無料で使えるおすすめの会計ソフト12選|主な機能や比較ポイント

最終更新日時:2023/02/14

会計ソフト

None

経理業務・確定申告に役立つ会計ソフト。働き方の多様化から個人事業主やフリーランス人口が増加、無料・有料版ソフトが数多く開発され需要の高まりを見せています。本記事では、無料で使えるおすすめの会計ソフト12選を、比較ポイントや利用時の注意点等とあわせて解説します。

会計ソフトは何ができるのか?

会計ソフトは、企業や個人にとって煩雑な財務管理を支援するためのツールです。具体的には以下のような機能を備えています。

  • 入出金管理
  • 伝票・仕訳入力
  • 帳簿作成
  • 予実管理
  • 経営分析
  • 決算書作成
  • 税務申告
  • 固定資産管理

上記のような機能を駆使して、会計ソフトは記帳作業を効率化するだけでなく、財務状況の可視化を通じて税金の計算や経営の分析も支援します。

特に記帳作業は、入手金の記録や勘定科目の設定などの細かい作業が必要であり、すべてを人力で進めようとすると負担が大きくなります。そのため、会計ソフトが用意したテンプレートを活用することで、転記の手間や入力ミスの削減が期待できるでしょう。

近年では無料で使える会計ソフトも数多く登場し、会計ソフトは個人事業主や中小法人にとっても気軽に利用できるものになっています。

会計ソフトとは?何ができる?初心者が理解しておくべき機能や種類

会計ソフトの無料版・有料版の違い

無料版・有料版の違いがあります。一般的に有料版と比較して、無料版は一部のサービスが制限されるのが特徴です。

 無料版有料版
機能一部機能が使用不可、あるいは上限を設定プランに応じてより高度な機能を使用可能
アクセスライセンス数や端末数に制限あり制限なし
サポートなしあり
アップグレードなしあり

特にデータの入出力数や閲覧期間など、サーバーやデータベースの負荷につながる機能は、上限設定される傾向にあります。

また、このサービス環境に与える負荷の考慮から、無料の期間や取引回数に上限を定めて、無料期間を終了するケースもあります。

Excelによる会計処理との違い

Excelによる会計処理との違いがあります。具体的な違いは想定されている業務範囲です。Excelは表計算ソフトとして、関数を用いて幅広い業務をサポートできる一方で、会計業務に特化しているわけではありません。

つまり、Excelで会計業務を効率化する場合、実用的なテンプレートを用意したとしても、処理が複雑化してしまう傾向にあります。一般的なタスクではExcelに軍配があがりますが、会計業務に最適化するには専門的な知識が要されるでしょう。

そのため、会計業務の細かなタスクを含めて効率化したり、より高度な機能を求めていたりする場合は、会計ソフトの使用が適しているといえます。

完全無料で使えるおすすめ会計ソフト7選

完全無料で使えるおすすめ会計ソフト7選を紹介します。会計ソフトの機能傾向を知るためには、まず完全無料のソフトで試してみることがおすすめです。

1.フリーウェイ経理Lite

フリーウェイ経理Liteは、株式会社フリーウェイジャパンが提供する小規模事業者向けの会計ソフトです。ユーザー数は2022年12月31日時点で32万人を超えています。

フリーウェイ経理Liteは、会計に必要な機能を網羅し、帳簿やレポート作成によって、幅広い帳票出力ができる特徴があります。さらにサポート体制が充実しており、初心者でも扱いやすいソフトとして評判を呼んでいます。

提供元株式会社フリーウェイジャパン
機能・特徴
  • 仕訳形式・出納帳形式に対応
  • 各種帳票の出力
  • 無料アップデート
  • マニュアル、FAQ、解説動画を完備
  • 各種サポート体制(遠隔、電話、メール)
URL公式サイト

2.円簿会計

円簿会計は、株式会社円簿インターネットサービスが提供するクラウド型の会計ソフトです。仕訳件数やデータ保持期間の制限がなく、データ量が多くなってしまっても安心して利用できる特徴があります。

また、円簿会計はクラウド型の会計ソフトであるため、複数のユーザーでの共同作業や、場所を選ばずアクセスできます。これによってビジネスの規模に応じた利用が可能です。

提供元株式会社円簿インターネットサービス
機能・特徴
  • WindowsOS・macOSに対応
  • ソーシャルログイン機能
  • データ通信の暗号化(SSL)
  • データの2重保管
  • 無料バージョンアップ
URL公式サイト

3.ちまたの会計

ちまたの会計は、同名の団体が提供するクラウド型の会計ソフトです。2023年2月時点で28,000以上の団体での導入実績があります。

非営利組織向けの会計ソフトとして誕生した背景から、ちまたの会計は使い勝手にこだわった設計になっています。シンプルなUIでの直感的な操作が可能で、会計業務に必要な機能を扱えるのが特徴です。

提供元ちまたの会計
機能・特徴
  • 入出金をもとにした自動帳簿作成
  • マルチデバイス対応
  • 無料バージョンアップ
URL公式サイト

4.やよいの白色申告 オンライン

やよいの白色申告 オンラインは、弥生株式会社が提供するクラウド型の会計ソフトです。白色申告向けに入力項目を厳選したことで、シンプルで分かりやすいレイアウトになっています。

さらに、やよいの白色申告 オンラインは、e-Taxでの入力手順を省略できるといった特徴があり、税務署に行かなくても手軽に確定申告が可能です。

提供元弥生株式会社
導入実績弥生シリーズ累計登録ユーザー数280万以上(※2022年9月現在)
機能・特徴
  • 仕訳・記帳の自動化
  • 経営状況の見える化
  • 金融機関連携
  • 店舗効率化・POSレジ連携
  • スマホアプリあり
  • インボイス制度や電子帳簿保存法に対応
URL公式サイト

5.Main財務管理

Main財務管理は、メインソリューション株式会社が提供する基幹業務ソフトです。会計業務に必要な機能を網羅し、評価・分析機能を通じて経営の効率化も支援できます。

また、Main財務管理はバージョンアップも無料でおこなえるため、法改正にも柔軟に対応できる特徴があります。

提供元メインソリューション株式会社
機能・特徴
  • 仕訳処理
  • 会計帳票
  • 分析帳票
  • 消費税集計表
  • 決算処理
URL公式サイト

6.RUCARO

RUCAROは、RUCARO株式会社が提供するプライベートクラウド会計ソフトです。情報漏えい対策や機密情報の保護を目的に、プライベート環境下でのデータ管理を重視しています。

ユーザー側でドメインとサーバー環境を用意する必要はあるものの、情報の秘匿性に優れており、第三者の不正ログインなどを防ぐことが期待できます。

提供元RUCARO株式会社
機能・特徴
  • サーバーインストール型
  • データは必要最低限、一時的な預かりに止める
  • 提供されたデータは第三者に開示せずに削除
URL公式サイト

7.JDL IBEX 出納帳 Major

JDL IBEX 出納帳 Majorは、株式会社日本デジタル研究所が提供する中小企業向けの会計ソフトです。シンプルな入力画面での直感的な操作や、eレシートによる領収書整理の効率化を強みとしています。

また、JDL IBEX 出納帳 Majorでは、財務諸表において各種グラフを表示・印刷できるため、経営状況をより分かりやすい表現で可視化できます。

提供元株式会社日本デジタル研究所
機能・特徴
  • 取引辞書ガイド
  • eレシート
  • CSVのインポート
  • 自動仕訳機能
  • 帳票形式での表示・印刷・CSV出力
  • 財務諸表の作成
  • 各種サポートサービス
URL公式サイト

無料トライアルがある会計ソフト5選

無料トライアルがある会計ソフト5選を紹介します。より高度な機能が使える会計ソフトの導入・乗り換えを検討したい場合、まずは無料トライアルがある会計ソフトを選ぶことがおすすめです。

1.freee会計

freee会計は、freee株式会社が提供するクラウド型の会計ソフトです。ネットバンキングやクレジットカードから取得した明細をもとに、AIの推測や仕訳ルールにより、自動で記帳できる特徴があります。

無料トライアルは最大1ヶ月で、一部機能やサポートに制限がかかるものの、主要機能は活用可能です。そのため、まずは無料トライアル期間中に一通りの機能に触れてみて、期間終了後は活用状況に合ったプランを選びましょう。

提供元freee株式会社
初期費用無料
料金プラン

個人事業主向け

■年払い

  • スターター:1,078円(税込)/月※12,936円(税込)/年
  • スタンダード:2,178円(税込)/月※26,136円(税込)/年
  • プレミアム:3,647円(税込)/月※43,780円(税込)/年

■月払い

  • スターター:1,628円(税込)/月
  • スタンダード:2,948円(税込)/月
  • プレミアム:年払いのみ

法人向け

■年払い

  • ミニマム:2,178円(税込)/月※26,136円(税込)/年
  • ベーシック:4,378円(税込)/月※52,536円(税込)/年
  • プロフェッショナル:43,780円(税込)/月※52万5360円(税込)/年

■月払い

  • ミニマム:2,948円(税込)/月
  • ベーシック:5,808円(税込)/月
  • プロフェッショナル:52,536円(税込)/月
導入実績利用事業者数100万社を突破

※2023年2月時点

機能・特徴
  • 共通機能
  • 記帳機能
  • 請求書作成機能
  • レポート機能
  • 証憑などのファイル保存
  • 確定申告
  • 決算報告書の作成
無料トライアル最大1ヶ月
URL公式サイト

2.マネーフォワード クラウド

マネーフォワード クラウドは、株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型の会計ソフトです。データの入力・仕訳をAIで自動化できるだけでなく、そのデータをもとにレポートを自動で作成できるといった特徴があります。

また、無料トライアルは1ヶ月で、期間中に入力したデータは終了後も引き継ぐことができます。

提供元株式会社マネーフォワード
初期費用無料
料金プラン年額プラン
  • パーソナルミニ:880円(税込)/月※10,560円(税込)/年
  • パーソナル:1,078円(税込)/月※12,936円(税込)/年
  • パーソナルプラス:3,278円(税込)/月※39,336円(税込)/年
  • スモールビジネス:3,278円(税込)/月※39,336円(税込)/年
  • ビジネス:5,478円(税込)/月※65,736円(税込)/年

月額プラン

  • パーソナルミニ:1,078円(税込)/月
  • パーソナル:1,408円(税込)/月
  • パーソナルプラス:年額プランのみ
  • スモールビジネス:4,378円(税込)/月
  • ビジネス:6,578円(税込)/月
導入実績導入法人事業者数10万社突破

※2022年10月時点

機能・特徴
  • 各種データ連携
  • 自動での入力・仕訳
  • マルチデバイス対応
  • データの自動保存
  • 電子帳簿保存法・インボイス制度対応
無料トライアル1ヶ月
URL公式サイト

3.弥生会計 オンライン

弥生会計 オンラインは、弥生株式会社が提供する法人向けのクラウド会計ソフトです。日付や金額の入力がベースのため、簿記の知識がなくても簡単に扱えます。

無料トライアルは1年間あるいは2年間で、起業からの年数によって異なります。期間中はすべての機能を無料で試せるため、自社の課題とマッチするかを実際に利用して確認してみるといいでしょう。

提供元弥生株式会社
初期費用無料
料金プラン
  • セルフプラン:28,600円(税込)/年
  • ベーシックプラン:38,720円(税込)/年
導入実績登録ユーザー数280万突破

※2022年9月時点

機能・特徴
  • 取引入力
  • 決算書類の作成
  • 領収書やレシートの自動仕訳
  • 取引・残高/損益/貸借レポート
  • 銀行口座、クレジットカード、POSレジとの連携
  • インボイス制度・電子帳簿保存法に対応
  • 福利厚生サービス付帯
無料トライアル
  • 2年間(起業から2年以内の方)
  • 1年間(起業から2年を超える方)
URL公式サイト

4.勘定奉行クラウド

勘定奉行クラウドは、株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供する、小規模・中小企業向けのクラウド会計ソフトです。24時間365日の運用監視や、定期的な脆弱診断などにより、月間稼働率は99%を実現しています。

また、無料トライアルは30日間あり、各種機能にくわえてオンライン相談(Face To Faceでの会話)も活用できます。

提供元株式会社オービックビジネスコンサルタント
初期費用
  • iEシステム:0円
  • iJシステム:55,000円(税込)
  • iAシステム:55,000円(税込)
  • iBシステム:66,000円(税込)
  • iSシステム:77,000円(税込)
料金プラン
  • iEシステム:6,600円(税込)/月※79,200円(税込)/年
  • iJシステム:11,000円(税込)/月※13万2000円(税込)/年
  • iAシステム:18,700円(税込)/月※22万4400円(税込)/年
  • iBシステム:22,275円(税込)/月※26万7300円(税込)/年
  • iSシステム:26,400円(税込)/月※:31万6800円(税込)/年
導入実績シリーズ導入実績69万社(250以上のグループで導入)

※2021年12月末時点

機能・特徴
  • 取引入力の自動化
  • 経営状況のリアルタイム把握
  • 電子申告や電子納税に対応
  • 専門家(税理士等)用のライセンスが1ライセンス無償
  • 基幹システムや各種業務システムとの連携
  • 通信の暗号化(SSL)
  • 国際認証SOC1、SOC2報告書を取得
無料トライアル30日間
URL公式サイト

5.ツカエル青色申告

ツカエル青色申告は、株式会社ジョブカン会計が提供する小規模事業者向けのクラウド会計ソフトです。入力ガイドに従って取引情報を入力する形式により、青色申告が初めての方にも気軽に操作ができます。

また、無料トライアルは30日間で、期間中はすべての機能を活用可能です。無料トライアル期間後に契約を継続しない場合でも、帳簿の閲覧はできるようになっています。

提供元株式会社ジョブカン会計
初期費用要問い合わせ
料金プラン13,200円(税込)/年
導入実績ジョブカン会計社シリーズ累計18万社以上、23万人以上

※2023年1月時点

機能・特徴
  • 銀行やクレジットカードの明細情報の自動入力
  • 質問回答形式での確定申告書の作成
  • 専任の担当者による確定申告のサポート
  • 電子帳簿保存対応
  • 複数人での操作可能
無料トライアル30日間
URL公式サイト

無料で使える会計ソフトの比較ポイント

無料で使える会計ソフトの比較ポイントは7つあります。

  • 無料期間はいつまでか
  • 対象事業規模に該当しているか
  • 提供形態は何か
  • 必要な機能は備わっているか
  • 費用は妥当か
  • 操作性は良いか
  • 法改正に対応しているか

無料期間はいつまでか

無料期間はいつまでかを確認しましょう。ソフトウェアごとに無料期間が異なるため、注意が必要です。

無料期間が終了すると、有料版にアップグレードするか、別のソフトウェアを選択する必要があります。コストを発生させたくない場合は、完全無料で扱える会計ソフトを選ぶと良いでしょう。

無料期間は、ソフトウェアの使い勝手や機能を試す絶好の機会です。また、無料期間内にサポートが提供される場合もあるため、質問やトラブルシューティングにも役立つかもしれません。

対象事業規模に該当しているか

対象事業規模に該当しているかを確認しましょう。会計ソフトは、事業規模に応じて異なる機能を持っています。事業規模に適さないソフトウェアを導入すると、機能の数や質に問題が生まれ、業務が上手く効率化できません。

したがって、対象の事業規模に合った会計ソフトを選ぶことは、事業の適切な管理と効率的な運用を実現するために欠かせません。

提供形態は何か

提供形態は何かを確認しましょう。会計ソフトには、インストール型とクラウド型の2種類の提供形態があります。どちらの提供形態を選ぶべきかは、ビジネスニーズによって異なります。

インストール型の会計ソフトは、コンピュータにダウンロードして使用するため、インターネット接続がなくても利用が可能です。しかし、データの保存にはハードドライブの容量が必要であり、注意が必要になります。

一方、クラウド型のソフトウェアは、インターネットを介してアクセスするものです。クラウド上にデータを保存できるメリットがありますが、常に有効なインターネット接続が必要です。

それぞれの主な判断基準として、安全性や堅牢性を重視する場合はインストール型、外部のデータアクセスが必要な場合はクラウド型が選ばれる傾向にあります。

必要な機能は備わっているか

必要な機能は備わっているかが重要です。会計ソフトは対象とする事業者の規模などによって、カバーしている機能が異なります。

たとえば、小規模事業者を対象とした会計ソフトには、簡単に使えるインターフェース、少数の取引先との取引内容を処理する能力、経費の管理や税金の計算などのベーシックな機能が用意される傾向にあります。

一方で大規模な企業には、複数の事業所の統合管理、複雑な取引処理、高度なレポーティングなどの高度な機能が必要です。また、青色申告用に特化するなど、操作の分かりやすさを追求するために、シチュエーションに応じて機能を厳選するケースもあります。

このように事業規模単位や利用シーンによって、会計ソフト側が用意する機能が異なるため、あらかじめ必要な機能を洗い出しておくことが重要です。

費用は妥当か

費用は妥当かを確認しましょう。無料の会計ソフトは、一部の機能やサービスが制限される代わりに、コストパフォーマンスが高いというメリットがあります。しかし、制限される機能やサービスの内容によっては、導入目的に合わず、デメリットが大きくなるユーザーもいるでしょう。この場合、費用の妥当性を確認することが大切です。

もし十分な機能やサポートが必要な場合は、長期的な観点で有料のソフトウェアを選択することも検討しましょう。

操作性は良いか

操作性は良いかどうかも確認しましょう。会計ソフトにおける操作性は、会計業務の効率を向上させる重要な要素です。使い勝手の良い会計ソフトであれば、作業時間の短縮やエラーの低減などが期待できます。

管理画面の見やすさ・分かりやすさ、操作手順のシンプルさなどで判断しましょう。無料期間を活用して、複数の会計ソフトを触ってみると、より違いが判別しやすくなります。

法改正に対応しているか

法改正に対応しているかを確認します。財政法や税法、電子帳簿保存法など、会計業務には幅広い法律が絡んできます。法律は状況に応じて改正されるため、改正内容に会計ソフトが適切に対応していることが重要です。

法改正に対応していない会計ソフトを使用すると、誤りや不正な記録などのトラブルが起きる可能性があります。

また、法改正は複数回にわたって実施されるケースもあるため、定期的なアップグレードが必要になります。このアップグレード費用はいくらなのか、どのくらいのスピード感で法改正に対応するのかという点も、会計ソフトの選定において重要な判断材料です。

無料会計ソフトが個人事業主・中小法人におすすめの理由

無料会計ソフトが個人事業主・中小法人におすすめの理由は、以下の2点です。

  • 手軽に導入できるため
  • 事業規模に適しているため

手軽に導入できるため

手軽に導入できることがポイントです。小規模で事業を展開する事業者にとって、会計ソフトに割ける費用は決して多くありません。そのため、無料の会計ソフトは費用の心配がなく、気軽に導入できるメリットがあります。

また、多くの会計ソフトは、無料であっても最低限の機能を網羅しているため、スモールスタートで会計作業を効率化したい場合にも有効です。

事業規模に適しているため

事業規模に適していることも重要です。無料の会計ソフトが機能を制限する場合、データの入出力やアクセス数など、サービス負荷を軽減する目的で上限が設定される傾向にあります。

しかし、小規模な事業者は、活用するデータ量がそこまで多くないため、無料の会計ソフトでも制限内に収まる可能性があります。機能を制限する内容は会計ソフトによって異なりますが、その上限値をクリアしやすいのが個人事業主や中小法人です。

取引が拡大し、会計業務に対してより高度な技術を求めるフェーズになったとき、改めて有料プランを検討すると良いでしょう。

無料で使える会計ソフト利用時の注意点

無料で使える会計ソフト利用時の注意点を2つ解説します。

  • サポート体制やセキュリティ対策が不十分
  • 有料版移行時には費用がかかる

サポート体制やセキュリティ対策が不十分

サポート体制やセキュリティ対策が不十分な点に注意しましょう。完全無料、あるいは無料期間を設定している会計ソフトで確認すべきなのが、サポート体制とセキュリティ対策です。

  • 無料トライアル中はサポート体制が制限される
  • 完全無料版のセキュリティ対策は必要最低限になっている

無料でサービスを提供している場合、上記のように求めているサービス内容と実態が合致しない可能性もあります。

サポート体制が不十分だと、トラブルや不明点が解決できない可能性が高まります。また、セキュリティ対策が不十分な場合、個人情報や事業データが漏えいする可能性も否めません。

これらの問題が発生すると、ビジネスに大きな損害が生じる可能性があります。そのため、無料の会計ソフトを使用する前に、必ずサポート体制やセキュリティ対策について確認することが重要です。

有料版移行時には費用がかかる

有料版移行時には費用がかかることに注意しましょう。無料の会計ソフトは機能が制限される傾向にあるため、ビジネスの拡大に伴い高度な機能を求める際には有料版に移行する必要があります。その際、新たな費用が発生する可能性があるため、無料版を使用する前に移行時の費用について確認しましょう。

また、会計ソフトは導入費だけでなく、法改正に伴うアップグレードも必要になるため、運用費なども含めて評価することが望ましいです。

無料で使える会計ソフトを導入し業務効率アップを目指そう

本記事では会計ソフトの無料版と有料版の違い、無料で使える会計ソフトの具体例などをご紹介しました。

無料の会計ソフトは費用の心配がなく、気軽に導入できる点がメリットです。一部の機能やサービスが制限される傾向にありますが、個人事業主や中小法人には無料の会計ソフトでも十分に効果を発揮するでしょう。

また、無料の会計ソフトを利用する際は、提供形態や操作性、法改正への対応などを比較し、コストパフォーマンスの妥当性を確認することが重要です。

無料の会計ソフトを導入し、スモールスタートで着実に業務効率の向上を目指しましょう。

会計ソフトの記事をもっと読む

会計ソフトの記事一覧

ビズクロ編集部
「ビズクロ」は、経営改善を実現する総合支援メディアです。ユーザーの皆さまにとって有意義なビジネスの情報やコンテンツの発信を継続的におこなっていきます。

おすすめ関連記事

無料の人事管理システムおすすめ8選比較!選ぶ際のポイントやメリット・有料製品との違い

最終更新日時:2024/03/27

人事評価システム

最終更新日時:2024/03/27

人事評価システム

福利厚生は節税効果を得られる?仕組みや要件・種類について解説

最終更新日時:2024/03/26

福利厚生サービス

最終更新日時:2024/03/26

福利厚生サービス

一人当たりの採用コストの平均とは?内訳や計算方法・削減するポイント

最終更新日時:2024/03/26

採用管理システム

最終更新日時:2024/03/26

採用管理システム

人事・採用担当者におすすめの資格10選|難易度や取得するメリットを解説

最終更新日時:2024/03/27

採用管理システム

最終更新日時:2024/03/27

採用管理システム

ホームページ作成にかかる費用相場とは?費用の早見表や安く抑えるポイント

最終更新日時:2024/03/26

ホームページ制作

最終更新日時:2024/03/26

ホームページ制作

Web会議を録音する方法|メリットや録音する際の注意点を解説

最終更新日時:2024/03/26

Web会議システム

最終更新日時:2024/03/26

Web会議システム

ウェビナーの開催方法まとめ|やり方や手順・成功のポイント、必要なアイテムを紹介

最終更新日時:2024/03/25

ウェビナーツール

最終更新日時:2024/03/25

ウェビナーツール

新卒採用の目的とは?メリット・デメリットやフロー、中途採用との違いを解説

最終更新日時:2024/03/25

採用管理システム

最終更新日時:2024/03/25

採用管理システム

360度評価(多面評価)とは?目的やメリット・デメリット、導入ステップを解説

最終更新日時:2024/03/25

人事評価システム

最終更新日時:2024/03/25

人事評価システム

人事評価制度の種類まとめ|役割や特徴・制度を運用する際の注意点を解説

最終更新日時:2024/03/25

人事評価システム

最終更新日時:2024/03/25

人事評価システム