ABC分析とは?具体的なやり方や活用方法・注意点をわかりやすく解説

2024/01/15 2024/01/15

在庫管理システム

ABC分析とは

マーケティングや経営戦略の策定に役立つ「ABC分析」。取扱商品が多い企業におすすめのフレームワークですが、ABC分析を活用することでどのようなメリットが得られるのでしょうか。本記事では、ABC分析の概要や具体的なやり方・手順、活用方法・注意点を詳しく解説します。

この記事の要約

・ABC分析とは在庫や売上高、コストなどの中から重要度が高いものから優先順位をつけて、A・B・Cに分類して管理する方法
・ABC分析をすることにより、売れ筋商品を把握でき、マーケティング施策の効果測定にもつながる

ABC分析とは?

ABC分析は、売上高や在庫、コストなどの指標を重要度が高いものから優先順位を付けてA・B・Cに分類して管理する方法です。

例えば、売上を重要度が高い指標とする場合、Aグループには売上の大部分を占める商品が分類され、Cグループには売上の割合が少なく重要度が低い商品が分類されます。このように、特定の指標を評価軸として優先順位を付けることで、在庫管理の最適化が可能です。

ABC分析は、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレートが提唱した「パレートの法則」に基づいています。

パレートの法則とは

パレートの法則は、イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレートが提唱した「売上の8割は2割の要素が生み出している」という法則です。別名「80:20の法則」とも呼ばれます。

「2割の要素」には社員や商品などが該当し、一部の要素によって全体が大きな影響を受けることを指しています。パレートの法則はABC分析においても重要で、Aグループの少数の重要な商品が、全体の売上に大きく影響を与えることを示しているのです。

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ABC分を活用するメリット

ABC分析を活用することによって、在庫管理やマーケティングにおいてさまざまなメリットが得られます。

ここからは、ABC分析活用のメリットを2つ紹介します。

売れ筋商品を把握できる

ABC分析を用いると、どの商品が最も売れているかを明確に把握できます。これにより、売れ筋であるAグループの商品を特定し、在庫管理を最適化して販売戦略を立てやすくなります。

売れ筋商品を把握できる一方で、在庫が余りやすいCグループの商品も把握することが可能です。そのため、該当の商品を大量に仕入れないようにしたり、販売の見直しや撤退を検討したりするなどの対応も行えるようになります。

マーケティング施策の効果を計測できる

ABC分析を活用することで、マーケティング施策の効果を具体的に計測することが可能です。具体的には、プロモーションや広告によってどの商品の売上が向上したかを特定できます。

例えば、Aグループの商品の売上が増加した場合、それはマーケティング活動が成功したことを示しています。万が一売上が増加していない場合でも、別の手法でマーケティングを試みるといった具体的な対策を行いやすくなることがメリットです。

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ABC分析のやり方・手順

ここからは、ABC分析のやり方や手順についてわかりやすく説明します。

分析に必要なデータを収集する

ABC分析を始める前に、まずは分析に必要なデータを収集を行います。

分析に必要なデータとは、商品の売上データ、在庫数量、コストや利益率などの情報のことです。正確で最新のデータを収集するためにも、在庫管理システムや販売管理システムのデータを利用するとよいでしょう。

データを収集したら、分析したい指標でデータを並び替えましょう。例えば、売上を分析したい場合は売上金額が高い商品を順に並べます。また、全体の売上金額も算出しておきましょう。

商品ごとに売上構成比を計算する

収集したデータをもとに、それぞれの商品の売上構成比を計算します。売上構成比は、「該当商品の売上÷全体の売上金額」で算出できます。

売上構成比を算出することで、どの商品が売上に最も貢献しているか、またどの商品が売上の割合が少ないかを把握することが可能です。これにより、各商品を適切にA・B・Cグループに分類できるようになります。

累積構成比を元に商品を分類する

各商品の売上構成比を計算した後に、売上高が高い商品から順に並べ、累積構成比を計算します。累積構成比は、「累積額÷全体の売上金額×100」で計算できます。

この累積構成比をもとにして、商品をA・B・Cのグループに分類します。

ABCに分類・分析する

累積構成比をもとに、商品をA・B・Cのグループに分類して分析を行います。

Aグループの商品は売上に大きく貢献し、企業の利益に大きな影響を与えるため、特に重点的な管理とマーケティング戦略が必要です。Bグループには中間的な影響を持つ商品が含まれ、Cグループには売上への寄与度が低い商品が分類されます。

この分類によって、どの商品群にリソースを割り当て、どのように在庫を管理するかを効率的に決定できます。

パレート図を作成する

ABC分析の結果を視覚的に表現するには、パレート図の作成が有効です。

パレート図は、商品ごとの売上の寄与度を棒グラフで示し、どの商品が売上に最も大きく貢献しているかを一目で理解できるようにします。また、折れ線グラフで累積構成比を示します。

これにより、Aグループの商品が全売上の大部分を占めている点を視覚的に明らかにすることが可能です。パレート図は、重要な商品に焦点を当て、マーケティングや在庫管理の優先順位を決定する際の有力なツールとなります。

ABC分析を活用する際の注意点

ここからは、ABC分析を活用する際の注意点を3つ紹介します。

一時的な流行や季節性の影響を受けていないかを確認する

ABC分析を行う際には、商品が一時的な流行や季節性の影響を受けていないかを確認することが重要です。流行や季節によって売れ筋商品が変わることがあり、これが分析結果に一時的な影響を与える可能性があります。

例えば、一時的な流行で人気の商品がAグループに分類されることもあるかもしれませんが、年間を通しての売上を考えると実際はBやCグループに相当する場合もあります。一時的な売上金額は大きいため在庫がなくならないように管理が必要ですが、流行が過ぎると発注を抑えなければ大量の在庫を抱えてしまうリスクもあるでしょう。

長期的な分析と短期的な分析の2パターンを計算することで、適切なABC分析が行えるようになります。現在のトレンドや季節性を考慮に入れ、データを慎重に分析することが、ABC分析の正確性を高めます。

Cグループの商品にも着目する

ABC分析では、売上貢献度が低いとされるCグループの商品にも注意を払うことが重要です。

これらの商品は全体の売上には大きく貢献しないかもしれませんが、多様な顧客のニーズを満たしたり、安定した収益をもたらしたりする場合があります。また、Cグループの商品は、市場の変化や新たな流行に対応する潜在的な可能性を秘めていることもあります。

したがって、Cグループの商品を無視せず、効果的な在庫管理やマーケティング戦略を通じて、商品の価値を最大限に引き出すことが大切です。

Cグループの商品にも適切な注意を払うことで、ビジネスのリスクを分散し、安定した経営を支えられます。

ロングテール現象が起こる業種には向かない

ABC分析は、ロングテール現象が顕著な業種では必ずしも有効ではありません。

ロングテール現象とは、多数のニッチな商品が全体の売上に大きく貢献する現象を指します。パレートの法則とは真逆の現象であるため、ABC分析はロングテール現象が起こる業種には向かないのです。

このような業種では、非常に多くの商品がそれぞれ少しずつ売上に貢献しており、売れ筋商品が存在しないため、ABC分析による明確なカテゴリー分けが困難です。したがって、より細かなデータ分析や異なるアプローチが必要になる場合があります。

ABC分析を適用する際には、業種の特性を考慮することが重要です。

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ABC分析を活用して経営戦略を立てよう

ABC分析は、在庫管理を効率的に行い、経営戦略を最適化するための強力なツールです。この分析により、どの商品がビジネスに最も重要かを把握し、それに応じて在庫管理、マーケティング、そして経営戦略を立てられます。

Aグループの重要な商品に焦点を当てることで、最大の利益を生み出せますが、Cグループの商品にも注意を払い、長期的な安定性と取扱商品の多様性を保持することが重要です。

ABC分析を適切に活用して、より戦略的で柔軟な経営を行いましょう。

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