見やすい日報の書き方!参考にしたい例文や書き方の秘訣を紹介!
1日の業務内容を上司に報告する日報は、自分以外の人にとって見やすくわかりやすい内容でなくてはなりません。では、見やすい上に業務改善やナレッジ・ノウハウの蓄積にも役立つ日報にするためには、どのような書き方をすべきなのでしょうか。上司から褒められる日報の書き方について、例文や書き方のポイントを紹介します。
目次
日報とは?
日報とは、1日の業務内容を、上司やチームメンバーに共有するための報告書です。
日報の書き方は、業務内容やそれぞれの会社のルールによって異なりますが、主に当日行った作業内容と作業時間、進捗状況とともに、所感などを記載するのが一般的です。さらには、気づきや改善アイデアといった情報も共有されることから業務改善のヒントが得られる重要なツールとして、多くの企業にて運用されています。
また、日報を書く時間は、1日の業務を振り返る時間にもなります。そのため、個人における日々の課題意識の醸成や自己成長といった効果も期待される取り組みと考えられるでしょう。
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日報を作成する目的
日報を作成する目的は、自身の業務内容を振り返ること、上司やメンバーに業務状況や作業進捗を共有すること、そしてノウハウを蓄積することの3つが主に挙げられます。それぞれの目的について詳しく見ていきましょう。
自身の業務内容を振り返るため
何を、どれだけ、どのようにおこなったかを振り返りながら日報を書く時間は、1日の自分の成果を自己評価する良い機会となり、そのなかで、自分の強みや弱み、業務の改善点が見えてくることもあるでしょう。
また、作業内容や作業時間の可視化により自分の仕事量やペースを把握することは、適切なスケジューリングにも役立ちます。日々の日報には、自身の仕事のやり方を見直して改善する役割が期待されているのです。
上司やメンバーに業務状況や進捗を共有するため
日報は、自身の業務状況や進捗を上司やチームメンバーと共有するための重要なツールです。
特に、リモートワークなどが普及した現代のビジネス環境においては、たとえ同じ部署であっても、他のメンバーがどのような業務やタスクを進めているのかが見えにくく、直接作業に関わっていなければ、十分な情報が共有されないこともあるでしょう。
そのような環境においても、毎日日報を提出することで、業務内容が端的に把握でき、場合によっては、上司からのアドバイスだけでなく、メンバーからも必要に応じたサポートやアドバイスを受けることが可能となります。
ノウハウを蓄積するため
日報は、自分の経験を生かした業務の効率化、トラブル発生時の解決法、さらには、新たに得た知識やスキルが共有できるツールでもあります。
また、日報報告を上司部下間だけでなく、チームの誰もが見られるオープンスペースですることによって、自分では解決に至らなかった、あるいは、改善策が見出せなかった問題についても活発なコミュニケーションが交わされるようになります。自分のノウハウだけでなく、チーム全体のノウハウが日々蓄積されていくのです。
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日報で書くべき項目とその書き方・例文
日報には、一般的にその日の業務内容と進捗、良かったこと、不明点や改善点、所感、次回の目標などを記述します。それぞれを、例文と併せて詳しく見ていきましょう。
業務内容
業務内容は、作業の内容とともに、かかった時間も記載するようにしましょう。そのほか、営業担当であれば、架電件数やアポ取得件数なども結果として何にどれくらいの時間をかけているのかが可視化されるため、より時間を意識して作業にあたれるようになります。
また、所要時間の目安を把握することで、1日のスケジュールを的確かつより無駄なく立てられるようになるでしょう。
<例文>
【業務内容】
- 商談:2.5H(A社、B社)
- 顧客訪問:1.5H(C社/移動時間含む)
- 架電:3H
- 社内MTG:0.5H(定例MTG)
- メールチェック・返信:0.5H
- その他業務:1H(管理表更新、社内連絡、経費精算ほか)
【結果】
- 架電件数:30件
- 通話時間:75分
- アポ獲得数:2件
業務進捗
業務進捗は、現状の作業の進行状況のほか、遅れている場合はその理由を記載し、必要に応じて、スケジュールの見直し、人員の追加といった支援を求めることができます。
また、定量化が可能な進捗状況については、数値で現状を報告し、客観的かつひと目で状況が把握できるよう工夫しましょう。
<例文>
【業務進捗】
- アポ獲得:目標◯件、実績◯件、目標達成率◯%
- 売上見込:目標◯◯◯円、実績◯◯◯、目標達成率◯%
- 新システムへの移行:タスク完了率◯%
所感
所感は、その日の業務に対する自身の感想、良かったことのほか、気づきや反省点などを記述します。
良かったことには、成功や業務改善につながった具体的な取り組みや工夫などを書くため、自己の振り返りや業務評価を客観的に行えるだけでなく、メンバーそれぞれの良かったこと・上手くいったノウハウが共有されることで、チーム全体のスキルや生産性向上にもつながります。
また、日報をコミュニケーションツールの一つとしても活用している場合には、今日の気分や体調をシェアしたり、雑談的なひとことをプラスしてみたりするのもおすすめですちょっとした気遣いが生まれるきっかけとなり、コミュニケーションの円滑化にも役立つでしょう。
<例文>
【所感】
- 〇〇株式会社の担当〇〇様との商談について
当初他社サービスを検討していたが、〇〇の使い勝手や料金プランを訴求したところ、前向きに検討いただけるとのこと。特に、導入によって得られる費用対効果を定量的に明示した点への反応が良かった。再度、最終提案の機会をいただけたため、さらに提案書をブラッシュアップしたい。
【今日の気分・体調】
- 今日の気分:最高
- 今日の体調:良し
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改善点や不明点
業務上で感じた問題点や課題、不明点も日報に書くと良いでしょう。課題は、可能であれば自身で考えた改善策をそえて記載するのが好ましいといえますが、自分ひとりでは、改善策が見出せないケースも、もちろんあります。
ただし、大切なのは常に業務に対して「より最善」を求めるための課題感を持つことです。たとえ自分では答えが出せなかった課題であっても、感じた問題や不明点の共有は、積極的に行いましょう。
<例文>
【改善点】
- 商談の際、競合サービスとの◯◯◯の違いについて、即座に返答できなかった。他社サービスとの比較は、使用を想定した上で、できる限り詳細まで把握しておくべきだと感じた。
次回の目標
次回の目標は、翌日のおおまかなタスクのほか、達成目標。トライしたい改善策などを書きます。明日のタスク・目標の記載は、作業内容が整理されることから、翌日はスムーズに業務に着手できるといった効果もあるでしょう。
<例文>
【明日の目標】
- 〇〇株式会社様の提案書を仕上げる
- 架電回数60件/アポ獲得5件
日報の書き方|見やすくするためのポイント
日報は、自身の業務を上司やメンバーに伝えるためのツールであるため、第三者が読んでもわかりやすい内容であり、かつ、なるべくひと目で読み取れる記載方法であることが重要です。
上司やメンバーから、「見やすい」「わかりやすい」と褒められる日報の書き方、そのポイントを紹介します。
「箇条書きで簡潔に」を意識する
できる限り「箇条書き」を意識しましょう。特に業務内容は、所感や改善点といった文章を交えることなく、「その日行った作業と所要時間」を箇条書きで簡潔に記載するようにします。
また、箇条書きの順番は、業務の優先度や所要時間の長さ順など、一定の記載ルールを設けるとよりわかりやすい日報になります。
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重要な情報を絞る
日報に文章を記載する時は、最も伝えたい重要な情報をさらに要点を絞って書くことも大切です。組織の状況によっては、上司は毎日数十件の日報に目を通すことになります。そのため、提出した内容の全てが必ずしも隈なく伝わっているとは限りません。
情報量が多ければ多いほど、見落としたり、読み飛ばしたりする可能性は高くなります。
重要な報告事項は、上部に結論のみを簡潔に記載し、詳細を下部にまとめるといった伝えるための工夫も活用しつつ、要点を絞って記載するようにしましょう。
文書構成フレームワークを利用する
事情を把握していない第三者に対して、整理した情報を正確に伝えるために活用したいのが、5W1Hのフレームワークです。
5W1Hでは、以下の6つの要素を整理して文章を組み立てることで、必要な情報を網羅しつつ、整理して相手に伝えることができます。
- When(いつ)
- Where(どこで)
- Who(誰が)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
ちなみに、上記の6項目に「How Much(いくら)」の項目を追加したフレームワークは、5W2Hと呼ばれています。
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テンプレートを利用する
日報は、ExcelやWord対応の無料テンプレートがインターネット上で多数提供されています。初めての日報作成で、フォーマットに悩んでしまった場合には、このようなテンプレートを利用してみるのも良いでしょう。
テンプレートは、カスタマイズできるファイルも多いため、ベースとして参考にしつつ、自分の業務にあった内容へと最適化することも可能です。
定量的な情報を盛り込む
目標や作業の進捗具合は、なるべく客観的な数値で伝えるようにしましょう。「目標達成率80%」、「タスク完了率20%」などの定量化した記載により、上司がひと目で現状を把握しやすくなるだけでなく、自己評価や正確な進捗管理もしやすくなります。
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書き方を意識し質の高い日報を作成しよう
日報は1日の自分の業務に課題感を持って振り返り、問題点や改善策を見出すための重要なツールです。また、その日の成果を可視化することで、翌日のモチベーションが刺激されることもあるでしょう。
しかし、日報は自身のPDCAサイクルに役立てるだけでなく、組織全体の生産性やスキルの底上げといった役割も期待されています。
そのためには、箇条書きなどの要点を絞った書き方や自分以外の人にも的確に伝わる文章の書き方、情報の定量化といった工夫が必要です。ここで紹介したポイントを踏まえて内容を見直し、業務改善につながる日報、そして、上司やメンバーから褒められる日報を完成させましょう。
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