タレントマネジメントシステムの基本機能!機能を理解して導入を検討しよう

最終更新日時:2023/04/12

タレントマネジメントシステム

タレントマネメントシステムの機能

戦略的な人材の育成・活用等を目的とするタレントマネジメント。最終的に経営目標の達成にもつながるため、多くの企業で推進されています。本記事では、タレントマネジメントに役立つ、タレントマネジメントシステムの基本機能を、導入による効果や選び方等とあわせて解説します。

タレントマネジメントシステムとは?

タレントマネジメントシステムとは、社員の個人情報・経歴・スキルなどの情報をデータ化し、一元管理するためのシステムです。社員のあらゆる情報を一か所に集約できるため、評価や人材育成など、人材管理業務の効率化に役立ちます。

そもそもタレントマネジメントとは、1990年代にアメリカで考案された概念です。アメリカでは労働市場が流動化しており、人材戦略においては「必要なときに人材を調達する」「必要がなくなれば辞めてもらう」という考え方が一般的でした。しかし、それでは人材の長期的な育成や最適な活用につながらず、優秀な人材を確保できない、社内から経営者やリーダーが育ちにくいという背景がありました。

そこで、企業側が社員の転職・離職を防いだり、生産性を上げたりするために、個々の能力を正確に把握し、社内で最適な人材配置を行おうと取り組んだのがきっかけです。

現在の日本では、少子高齢化の加速にともなう労働人口の減少が課題となっています。そのため、各企業では少ない人材を最大限活用するべく、タレントマネジメントシステムの導入が進んでいます。

タレントマネジメントシステムとは?機能や特徴・活用事例を紹介!

人事管理システムとの相違点

タレントマネジメントシステムと人事管理システムは似た機能を持っています。しかし、人事管理システムは、あくまでも人事管理を目的とするものです。具体的には、勤怠管理・給与計算・評価・採用などの情報を管理する機能が備わっています。

一方で、タレントマネジメントシステムは事務的な情報だけでなく、社員の経歴・スキル・資質・過去の研修受講歴などの情報まで可視化し、一元的に管理するものです。そのため、経営戦略に沿った人材配置や人材育成など、戦略的な人材管理が可能となります。

このように、タレントマネジメントシステムと人事管理システムでは、管理できる情報の種類や目的が異なっています。

人事管理とタレントマネジメントの違いは?それぞれの目的や業務内容を解説

タレントマネジメントシステムの目的

タレントマネジメントシステム最大の目的は、社員のあらゆる情報を一元管理し、戦略的な人材活用を行うことです。

従来、各社員に関する詳細な情報は、社員が所属する部門や組織がそれぞれに管理していることがほとんどでした。そのため、情報が分断され、適切な人材活用ができないという課題があったのです。

そこで、各社員に関する情報の分断を防ぎ、各部門や組織を横断した戦略的な人材活用を可能とするために、タレントマネジメントシステムを導入する企業が増えています。

タレントマネジメントシステムの基本機能

タレントマネジメントシステムには、社員情報の一元管理以外にもさまざまな機能が備わっています。システムにより仕様は異なりますが、基本機能としては以下のものが挙げられます。

  • 社員情報の管理
  • コンピテンシー管理
  • 人材育成計画
  • 適性検査
  • 組織・配属情報の管理
  • 目標管理
  • 後継者計画
  • 人事評価管理
  • 採用管理
  • グループ企業の管理
  • サーベイ・アンケート
  • 分析・レポート

各機能について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

社員情報の管理

社員の名前・性別・年齢などの基本属性をはじめ、入社年度・所属・労働時間・経歴・スキル・顔写真など、あらゆる社員情報を管理できます。個人単位で情報を整理でき、検索機能を使えば条件に沿った情報の抽出も簡単です。

例えば、「名前は分かるけど顔が分からない」といった場合、タレントマネジメントシステムで名前を検索すれば顔写真を閲覧できます。また、「○○部門のメンバーを把握したい」といった場合も、部門別のカテゴリ分けされた社員情報を一覧で見ることも可能です。

コンピテンシー管理

コンピテンシーとは、高い業績や成果をあげている社員に共通してみられる行動特性のことです。タレントマネジメントシステムでのコンピテンシー管理では、コンピテンシー項目を洗い出し、それをもとに人事評価を行ったり目標管理に活用したりすることができます。

また、優秀な社員の行動特性からコンピテンシーモデルを設定することで、会社が期待する人材像と社員とのギャップを明確にできるため、社員のスキルアップにもつながります。さらに、各部門で活躍している社員のコンピテンシーを分析することで、その部門に最適な人材像を具体的に把握できるため、最適な人員配置にも役立てられるでしょう。

人材育成計画

タレントマネジメントシステムでは、一元管理しているさまざまな社員情報から、将来的に不足しそうな人材やスキルを洗い出すことができます。例えば、人事評価や取得資格といった特定の項目で抽出した社員情報をリスト化し、人材育成計画や採用活動に役立てるといったことが可能です。

タレントマネジメントにおいては、個人単位やグループ単位で育成計画の立案や状況の確認を行い、結果に応じて育成計画を練り直すなど、PDCAサイクルを回していかなければなりません。タレントマネジメントシステムを導入することで、人材の育成・採用の計画策定から配置・活用、モニタリング、異動や能力開発に至るまでの過程を可視化することができます。

適性検査

タレントマネジメントシステムの種類によっては、適性検査機能が備わっているものがあります。適性検査とは、社員の能力だけでなく性格や特性までを測定し、「自社が求める人物像と合致しているか」「相性のよい部門はどこか」などの適性を判断するものです。

選考時に適性検査を行うことで、採用におけるミスマッチ防止や、応募者同士の比較を容易化することなどに役立ちます。また、既存社員に対して適性検査を実施すれば、社内にどのような価値観を持った人材がいるかを把握できます。

【最新版】おすすめのタレントマネジメントシステム15選|失敗しない選び方とメリット

組織・配属情報の管理

タレントマネジメントシステムは、組織や各社員の配属情報の管理に役立ちます。例えば各部門の所属社員のランクやスキルをグラフで表示したり、性別・年齢、勤続年数、人事評価といった属性を集計してグラフを作成することも可能です。

また、社員情報や配属情報をもとに組織図を作成することもできます。人員配置のシミュレーションをしながら作成できるため、人事異動を行う際も配属後の状況をイメージしやすいでしょう。

目標管理

タレントマネジメントシステムでは、社員それぞれの目標を登録し、達成状況や取り組みなどの進捗を管理できます。過去の実績との比較や推移の把握も簡単に行えるため、目標の達成度に応じた客観的な視点での人事評価にも役立ちます。

また、個人だけでなくチームや部門、全社といった組織単位で、さらに年次・四半期・月次などの期間単位での目標管理も可能です。社員個人や所属部門の目標だけでなく、他部門や全社の目標や進捗を意識しやすくなるため、売上アップや事業拡大といった経営目標の実現にも結びつけられます。

後継者計画

キーポジションの後継者やリーダーの選抜・育成は、多くの企業にとって重大な経営課題であり、タレントマネジメントにおける重要な取り組みの一つです。タレントマネジメントシステムでは、リーダークラスの社員の情報からリーダーに必要な能力・スキル・特性などを洗い出し、自社が求める後継者やリーダーの人物像や条件を明確化できます。

それらをもとに後継者やリーダーのポテンシャルを持つ社員をリストアップしたり、人材の採用や他社からのヘッドハンティングに活用したりすることで、早期に後継者・リーダーの育成に取り組めます。人材育成計画機能と併せて活用すれば、計画的かつ効率的な人材育成が実現するでしょう。

人事評価管理

タレントマネジメントシステムでは、人事評価における指標の設定や、指標に沿った評価を行えます。

目標管理と人事評価を連携させて運用することで、目標の達成状況に応じた評価が行えるようになり、評価プロセスの不透明性や不公平感が解消されます。さらにコンピテンシー管理を組み合わせれば、具体的な目標と行動特性という2つの軸で評価することが可能です。

また、タレントマネジメントシステムの中には、甘辛調整機能が備わっているものもあります。人事評価において、評価者によって厳しすぎる・甘すぎるといった偏りやばらつきは避けられません。「甘辛調整」とはそうした評価の偏りやばらつきを平均値に調整することをいいます。

タレントマネジメントシステムを使えば直感的な操作で甘辛調整が実施できるため、評価業務の効率化や評価担当者の負担軽減が実現できます。人事評価の公平性向上にもつながるため、社員のエンゲージメント向上も期待できるでしょう。

採用管理

タレントマネジメントシステムの中には、求人への応募から採用決定までのプロセスを一元管理できる採用管理機能が備わっているものがあります。

採用活動では、応募から採用までのフェーズごとにテストや面接の実施、結果の記録、判定といったさまざまな業務があり、日程・場所の調整や進捗の共有などの作業が煩雑になりがちです。それらの業務をシステムで一元管理することで、採用活動の効率化や担当者の負担軽減、採用コストの削減が期待できます。

さらに、コンピテンシー管理により自社が求める人物像を具体的にイメージできるため、採用のミスマッチを防ぎ、自社に必要な人材を見極められます。また、社員情報を一元管理することにより、不足している人材やスキルも把握できるため、精度の高い採用活動を行えるでしょう。

グループ企業の管理

持株会社化や機能子会社の分社化などにより、自社だけでなくグループ全体でのタレントマネジメントが必要とされる企業が増えています。

タレントマネジメントシステムでは、必要に応じて、グループ企業に所属する社員情報をすべて一元管理することが可能です。そのため、グループを横断した人材の活用や分析が可能となり、各グループ企業における人件費の推移などの把握にも役立ちます。

サーベイ・アンケート

タレントマネジメントシステムの中には、サーベイ機能やアンケート機能が備わっているものがあります。社員アンケートをシステム化することで、テンプレートを活用したアンケート作成や、システム上での配布・回収が可能となるため、アンケート業務にかかる手間を大幅に削減できます。

また、社員の回答状況をリアルタイムに把握でき、回収した情報は自動で集計・レポート化することも可能です。状況変化や課題の優先順位が可視化されるので、人事施策の改善や問題解決へのすばやいアクションにつなげられるでしょう。

分析・レポート

タレントマネジメントシステムでは、社員情報の検索・抽出や集計・分析、シミュレーションなどを行えます。

勤続年数や人事評価などの属性をはじめ、アンケート結果や取得資格といったさまざまな指標でデータを抽出し、複数の項目を掛け合わせて傾向や予測値を分析することが可能です。例えば、過去の離職者のデータから離職につながる傾向を導き出すことで、離職の予兆がみられる社員の早期発見や適切なフォローなどの改善策につなげられるでしょう。

また、集計・分析の結果はグラフやチャートで見える化でき、レポートとして関連部門に共有することも可能です。適切な人材の配置や異動、将来的に不足しそうな人材の予測などに活用できるため、人材育成や採用活動、人事戦略の立案・実行にも役立てられるでしょう。

タレントマネジメントの課題とは?問題点からわかる失敗しないための対策

タレントマネジメントシステム導入によって得られる効果

タレントマネジメントを効率的に運用し、組織を最適化するためには、タレントマネジメントシステムの活用が欠かせません。タレントマネジメントシステム導入によって得られる効果としては、4つが挙げられます。

  • 社員スキルの見える化
  • 効果的な人材の育成・活用
  • 人事業務の効率化
  • 人材管理費の削減

それぞれ詳しく見ていきましょう。

社員スキルの見える化

タレントマネジメントシステムでは、社員それぞれのスキルを見える化できます。人事管理システムでは、勤怠管理や給与計算など、社員に関する事務的な情報は管理できるものの、個々の能力に関する管理には対応していません。

しかし、タレントマネジメントシステムでは社員の基本情報をはじめ、知識や経験、資格といった個々のスキルまで一元管理できます。社員の属性やスキルなどから自社の現状を把握・分析できることで、リーダー候補の選出や人材育成計画に役立てられます。

また、「スキルマップ」の作成に役立つ点も、システム導入によって得られる効果の一つでしょう。スキルマップとは社員の持つスキルを一覧化・体系化したものであり、タレントマネジメントを行ううえで欠かせないものです。

スキルマップを作成すると、業務に必要なスキルに対する社員の習熟度や、その部門におけるベテラン社員やスキル不足の社員をひと目で把握できます。社員や部門に不足している分野の教育や、スキルや能力を発揮できる最適な人材配置といった施策につなげられるため、組織のパフォーマンス向上に大きく寄与するでしょう。

効果的な人材の育成・活用

社員のスキルや特性を把握することにより、その社員に不足している知識・経験や自社が求めている人材像とのギャップを明確化できます。そのため、適切な教育・研修の実施や、新たなスキルの習得につながる配置転換など、効果的な人材育成を行うことが可能です。

また、それぞれのスキルや特性に適した人材配置や業務・役職の割り振りを行えるようになるため、社員のパフォーマンスの最大化にもつなげられます。タレントマネジメントシステムの中には配置シミュレーションを行えるものがあり、メンバーの顔ぶれやスキルのバランス、人件費など複数の視点で適材適所を実現できます。

さらに、タレントマネジメントシステムは幹部候補やリーダーの選抜・育成にも有効です。一元管理している社員データから幹部候補となる優秀な社員を把握できるため、早い段階から集中的に教育や研修を実施するなど計画的に育成することが可能となります。

人事業務の効率化

タレントマネジメントシステムでは社員のデータを一元管理するため、多岐にわたる人事業務の効率化を実現できます。

採用や研修、人事評価といった一連の人事業務が、すべてタレントマネジメントシステムで運用可能です。また、部門や業務ごとに個別に管理されていた情報も集約・蓄積できるため、人事評価や異動の際にわざわざ各部門と情報共有を行ったり、情報をさかのぼったりする必要がありません。

集約したデータは勤怠管理や給与計算にも活用でき、タレントマネジメントシステムによっては人事システムや給与システムとの連携が可能なものもあります。

また、タレントマネジメントシステムの導入により最適な人材配置を行えることで、社員のパフォーマンスが最大化され業務効率化につなげられます。人事業務だけでなく各部門での業務効率化が進むことで、組織や企業全体としての生産性向上も期待できるでしょう。

人材管理にかかるコストの削減

人材管理にかかる業務を効率化し、さまざまなコストを削減できるのも、タレントマネジメントシステムの導入によって得られる効果の一つです。

タレントマネジメントシステムで一元管理している社員情報を採用や人事評価、人材育成、人材配置などに活用することで、効果的で効率的な人材管理が可能となり、コスト削減につなげられます。また、社員情報の分析やグラフ化が容易になり、タレントマネジメントの実務を効率化できます。

ほかにも、人事業務をシステム化することで属人化が解消され、社員の負担軽減や柔軟な働き方の実現につながる点もメリットといえるでしょう。

タレントマネジメントにかかる平均相場・料金|価格に見合った効果を受ける秘訣

タレントマネジメントシステムの選び方

タレントマネジメントシステムには多くの種類があり、機能や特徴、費用などがそれぞれ異なります。自社に最適なシステムを選ぶには、7つのポイントを確認することが大切です。

目的にあった機能で選ぶ

タレントマネジメントシステムは、多機能なものから限られた機能に特化したものまで多種多様なタイプがあり、備わっている機能もさまざまです。自社に必要な機能を把握するためには、まずはタレントマネジメントを実施する目的を明確にする必要があります。

例えば、タレントマネジメントの目的が「人材育成の効率化」であれば、人材育成機能にくわえ、人材育成に役立つコンピテンシー管理や後継者計画などの機能があるとよいでしょう。また、「人材の見える化」を実現したい場合は、分析・レポート機能が充実しているものやアンケート機能が搭載されているものが適しています。

タレントマネジメントシステムを有効に活用するためには、自社の目的達成に必要な機能や有効な機能を見極めたうえで、最適なシステムを選定することが大切です。

操作性の高さで選ぶ

タレントマネジメントシステムの活用を社内に浸透させるには、使いやすいシステムであることが何よりも大切です。人事担当者はもちろんですが、他の社員も自身のスキルや経歴を登録したり組織図を閲覧したりするため、すべての社員にとって操作しやすいシステムを選ばなければいけません。

シンプルで見やすいデザインや直感的に操作できるUIが採用されているシステムであれば、ITツールの操作に慣れていない社員でも使いやすいといえます。無料トライアルや無料プランを利用するなどして、実際の使用感や操作性を確かめたうえでシステムを選びましょう。

導入・運用コストで選ぶ

タレントマネジメントシステムを導入・運用する場合、月額や年額で継続的なコストが発生します。また、月額・年額料金とは別に初期費用が発生する場合もあります。

タレントマネジメントシステムの月額料金の費用相場は5万円程度です。ただし、必要な機能が少なければもっと安いプランのものでも十分活用できたり、利用規模が大きければ10万円を超えるものもあったりするなど、利用状況に応じて料金は変動します。

タレントマネジメントシステムは、長期的に運用することで組織全体の生産性向上などの効果が得られるものであり、短期的に売上・利益を拡大するようなものではありません。人事部門にはあまり予算がないケースが多く、特に導入して間もない時期はコストが負担に感じられることもあるでしょう。

タレントマネジメントシステムを導入する際は、あらかじめ予算を設定したうえで、自社が求める機能や効果と導入・運用コストのバランスを見極めながらシステムを選定することが大切です。できる限りコストを抑えたい場合は、最小限の機能に絞って導入し、その後必要に応じてオプションを追加しながらシステムを拡張していくといった方法もあります。

無料で使えるタレントマネジメントシステム5選!選び方と注意点

導入範囲・事業規模で選ぶ

タレントマネジメントシステムは、導入する範囲や事業規模によって選ぶべきシステムが異なります。

例えば、グローバル展開している企業で海外拠点でも利用する場合は、英語や中国語などの多言語に対応しているものを選ぶ必要があるでしょう。また、事業規模が大きくなるほど組織構成が複雑化していることが多いため、自社の規模に対応できるシステムかどうかも重要なポイントとなります。

既存システムとの相性で選ぶ

すでに給与計算・勤怠管理・労務管理などをシステム化している場合は、それらのシステムと連携できるかどうかも重要なポイントです。

例えば、給与計算システムや勤怠管理システムと連携させれば、社員の属性や給与、勤怠状況などの情報がタレントマネジメントシステムへ反映できるため、人事業務の効率化や蓄積データの有効活用が実現できます。「API連携」を搭載しているシステムであれば、情報を手作業で転記する必要がなく、各システムを効率的に運用できるでしょう。

また、タレントマネジメントシステムを長期的に運用していくうえで重要となるのが、システムの柔軟性です。特に配置転換や組織改編が頻繁に行われる企業や、成長スピードが速いベンチャー企業などの場合は、組織の変化に合わせて項目の変更・追加などの仕様変更が柔軟に行えるシステムを選ぶのが望ましいでしょう。

タレントマネジメント機能のある他システムを選ぶ

予算などの理由から新たにタレントマネジメントシステムを導入するのが難しい場合は、タレントマネジメント機能が利用できる他の人事関連システムを選ぶのも一つの方法です。

人事管理システムや勤怠管理システムなどの他システムでも、オプション機能にタレントマネジメント機能があれば、あとから追加することが可能です。すでに他システムを導入している場合は、タレントマネジメント機能を追加できるかを確認してみましょう。

サポート体制で選ぶ

タレントマネジメントシステムは複雑であるため、サポート体制や導入支援が充実しているシステムを選ぶことが重要です。

タレントマネジメントシステムは人事戦略の根幹となるシステムであるため、不具合が発生し長時間利用できなくなると、人事業務に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。システムを選定する際は、サポートの受付時間や問い合わせ方法などについて確認しておきましょう。

また、タレントマネジメントシステムの活用には、タレントマネジメントそのものの専門知識も必要不可欠となります。そのため、システムの導入や活用に不安がある場合は、導入支援や活用ノウハウのセミナー受講などを利用できるものを選んだ方がよいでしょう。コンサルティングとあわせて利用すれば、タレントマネジメントの手法や評価制度の設計などを確立することも可能です。

タレントマネジメントのメリット・デメリット!導入を検討している人は必見!

タレントマネジメントシステム導入は離職率の低下も期待できる

タレントマネジメントシステムの導入によって、公平かつ適切な人事評価が可能となります。適切な人事評価は社員のモチベーションやエンゲージメントの向上につながるため、結果として離職率の低下や優秀な人材の確保も期待できます。

また、タレントマネジメントシステムでは、従業員満足度のアンケート調査結果や人事評価、実績といったさまざまなデータを多角的に分析することで、離職の予兆がある社員を発見することが可能です。予兆のある社員に対して面談やフォローを実施したり、希望の職種や部門へ配置転換したりすることで、離職の未然防止につなげられるでしょう。

このように、タレントマネジメントシステムの導入は、人事管理の効率化や戦略的な人材活用などの直接的な効果にくわえ、離職率低下などの間接的な効果ももたらすのです。

タレントマネジメントシステムを駆使し人事管理を改善しよう

タレントマネジメントシステムを活用することで、社員の属性やスキル、経歴、人事評価などの情報を一元管理でき、個人の能力や状況に応じて最適な人材配置や効果的な人材育成を行うことができます。人事業務の効率化や人材管理にかかるコストの削減なども実現できるため、組織や企業全体としての生産性向上も期待できるでしょう。

また、タレントマネジメントシステムには社員情報を一元管理するだけでなく、育成計画や適性検査、採用管理、アンケート機能など、さまざまな機能が備わっています。本記事を参考にタレントマネジメントシステムの機能を駆使して、自社が抱えている人事管理の課題を改善しましょう。

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