タレントマネジメントシステムとは?種類や主な機能・メリットとデメリットを解説
働き方の多様化などにより、日本でも導入が進むタレントマネジメント。効率よく運用するためには、タレントマネジメントシステムの導入が効果的ですが、どのように選べばよいかわからないという人も多いのではないでしょうか。本記事では、タレントマネジメントとは何か、利用するメリット・デメリットや選び方についても解説します。
目次
タレントマネジメントシステムとは?
タレントマネジメントシステムとは、社員一人ひとりの情報や能力、スキルなどをデータ化して一元管理から分析することで、戦略的な人材の育成や配置につなげるシステムのことです。
タレントマネジメントは、アメリカ発祥の考え方で1990年代から広まり、日本でも2010年代頃から知られるようになりました。
日本で広がり始めた背景には、少子高齢化による労働人口の減少や働き方の多様化などが挙げられます。このような社会の変化に対応するためには、人材マネジメントを再構築する必要があり、その方法の一つとしてタレントマネジメントを取り入れる企業が増えているのです。
人事評価システム・人事管理システムとの違い
人事管理システムは、人事評価システムなど人事業務を効率化するために使用されるシステムの総称です。
一方タレントマネジメントシステムは、従業員に関する人材情報を一元管理して戦略的な人材育成や採用を実施し、最終的に経営目標の達成につなげるために使用されます。
また、人事管理システムでは従業員の基本情報を中心に、人事評価や勤怠データ、労務データなどを扱うのに対し、タレントマネジメントシステムでは経歴やスキル、保有資格といった情報も扱います。
これらのシステムは混同されがちですが、厳密には違うシステムであるため、自社の目的に合ったシステムを選択することが大切です。
▷人事管理システムとは?機能や必要性・導入の目的やメリットを解説
労務管理システムとの違い
労務管理システムとは、勤怠管理や給与管理、人事評価など労務に関わる業務を効率的に処理するためのものを指します。
労務管理を行う主な目的は、労働基準法に沿った労働条件や職場環境を提供し、従業員が安心して働ける環境づくりをすることです。また、それによって生産性を向上させられるほか、コンプライアンス順守によってステークホルダーからの信頼を高めることにもつながります。
そのため、戦略人事によって経営目標の達成を目指すタレントマネジメントとは目的が異なると言えるでしょう。
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タレントマネジメントシステムの種類
タレントマネジメントシステムには、さまざまな種類が存在します。ここでは、機能別と提供形態別に、それぞれの特徴を見ていきましょう。
【機能別】タレントマネジメントの種類
タレントマネジメントは、「スタンダード型」「多機能型」「特化型」の3つに分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
スタンダード型
スタンダード型は、タレントマネジメントを行う上で必要な基本的な機能が揃っているシステムのことです。具体的には、人材情報の可視化や人材配置の最適化、人材育成などに役立てることができます。
自社にとって必要な機能だけを選択することができるものが多く、成長に応じて拡張することも可能なため、小規模な企業にもおすすめのシステムです。
多機能型
多機能型は、タレントマネジメントシステムの機能と人事管理システムの機能が集約されたシステムです。人材配置や人材育成のほかに、労務管理などの機能も搭載されており、システムの導入や運用の手間が省けます。
人事データとタレントデータを統合的に管理できるため、管理が煩雑になりがちな大企業に適したシステムです。
特化型
特化型は、タレントマネジメント機能に特化したタイプのシステムです。従業員のスキルやパフォーマンス管理、キャリア開発の支援など、タレントマネジメントに重点を置いた機能が充実しています。
また、スキル管理に特化したものや、特定の業界向けに提供されているものもあります。
【提供形態別】タレントマネジメントの種類
タレントマネジメントの提供形態は、クラウド型とオンプレミス型の2種類に分けられます。どのような違いがあるのか、詳しく見ていきましょう。
クラウド型
クラウド型のタレントマネジメントシステムは、初期コストが安く、比較的簡単に導入できるのが特徴です。クラウドサービスのためどこからでもアクセスが可能で、リモートワークを取り入れている企業にもおすすめのシステムとなっています。
自社で保守やメンテナンスを行う必要がなく、手軽に導入できるというメリットがある一方で、カスタマイズ性に劣る点はデメリットと言えるでしょう。
オンプレミス型
オンプレミス型は、自社のサーバーにシステムを構築するタイプのタレントマネジメントシステムです。クラウド型と比べて、カスタマイズ性やセキュリティ性に優れています。
ただし、初期費用やランニングコストはかさむ傾向にあるため注意が必要です。また、自社で運用・保守を行うための人材も必要になります。
タレントマネジメントシステムの価格相場
タレントマネジメントシステムにかかる費用は提供形態によって異なるため、自社の要件に合ったシステムを選択することが重要です。ここでは、クラウド型・オンプレミス型それぞれの価格相場を紹介します。
クラウド型の価格相場
クラウド型のタレントマネジメントシステムでは、初期費用のほかに月額の利用料が発生します。初期費用は無料のものもありますが、数万円~10万円程度が一般的な相場と言えるでしょう。ただし、高度な機能が搭載されているものや、ベンダーによる導入サポ―トを必要とする場合は、50万円以上かかる場合もあります。
月額利用料については、利用するユーザー数や機能、カスタマイズの有無によって異なり、10,000円くらいで利用できるものから、高いものだと20万円程のものもあります。
オンプレミス型の価格相場
オンプレミス型では、自社でシステムの構築や運用を行うため、クラウド型と比べて初期費用が高額になり、500万円から数千万円程度が相場とされています。また、ランニングコストとして、サーバーの維持費やバージョンアップの費用に加え、システムを運用するための人件費なども必要です。
タレントマネジメントシステムの主な機能
タレントマネジメントシステムの主な機能を紹介します。それぞれの機能を理解し、システムを効率的に活用しましょう。
データベースの構築
タレントマネジメントシステムではデータベースの構築ができるため、紙やExcelでバラバラに管理していた人材データも一つに集約して一元管理できるようになります。
一元管理のメリットは、情報のアップデートなどの工数を削減して業務が効率化できる点です。さらに情報が可視化されて簡単に共有可能なため、人事や経営の戦略を考える際に活用できるといった機能もあります。
人事シミュレーション
社員それぞれのスキルやこれまでの経験、どのようなキャリアを目指しているかなどの情報をもとに、人事シミュレーションを作成できます。
また、検索機能もあるので、求めている条件に合致している人材を見つけたり、適した人材をプロジェクトリーダーに任命できるなど、人事業務がよりスピーディーに行えるでしょう。
後継者の選定
タレントマネジメントシステムには、後継者の選定ができる機能もあります。
幹部の後継者に適した人材を選んだり、プールする仕組みを構築したりと、後継者育成計画を立てることが可能です。ほかにも、求めるリーダー像がはっきりするため、新たに人材を募集したり外部から引っ張ってきたりするのも容易になります。
人材評価の管理
人材の評価に関する情報が集約されて進捗管理をシステム上で行えるようになることで、評価の運用・管理にかかっていた工数を削減できます。
タレントマネジメントシステムの多くは幅広い評価制度に対応しているので、自社に合うかたちでの運用が可能です。
人材採用の支援
タレントマネジメントシステムは企業の人材採用を支援してくれます。採用管理機能を活用することで、人材獲得にあたっての費用対効果を分析でき、採用活動に役立てることが可能です。
優秀な人材を採用するためにも、タレントマネジメントシステムを活用し、より良い採用戦略をたてましょう。
社員へのアンケート
タレントマネジメントシステムのアンケート機能を使って、簡単に社員の意見を吸い上げることができます。
アンケートの項目は自由に設定可能で、従業員の満足度やモチベーションに関する調査を実施することにより、社員と企業とのエンゲージメント向上に役立つことでしょう。
▷タレントマネジメントシステムの基本機能!機能を理解して導入を検討しよう
タレントマネジメントシステムのメリット
企業がタレントマネジメントシステムを活用することで、どのような効果が期待できるのでしょうか。ここでは、タレントマネジメントシステムを利用するメリットを6つ紹介します。
的確な人材配置ができる
従業員を的確に配置できるようになることは、タレントマネジメントシステムを導入するメリットの一つです。
タレントマネジメントシステムを活用すると、社員が持っている能力やスキル、これまでの経験、キャリア志向などを一元的に管理できます。そのため、さまざまな角度から社員一人ひとりを見られるようになり、人事に活かせるようになるのです。
社員それぞれの特性が把握できることで、人員の配置が容易になるでしょう。
スキルの可視化ができ新たな人材発掘につながる
タレントマネジメントシステムのメリットとして、埋もれていた人材の発掘にもつながる点が挙げられます。
これまでは、数字に表しにくい能力やスキルを管理するのは難しいという課題がありました。しかし、タレントマネジメントシステムで項目を設定して可視化することで、個人の能力やスキルが把握しやすくなり、リーダー候補や幹部候補を見つけられる可能性が高まります。
自分が持つ能力やスキルをわかっていない人は多くいるため、タレントマネジメントシステムを活用することで、自分の価値に気づくきっかけにもなるでしょう。
事業を素早く成長させられる
タレントマネジメントシステムは、事業の成長を支援してくれます。
従来では、人員を適切に配置するため、本人や周りの人たちと話をして調査しなければならず、時間がかかっていました。さらに現代では、移り変わりの激しい社会や環境に対応していく必要があり、人事に時間をかける余裕はありません。
そこでタレントマネジメントシステムを導入することにより、個人の能力やスキルなどが一元管理できるため、プロジェクトを立ち上げる際などにスムーズに人員を配置でき、事業を素早く成長させられます。
公平な評価ができる
タレントマネジメントシステムでは、さまざまな評価テンプレートを利用可能です。具体的には、MBOや360度評価、OKRなどの評価テンプレートが搭載されており、自社に合わせてカスタマイズすることができます。
評価者ごとに偏りがある場合は簡単に調整を行うこともできるため、公平かつ効率的な評価が実現するでしょう。
社員のモチベーションアップにつながる
タレントマネジメントシステムの導入は、社員のモチベーションアップにつながります。社員のモチベーションをアップさせるには、社員の能力やスキルに合った仕事を割り振ることが不可欠です。
タレントマネジメントシステムを活用して、社員が自分を最も活かせる場所と感じられる環境に配置できると、意欲的に仕事に取り組めるようになります。さらに、仕事に対する不満がなくなり、離職や転職を防止できることもメリットの一つといえるでしょう。
自己分析やキャリアパスへの意識が高まる
タレントマネジメントシステムでまとめられたデータは、社員自身で確認できるため、自己分析やキャリアパスへの意識が高まります。自分は何の能力が優れていて、何が足りないのかを目に見えて把握できることで、自身の成長につなげられるでしょう。
また、今後のキャリアについて考えるうえで、希望する方を選択するのか、それとも能力をより発揮できる方を選択するのかなど、キャリアパスの形成に役立ちます。
タレントマネジメントシステムのデメリット
さまざまなメリットがあるタレントマネジメントシステムですが、デメリットも存在します。システム導入が失敗に終わらないよう、デメリットについても把握しておきましょう。
情報集めに手間がかかる
タレントマネジメントシステムは、情報を集めるための手間がかかってしまうのがデメリットです。システムを効果的に活用するには、正確なデータが集まっている必要がありますが、社員からシステムへの理解を得られていない場合、正確なデータの収集は難しくなるでしょう。
情報を集める際は、タレントマネジメントシステムを導入する目的やメリットを明確にして、それらを社員に理解してもらうことが大切になります。
情報が多いと管理しきれない
タレントマネジメントシステムは、集める情報が多くなりすぎて、管理しきれない可能性があります。情報は集めたら終わりではなく、課題を見える化したり分析したりと、目標に向けて活用しなければなりません。
しかし、集めた膨大なデータを使いこなせずに放置してしまい、結果としてシステムを導入する前と状況が変わらなくなるおそれがあるのです。こういった事態を防ぐためにも、情報を活用する目的やゴールは明確にしておきましょう。
職場環境を変化させる必要がある
タレントマネジメントシステムの効果を最大限に発揮させるために、環境を変化させる必要があります。これまでの年功序列とは違い、タレントマネジメントは個人の能力やスキルが重要視されるものです。
そのため、幹部はもちろんのこと、社員全員の意識を変えていかなければなりません。能力主義は、日本企業ではまだ多数派とはいえず、企業の文化を変えるほどの大きな覚悟が必要となるでしょう。
導入・運用コストが発生する
タレントマネジメントシステムを導入するデメリットの一つに、コストがかかることが挙げられます。具体的には、システムの導入にかかる初期コストに加えて、月額費用などのランニングコストが必要です。
特にオンプレミス型を選択した場合、運用のための専門知識が求められるため、社員の教育コストがかかることもあるでしょう。
▷タレントマネジメントのメリット・デメリット!導入を検討している人は必見!
タレントマネジメントシステムの選び方
タレントマネジメントシステムの選び方について解説します。何を基準にしてシステムを選べばいいのか分からない方は、ぜひ参考にしてみてください。
自社の課題を解決できるシステムを選ぶ
タレントマネジメントシステムは、自社の課題を解決できるシステムを選ぶことが重要です。さまざまな機能が利用できますが、便利な機能だからといって、使う予定がないのにあれもこれもと選びとってしまうと、導入目的に対しコストが高くなってしまいます。
そのため、自社の目的達成のために必要な機能を整理し、その機能が提供されたシステムを選択しましょう。
利用価格からシステムを選ぶ
それぞれの価格を比較して選定することも大切です。
機能や提供されているサービスによって価格は異なります。初期費用やランニングコストをよく見比べて、価格が予算内もしくは多少の予算オーバーでも負担する価値のあるシステムを選ぶようにしましょう。
▷【無料プラン・トライアルあり】おすすめのタレントマネジメントシステム5選!選び方と注意点
操作性能からシステムを選ぶ
操作しやすいタレントマネジメントシステムを選ぶようにしましょう。
どれだけ機能が優れていても、社員が使いこなせないなら導入する意味がありません。テスト運用や無料トライアルなどで実際に操作してみて、使いやすさを確かめておくと安心です。
連携機能からシステムを選ぶ
他のシステムとの連携は可能かについても、導入前に確認しておきましょう。
いざ導入したはいいものの、既にあるシステムと連携ができない場合も考えられます。こういったトラブルを防ぐためにも、利用している他のシステムと連携できる機能があると大変便利です。
充実したサポート体制のシステムを選ぶ
充実したサポート体制があるかどうかについても確認しておいてください。
導入時はもちろんのこと、操作方法やマニュアル作成などのサポートがあると安心です。また、操作で不明な点がある場合の問い合わせや、課題に対する提案などのサポートが受けられるとシステムを効果的に活用できます。
▷【2024年最新】おすすめのタレントマネジメントシステム14選|失敗しない選び方とメリット
シェアの高いタレントマネジメントシステムを比較
ここでは、おすすめのタレントマネジメントシステムを紹介します。どれも実績のある使いやすいものばかりなので、機能や価格などを比較検討してみてください。
カオナビ
カオナビは、タレントマネジメントシステムでシェアNo.1のシステムです。社員の個性や才能を発掘して、戦略的な人事を行えます。
テレワークや人材不足など、現代のさまざまな人事課題に対応できるよう、さまざまなプランが用意されています。また、無料体験も設けられているため、導入前に操作性を試したい企業におすすめです。
提供元 | 株式会社カオナビ |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 3,600社以上(※2024年3月末時点) |
機能・特徴 | 人材データベース、社員リスト、社員情報ソート、組織ツリー図、エニアグラム、クリエイティブマップ、評価ワークフロー、社員アンケートなど |
URL | 公式サイト |
\資料請求は完全無料!/
カオナビの資料請求はこちら>>スマカン
スマカンは、人材情報の可視化や配置、育成や人事評価などを人材戦略に役立てられるタレントマネジメントシステムです。社員のスキルに合わせた育成や人材戦略をサポートしてくれます。
また、料金プランも自由自在にカスタマイズが可能で、自社の目的や課題に合わせて組み合わせることができる点も魅力です。
提供元 | One人事株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 50,000円/月~ |
機能・特徴 | 人材情報の一元化、人事の運用支援、データ分析・タレント分析、使いやすいインターフェース、安心のセキュリティ、ダッシュボード機能など |
URL | 公式サイト |
タレントパレット
タレントパレットは、人事に必要なさまざまな機能が集約されているタレントマネジメントシステムです。社内に散在する人材データを集約して可視化することで、人材の発掘や育成に役立てられます。
導入時の支援や日々の活用などについて、専門的な知識を持つコンサルタントがサポートしてくれるため、導入に不安がある企業におすすめです。
提供元 | 株式会社プラスアルファ・コンサルティング |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
機能・特徴 | 人材データベース、人材データ分析、人的資本ダッシュボード、労務管理、異動シミュレーション、人材育成・スキル管理、人事評価、アンケートなど |
URL | 公式サイト |
タレントマネジメントシステムの活用事例
タレントマネジメントシステムの活用事例を紹介します。システムの導入を検討する際の参考として役立ててみてください。
株式会社ニトリホールディングス
株式会社ニトリホールディングスは、家具やインテリアの小売業を手がける企業です。同社は「2032年に出店数3,000店舗、売上高3兆円」という目標を掲げており、その実現のためにタレントマネジメントシステムを導入しています。
具体的には、半年に行っている社員へのアンケートで得られた回答の見える化や、拠点マップ機能による社員の通勤時間の把握などに活用しているそうです。同社は、タレントマネジメントによって、社員がキャリアパスを考えやすくなり、ロジカルな適性配置が可能になることが重要と考えています。
[出典:タレントパレット導入事例「株式会社ニトリホールディングス」]
株式会社ニチレイ
株式会社ニチレイは、加工食品や低温物流、不動産など幅広く事業を展開する企業です。36のグループ会社を有しており、グループを横断した人材戦略の実現に向けタレントマネジメントシステムを導入しています。
同社では異動希望が出せる社内公募を行っており、システムを活用してグループを横断してポジション募集・応募ができるようにしました。公募にかける工数が減ったことで募集の掲載数が増え、社員からの応募も2倍以上に増えたそうです。
その結果、組織が活性化されただけでなく、社員のキャリアプラン支援や離職防止にもつながっています。
[出典:タレントパレット導入事例「株式会社ニチレイ」]
青山商事株式会社
青山商事株式会社は、ビジネスウェアを販売する「洋服の青山」などを展開する企業です。同社は2018年に人事制度を改定し、社員一人ひとりをタレントマネジメントしていく方針に転換しました。
一気通貫した人材の採用・育成・配置・定着・活躍を目指し、パートなども含めた約7,500名の従業員がタレントマネジメントシステムを利用しています。タレントマネジメントシステムを導入したことで、キャリアやスキルの可視化がしやすくなったほか、社員同士のコミュニケーションが円滑に行えるようになるなど、さまざまな効果を実感しているそうです。
[出典:タレントパレット導入事例「青山商事株式会社」]
タレントマネジメントシステムの導入を成功に導くポイント
最後に、タレントマネジメントシステムの導入を成功に導くためのポイントを紹介します。
目的を明確にする
タレントマネジメントシステムの導入を失敗に終わらせないためには、導入する目的をはっきりさせておくことが大切です。人材の採用や育成、配置などによってどのような課題を解決し、何を実現したいのかを棚卸しします。
また、その目的達成のためにはどのような人材が必要となるのかを具体的に洗い出しておきましょう。
導入目的を社内で共有する
導入目的が明確になったら、それを社内で共有しましょう。システムを効果的に運用するためには、社員からの理解と協力が欠かせません。
経営層はもちろんのこと、社員全員に対して導入目的や必要性を共有し、理解を得ておく必要があります。
PDCAサイクルを回す
タレントマネジメントシステムは導入したらそれで終わりではありません。タレントマネジメントは実施後すぐに効果が出るものではないため、定期的にPDCAサイクルを回して運用方法を見直ししていく必要があります。
これにより、実施した取り組みに対する成果や、失敗した原因などを把握することができ、次の施策につなげることができるでしょう。
タレントマネジメントシステムとは社員情報を一元管理する仕組み
タレントマネジメントシステムを活用することで、企業は社員情報を一元管理できます。人事業務で必要なデータを連携でき、社員一人ひとりを多面的に見ることが可能です。メリットやデメリット、選び方を理解し、企業の成功事例も参考にしながらタレントマネジメントシステム導入を検討してみてください。
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