月報とは?日報との違いや作成する目的・書き方をわかりやすく解説
ひと月の業務報告をする書類「月報」。作成している企業が多く、目標の管理に役立ちますが、「日報」や「週報」との具体的な違いは何でしょうか。本記事では、月報とは何か、日報・週報との違い、作成の目的という基礎知識に加え、月報の書き方や例文をわかりやすく解説します。
目次
月報とは?
月報とは、1ヶ月ごとに作成する「その月の業務内容」「目標に対する進捗状況」「成果」などをとりまとめた報告書のことをいいます。
月報は、上司が社員1人ひとりの業務状況を把握するほか、経営層がチームや部署の状況を押さえる手段として使われます。月報の作成により、社員が業務上得た気づきや目標に対する進捗度合いも共有でき、今後目指すべき課題も明確にできるでしょう。
トラブルなどのときに、過去の状況や取り組み内容を確認できる点でも作成の意義があります。
月報と日報・週報との違い
月報と同じように上司に報告するものとして、日報や週報があります。3つにどのような違いがあるのか以下の表にまとめました。
月報 | 週報 | 日報 | |
視点 | 長期 | 中期 | 短期 |
主な報告内容 | 成果 | 業務内容と成果 | 業務内容 |
回数 | 月に一回 | 週に一回 | 一日に一回 |
報告先 | 経営者 上司 同僚 | 上司 同僚 | 上司 同僚 |
月報と日報・週報、それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
日報との違い
日報はその日の業務内容を報告するためのものであり、基本的に毎日作成します。日々の業務で得た気づきを細かく記録することで、短期的な目標に対しての進捗状況を明らかにするものです。
一方、月報は1ヶ月間の業務状況をとりまとめて報告をするために、月に1度作成します。また、3つの書類の中でもっとも長期的な視点で目標に対する進捗度を記録する点も異なるポイントです。さらに、身近な同僚や上司が確認する日報とは異なり、月報は経営層まで報告が届きます。
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週報との違い
週報は週に1度作成し、1週間の業務内容を報告するための資料です。日報よりも長期の視点で成果についても書きますが、月報よりは短期的な視点で作成します。
週報も日報と同じく、身近な同僚や上司が社員個人の業務進捗を把握するために作成するものです。一方、月報は経営層まで確認します。また、月報はその月の分の週報の要約で作成されることもあるでしょう。
月報を作成する目的とは?
月報はどのような目的で作成されるのでしょうか。ここでは、月報を作成する主な目的3つについて解説します。
目標を管理する
月報は目標の達成状況や年間の業績見込みを管理するために作成されます。可能であれば成果は数値で記し、前年比などのデータも合わせて添付することで、進捗状況を明らかにできるでしょう。
また、目標を達成できた際、またはできなかった場合にも、その原因も記載すれば、今後の業務に活かすこともできます。
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ナレッジ・ノウハウを蓄積する
作成した月報はチームや組織で共有できるため、社員個人で得たナレッジやノウハウをチーム全体に共有でき、組織の財産として蓄積できるでしょう。
また、月報をチームで共有することで、社員間のコミュニケーションの活性化につながります。お互いに進捗状況を把握し、業務理解を深められるので、社員間の連携強化も期待できるでしょう。
評価の参考にする
月報にはその月の業務内容や具体的な成果・実績が記載されているため、社員の業務状況を把握できます。よって、上司が社員を評価する際の参考にできるでしょう。
さらに、組織の目標に対してどれだけ貢献できているか、成果や実績を出しているかなどについての確認も可能です。
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月報に記載する主な項目とその書き方
月報に記載するべき項目にはどのようなものがあり、どんな風に書き記せばよいのでしょうか。ここでは、月報に記載する主な項目とそれぞれの書き方について解説します。
報告する月におこなった業務内容と所要時間・経過
まず、その月におこなった業務内容を記載しましょう。週報・日報ほど詳細に記載する必要はありませんが、各業務について具体的に書くことが大切です。箇条書きを用いて記載すれば簡潔にまとめられるでしょう。
どのようなプロジェクトに関わって、どのようなタスクをこなしたのか記載することで、何についての報告書か明確にできます。
業務内容にはそれぞれ所要時間と経過も記載しましょう。所要時間や経過は週報・日報ほど詳細に記載する必要はありません。
各業務が1ヶ月でどのように進捗したのかをまとめましょう。週ごとやフェーズごとに分けて経過状況を書くことで、その月の動きを俯瞰して見られるようになります。
各業務の成果や実績
おこなった業務に対する成果や実績の記載も必要です。
成果や実績は、なるべく数値などを用いて、客観的な事実のみを記載するようにしましょう。記載する際には、主観的な視点ではなく、定量的に記載できるとどのくらいの成果や実績が出たのかわかりやすくなります。
成果や実績には、目標や計画に対しての現在の進捗状況も合わせて記載するとより良い報告となるでしょう。
全体を通じての所感
業務を通じて気づいたことや成果・実績に対する原因分析を記載します。目標を達成できたとしてもできなかったとしても、なぜそのような結果になったのか分析することで翌月以降の業務に活かせるでしょう。
また、業務における課題や改善策がある場合も所感に記載します。ほかにも、上司や同僚に対して相談したいことを書くのもおすすめです。
報告結果を踏まえた翌月の目標と計画
当月の業務内容や振り返りを元に、翌月の目標を立てましょう。さらに、目標を達成するための計画も作成します。翌月の目標と計画は、当月に振り返った業務上の課題やその改善策などを踏まえて記載するようにしましょう。
目標や計画は誰を対象にして・何に・どのように取り組むのか明確にし、数値などを用いて具体的に作成することが大切です。
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月報の例文
ここでは具体的な状況を仮定して作成した月報の例文を2つ紹介します。
月報の例文【キャンペーンの成果】
2023年6月度月報 |
■今月の目標 □商品A:売上前月比1.5倍 □商品B:キャンペーン計画の立案 ■今月の業務内容 □商品A:商品サンプルのキャンペーンを全国100店舗で実施キャンペーン実施店舗の策定:3営業日
■商品B:キャンペーン企画の立案□モニター調査:10営業日
□商品A:売上前月比1.54倍(目標達成) □商品B:キャンペーン企画の具体案の作成済み・来月の実施を目指す ■所感
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月報の例文【店舗の開拓】
2023年6月度月報 |
■今月の目標 □都内に新規取引先を5店舗開拓 ■今月の業務内容 □新規店舗開拓
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質の高い月報を作成し目標達成につなげよう
月報は1ヶ月という長期的な視点で業務内容と進捗、成果をとりまとめて報告するために作成します。目標に対する進捗度も明らかになるので、社員の管理や評価にも役立つでしょう。
月報は直属の上司や同僚だけではなく、経営層まで確認する資料です。今回の記事を参考に、書き方のポイントを押さえ、質の高い月報を作成しましょう。
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