中小企業におすすめの人事管理システム6選!導入の必要性や目的も解説

最終更新日時:2023/01/20

人事管理システム

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日々複雑化する人事管理において、人事管理システムの導入は中小企業の業務を効率化できる1つの重要な施策です。本記事では、人事管理システムの必要性や目的など詳しく解説していきますので、導入を検討している場合はぜひ参考にしてみてください。

人事管理システムとは、社員の氏名や給与などの情報を一括管理できるシステムのことです。

中小企業においても、マイナンバー制度の開始と共に、人事管理システムの導入が進んでいます。

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中小企業における人事管理システムの必要性

人事管理システムは、中小企業が抱えている課題の解決に役立ちます。

ここでは、人事管理における5つの課題を通じて、人事管理システムの必要性を確認していきましょう。

人事管理には莫大なコストがかかる

人事管理では、社員の基本情報や経歴、入退社の手続きなど多くの項目を管理する必要があります。人事異動や人材評価にも活用するため、情報に誤りがあってはいけません。

しかし、数多くの情報を正確に手入力すると時間的コストがかかり、人的ミスが発生することもあります。そのため、コスト削減や人的ミスを防げる人事管理システムを導入する必要性があると言えるでしょう。

雇用状態により管理が複雑化

中小企業では、正社員や派遣社員、パート、アルバイトなど複数の形態で雇用しています。

雇用形態によって管理に違いがあるため、管理が複雑になってしまいがちです。管理が複雑になることで人事担当者の負担は増すので、一元管理が可能な人事管理システムの導入は不可欠です。

日々変化する評価の基準

社会全体のグローバル化が進む中で、人事評価の基準も日々変化しています。以前は年功序列で、年齢が上がると会社の地位が上がっていくのが一般的でした。

一方、現代では成果主義が主流となっており、高いパフォーマンスや成果につながる職務姿勢が評価の対象とされています。

年齢ではなく成果で評価をするには、データ管理・活用の業務が必要不可欠であるため、人事管理システムを活用して効率的に管理する必要があるのです。

求められる適正な人材配置

適正な人材配置を行うことは、社内の業務効率化につながるとともに生産性アップも見込めます。そのため、人材配置は企業の人事管理における重要な業務です。

ただし、適正な人材配置を実現するためには、社員の情報を一元管理する必要があるため、人事管理システムの導入が必要だと言えるでしょう。

必要とされる人材育成

中小企業の人材が不足している中で、自社の人材育成は重要なポイントです。

適切な人材育成を行うためには、社員一人ひとりの特徴や特性、経歴などのデータが必要になるため、人事管理システムを活用した社員情報の管理が必須となります。

人事管理システムの導入で利用できる主な機能

次に、人事管理システムの主な機能について見ていきましょう。

情報の照会や検索

人事管理システムでは、キーワード検索や複合検索などが可能です。また、統計データの検索もスピーディーに行えるため、該当する社員のデータを検索にかける時間や手間の削減に役立ちます。

昇格・降格情報の管理

昇格や降格の情報管理も可能です。

社内の候補者を抽出したり、辞令書の作成や条件定義を行ったりできるので、わざわざ手書きで作成する必要がなく、スムーズな情報管理ができます。

評価基準や人事考課の情報管理

人事考課に不可欠な情報や、個人情報の一元管理が可能です。例えば、評価基準・管理項目の設定や登録、さらに考課の入力をサポートする機能などがあります。

人事異動に関する情報管理

人事異動の文書作成や、休職・退職に関する情報管理を行うことが可能です。入力作業が軽減されることで、人事担当者のコスト削減にもつながります。

組織の情報管理

中小企業の組織図作成や世代管理が可能です。部署や社員ごとのデータ管理が実施できるシステムもあります。

社員のマスターデータ管理

企業に所属する社員の基本情報を管理できます。住所や氏名、待遇、手当などを一元管理できるため、人事管理の担当者間での情報共有もスムーズです。

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中小企業が人事管理システムを導入する6つの目的・メリット

中小企業が人事管理システムを導入するにあたって、具体的な目的やメリットが6つあるので、確認していきましょう。

1.人事管理の大幅なコスト削減

人事管理システムを導入すれば、管理業務の大幅なコスト削減が可能です。人事管理では、社員情報の管理や勤怠管理、入退社の手続きなど複数の業務が発生します。

従来の方法では手作業でデータ入力や転記を行うため、管理や給与計算に時間的コストを割かなければなりませんでした。

しかし、人事管理システムを導入することでデータの一元管理ができるため、業務効率化を実現できコスト削減へつなげることが可能です。

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2.各種手続きのペーパーレス化

勤怠管理や労務管理の手続きを紙の書類で行う場合、承認者の状況によって承認が遅れ、管理業務そのものにも支障をきたす可能性があります。

さらに、書類を役所へ持っていく必要があるため、時間と手間も取られてしまいます。

多くの人事管理システムでは、役所への電子申請にも対応しているので、わざわざ出向く必要もない上にペーパーレス化も可能です。

3.離職率の低下

人事管理システムを活用すれば、社員一人ひとりの適性に合わせた人材配置が可能です。本来のポテンシャルを活かした働きができるため、離職率低下につながる可能性もあります

4.より会社に適した人材の可視化

社員情報を一元管理することで、社内で不足している人材の要素やスキルを具体的に可視化できます。今後の人事採用に反映させることで、企業の生産性アップや業務効率化を図ることが可能です。

5.社員のモチベーションアップ

人事管理システムでは社員情報を蓄積できるため、適正な人事評価に活かせます。社員の実力を正当に認め、昇給や昇格へ反映させることで、社員側もモチベーションアップへとつながるでしょう。

6.人材採用や評価の精度向上

人事管理システムによっては、目標・評価シートのあいまいな表現を指摘する機能や、評価の偏りを防ぐ機能などが備わっています。

そのため、人材評価をより高い精度で行えるでしょう。また、人材評価の精度が向上すれば、人材採用する際に本当に必要な人材を絞り込みやすくなります。

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中小企業が人事管理システムを導入する際の選び方

続いて、人事管理システムの選び方について7つのポイントを解説します。

予算とコスト

人事管理システムを導入する予算と運営コストを確認しておくことは重要なポイントです。

支払い方法は、月額料金制のシステムや、製品買い取りのシステムなどさまざまあります。価格にも幅があるため、自社のニーズに合わせて選ぶのがおすすめです。

求めている機能

人事管理システムによって機能に違いがあります。

自社で利用する機能を自由にカスタマイズできるプランを選べば、ニーズに最適化できる上、コスト削減の効果も期待できるでしょう。

操作性

システム上の画面構成などは操作性に関わってくるため事前に確認しておかなければなりません。

人事管理システムによっては、無料でデモンストレーションを行ってくれるケースもあります。導入前にしっかりと検討しておけば、システムの運用がスムーズです。

導入後のサポート体制

電話やメールでサポートしてくれる人事管理システムを選ぶことは重要です。

特に、システム導入後しばらくは、使用方法に関する不明点が発生する可能性があります。丁寧にサポートしてくれるシステムを選ぶことで、人事担当者の負担軽減にもつながるでしょう。

他システムとの連携

人事管理に関連する他のシステムをすでに導入している場合、システム連携が取れるか確認してください。

システム連携を行うことで情報共有ができ、転記作業などでミスが発生するリスクを減らせます。

他企業の導入実績

他の中小企業の導入実績は、1つの参考になります。例えば、同業他社が導入しているシステムであれば、自社のニーズに即している可能性が高くなるでしょう。

また、導入事例には企業が抱えていた課題と、システム導入後の効果などが記載されているケースが多いため、参考にすることをおすすめします。

セキュリティ対策

クラウド上で管理できる人事管理システムの場合、セキュリティ対策が万全か確認しておくことは大切です。

特に近年、ランサムウェアと呼ばれる身代金要求型ウイルスの被害が増加傾向にあります。社員や企業の情報を守るためにも、人事管理システムのセキュリティ対策はしっかりとチェックしておかなければなりません。

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中小企業におすすめの人事管理システム6選

ここからは、中小企業におすすめの人事管理システムを6つご紹介します。業務効率化によるコスト削減や、ペーパーレス化などを実現するためにも、ぜひ参考にしてみてください。

1.マネーフォワード クラウド人事管理

マネーフォワード クラウド人事管理を利用すれば、社員や組織の情報をクラウド上で一元管理できます。

さらに、株式会社マネーフォワードが提供する給与計算ソフトや、経費計算システムなど他のサービスとの連携も可能です。自社のニーズに合わせてカスタマイズすることで、より効率的な人事管理業務を目指せます。

提供元株式会社マネーフォワード
初期費用-
料金プラン-
導入企業数-
機能・特長

  • 社員や組織に関する情報をクラウド上で一元管理できる
  • 人事異動や入社退社の手続きに対応
  • 入力フォームを使えば、社員からの情報収集も簡単
  • マネーフォワード内の他のサービス(給与計算ソフト、勤怠管理システムなど)と連携できる
URL公式サイト

2.あしたのクラウドHR

あしたのクラウドHRは、これまで4,000社が導入した実績がある人事管理システムです。

大手企業の導入実績もあり、人事に関する各種業務がクラウド上で実施できる「給与シミュレーション機能」や、AIによる「目標添削機能」なども充実しており、人事管理業務における効率化を図ることが可能です。

提供元株式会社あしたのチーム
初期費用-
料金プラン-
導入企業数4,000社
機能・特長

  • クラウド上で社員情報を一元管理
  • 評価シートを「AI目標添削機能」がサポート
  • 社員情報と評価データの共有で、給与査定がスムーズにできる
URL公式サイト

3.ジョブカン労務管理

株式会社DONUTSが提供するジョブカン労務管理は、初期費用0円で社員情報のすべてをクラウド上で管理できます。

有料プランは、ユーザー1人あたり月額400円で、自社のニーズに合わせて導入すればコストを抑えることも可能です。メールや電話によるサポート体制も万全なので、導入時のスムーズな立ち上げが期待できます。

提供元株式会社DONUTS
初期費用0円
料金プラン

  • 無料プラン
  • 有料プラン:400円/月(ユーザー1名あたり)
  • 大規模(500名目安)の企業向けプラン
導入企業数15万社

※ジョブカンシリーズ累計導入数

機能・特長

  • 人事情報や個人情報などすべての社員情報を一元管理できる
  • 各種手続き書類を自動作成でき、電子申請にも対応
  • メール、チャット、電話のサポート体制も万全
URL公式サイト

4.ジンジャー人事

ジンジャー人事の大きな特徴は、人事管理や勤怠管理など、必要な機能に合わせて料金プランをカスタマイズできる点です。

社員情報を顔写真付きで管理できるため、人材採用や人事異動の場合にも役立ちます。さらにシンプルな画面構成で、従来のシステム操作が苦手という方も使いやすいでしょう。

提供元jinjer株式会社
初期費用-
料金プラン

  • 人事管理:500円
  • 勤怠管理:400円
  • 雇用契約:200円 など

※上記プランは1人あたりの金額

導入企業数約1万5,000社

※ジンジャーシリーズ累計登録社数

機能・特長

  • 必要性に応じて自由に料金プランを組み合わせできる
  • シンプルな画面構成で、システム操作が苦手な方も使いやすい
  • 導入時の設定支援サポートも万全
URL公式サイト

5.人事奉行11

人事奉行11は、シリーズ累計導入数が66万社を誇る人事管理システムです。

社員の基本情報や評価などのデータを蓄積し、必要に応じて簡単に検索できます。また、資格等級や雇用形態など、自社独自の管理区分を設定できることも可能です。

提供元株式会社オービックビジネスコンサルタント
初期費用-
料金プラン■人事奉行i11 スタンドアロン:320,000円~

■人事奉行i11 NETWORK Edition

  • for Windows: 1,710,000円~(3ライセンス)
  • for Windows with SQL Server: 1,920,000円~(3ライセンス)

※自社環境(オンプレミス)の場合の価格

導入企業数66万社

※奉行シリーズ累計導入数

機能・特長

  • 社員の基本情報を管理して、簡単に検索可能
  • 160以上の管理資料を用意
  • 資格等級や雇用形態など、会社独自の管理区分にも対応
URL公式サイト

6.MIRAIC(ミライク)

MIRAICを導入すると、目標設定から期末評価まで、人事評価に関わる一連のフローをクラウド上で一元管理できます。

また、直感的な操作を可能にするシンプルな画面構成で、人事担当者の業務効率化も期待できるでしょう。評価状況をリアルタイムで共有できる上、アラート通知機能で評価スケジュールもしっかりと管理できます。

提供元株式会社みらいの人事
初期費用不要

※自社で初期設定を行う場合

料金プラン■人事評価(月額利用料/税込)

  • 1人~50人:1万6,500円
  • 51人~100人:3万3,000円
  • 101人~200人:4万9,500円
  • 201人~300人:6万6,000円
  • 301人~400人:8万8,000円
  • 401人~600人:11万円
  • 601人:応相談
導入企業数-
機能・特長

  • 人事評価をクラウド上で一元管理できる
  • シンプルな画面構成で直感的な操作が可能
  • アラート通知で評価スケジュールをしっかり管理できる
URL公式サイト

中小企業が人事管理システムを導入する際の注意点

人事管理システムの導入にあたり、注意すべきポイントが2つあります。

導入目的を明確にする必要がある

社内でどのような課題を解決したいのか、人事管理システムを導入する目的を明確にしておかなければなりません。システムの導入で、人事管理コストの削減は見込めるものの、うまく活用できなければ運用コストが多くかかる可能性もあります。

そのため、作業量の多い項目や、ミスが多発する作業を事前に洗い出しておきましょう。課題解決に即したシステムを導入することで、運用コストの削減につながります。

使いやすさも重要な確認項目

人事管理システムを運用する上で、使いやすさは重要なポイントです。

操作しづらいシステムだと、人事評価などに要する時間が以前より増えてしまう恐れがあるためです。人事管理システムの中には、無料トライアルが利用できるシステムもあるため、本格的な導入前に確認をおすすめします。

中小企業も人事管理システムの導入を検討する価値あり

人事管理の業務効率化と精度向上を図り、社員の定職率をアップさせることは、中小企業の課題の1つです。

人事管理システムを導入することで、人事管理にかかるコスト削減や適正な人材育成などの効果が期待できます。

また、人事管理システムを選ぶ際は、求めている機能や操作性、サポート体制などを確認する必要があります。人事環境を整備したいという方は、人事管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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ビズクロ編集部
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