発生するものと考えておきましょう。万が一のためにも、プロジェクトを成功させるためのリスクマネジメントを徹底しておくことが重要です。

工程の遅れや人材の不足など、計画通りに行かないことをあらかじめ予想しておくことで、急なトラブルにも冷静に対処できるようになります。

プロジェクト管理におけるリスク管理の鉄則!基礎知識や実行内容

ITツールを積極的に導入する

エクセルをはじめとしたアナログな手法でプロジェクトを管理していると、更新のし忘れや業務の属人化などにつながるリスクがあります。何よりも非効率なので、プロジェクトを円滑に進めることができなくなるリスクもあります。

そのため、プロジェクトチーム全員のタスクを一元管理できるツールを導入がおすすめです。専用のプロジェクト管理ツールを導入することにより、ミスなく効率的にプロジェクトを管理することができます。

なお、チーム内のITリテラシーにばらつきがあるケースも考えられるため、シンプルで使いやすいツールを選ぶようにしましょう。

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【2023年最新】おすすめのプロジェクト管理ツール20選を比較!目的や料金に合わせた選び方

プロジェクト管理手法の種類やコツを押さえておこう

本記事では、プロジェクト管理の基本的な手法の種類や、運用するコツについて解説しました。

今回紹介したさまざまな手法を上手く駆使することで、的確なプロジェクト管理が行えるようになるでしょう。企業の利益を左右するプロジェクトを成功させるためにも、自社に適した管理手法の導入を検討してみてください。

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ビズクロ編集部
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