中小企業におすすめの会計ソフト9選|利用するメリットや失敗しない選び方
労働環境の変化から、会計ソフトの導入を検討している中小企業は多いでしょう。本記事では、中小企業におすすめの会計ソフトを厳選して9選紹介します。自社にあった会計ソフトを選ぶための比較ポイントや導入メリット・デメリットも解説しているので、参考にしてみてください。
目次
会計ソフトとは
会計ソフトとは、日々のお金の動きの記録や管理、各種帳簿や決算書などの作成が行えるツールです。
企業がお金の動きを正しく管理するためには、仕訳帳や総勘定元帳、現金出納帳や売掛帳などさまざまな帳簿を作成する必要があります。手作業で作成することもできますが、時間や労力がかかるうえに入力ミスや転記漏れなどが発生しやすいです。
そこで会計ソフトを利用すれば、各種帳簿は自動で作成されるため手間がかからず、データも銀行やクレジットカードなどと連携して自動取得できるため、入力ミスや転記漏れなどのヒューマンエラーを防げます。
▷【初心者必見】会計ソフトとは?機能や必要性・導入メリットを簡単に解説
会計ソフトの導入率
日本政策金融公庫の「中小企業のデジタル化に関する調査」によると、デジタル化に取り組んでいる企業における「会計システム」の導入率は86.9%でした。
ほかにも「Web会議システム(68.3%)」や「販売管理システム(62.1%)」、「勤怠・労務管理システム(58.4%)」などの導入も多くの企業で進められていますが、その中でも会計システムが多くの企業で導入されていることが分かります。
そして5割超の企業が、デジタルツールの導入によって「期待以上の成果が上がっている」「期待通りの成果が上がっている」と回答しています。
このように、会計ソフトの導入によって日々の経理業務を大幅に効率化することが可能です。以下より会計ソフトの一括資料請求が行えるため、特徴や機能、料金などを比較しながら自社に最適なソフトを選んでみてください。
[出典:日本政策金融公庫「「中小企業のデジタル化に関する調査」の結果を公表(日本公庫)」]
中小企業が会計ソフトを導入するメリット
会計ソフトを導入することで、業務の効率化や人為的なミスの予防など、さまざまなメリットが得られます。
ここからは、中小企業が会計ソフトを導入するメリットを5つ紹介します。
業務を効率よく進められる
会計ソフトを導入すると、手作業で行っていた会計処理や簿記作業が自動化され、業務を大幅に効率化できます。
売上や仕入れ・給与計算などの業務が自動化され、入力ミスや漏れがなくなるでしょう。また、決算書や税務申告書の作成も自動化されるため、短時間で正確な書類作成が可能です。
書類の作成を手作業で行うと時間や手間がかかり、ミスや漏れが発生する可能性が高くなります。このように中小企業が会計ソフトを導入すると、業務の効率化や経営の質を向上させられます。
人為的なミスを防止する
会計処理や簿記作業は、手作業で行うと転記ミスや漏れが発生する可能性があります。しかし会計ソフトを導入すれば、このような人為的なミスを防止することが可能です。
例えば、多くの会計ソフトでは銀行やクレジットカードなどと連携して明細を自動で取り込めるため、手作業で仕訳を行う場合のような入力ミスや漏れがなくなります。
さらに会計ソフトを利用すると、マネージャーが経理業務の進捗状況や入力内容などをリアルタイムで把握可能です。これにより、万が一ミスがある場合でも早期に発見し、問題解決につなげられます。
法改正へ迅速に対応できる
中小企業が会計ソフトを導入するメリットの一つに、法改正への迅速な対応があげられます。
経理業務における法改正とは、税金や会計に関わる法律や規則が変更されることです。法改正が行われると、新しい規則に対応するために必要な処理や文書作成などが必要になりますが、これらの手続きは煩雑でありながら正確性が求められます。
しかし、会計ソフトを導入すれば、ベンダーによって自動的にシステムがアップデートされます。これにより迅速に法改正に対応できるようになり、法令に遵守した会計処理が行えます。
経営内容の改善に役立つ
会計ソフトには、財務諸表や売上高・利益などの経営指標をリアルタイムで把握できる機能があります。いつでも経営指標を確認できるため、経営者は自社の経営状況を正確に把握可能です。
また、経営指標を分析することで、課題の把握や問題点の改善に取り組めるでしょう。
また会計ソフトには、自動車税や固定資産税などの税金の計算や申告書の作成など、税務関連の業務もサポートする機能もあります。これらのさまざまな機能により、煩雑な税務処理を効率的かつ正確に行えるでしょう。
補助金が利用できる場合がある
会計ソフトの導入時には初期費用がかかります。特に中小企業は予算に余裕がない場合もあるため、選べる会計ソフトの種類が限られることも多いでしょう。
しかし、会計ソフトの導入にはIT導入補助金を利用できるケースがあります。
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者などのITツール導入を支援するための補助金です。2024年度では通常枠とインボイス枠が用意されており、自社の課題解決やインボイス対応ができるITツールを導入する際のサポートが受けられます。
補助率は1/2以内や3/4以内など要件ごとに異なるため、まずは自社の場合いくらの補助率になるかを確認してみてください。なお、2024年度のIT導入補助金の申請受付はすでに終了しています。2024年11月時点では、2025年度のスケジュールは未定です。
中小企業が会計ソフトを導入するデメリット
会計ソフトにはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。ここからは、中小企業が会計ソフトを導入するデメリットを4つ紹介します。
初期設定に手間がかかる
初期設定には、企業の基本情報や製品・サービスの登録、銀行口座情報の登録や従業員情報の登録など、多くの項目が含まれます。設定を正確に行わなければならないものの、情報量が多いため手間がかかる点がデメリットです。
しかし、正確に初期設定を行うことで業務がスムーズに進みます。例えば請求書を発行する場合、初期設定で登録した情報を使って請求書の自動作成が可能です。
初期設定に時間をかけて正確に行えば、後々の作業で発生するミスを減らすことができ、結果として業務の効率化やコスト削減につながるでしょう。
▷無料で使えるおすすめの会計ソフト11選|主な機能や比較ポイント
操作を覚える必要がある
会計ソフトは数多くの機能があるため、正確に操作しなければなりません。使い方を覚えるには時間が必要で、従業員のITリテラシーによっては習得に苦労する場合もあります。
操作を早く覚えてすぐに活用できるように、会計ソフトを本格導入する前に研修やトレーニングの機会を提供することが重要です。ベンダーによっては、オンラインでのサポートや研修を行っているところもあります。
また、従業員が使いやすいUIを備えた会計ソフトを選択することも、操作の覚えやすさを向上させるために有効な方法です。多くの従業員が操作を覚えることで、会計ソフトが持つ機能を十分に活用できるため、業務の効率化につなげられるでしょう。
▷初心者でも使いやすい会計ソフトおすすめ11選|選び方やスムーズに活用する秘訣
データが改変される恐れがある
中小企業が会計ソフトを導入する場合、データの改変や削除などの問題が発生することがあります。
セキュリティの問題や操作ミスによるものなど、原因はさまざまでしょう。例として、誤操作によるデータの削除や、悪意のある第三者によるハッキングやウイルス感染などが考えられます。
データが改変されると正確な会計処理が行えず、情報漏洩や紛失など法的なトラブルに発展しかねません。また、改変されたデータを基にした意思決定が誤った結果を招いたり、信頼関係を損ねたりすることもあります。
データ改変などの問題を防ぐためには、セキュリティ対策の徹底が重要です。
情報漏洩のリスクが生まれる
中小企業が会計ソフトを導入する場合、情報漏洩のリスクが生じる可能性があります。
会計ソフトには、企業の財務情報や従業員の給与情報など、機密性の高い情報が含まれることが多いです。そのため、不正アクセスやハッキングなどの攻撃によって、情報が盗まれたり、改ざんされたりする可能性があります。
情報漏洩のリスクを低減するためには、会計ソフトを導入する前にセキュリティ対策について十分に検討しなければなりません。ベンダーが情報漏洩やハッキングなどの攻撃に対するセキュリティ対策を講じているか、セキュリティ面でのアップデートや保守サポートがしっかりしているかを確認することが重要です。
また、従業員に対しても適切なアクセス権限を設定し、不要な情報へのアクセスを制限することも大切なポイントです。情報セキュリティの意識を向上させるための教育やトレーニングもしっかりと行いましょう。
中小企業におすすめの会計ソフト9選
「自社にあった会計ソフトが分からない」という方に向けて、ここからは中小企業におすすめの会計ソフト9選を紹介します。
機能や料金などを比較しながら、選定を行ってみてください。
マネーフォワードクラウド会計
マネーフォワードクラウド会計は、個人事業主から中小企業、上場企業まで幅広い規模の企業に対応するクラウド型会計ソフトです。
銀行口座やクレジットカードなどと連携して、利用明細の自動取り込みが行えます。これにより、データの転記ミスや漏れを防ぐことが可能です。また、自動で取り込んだデータの仕訳は自動仕訳機能によって作業をアシストしてもらえるため、効率的に進められます。
法令改正があった場合でも、追加料金は不要で自動的にアップデートしてもらえる点もメリットの一つです。
提供元 | 株式会社マネーフォワード |
初期費用 |
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料金プラン | ■月額プラン
■年額プラン
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機能・特徴 | 請求書作成、経費精算、給与計算、勤怠管理、マイナンバー管理、レポート共有機能、決算書自動作成機能、軽減税率対応など |
URL | 公式サイト |
\資料請求は完全無料!/
マネーフォワードクラウド会計の資料請求はこちら>>freee会計
freee会計は、個人事業主や小規模事業者に適したクラウド型会計ソフトです。
基本的な会計処理から会計帳簿・決算書の作成、経営管理まで幅広く対応しており、すべてのプランを30日間無料で試せます。中小企業向けのプランでは、経営状況の可視化や統制面の強化、経費精算・稟議承認の機能などが備わっています。
120の銀行や、923の金融機関と連携が可能です。セキュリティ対策も十分に行われており、金融機関同等のセキュリティチェックやバックアップ管理、暗号化通信などを実施しています。
提供元 | フリー株式会社 |
初期費用 |
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料金プラン | ■新設法人・小規模法人向け
※従量課金代別途 ■中堅・大企業向け
■エンタープライズ企業向け
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導入実績 | 有料課金ユーザー企業数54万(※2024年3月末時点) |
機能・特徴 | 法改正に完全対応、自動入力・自動仕訳、決算書作成はボタン1つ、レポート自動作成、強固で柔軟な認証機能、金融機関同等のチェック、堅牢なバックアップ管理など |
URL | 公式サイト |
クラウド発展会計
クラウド発展会計は、経営業務の効率化や決算・監査業務の効率化・経営管理機能などを備えた、日本ビズアップ株式会社が提供するクラウド型会計ソフトです。
過去の実績から目標値をシュミレーションする機能や決算診断を自動作成する機能もあるため、自社の最新の経営状態を常に確認できます。2か月間の無料の体験版が用意されており、本格導入時に得られるユーザー特典を除くすべての機能が体験可能です。
提供元 | 日本ビズアップ株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 要問い合わせ |
導入実績 | 全国1,400件の会計事務所 |
機能・特徴 | 一括コピー機能、分散入力機能、入力効率化機能、支払い管理機能、伝票承認機能、自動監査システム、同時閲覧機能、経費推移表など |
URL | 公式サイト |
勘定奉行クラウド
勘定奉行クラウドは、30万社以上に導入されているクラウド型会計ソフトです。
小規模から中堅・成長企業向けまで、幅広い料金プランが用意されており、法人単位で年間契約が必要です。取引入力や自動起票・分析帳票・管理会計帳票など、多彩な機能が備わっているほか、決算・消費税申告・納税などの業務も効率的に行えます。インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応しており、法令に遵守した会計処理が行える点が魅力です。
提供元> | 株式会社オービックビジネスコンサルタント |
初期費用 | ■小規模企業向け
■中小企業向け
■中堅・成長企業向け
■グループ企業向け
■グローバル企業向け
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料金プラン | ■小規模企業向け
■中小企業向け
■中堅・成長企業向け
■グループ企業向け
■グローバル企業向け
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導入実績 | シリーズ累計80万 |
機能・特徴 | 取引入力・自動起票、会計帳票・分析帳票・管理会計帳票、決算・消費税申告/納税、API&CSV連携、拡張オプション、奉行製品連携など |
URL | 公式サイト |
かんたんクラウド会計
かんたんクラウド会計は、株式会社ミロク情報サービスが提供するクラウド型会計ソフトです。初期費用は無料で、BasicプランとPlusプランの2つの有料プランがあります。
初めてでも分かりやすいかんたん入力機能が備わっており、簿記に自信がない方や初めて会計ソフトを使う方も安心です。会計事務所とデータを共有できるため、書類の提出や紙での送付など面倒な業務が必要ありません。
メールやチャットでのサポートが受けられるほか、オプションのサポートプランを契約すればオンラインでの遠隔サポートや電話サポートが受けられます。
提供元 | 株式会社ミロク情報サービス |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | ■月額プラン
■年額プラン
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導入実績 | 56万社 |
機能・特徴 | 銀行明細やクレジットカードの利用明細は自動で取込、初めてでもわかりやすい「かんたん入力」、会計事務所と同じデータを共有、電子帳簿保存法に対応など |
URL | 公式サイト |
ジョブルポ クラウド会計ソフト
ジョブルポ クラウド会計ソフトは、アーバン・コーポレーション株式会社が提供するクラウド型会計ソフトです。
月額料金は一律1,078円(税込)とシンプルで、初期費用は無料で使えます。また1か月の無料トライアル期間があるうえに有料プランの開始月は料金が無料になるため、最大2か月間は無料で利用できる点がうれしいポイントです。
操作に困った時は、電話・チャットワーク・LINE・メールを使って専門スタッフによるサポートが受けられるため、ITツールの操作が不慣れな方でも安心して利用できます。
提供元 | アーバン・コーポレーション株式会社 |
初期費用 | 無料 |
料金プラン | 1,078円(税込)/月 |
機能・特徴 | 取引データはインポート、使うほど楽になる仕訳作業、簿記の知識がなくても使えるシンプルな画面設計、MacでもWindowsでも使用可能など |
URL | 公式サイト |
フリーウェイ経理Lite
フリーウェイ経理Liteは、株式会社フリーウェイジャパンが提供するインストール型の会計ソフトです。
仕訳日記帳や損益分岐図表など、融資の取引がある銀行へ提出できる資料もそのまま作成できます。アップデートも無料で対応しているため、法改正があった場合も問題なくバージョンアップが可能です。
永年無料で利用できるので、まずはお試し利用してみたいという方に向いています。なお有料版を契約すれば、銀行口座やクレジットカードと連携して明細を自動取得できるようになります。
提供元 | 株式会社フリーウェイジャパン |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン |
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機能・特徴 | データ入力、マスタ、帳票印刷、グラフ、決算書、ユーティリティ、シリーズ製品との連携、仕訳形式・出納帳形式での入力、決算書など各種帳票の出力など |
URL | 公式サイト |
会計らくだ
会計らくだは、株式会社BSLシステム研究所が提供するインストール型会計ソフトです。
税理士の声を基に作成された使いやすい操作性が特徴で、記帳を専門としています。「記帳は自社で行い、決算などは税理士に任せたい」という企業に最適です。
法改正や制度改定にも対応しており、常に最新の法令に則った会計処理が行えます。また各クラウドストレージサービスを利用したバックアップにも対応しているため、定期的にバックアップを行うことでデータ消失を回避できます。
提供元 | 株式会社 ビーエスエルシステム研究所 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 13,200円(税込) |
機能・特徴 | 法人会計の記帳、複式簿記方式で仕訳を入力、仕訳だけ簡単に記帳、インボイスに対応、簡単導入、出納帳・売掛帳・買掛帳などの各帳簿を簡単に記帳など |
URL | 公式サイト |
会計王
会計王は、ソリマチ株式会社が提供するインストール型会計ソフトです。30年以上のロングセラーで、多くの中小企業に導入されています。
あらかじめ業種別の科目が設定してあるため、初期設定の手間を削減できます。あらかじめ銀行口座やクレジットカード、電子マネーの情報を設定しておくと、MoneyLinkが自動で明細を取り込んで仕訳の作成まで行える点がメリットです。
また導入前にZoomでオンライン相談もできるため、不安な点をなくしてから導入が可能です。まずは30日間の無料お試しを利用して、操作性を確かめてみてください。
提供元 | ソリマチ株式会社 |
初期費用 | 要問い合わせ |
料金プラン | 44,000円(税込) |
機能・特徴 | 業種別テンプレート、他社製品データ取込み、多彩な入力方式、高機能な仕訳検索、貸借対照表、損益計算書、減価償却資産リスト、決算書の自動作成など |
URL | 公式サイト |
中小企業に導入する会計ソフトの比較ポイント
さまざまな会計ソフトがある中で、導入の際にどのような点を比較すればいいのでしょうか。ここからは、会計ソフトを選ぶ際の比較ポイントを9つ紹介します。
目的や規模に適した機能が搭載されているか
会計ソフトは、自社の導入目的や規模に適した機能が搭載されていることが大切です。必要な機能がなければ導入目的を果たせず、効果が見込めない可能性があります。
また、たとえ多くの機能が搭載されていたとしても、実際に使用しない機能ばかりでは意味がありません。そのため、必要最低限の機能が揃っていれば十分といえます。
会計ソフトには主に以下のような機能が備わっているため、選定時の参考にして自社に必要な機能を洗い出してみてください。
機能 | 詳細 |
明細自動取り込み機能 | 銀行口座やクレジットカード、電子マネーなどの明細を自動で取り込む機能 |
自動仕訳機能 | 明細などの取引情報を自動で仕訳する機能 |
請求書作成機能 | 取引先への請求書を作成する機能 |
各種帳簿作成機能 | 仕訳帳・総勘定元帳・売掛帳などの各種帳簿を自動作成する機能 |
確定申告機能 | 確定申告書や決算書などを作成する機能 |
財務分析機能 | 財務諸表の作成や予実管理などを行える機能 |
自社に適した提供形態か
会計ソフトには、クラウド型とインストール型があります。
クラウド型は、ベンダーのサーバーに設置された会計ソフトを利用する形態です。インターネット環境があれば場所を問わずどこからでも利用できるため、多様な働き方への対応やテレワークの推進が行えます。
初期費用が安い一方で、月額費用などのランニングコストがかかります。
インストール型は、自社のパソコンやサーバーに会計ソフトをインストールして利用する形態です。インターネットに接続しないためセキュリティ性が高い点が特徴です。
しかし、会計ソフトをインストールするための環境を構築しなければならないため初期費用が高額になりがちで、導入後の保守も自社で行う必要があります。
このように、それぞれの特徴は大きく異なるため、自社にはどちらが適しているかを判断して導入を進めましょう。
▷おすすめのクラウド会計ソフト12選|料金や特徴を徹底比較!
▷インストール型の会計ソフトおすすめ6選!メリット・デメリットやクラウド型との違い
従業員が誰でも簡単に使用できるか
会計ソフトは、データの入力や帳票の作成など、複雑な操作が必要です。そのため、ITツールの操作に不慣れな従業員も簡単に使用できるように、直感的に操作できるUIの会計ソフトを選びましょう。
さらに、操作マニュアルやヘルプ機能が充実していることも重要なポイントです。会計ソフトによっては、複雑な機能を備えている場合がありますが、操作マニュアルやヘルプ機能が充実していると、誰でも分かりやすく操作できるでしょう。
また、ベンダーがトレーニングやサポートを提供しているかも確認しましょう。会計ソフトの操作に慣れていない従業員が使用する場合には、本格導入前にトレーニングやサポートを行っておくと安心です。
自社で行うことも可能ですがプロのサポートがついていると、より迅速に教育ができるでしょう。
セキュリティ対策は万全か
会計ソフトは企業の財務情報を管理する重要なツールであり、不正アクセスや情報漏洩などが発生すると、企業の信用を失う可能性があります。
セキュリティ対策には、データの暗号化やアクセス制限・監視・検知システムなどが含まれます。また定期的なバックアップや災害対策も確認することで、よりセキュリティ性が高い会計ソフトを選べるでしょう。
また、万が一トラブルが起きた場合に、サポート体制が充実していると安心です。トラブルにはソフトウェアの不具合や操作上の問題、または利用者の誤操作などがありますが、いずれも迅速で正確な対応が求められます。
インストール型の導入を検討している場合は、自社で万全なセキュリティ体制を整えられるかを必ず確認しましょう。
他システムとの連携ができるか
中小企業は、勤怠管理システムや在庫管理システムなど、さまざまなシステムを同時に利用している場合が多いでしょう。
これらのシステムと会計ソフトが連携できれば、データを転記する際の重複や入力ミスなどを防げます。また、各種データを自動連携できると入力する必要がないため、作業も大幅に効率化できます。
そのため、導入予定の会計ソフトが他システムと連携ができるかを必ず確認しておきましょう。
電子帳簿保存法やインボイス制度に対応しているか
電子帳簿保存法とは、帳簿や請求書などの書類を電子データで保存することを定めた法律です。インボイス制度は複数税率に対応した、適正な納税を実現するための制度です。
どちらも要件を満たすには複雑な対応が必要ですが、両者に対応した会計ソフトであれば適切な電子データの保存やインボイス対応の適格請求書の発行が簡単に行えます。そのため、電子帳簿保存法やインボイス制度に対応しているかを確認しましょう。
どちらにも対応していれば、法令に遵守した会計処理が行えるようになるため、税務上のトラブルを回避できます。
シェア率が高くて多くの企業で導入されているか
会計ソフトのシェア率の高さも確認しておきましょう。シェア率が高ければそれだけ多くの企業が導入しているため、その会計ソフトが優れているという証明になります。
また、シェア率が高い会計ソフトウェアは多くのユーザーからの評価も高い傾向にあります。そのようなソフトウェアは、多数の利用者からの意見を基に改善や機能追加が行われ、使い勝手がよくなっていることが多いです。
▷【2024年最新】おすすめの会計ソフト14選徹底比較|失敗しない選び方とソフトの特徴
無料トライアル期間があるか
多くの会計ソフトには、無料トライアル期間が設けられています。トライアル期間中であれば費用を一切かけずに使用できるため、操作性をしっかりと確かめたうえで導入できる点がメリットです。
導入を予定している会計ソフトがある場合でも、実際に触ってみるとイメージと違うことも考えられるため、無料トライアル期間があれば必ず活用するのがおすすめです。
無料トライアル期間中は実際に操作する現場の従業員に使用感を確かめてもらい、自社で問題なく運用できるかを確認しましょう。
導入支援サービスは充実しているか
中小企業が会計ソフトを導入する際には、導入の手続きや初期設定などで問題が生じることがあります。そのため、導入支援サービスが充実している会計ソフトを選ぶのがおすすめです。
導入支援サービスでは、専門スタッフが導入時の支援から導入後のアフターケアまでをトータルでサポートしてくれるため、専門知識がなくても安心して会計ソフトを導入できます。
例えば、導入時に業務内容や会計ソフトの要件に合わせたカスタマイズや設定、データ移行などを任せることが可能です。万が一導入後にトラブルが生じた際には、遠隔で対応してもらえます。企業が直面する問題に対して的確な対応を講じるため、業務のスムーズな運営を保つことができるでしょう。
中小企業も会計ソフトを導入して業務を効率化しよう
中小企業も会計ソフトを導入することで、業務の効率化やミスの防止、法改正への対応力の強化などのメリットが得られます。
導入支援サービスやIT導入補助金の活用なども、中小企業が会計ソフト導入を検討する際には有効な手段です。しかし、導入時にはデメリットも考慮する必要があり、初期設定や操作方法の習得、情報漏洩のリスクなどにも注意が必要となります。
導入前には十分な検討と情報収集を行い、慎重に検討を重ねることが重要です。
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