Web会議に必要な回線速度の目安とは?安定しない原因や速度を上げる秘訣

最終更新日時:2024/03/06

Web会議システム

Web会議の回線速度

インターネットの回線速度が遅いとWeb会議の中断や音声・映像トラブルが起きやすくなります。速度の改善が必要ですが、Web会議にはどのくらいの回線速度が必要なのでしょうか。本記事では、Web会議に必要な回線速度の目安を速度を上げる秘訣とあわせて解説します。

Web会議に必要な回線速度の目安

Web会議をスムーズに進めるためには、一定以上の回線速度が必要です。回線速度には「上り(アップロード)」と「下り(ダウンロード)」があり、bps(bit per second)の単位で表します(1Mbps=1,000bps)。

Web会議では双方向でやり取りするため上りと下りのどちらも関係し、安定した通信で快適にWeb会議をするには、それぞれ以下の回線速度が望ましいとされています。

上り1Mbps
下り10Mbps~30Mbps

ただし、これらの数値はあくまで目安であり、使用するWeb会議システムの種類や設定、会議の参加人数などの実際の使用状況によって、必要な回線速度は変わってきます。

回線速度の調べ方

自宅や職場のインターネット回線速度を知りたい時は、サイトにアクセスするだけで簡単に現在のインターネットの速度を測定できる「Fast.com」が役立ちます。

速度が一定の基準値を超えていれば、Web会議を含む日常のネット利用には十分な状態と言えるでしょう。

「Fast.com」を開くとまずダウンロード速度が表示されます。アップロード速度も知りたい場合は「詳細を表示」をクリックしてください。もし測定結果が推奨される速度に達していない場合は、インターネットプロバイダーに相談するか、より高速なプランへの変更を検討してみましょう。

手軽に、そして迅速に回線速度をチェックできるため、定期的な測定をおすすめします。

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回線速度が遅い場合に起きるWeb会議のトラブル

回線速度が遅い環境下では、Web会議中にさまざまな問題が発生します。これらのトラブルは、コミュニケーションの質を大きく下げる原因となるでしょう。具体的にどのようなトラブルが起きるのでしょうか。

音声が途切れたり、遅延したりする

ネット回線速度が遅いと、音声が途切れたり遅延したりすることがあります。このような状況では、会話がスムーズに進まず、重要な情報のやり取りが困難になるでしょう。

音声の途切れや遅延によって、聞き逃しなどから参加者間の誤解を招く恐れもあり、特にプレゼンテーションや議論の際には大きな障害となります。

映像が映らない・フリーズする

回線速度が遅いと、映像が正常に表示されなかったり、画面がフリーズしたりすることがよくあります。映像が途切れることで、表情やボディランゲージなど非言語的なコミュニケーションが失われ、相手の反応を読み取りづらくなります。プレゼンテーションやデモンストレーションなど視覚的に伝える際に大きな障害となるでしょう。

また、資料を画面上で共有する際にも、表示されないと十分に意思疎通ができず、会議の効果が大幅に損なわれかねません。

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Web会議の通信環境が安定しない原因

Web会議がスムーズに進まない原因は多岐にわたりますが、ここでは、主な5つの原因に絞って、くわしく説明します。

Wi-Fi規格が古い

Web会議の通信が不安定になる一因として、使用しているWi-Fi規格の古さが挙げられます。Wi-Fi規格は年々進化しており、新しい規格ほど高速で安定した通信が可能です。以下にWi-Fiの規格とその最大通信速度を、上から古→新の順で表にまとめました。

この表からも規格が新しくなるほど、理論上の最大通信速度が大幅に向上していることがわかります。

Wi-Fi規格最大通信速度
IEEE 802.11a54Mbps
IEEE 802.11b11Mbps
IEEE 802.11g54Mbps
IEEE 802.11n (Wi-Fi4)600Mbps
IEEE 802.11ac (Wi-Fi5)6.9Gbps
IEEE 802.11ax (Wi-Fi6)9.6Gbps

同時接続している台数が多い

多くのデバイスが同一のネットワークに接続してデータをやり取りすると、使用する会議システムによっては、通信量が均等化されたり、CPUの使用量が増加したりすることで、通信が不安定になることもあります。

特に、高画質・高音質のビデオ通信を行うWeb会議では、大容量の通信容量を必要とするため、通信環境に与える影響はより大きくなります。

デバイスに問題が発生している

Web会議の通信が不安定になる原因として、使用しているデバイス自体の問題も考えられます。CPUやメモリの不足、または古いOSを使用している場合、デバイスの処理能力が追い付かず、結果として通信が不安定になりがちです。

特に、複数のアプリケーションを同時に実行している場合、システムリソースが圧迫され、Web会議の品質に影響を及ぼすことがあります。

不必要なソフトを起動している

Web会議中に他の不要なソフトやブラウザが複数起動していると、これらがバックグラウンドで通信を行っている場合があり、結果としてWeb会議用の通信速度が低下します。

容量を大きく消費するようなソフトやアプリは特に、不要であればWeb会議中には起動しないよう心がけましょう。

プロバイダー側で問題が発生している

Web会議の通信環境が安定しない原因は、ユーザー側ではなくプロバイダーに問題が発生していることもあるでしょう。プロバイダー側で発生したトラブルにより、通信速度が大幅に低下しているといった場合、ユーザー側でできることは限られています。

プロバイダーの公式サイトで情報を収集しながら復旧を待つか、可能であれば別の回線に切り替えるなどの対策を取るようにしましょう。

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Web会議の回線速度を上げる秘訣

Web会議の品質を左右する回線速度は、どのように改善できるのでしょうか。速度を上げるための秘訣をいくつか紹介します。

ルーターを変える

回線速度の改善には、新しいルーターへの交換が有効な場合があります。特に、最新の技術を採用したルーターなら、データの送受信効率が高く、より広い範囲をカバーできるため、Web会議の品質が格段に向上するでしょう。

使用状況を見直す

使用するWeb会議システムの設定が、不必要なほどの高画質や高音質になっているようであれば、適度な範囲で設定を見直しましょう。

また、Web会議中、不要なアプリやソフトは終了しておくことで、回線速度の改善が見込めます。

有線接続にする

無線接続(Wi-Fi)よりも有線接続(LAN)の方が、一般的に安定した高速通信が可能です。有線接続は、電波の干渉やルーターとデバイス間にある、壁や家具といった物理的な障害などの外部からの影響を受けにくいため、Web会議中の映像や音声の途切れを防ぎやすくなります。

プロバイダーを変える

回線速度が常に遅い場合、インターネットのプロバイダーを見直すことも一つの手段です。プロバイダーによって提供される速度やサービスには差があります。プランの内容やユーザーのレビューを確認し、自宅やオフィスの環境に最適なプロバイダーに変更することを検討しましょう。

回線速度を上げWeb会議を円滑にしよう

回線速度を上げ、Web会議をスムーズに進めるには、いくつかの秘訣があります。ルーターの更新、使用状況の見直し、有線接続への変更、そして、より良いサービスを提供しているプロバイダーへの乗り換えも効果的です。

これらの対策を講じることで、途切れることなくクリアな映像と音声で、快適なWeb会議を実現できるでしょう。

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