プロジェクト管理が失敗する原因とは?事例や失敗を防ぐ秘訣・おすすめのツールを紹介!
プロジェクトを成功させるためには欠かせないプロジェクト管理。しかし、プロジェクト管理が上手くいかず、失敗してしまう事例があるのも事実です。そこで本記事では、プロジェクト管理が失敗する要因について、具体例や改善策などを詳しく解説していきます。
目次
プロジェクト管理の失敗・成功の基準
プロジェクトが発足すると、経営陣や従業員といった立場に関係なく成功させるために取り組みますが、場合によっては失敗することもあります。
しかし、何を基準として、失敗・成功と呼ぶのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。一般的には、以下のような状態を意味します。
【プロジェクトの成功】
- 納期までに完了できること
- コストが予算内で収まること
- 高品質な成果物を提出できること
【プロジェクトの失敗】
- 納期に遅れてしまう
- 予算をオーバーしてしまう
- ミスや問題点がある
- 取引先の思うような状態でない
なお、プロジェクトを成功させるためには、「QCD=期限・コスト・品質」を保つことが大切です。また、取引先と綿密にミーティングし意向をしっかりと把握することで、「思っていたのと違う」といったミスマッチの発生を防止できます。▷QCDとは?改善に導く優先順位の立て方や事例・関係性をわかりやすく解説
▷プロジェクト管理を円滑にするフレームワーク集!特徴や使うべきツール
プロジェクト管理の失敗事例
ここからはプロジェクト管理に失敗してしまった事例について解説します。プロジェクト管理は必ずしも成功するとは限らないため、原因を把握しておきましょう。
スケジュールや要件が明確になっていない
プロジェクトの目標が定まっていない場合、スケジュールや要件が曖昧になってしまいます。そのため、「何をすればよいか分からない」「いつまでに完成させるべきなのか」といった状態になりプロジェクト管理に失敗してしまうリスクがあるのです。
そのため、取引先の企業と綿密にコミュニケーションを取りながら、どのような成果を期待しているのかなどを明らかにしましょう。事前にすり合わせをしておくことで、プロジェクト完了後に「依頼したものと違う」「期待に応えてくれない」といった評価を受けるリスクを削減できます。
進捗管理に問題がある
プロジェクトマネージャーは、従業員が今何に取り組んでいるのか、問題は発生していないかなど、計画的にプロジェクトを進めるために進捗を確認する必要があります。
この行程が上手く機能していない場合、スケジュールに遅れが発生したり、後から重大なミスが発覚したりするなどの失敗のリスクがあります。そのため、状況確認をしながら、必要に応じてタスクの再分配やタスクにあたる従業員の増員をおこない、大きなミスや損失の発生を未然に防止しましょう。
▷進捗管理とは?どうやるべき?プロジェクト管理のコツと失敗例
プロジェクトメンバーとの連携が取れていない
プロジェクトメンバーとの連携が取れていない場合、思わぬミスが発生する恐れがあります。
たとえば、マネージャーはタスクを割り振っていたと考えていても、従業員はタスクが課されたことを知らないといったケースです。この場合、納期に遅れが出たり、取引先の希望通りの成果物を作成できなくなったりする恐れがあります。
従業員とコミュニケーションを取るようにすると、連絡ミスや誤解による大きな損失を避けることができます。また、適材適所に人員を配置できるようになるのもメリットのひとつです。従業員の希望や保有するスキルに応じてタスクを振り分けることで、作業の効率化が可能になるでしょう。
プロジェクトの作業量が把握できていない
プロジェクトの作業量が把握できていないと、従業員がプロジェクトの全体像を把握できなくなる恐れがあります。一つのタスクに時間をかけすぎることで、次の作業に取り掛かれなくなったり、納期に遅れが発生したりする可能性があるため注意が必要です。
「思っていたよりも工程数が多かった」といった事態にならないためにも、プロジェクトの作業量は全体に共有することで、お互いにサポートし合うことができます。
▷プロジェクト管理ツールの基本的な機能一覧!機能を理解し業務効率化!
プロジェクト管理の失敗を防ぐ秘訣
プロジェクトを管理する上では様々な失敗のリスクがあり、大きな損出につながってしまうことになります。そこでここからは、プロジェクト管理の失敗を防ぐ秘訣について紹介していきます。
スケジュールや要件を明確にする
プロジェクト管理を成功させるためには、プロジェクトを徹底的に管理する必要があるため、計画書や要件定義書を作成しましょう。書類には以下のような項目を記載します。
- 納期
- タスク内容
- 取引先の意向
- プロジェクトの目標
- プロジェクトの予算 など
要件や目標が明確になると、やるべきことやスケジュールなども見出しやすくなります。また、「すごいプロジェクトに携われる」「絶対に達成させたい」といったように、従業員のモチベーション向上にも役立ちます。
プロジェクトの体制を整備する
プロジェクトの体制を整備することも重要であるため、必要に応じて、プロジェクト専用のチームや部門を創設しましょう。
プロジェクトに取り組む体制が整っていないと、何から始めて良いか分からなくなったり、スケジュールに遅れが出たりと、従業員が混乱する原因になります。そのため、プロジェクト体制の構築は、プロジェクト管理における欠かせない行程の一つです。
▷プロジェクト管理に必要なスキルとは?PMが身につけるべき能力と向上の秘訣
計画に適切なリソース配分を行う
リソース配分とは、リソースを割り当てる作業のことで、プロジェクト管理をおこなう際のリソースは、「人員」「時間」「予算」などが挙げられます。
適切にリソース配分をすることにより、プロジェクト管理を成功に近づくことができます。そのため、従業員の得意・不得意なジャンルや、将来の展望、仕事への意識などを確認し、適切なタスクを分配しましょう。
プロジェクト管理ツールを導入する
プロジェクト管理ツールとは、円滑にプロジェクトを進めるツールで、以下のような機能が搭載されています。
- ガントチャート作成機能:タスク工程を表し、業務内容を見える化する
- メッセージやチャット機能:管理者や従業員間でのやり取りを促進する
- Wiki機能:議事録や計画書といった社内の情報を蓄積する
- カレンダー機能:納期や従業員のスケジュールをカレンダー表で記載する
- 予算管理機能:予算や実際にかかったコストなどを管理する
プロジェクトを進めるために必要となる機能が複数搭載されており、状況確認や情報分析も簡単にできます。リアルタイムの情報を収集できるため、大きなミスや遅れが発生する前に対応できるのがメリットです。また、ツールをいくつも使い分ける必要がなく、業務の手間や時間も削減できます。
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コミュニケーションを強化する
コミュニケーションを強化することも欠かせないポイントの一つです。社員同士で意見を交換し、進捗状況や問題の有無などを確認することで、問題が発覚した場合にも大きなミスに発展する前にスムーズに対応できます。
また、タスクごとの進捗状況が良いチームにタスクを再配分したり、遅れがでそうなタスクに専門知識を持つ従業員を投下したりといったように、臨機応変な対応も可能になります。プロジェクトを円滑に回すことで、納期に遅れが発生するリスクを削減可能です。
▷進捗管理表とは?エクセルでの作り方やプロジェクト管理のコツ
プロジェクト管理に失敗しないためのおすすめツール
プロジェクト管理に失敗しないためのおすすめツールを3つ紹介します。特徴や料金プランなどを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Lychee Redmine
Lychee Redmineは、ガントチャートの満足度No.1といわれているプロジェクト管理ツールです。無料ツールである「Redmine」に機能がプラスされ、より使いやすい設計になっています。ガントチャートはもちろん、タイムマネジメントやEVM、コスト分析、プロジェクトレポートといったサービスも利用可能です。
タスク同士の関係性が一目で確認できるため、プロジェクト全体の進捗状況が確認しやすく、プロジェクト管理に役立ちます。
提供元 | 株式会社アジャイルウェア |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 【クラウド型】
【オンプレミス型】
※すべて1ユーザーあたりの金額 |
導入実績 | 利用企業6,000社以上※2023年2月時点 |
機能・特徴 | ガントチャート、カンバン、ダッシュボード、タイムマネジメント、リソースマネジメント、EVM、コスト、プロジェクトレポート、CCPM |
URL | 公式サイト |
Backlog
Backlogは、チーム内のコミュニケーションを促進して、プロジェクト管理を円滑にするツールで、製造業や行政、IT企業など幅広い業界で導入されているサービスです。自身の作業状況を提示できる機能やカンバンボード、ガントチャートなど複数の機能を搭載しており、情報共有や進捗状況の確認が手軽にできます。
30日間の無料お試しプランもあるので、「まずは使い心地を試してみたい」「手軽に導入できるツールがよい」と考えている企業に適しています。
提供元 | 株式会社ヌーラボ |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 月払い
年払い
|
導入実績 | 利用企業170,000社以上導入 ※2020年4月時点 |
機能・特徴 | プロジェクト管理、課題管理、バグ管理システム、バージョン管理、親子課題表示、ファイル共有、Wiki、Git / Subversion、モバイルアプリ |
URL | 公式サイト |
Asana
Asanaは、世界190ヵ国で導入されているプロジェクト管理ツールです。進捗状況やタスクの状況が一目で分かるような設計になっているため、報連相に伴い発生する業務や時間、手間を削減できます。また、浮いた時間をタスクの達成に向けて活用すれば、業務の効率化にも繋がります。
さらに、連携できる機能が多いのもAsanaの特徴です。100以上のツールとの連携が可能となっており、自社のスタイルに合わせてカスタマイズできます。
提供元 | Asana, Inc. |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 月間払い
年間払い
※すべて1ユーザーあたりの金額 |
導入実績 | 10万以上の組織 ※2023年2月時点 |
機能・特徴 | ワークフロービルダー、タイムライン、ボード、カレンダー、アプリとの連携、レポート、ゴール、フォーム、オートメーション、ワークロード など |
URL | 公式サイト |
プロジェクト管理が失敗する要因を押さえておこう
プロジェクトは必ずしも成功するとは限りません。ときにはミスが発生したり納期に間に合わなかったりと失敗することもあるでしょう。失敗する要因としては「スケジュールや要件が明確になっていない」「進捗管理に問題がある」「コミュニケーションが取れていない」といったものがあります。
プロジェクトを成功させるためには、失敗の要因を知り改善に向けて対策を立てることが大切です。プロジェクトの体制を整備したり、プロジェクト管理ツールを導入するなどして、プロジェクトを計画的に進めましょう。
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