在庫管理システムは自作できる?Excel・Accessを用いて作成するポイント

最終更新日時:2024/01/25

在庫管理システム

在庫管理システムの自作

既製の在庫管理システムは、企業の規模によっては導入が難しい場合もあるでしょう。そこで、システムを自作すれば、既製のシステムを利用せずに業務の効率化を図ることができます。当記事では、エクセルで在庫管理システムを作成する方法やポイントについて解説しています。

Excelを用いた在庫管理システムの自作方法

在庫管理システムを自作する場合、Excelを用いるのが最も一般的です。ここでは、Excelでの在庫管理システムの自作方法を紹介していきます。

テンプレートをダウンロードする

Excelで在庫管理システムを作成する最初のステップとして、ウェブ上から在庫管理に適したテンプレートをダウンロードしましょう。多くのウェブサイトが使いやすいテンプレートを無料提供しているため、好みや使い勝手に応じて選択してください。

テンプレートを活用することで1から作らずに済み、時間と労力を大幅に削減できます。選んだテンプレートを自社の在庫状況や管理ニーズに合わせてカスタマイズすることで、効率的な在庫管理に一歩近づきます。

関数でカスタマイズする

Excelの強みである関数機能を使い、ダウンロードしたテンプレートを自社のニーズに合わせてカスタマイズしましょう。たとえば、SUM関数を使えば、各商品の現在個数を合計することができます。また、VLOOKUP関数を活用すれば、製品名を入力するだけで関連する在庫情報をすぐに抽出することができます。

これらの関数を駆使することで、Excelを基盤とした在庫管理システムがさらに使いやすくなります。テンプレートと関数を組み合わせることで、在庫管理の精度と速度を大幅に向上させるシステムになるでしょう。

名前機能
IF関数入力した値が条件に合致するか判断する
VLOOKUP関数条件に合致する値を指定した範囲のなかで下へ向かって検索する
SUMIF関数指定した条件に合致した数値を合計する
ROUND関数指定した桁数で四捨五入する
MOD関数割り算で余りを求める
MID関数セル内の指定した位置から指定した数の文字を取り出す

マクロを活用してさらに効率化する

Excelにはマクロという機能があり、これを利用することで在庫管理作業を自動化し、時間を大幅に節約できます。マクロとは、繰り返し行う作業プロセスをボタン1つで実行できるようにプログラム化する機能です。

例えば、在庫データの定期的なバックアップや、特定の条件に基づくデータの整理・集計といった業務を自動化できます。マクロの設定は、慣れないうちは少し難しく感じるかもしれません。しかし、一度設定してしまえば複数の処理をワンクリックで実行できるため、空いた時間をほかの業務に有効に活用できるでしょう。

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在庫管理システムをExcelで自作するメリット

ここでは、Excelで在庫管理システムを自作するメリットについて紹介します。

手軽に導入できる

Excelを用いた在庫管理システムは、特別なソフトウェアやツールを新規購入する必要がなく、手軽に導入できます。Excelはすでに多くの場面で使われているため、心理的ハードルも低いでしょう。

テンプレートをダウンロードし、少しのカスタマイズを加えるだけで、自社の商品やサービスに合った管理システムを設計できます。特に初期投資を抑えたいスタートアップや小規模事業者にとって、こうした手軽さは大きなメリットです。また、Excelの基本操作ができればすぐにシステムを運用開始できる点も魅力といえます。

コストを抑えられる

Excelで在庫管理システムを自作できれば、専門のシステムやサービスを利用する必要がなくなり、大幅なコスト削減につながります。Excelによる在庫管理には費用がかからないため、この点のメリットは明らかでしょう。

さらに、自社内で管理と運用を完結できるため、運用コストも最小限に抑えられます。このように、Excelを活用することで、資金の限られた企業でも効果的な在庫管理を実現できるのです。

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Excelの在庫管理システムには限界がある

ここまで紹介したように、Excelは在庫管理に便利なツールです。しかし、業務のスタイルや使い方によっては、要望を十分に満たせない場合があります。ここではエクセルの機能的な限界を3つ紹介します。

リアルタイムに更新できない

Excelを用いた在庫管理システムは、リアルタイムでの更新が難しい点が大きな制約です。また、複数人が同時に入力や更新を行う場合、データの不整合が生じるリスクがあります。これは、特に売上の多い時期や在庫の動きが激しいビジネスにおいて大きな問題となりかねません。

また、Excelファイルは一か所に保存されるため、そのファイルにアクセスできない場合、在庫データの更新や確認ができません。こうした理由から、複数人が同時にリアルタイム更新を行う使い方をしたい場合、エクセルでは対応しきれないといえます。

データ量が増えると処理速度が遅くなる

Excelは、データ量が増加すると処理速度が著しく低下する傾向があります。例えば、在庫アイテムの数が多くなるとシートの読み込みに時間がかかり、データの入力や集計にかかる時間も増えてしまいます。特に、複雑な計算式や多くの関数が組み込まれている場合、この傾向は顕著です。こうなってしまうと、せっかく作成した在庫管理システムを効率的に使うことができません。

ビジネスが成長し、取り扱う在庫の種類や量が増えれば、いずれこの問題に直面するでしょう。時間のロスやミスのリスクを考えると、やはりエクセルでの管理には限界があることがわかります。

複雑化してしまいメンテナンスが難しくなる

Excelで在庫管理システムを自作後、必要に応じて機能の追加やカスタマイズを繰り返すうちに、システムが複雑化し、メンテナンスが難しくなる場合があります。

関数やマクロの使用が増えるほど、それらを理解し、適切に管理する必要が高まります。システムを作成した本人以外がメンテナンスを行う場合、構造や仕組みを正確に把握するのは一苦労でしょう。

システムが複雑になると、小さな変更のつもりがほかの部分に大きく影響してしまう、エラー表示の原因を見つけられない、といった制御不能の状態に陥ってしまいます。こうした事態は、手軽にシステムの作成・変更ができるエクセルならではのマイナスポイントなのです。

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Excel以外で在庫管理システムを自作する方法

Excelの活用以外にも、在庫管理システムを自作する方法は複数あります。ここではAccessを用いる方法とプログラミングする方法の2つを紹介します。

Access

Microsoft Accessは、データベース管理システムとしてExcelよりも高度な機能を提供しているため、複雑な在庫管理システムの自作に適しています。Accessでは、大量のデータを効率的に扱うことや、リアルタイムでの更新、複数ユーザーによる同時アクセスが可能です。

また、フォームやクエリ、レポートなどの機能を使えば、データの入力、検索、表示を簡単かつ直感的に行えます。さらに、SQL(データベース言語)をサポートしているため、より専門的なデータ操作や分析も可能です。

ただし、Accessを扱うには知識が必要で、複数人での管理に対応しているものの、大人数での利用はできません。また、クラウド化ができないため、社外からのアクセスやモバイル端末からのアクセスを想定した使い方はできないことに注意が必要です。

プログラミング

エクセルやAccessといった既存のシステムを用いる方法とは異なるのが、独自にプログラミングを行って自作する方法です。自社に合わせて完全にカスタマイズする形になるため、柔軟性や拡張性に優れています。

PythonやPHPなどの言語を使用して構築したプログラムをデータベースと連携させることで、在庫の追跡、更新、分析を自動化できます。また、Webベースのインターフェースを併せて開発すれば、どこからでも在庫情報へのアクセスや管理が可能です。

そのほかにも、リアルタイムの更新や大量データの処理、複数ユーザーによる同時アクセスなど、Excelでは難しい機能を盛り込める点もプログラミングのメリットでしょう。ただし、プログラミングで高度な在庫管理システムを構築するには専門的な知識が必要です。そうした人材が社内にいたとしても、その人材の退職などによって保守管理ができなくなるリスクがあることを覚えておきましょう。

自作が難しい場合はクラウド型の在庫管理システムがおすすめ

在庫管理システムを自作するには相応の知識が必要になるため、場合によっては社内での作成が困難なケースも考えられます。そのような場合におすすめなのがクラウド型の在庫管理システムです。

導入・運用・拡張を行いやすい

クラウド型の在庫管理システムは、導入から運用、拡張に至るまでが手軽でスムーズな点が大きなメリットです。専門のITスキルがなくても、ウェブブラウザを通じて簡単にセットアップができるため、すぐに使い始めることができます。

また、クラウドサービスはサーバーのメンテナンスやアップデートを自動で行ってくれるため、、システムの運用に関わる手間やコストの削減も可能でしょう。さらに、選ぶシステムやプランによってはユーザー数や機能を柔軟に拡張できるため、長期的に安定してシステムを利用できます。

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リアルタイムで状況を把握できる

クラウド型の在庫管理システムのメリットには、インターネットに接続していれば、リアルタイムで在庫の状況を確認できるという点もあります。特に在庫の動きが速いビジネスや複数のロケーションを管理する場合に、このメリットは最大限に発揮されるでしょう。

データはクラウド上で一元管理されるため、手元で確認した最新情報に基づく迅速な意思決定や対応が可能です。さらに、在庫の過剰や不足を防ぐためのアラート機能などを活用すれば、在庫管理の精度を大幅に向上させることができます。

外出先や現場からもアクセスが可能

外出先や現場からでもアクセスが可能な点も、クラウド型在庫管理システムの魅力です。スマートフォンやタブレット、ノートPCなど、インターネットに接続された任意のデバイスからシステムにログインし、必要な情報を確認・更新できます。

具体的には外回りの途中や外部の倉庫、生産現場など、オフィス外の場所でも、在庫状況をリアルタイムで把握し、業務プロセスを進められるのです。

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おすすめのクラウド型の在庫管理システム

ここでは、おすすめのクラウド型在庫管理システムを紹介します。

zaico

「zaico」は使いやすいシンプルさが魅力のクラウド型在庫管理システムです。在庫管理に必要な機能を厳選しているため、初めてでも簡単に使いこなすことができます。

また、入出庫の記録と共有が簡単で、発注業務の属人化を防ぐこともできます。アラートで発注のタイミングが可視化されるため、在庫切れで売り時を逃すリスクがないのも特徴です。

提供元株式会社ZAICO
初期費用無料
料金プラン
  • ミニマム:4,378円(税込)/月
  • ライト:10,780円(税込)/月
  • フル:43,780円(税込)/月
  • エンタープライズ:10万円~/月(※要見積もり)
導入実績16万社(※2023年11月時点)
機能・特徴
  • 物品登録・編集
  • 在庫確認・検索
  • 入庫・出庫
  • 発送
  • 棚卸
  • ORコード、バーコード活用
  • 外部連携機能
URL公式サイト

資料請求はこちら

アラジンクラウドソリューション

「アラジンクラウドソリューション」は、在庫管理だけでなく、ビジネスのさまざまな面をサポートする統合型クラウドサービスです。アラジンクラウドソリューションを使えば、URLを入力してログインするだけで、販売・在庫・生産管理システムの「アラジンオフィス」にアクセスすることができます。

ハンディターミナルとの連携が可能な点や、複数のECサイトの情報を一元管理できる点など、在庫管理を効率化するための機能が揃っています

提供元株式会社アイル
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
導入実績5000社以上
機能・特徴
  • 販売管理
  • 購買管理
  • 各種マスタ連携
  • 在庫管理
  • 各種分析
URL公式サイト

タナヨミ

「タナヨミ」は、特に在庫の見える化に焦点を当てたクラウド型在庫管理システムです。顧客からの要望に応じた新機能をどの顧客でも使えるように反映する「標準化カスタマイズ」方式を採用しているため、システム改良にかかる費用を抑えることができます。

ハンディなどの端末レンタルや現地初期設定サービスも提供してるため、初めて在庫管理システムを導入する企業にも最適です。

提供元株式会社ロジ・グレス
初期費用要問い合わせ
料金プラン要問い合わせ
機能・特徴
  • 入荷処理
  • 帳票発行
  • 棚卸管理
  • 在庫管理
  • 出荷処理
URL公式サイト

自社に適した在庫管理システムを構築しよう

在庫管理はビジネスの成功に不可欠です。Excelでの自作から専用のクラウド型システムまで選択肢が豊富なため、自社の規模、ニーズ、予算を考慮し、最適な方法を選びましょう。

まずはエクセルで自作し、必要に応じて専用システムに切り替えるのも1つの手です。事業の現状と将来の成長を見据えて、自社に最適な在庫管理システムを選び、効率的な運営を目指しましょう。

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ビズクロ編集部
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