リスティング広告の入札単価とは?決め方や仕組み・決め方を紹介
広告の成果に大きく影響する「入札単価」。予算内で広告の効果を最大化するためには、入札単価に関して正しく理解することが大切です。本記事では、リスティング広告の仕組みをはじめ、入札単価の決め方や調整方法などについて解説します。
目次
リスティング広告の入札単価とは?
リスティング広告の入札単価とは、広告主が広告1クリックに対して最大いくらまで支払うかを設定する金額のことです。この金額は、広告の露出やクリック率に影響を与えるため、戦略的に設定することが重要です。高すぎると広告費が膨らみ、低すぎると表示されにくくなるため、バランスが求められます。
入札単価とクリック単価の違い
入札単価は、広告主が1クリックあたり最大いくらまで支払うかを設定する金額です。一方クリック単価は、実際に広告がクリックされた際に課金される金額を指します。この金額は、広告が表示される媒体のオークションシステムによって決まります。
また、クリック単価は入札単価よりも高くなることはないため、例えば入札単価を100円に設定した場合、クリック単価が100円以上になることはありません。
リスティング広告の仕組み
ここからは、リスティング広告が掲載されるまでの仕組みを説明します。
広告のKWを登録する
リスティング広告を始めるには、まず出稿したい広告のキーワード(KW)を登録することが欠かせません。キーワードとは、ユーザーが検索する際に使う言葉のことです。適切なキーワードを選ぶことで、広告が関連する検索結果に表示されるようになります。
例えば、化粧品を販売する場合「スキンケア おすすめ」や「保湿クリーム メンズ」といったキーワードが挙げられるでしょう。商材に関連したキーワードを設定することで、ターゲットに広告が届きやすくなります。
▷リスティング広告のキーワード選定のコツ|おすすめの調査ツールや注意点を解説
入札単価を設定する
リスティング広告を効果的に運用するためには、出稿したい広告の入札単価を適切に設定することが重要です。入札単価を決める際には、競合状況や予算を考慮する必要があります。
設定する価格次第で上位に表示されるかどうかが決まりますが、あまり高めに設定してしまうと予算をオーバーしてしまうことにもなりかねないため注意が必要です。
ユーザーが検索をする
リスティング広告が検索エンジンで表示されるためには、出稿したキーワードでユーザーが検索をしなければなりません。ユーザーは、知りたい情報や解決したい問題に関連するキーワードを検索エンジンに入力します。
この検索行為がきっかけとなり、広告主が設定したキーワードと一致する広告が検索結果に表示されます。
検索KWに一致する広告が検出される
ユーザーが検索を行うと、その検索キーワード(KW)に一致する広告が自動的に検出されます。広告システムは、事前に登録されたキーワードとユーザーの検索キーワードを照合します。
例えば、ユーザーが「スキンケア 広告」と検索した場合、同じキーワードを設定している広告が表示される仕組みです。ユーザーが探している情報と関連性の高い広告が表示されるため、広告主のメッセージを効果的に届けられます。
掲載する広告のオークションが行われる
ユーザーが検索をすると、広告システムは入札単価や品質スコアをもとに掲載する広告のオークションを行います。品質スコアとは、広告の品質の目安を数値化したもので、自社の広告が競合他社と比べてどのくらいユーザーにとって有益かを示すものです。
オークションでは、より高い入札単価と品質スコアを持つ広告が優先的に表示されます。そのため、広告の品質を高めることでリスティング広告にかかる費用を抑えることが可能です。
落札された広告が表示される
ユーザーにとって有益であると評価された広告が検索結果に表示されます。オークションは検索されるたびに行われるため、その時点での競合の状況によって結果が変わる可能性があります。そのため、広告の掲載順位が変動したり、広告が掲載されないということも起こり得るのです。
入札単価の種類
Google広告では、入札価格を設定する際の参考となる指標として、3種類の推定入札単価を確認することが可能です。それぞれの特徴を理解することで、最適な入札単価を設定することができます。
推定入札単価(掲載順位1位)
検索結果画面の最上位に広告を出すために必要な金額のことです。ただし、この金額を設定したとしても、必ずしも最上位に掲載されるわけではありません。広告の掲載順位は、入札単価だけでなく、広告の品質スコアや競合状況など、複数の要素によって決まります。
推定入札単価(掲載上部)
検索結果画面の上部に広告を表示するために必要な金額のことです。掲載上部、もしくは掲載順位1位の入札単価を設定することで、検索結果の1ページ目に表示される可能性が高まります。
推定入札単価(1ページ目)
検索結果の1ページ目に広告を表示するために必要な金額です。この金額を設定することで、広告が1ページ目に表示される可能性が高まりますが、品質スコアによっては表示されないこともあります。また、検索結果の下部に表示されることもあるため、3つの入札単価の中では金額が安めになっています。
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リスティング広告の入札単価の決め方
ここでは、リスティング広告の最適な入札単価の決め方を紹介します。
KWのクリック単価の相場を参考にする
リスティング広告の入札単価を決める際には、キーワード(KW)のクリック単価の相場を参考にすることが重要です。相場を知ることで、予算内で効果的な広告運用が可能になります。
多くの広告主が入札しているキーワードは、クリック単価が高くなる傾向があります。例えば「保険」や「ローン」といった金融関連のキーワードは高くなりやすいです。これらの相場を把握し、戦略的に入札単価を設定することが、広告効果を最大化する鍵となります。
計算式で入札単価を求める
リスティング広告の入札単価を効果的に設定するためには、計算式を利用する方法があります。計算式は以下の通りです。
入札単価 = 目標CPA × 想定コンバージョン率
目標CPA(Cost Per Acquisition)は、1つのコンバージョンに対して支払うことのできる最大金額を指します。想定コンバージョン率は、広告がクリックされた際に成果に至る確率を想定したものです。
例えば、目標CPAが50,000円で、想定コンバージョン率が1%の場合、入札単価は 50,000円 × 1%= 500円となります。このように具体的な数値を用いて計算することで、より戦略的な入札単価の設定が可能となります。
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入札単価を調整する方法
入札単価を調整することで、広告の配信率や収益性の改善を図ることが可能です。ここでは、入札単価を調整する際のポイントを紹介します。
ユーザーが利用するデバイス別で入札単価を調整する
リスティング広告の効果を最大化するためには、ユーザーが利用するデバイス別に入札単価を調整することが重要です。BtoCビジネスではスマホを使用するユーザーが多いため、スマホの入札単価を引き上げることで効果的なアプローチが可能です。
一方、BtoBビジネスではパソコンを使用するユーザーが多いことから、パソコンの入札単価を引き上げることで、ターゲット層にリーチしやすくなります。デバイスごとに適切な入札単価を設定することで、広告効果を高めることができます。
曜日・時間帯で入札単価を調整する
ターゲットユーザーの行動に合わせて、曜日や時間帯で入札単価を調整するのも有効な方法の一つです。具体的には、ユーザーがインターネットを利用する時間や、成果が出やすい曜日・時間帯に集中して入札単価を引き上げる方法が挙げられます。
また、定休日がある場合はその日の入札単価を引き下げるのもおすすめです。曜日や時間帯に応じた入札単価の調整を行うことで、効率的に広告を配信できます。
特定の地域の入札単価を調整する
飲食店やサービス業などの広告では、ターゲットユーザーに合わせて特定の地域の入札単価を調整することが効果的です。具体的には、商圏となる地域の入札単価を引き上げ、遠い地域の入札単価を引き下げるといった方法があります。
特定の地域に絞ることで、広告費を無駄にすることなく、必要なエリアでの認知度を高めることができます。
ユーザー属性別で入札単価を調整する
ターゲットユーザーに合わせて、ユーザー属性別で入札単価を調整することも可能です。特定の年齢層や性別、興味・関心を持つユーザーに向けて広告を表示したい場合、その属性に合わせて入札単価を調整します。
若年層向けのファッションアイテムを販売する広告なら、若い世代の入札単価を引き上げることで、効果的にアプローチすることが可能です。このように、ユーザー属性に応じた調整を行うことで、よりターゲットに合った広告配信が実現します。
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リスティング広告の入札単価を適切に設定しよう
リスティング広告の入札単価を適切に設定することは、広告運用の効果を最大化するために欠かせません。デバイスや曜日・時間帯別、地域別など、さまざまな視点から入札単価を調整することで、ターゲットユーザーに最適なタイミングで広告を届けることができます。戦略的に入札単価を設定し、広告効果を最大限に引き出しましょう。
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