人事管理でよくある課題とは?問題点の洗い出しや解決策を解説!

2022/8/18 2022/08/18

人事管理システム

人事管理に悩む管理職のビジネスマン

社会の多様化に伴い、人事管理の課題も日々増す中、注目されているのが人事管理システムです。本記事では、そんな人事管理における課題や問題を解決するための人事管理システムの導入についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

人事管理とは?

人事管理とは、社内の人材を効率的に活用するために、人事にかかわる情報の管理・事務処理・分析・改善を行う業務です。働き方改革や労働形態の多様化、人材不足の深刻化に伴い、人事管理に求められることは日々大きくなっています。

そのような潮流で、従来の管理方法では対応しきれなくなってきていました。この記事では、人事管理の抱える問題と、その問題を解決できる人事管理システムについて解説します。

人事管理が抱える6つの課題

現在、多くの企業が抱えている人事管理の問題を、6つに分けて解説します。

1.慢性的に人材が足りていない

多くの企業で、必要な人材が確保できないという状態が続いています。人手不足の大きな原因は、労働人口の減少です。平成28年版 情報通信白書によると、15歳から64歳の国内人口は1990年の8,590万人をピークに減り続け、2015年には7,592万人にまで下がっています。

今後も人口増加の見通しは経っておらず、働ける人間は今後も減少し続けると予想されています。また、就職氷河期、リーマンショックなどで新規雇用を減らした影響で、極端に従業員数の少ない年齢層が発生しているのも問題です。

このアンバランスさは、従業員の高齢化に拍車をかけており、高齢層の定年退職時にさらなる人材不足を引き起こす原因になると考えられています。この問題を打開すべく企業は人材の確保を急いでいますが、売り手市場となった今、必要な人材がなかなか見つからないのが現状です。

[出典:総務省「平成28年版 情報通信白書」]

2.適切な人材配置を行うことができない

次に、人材配置を効果的に行えていないという問題があります。適切な人材配置のためには、従業員のスキル・能力、職場の環境などを多面的に分析する必要があります。しかし、多くの企業では分析に必要な情報が散在していたり、そもそも記録できていないのが実情です。

分析に必要な情報が不足している状態では、人事評価は評価者の主観的なものになり、評価の根拠が曖昧なものになってしまいます。これでは、効果的な人材配置が行えません。

不適切な人材配置は、潜在的に能力のある人材を遊ばせてしまったり、問題のある配置に気づけないなどの問題を引き起こします。

3.能力の高い人材を育成できない

人材教育がうまくいかず、従業員が成長できないというのも問題です。人材の育成は、ただスキルを身に着けさせればいいというものではありません。経営方針にもとづいた人材を確保するために、戦略的な育成を全社的に行わなければなりません。

そのためには、現在の人材状況の把握、業務の整理、育成体制を整えることが必要になります。しかし、それだけの準備を整えることは困難です。

人材の詳細な情報や教育体制は、部署やチーム内で独自に管理されていることが多く、人事にまで届く情報は限られています。そのため、社内全体での育成というのが難しくなっているのが現状です。

4.複雑化する人事管理に業務の負担がかかる

人事管理の業務は複雑化し、担当者への負担は大きなものになっています。給与計算や勤怠管理にくわえ、採用、配属、教育、評価など、人事の業務は多岐にわたります。

特に、タレントマネジメントの重要性が増している昨今は、従業員の個人に合わせたプランニングが必要です。それに伴い、必要な情報や評価業務が増加し、管理も複雑になっています。紙やExcelでは処理が間に合わず、すべてに対応するのは厳しい状況です。

5.働き方の多様化に対応できない

働き方改革などで多様になった労働スタイルに合わせて、従来の業務も複雑化しました。以前はある程度一律の基準で管理できた給与計算や勤怠管理は、従業員それぞれに合わせた処理が必要です。こちらも紙やExcelでの人事業務は、さらに難しくなっていくでしょう。

6.人材が流出するのを止めることができない

人材の流出も大きな悩みです。人材の流出は、戦力が欠けるだけでなく、残った社員が穴埋めを強いられ作業負荷が上がるという問題もあります。

欠員による作業負荷の増加は、職場環境の悪化を招き、さらなる人材流出を引き起こしかねません。人事は人材流出の原因を調査し、改善策を練ることが求められます。

人事管理における自社の問題を洗い出す方法

ここでは、人事管理における問題を解決するためのプロセスを説明します。

企業の経営方針を明確にする

まずは、企業の経営方針を明確にします。経営方針は企業の目的を定めるための重要な要素です。方針を曖昧にしたままに問題解決を行おうとすると、問題の重要性の判断や解決の必要性を検討することが難しくなります。

経営方針を明確にして対策メンバーに広く共有することで、スムーズに問題意識を共有できるようになります。

自社の現状と不足している人材を確認

自社の人材を洗い出し、計画実行のために不足している人材を確認します。洗い出しの際は、必要なスキル・能力・経験などを項目化することで、作業がスムーズに実施できます。

必要な人材の数を予測

計画に必要な人材を概算します。手順としては、現在の人材を適材適所で配置し、足りない部分から不足している人数を算出します。判明した不足人数をもとに、教育計画を策定し、人員の確保をおこないます。

要員計画の実行

次に、必要な人材を確保します。人材確保の方法は、新規雇用と従業員の教育の2種類です。人材教育には、OJT、集団研修、メンター制度などさまざまな方法があります。会社の現状と、育成方針に基づき、実現可能で効果的な方法を選びましょう。

パフォーマンスの評価・分析

要員計画が完了したら、それぞれのプロセスを評価します。達成度合いをKPIを用いて評価し、計画通りに目標達成できたかどうか確認しましょう。達成できなかった場合は、うまくいかなかった原因を分析し、改善案を練ります。

このようなPDCAを回すことで、計画の精度を高め、高いパフォーマンスを出せるようになります。

人事管理の問題を解決できる人事管理システムとは?

人事管理システムとは、人事にかかわる業務をサポートするツールです。人事管理の重要度はますます大きくなり、作業量も膨大になっています。そのような需要に対応するには、従来の方法では困難になりつつあります。

人事管理システムは、今まで抱えていた人事業務の問題を解決できるよう設計されているのが特徴です。システムを活用することで、業務効率の大幅な向上、人事評価・人材配置の効果的な運用が可能になります。

人事に関する情報を一元管理

人事管理システムのもっとも大きな特徴は、人事データを一元管理することです。従来の人事管理は、Excelや紙で行われてきました。しかし、データが散在して必要な情報がどこにあるのかわからない、入手に時間がかかるという情報の不透明化を引き起こしていました。

人事管理システムはデータを一元管理し、欲しいデータにすぐアクセスできる環境を提供します。これにより、情報の迅速な共有、正確な情報管理、社内での認識共有など、さまざまな効果が期待できます。

人事管理システムの種類

人事管理システムにはさまざまなものがありますが、大きく分けて労務系と、人事系の2種類があります。

労務系は、労務業務を効率的かつ正確に処理することが目的です。正確に勤怠を記録・分析する勤怠管理システムや、複雑な計算を自動化する給与計算システムなどがあります。

人事系は、採用・教育・配置など人材を活用するためのシステムです。人事評価システム、採用管理システム、タレントマネジメントシステムなど多岐にわたります。

人事系の大きなメリットは、情報を社内で広く共有できることです。今まで不透明だった従業員情報を、担当者や管理者がしっかりと認識することで、適切で効果的なマネジメントを実現できます。

人事管理システムを導入する6つのメリット

人事管理システムを導入する6つのメリットを紹介します。

1.人事管理における業務を大幅に効率化できる

一元管理により、人事管理業務を大幅に効率化できます。まず、すべてのデータが一箇所に保存されるので、データを探す手間が省けます。

参照する従業員情報データベースも1つのため、データの更新作業が一度で済むのも特徴。複数のファイルに分けていた従来の方法に比べて、作業量を大きく削減可能です。また、皆が同時にデータを参照できるので、チームでの管理業務の迅速化も期待できます。

2.人事に関する様々なデータを可視化できる

データの可視化も大きな魅力です。データがうまく共有されていないと、部署やチームでしかわからない情報が増え、人事担当者が十分な情報を持って業務にあたれません。

人事管理システムによって、データをいつでも好きなときに見れるようになり、情報共有が促進されます。このような情報の可視化は、正確な人事評価や人材配置につながります。

3.タレントマネジメントができる

人事管理システムはタレントマネジメントもサポートします。タレントマネジメントは個々の従業員の特性に応じて、最大のパフォーマンスを発揮させるために人材を活用する方法です。

しかし、タレントマネジメントは膨大な情報を記録・分析する必要があり、従来の人事管理方法では限界がありました。人事管理システムは、従業員に関する情報を詳細に記録できます。

今までの経験、スキルや能力、本人の志向などを共有することで、適切な育成計画・人材配置が可能になります。また、目標の設定や教育マネジメントもシステム上で行えるので、社内で連携して目標達成を目指せるようになります。さらに教育課程を記録することで、次の計画に活かすことも可能です。

4.社員のモチベーションを上げることができる

社員が最大のパフォーマンスを発揮できる環境づくりができるので、社員のモチベーションの向上にも役立ちます。

人材管理システムの詳細な人事情報を活用すれば、適材適所の配置を行いやすくなります。個々の特性に合った就業場所の提供は、エンゲージメントの向上にもつながるでしょう。

5.多様化する雇用形態にも対応できる

従来、担当者は正社員、アルバイト、派遣、契約社員など、雇用形態ごとに作業内容を分けて対応しなければなりませんでした。雇用形態の多様化は管理すべきファイルを増やし、作業負担を大きくする要因となります。また、業務の複雑化によりミスが増加するのも問題です。

人事管理システムは、そのような多様化にも柔軟に対応可能です。従業員情報に記録された雇用形態に応じて、給与計算や勤怠管理などのさまざまな業務を自動化します。これにより、業務負担が小さくなり、ミスを最小限に抑えることが可能になります。

6.有用な分析結果により現状を把握しやすくなる

人事管理システムは詳細に記録されたデータを利用し、分析を行うことができます。データの一元管理によって、社内の膨大なデータをまとめて集計・分析が可能です。

これにより、部門ごとのパフォーマンスや勤怠状況、育成計画の妥当性など、さまざまな観点で現状を把握できるようになります。現在の自社の状況を理解することで、現実に即した戦略策定や現状に対する課題を発見できるでしょう。

おすすめ人事管理システム3選を紹介

最後に、おすすめの人事管理システムを3つご紹介します。

1.ジンジャー人事

ジンジャー人事はjinjer株式会社が提供する、人事にかかわるバックオフィス業務を効率化するクラウドサービスです。プロダクトごとに利用料金が設定されているため、柔軟な利用が可能となっています。

提供元 jinjer株式会社
初期費用 要問合せ
料金プラン プロダクトごとに利用料が設定されている。
基本料金… 月額400円~/ユーザー■オプション

  • ジンジャー労務:月額300円
  • ジンジャー雇用契約:月額200円
  • ジンジャーワークフロー:月額300円
  • ジンジャーワーク・バイタル:月額300円
  • ジンジャー年末調整:月額100円

※労務管理・コンディション管理・ワークフロー・雇用契約の単体販売はありません。

導入実績 シリーズ累計約15,000社
機能・特徴 組織管理、人事異動シミュレーション、従業員登録、ロール管理、リアルタイム分析、各種比率確認、入社処理、レポート機能、ジンジャーシリーズのシステム連携
URL 公式サイト

2.カオナビ

カオナビは株式会社カオナビが提供するマネジメントツールです。人事管理に特化しており、戦略的な人材育成を促進させます。

インターフェースのわかりやすく、直感的な操作を可能にしています。その他にも、スマートフォンアプリで一分機能を利用できるなど、利便性の高さも特徴です。

提供元 株式会社カオナビ
初期費用 要お問い合わせ
料金プラン 目的別にプラン、利用できる機能が異なる。

  • ストラテジープラン
    戦略的な人材マネジメント
  • パフォーマンスプラン
    人材評価業務を効率化したい
  • データベースプラン
    人材管理の一元管理のみをおこないたい

料金は従業員規模などの要因で変動するため、見積り依頼が必要。

導入実績 約2,500社
機能・特徴 人材データベース、社員情報ソート、社員リスト、組織ツリー図、評価ワークフロー、社員アンケート、配置バランス図、社員データグラフ、ダッシュボード、
URL 公式サイト

3.SmartHR

SmartHRは株式会社SmartHRが提供する人事管理サービスです。人事情報を蓄積・活用することで、業務の効率を大幅に向上させます。

SmartHRのもっとも大きな特徴は、外部との連携のしやすさです。40以上の外部サービスと連携しており、サービス間でのデータのやり取りが可能になっています。その他、API機能や柔軟なCSVファイル出力により、利用の幅を広げることもできます。

提供元 株式会社SmartHR
初期費用 無料
料金プラン HRストラテジープラン
戦略的な人事の実現人事・労務エッセンシャルプラン
業務効率化とデータ活用の同時実現

人材マネジメントプラン
人材マネジメント領域の改善

労務管理プラン
従業員50人以下向け

¥0プラン
利用人数30名までの小規模事業者向け

料金は従業員規模などの要因で変動するため、見積り依頼が必要

導入実績 シリーズ累計登録者数50,000社以上
機能・特徴 従業員管理、簡易ワークフロー、履歴記録機能、予約管理、CSVインポート・エクスポート、名簿作成、組織管理、分析機能、電子申請、入退社手続き、通勤経路検索、給与計算、マルチログイン、マイナンバー管理、他社サービス連携、API機能、権限管理、多言語対応、通知機能
URL 公式サイト

人事管理システムを導入して課題を解決しよう

人事管理は複雑になり、業務量も日々増え続けています。そのような状況で、従来の方法は限界がきていると言えます。人事管理システムは、人事情報を効率よく管理・収集・蓄積することにより、業務の効率化とデータの戦略的な活用を実現します。

現在の人事管理の方法に問題を感じているなら、人事管理システムの導入を検討しましょう。

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